E組のメンバーが増えたあの日から時が経ち、私達には中間テストが迫っていた。
「さあみなさん、2週間後には2学期中間テストですよ!いよいよA組を超える時が来たのです! 熱く行きましょう!!!」
熱苦しいの嫌だなぁ…(笑)
殺せんせーの暗殺期限まであと5ヶ月。それまでに殺せなかったら地球が終わる。勉強も大事だけど、暗殺も集中していかないといけない。
……でも、苦手教科はやっぱりしっかりやらないとキツいかも…。
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放課後、岡島がフリーランニングを使った駅までの近道に誘ってくれたが、カルマと私は断り、普通に変えることにした。
この、2人で歩く雰囲気が好きなんだよね……。
そうして、アジトに着く。
『ただいまです。』
「お邪魔しまーす。」
「お、今日はカルマくん来たんだね。いらっしゃーい。」
カルマと結構うちとけている、カノさんが出迎えの言葉を言ってくれる。
でも、カルマも一応メカクシ団なんだから、お邪魔しますって言わなくてもいいと思うんだけどなぁ……。
「カノンお帰り!ねえ、みんなでこれやろうよ!」
そう言って出てきたマリーちゃんが手に持っているのは、今流行りの据え置き型ゲーム機、PicoPico2。いつの間に買ったのかな…。
結局、カラフル・ブロックという、テトリス風のゲームをやることになり、プレイヤーは、私、マリーちゃん、カルマ、貴音さんで決定した。
ちなみに、私のテトリスの実力としては、簡単な開幕テンプレはいくつか覚えていて、一応T回転を使える程度だ。みんなはどんな感じなのかな……。
【lady go!】
ゲームが始まると、だいたいみんなの実力が分かってきた。カルマと貴音さんはT回転を1杯していて、置くのも速い。マリーちゃんは……1段消しや2段消しを沢山していた。
『マリーちゃん、4段消すと強いよ。』
「ほんとに?………あ、ほんとだ!ありがとうカノン!」
やっぱり知らなかったんだなぁ……。しかし、4段消しを覚えたばかりのマリーちゃんと、初心者に毛が生えた程度の私ではカルマ達に勝てるわけもなく、残る2人の戦いが始まる。
2人の、よくわからない凄い技を見ていると、貴音さんの10連続消しで決着が着いた。
そこに、シンタローさんがやって来て、貴音さんが誘う。
「あんたもたまにはこういうゲームやってみなさいよ。」
シンタローさんは、嫌々ながらも、コントローラーを握る。このゲームは4人以下でないと出来ないので、貴音さんと交代する。
【lady go!】
突然、シンタローさんが全消しを2連続でする。そ、そんなこと出来るんだ……。どうやら、シンタローさんはこのゲームも相当上手い様で、あっという間に私含む3人はやられてしまった。
「ちょっと、少しは手加減しなさいよ!」
「ゲームなんだから、別にそれくらい良いだろ?」
そんな状況に、貴音さんはいつもの様にシンタローさんにつっかかり、言い争いが始まってしまう。そしてその流れで……2人のゲームが始まった。
そこからは凄かった。2人とも、凄い速さで指を動かし、色々な技を決めていく。
この人達にはかなわないと思った。
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ゲームをしながらゆっくりしていると、渚から電話がかかってきた。特に気にせず、電話に出るが、内容は驚きのものだった。
【実は……今日フリーランニングで駅まで行った時、何人かがおじいさんに怪我をさせちゃって…。殺せんせーからは、試験勉強を禁止されることになっちゃった……ごめん…。】
『えっ……そのおじいさんは無事なの…!?』
【一応、命に別状は無かった。でも、その人は保育園の園長で、口止めも兼ねて退院するまで僕達で手伝えって…。】
『そっか、わかった。……じゃあね!』
渚は、巻き込んで申し訳ないと言っていたが、ちゃんと考えて止められなかった私達にも責任はある。仕方がないよね…。こうなったからには、頑張らないと…。
次の日の朝、私達は例の保育園の手伝いをする為、みんなで集まった。保育園はわかばパークというらしく、かなり小規模なものだった。
1人の保育士さんが子供達に話をする。
「はーい、みんな聞いてー。あのね、園長先生お怪我しちゃってしばらくお仕事できないの。でも、代わりにこのお兄ちゃんお姉ちゃん達が何でもしてくれるって!」
「「「わーい!!」」」
子供達は、あまり問題については分かっていないらしく、私達が遊びに来た感覚てはしゃいでいる。……まぁ、楽しんでくれるなら良いのかな?
すると、周りの子よりも少し大きい、小学生くらいの子がよってきて、
「で、あんたら何やってくれるわけ? 減った酸素分の仕事くらいはしてくれるんでしょうねぇ?」
と、言ってきた。なかなかとんがった子もいらっしゃる……。
でも、めげないぞ…!
『お、よろしくね! 君、名前はなんていうの?』
「……へっ? お、鬼屋敷さくら…。」
『さくらちゃんっていうんだね!今日は何する?』
「そ、そんなことより…働く根性あるのか見せてもらおうじゃないの! ……ってうわあ!?」
箒を持って渚に詰め寄ろうとしたさくらちゃんは崩れた床と一緒に落ちてしまった。
設備ボロボロなんだ……。
「あーあ、そこの床ダメなのに…。」
「なかなかお金がなくて、修繕出来ないのよ…。うちの園長、保育園に行けない子や不登校の子を片っ端から格安で預かってるから…。」
と、保育士さんは話してくれた。
それを聞くと、みんなは同じことを考える。
「よし、2週間で出来ることをやろう!まずは作戦会議だ!」
「「『おー!!』」」
建物の修復をする係、健在を集める係、勉強を教える係、小さい子達を楽しませる係……と、みんなで分担して作業を進めることになった。さっきはカルマと寺坂、奥田さんとカエデちゃんで劇をやったそう。そして、私は能力を応用して手品を見せることにした。
「さて、箱の中に、このお姉ちゃんに入ってもらいまーす。」
『はーい、入りました。』
箱に入り、描いてある絵に私から目を《逸らし》てる間に違う所へはけるというタネだ。能力を使った、マジックでもなんでもないやつだけどね。結構イカサマ…。
「では布をかけて…ワン、ツー、スリー! なんと中のお姉ちゃんがいなくなりました! あれ? 見てみて! 窓の外にお姉ちゃんがいるよ!」
「すごーい! どうやってやったの?」
『それは、秘密だよー♪』
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初めての仕事をたくさんして、あっという間に2週間が過ぎて行った。
この2週間、建物を修理し、子供達が楽しめるような仕組みを考えて、解決して………。本当に沢山の経験が出来たと思う。
退院した園長さんにも、無事認めてもらえ、本当によかった……。
「渚ー!!渚の言った通りやったよ!なんと、クラス2番!」
と、走ってきたのは、さくらちゃん。あんなにとんがっていたのに、渚の手によってあんなに元気に……。やっぱり渚って、隠し持った力が凄いな……。
ということで、子供達の心にも寄り添えていると言ってくれたので、私達の特別授業は幕を下ろした。しかし、それは中間テスト前日だった。もちろん、E組の大半はトップ圏内から弾き出された。私も、数学以外は惨敗。
それでも、今回、私たちはしっかり学ぶことが出来た。ちゃんと、これからに活かしていかなきゃ!!
……と、思っていた矢先…。
朝起きると、体がだるかった。どうやら、風邪をひいてしまったようだ。
「カノン、入るぞ? 今日は学校ないのか?」
いつもの時間に起きて行かなかったからか、キドさんが心配して部屋に来た。
『すみません。風邪をひいてしまったみたいで…。』
「そうか、じゃあ体温計と朝飯持ってくるから待ってろ。」
『ありがとうございます。』
学校に連絡しないと……。あ、カルマに言っておけばいいかな。
>『風邪ひいちゃったから今日は休むね。』
カルマ
>「え、大丈夫? アジト行こうか?」
>『キドさんとかもいるし、大丈夫。殺せんせーと烏間先生に言っといてね。』
カルマ
>「わかった。お大事にー。」
私が学校を休むと、カルマはいつもノートを取っておいてくれたりする。勉強の邪魔になっちゃいそうだからいいって言ってるんだけどなぁ……。
熱を測ると、37.7℃。うーん、これは、2日くらい休んじゃうかな……。せっかく昨日、防衛省からのプレゼントで強化繊維で出来た体育着を貰ったのに…。
それに……
『風邪って暇ー!』
何もやること無くて暇だし、暇つぶししようとしてもだるいんだよね…。仕方ない、音楽でも聞きながら寝よう……。
動画サイトを漁っていると、プリパラというものが目に入った。なんだろう、これ?女の子が映っているサムネイルをタップする。
♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪
「♪どんなに落ち込んでも、大丈夫♪」
「♪君は一人ぼっちじゃないよ、一緒に居れば無敵だよ♪」
「メイキングドラマ、スイッチオーン!」
「歌と、ダンスで目指せ!レッツゴープリパラ!」
「サイリウムチェーンジ!」
「♪女の子の楽園、プリパラ!♪」
「♪チケットをもってLet's Go!♪」
♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪
うーん、これってアイドルなのかな?ちょっと調べてみよう。
──みんなトモダチ、みんなアイドル!誰でもアイドルになれる場所──
へー、誰でもアイドルになれるんだ…。面白そうだなぁ。いつか行ってみたいけど…今は勉強と暗殺が最重要事項だし、集中しないとだし、暫くはお預けかなぁ。
カルマと仲良くなってゲームとかし始めるまでは、ほんとに全然遊んでなかったし……もっと色んなところに目を向けるのもいいのかもしれない…。
…………映像とか見ちゃったせいでちょっとだるいし、寝よう……。
主人公の成績考えるの大変だった……。
あ、ちなみに、花音の中間テスト順位は35位です。