神さえも予測できなかった運命を辿る少女の物語   作:~時雨~

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19.ラスボスの時間

私はカルマ達行動することになっている。でも……

 

【カルマ、そっちの状況は?】

「ん? 今…」

「うわああ! 沁みる! 辛い!!」

「ごめんねぇ、みんなプロだからこうでもしないと悲鳴あげてくれないでしょ?」

 

結構真面目な時なのに、こんなことするなんて……w

 

『カルマの”備えあれば嬉しいな”じゃん…w』

「今回はブートジョロキアは調達できなかったんだけどね…。よし、これを餌にあと2、3人は始末しよう。」

 

イヤー、ヤッパリスバラシイセイカクダナアー。

今回の指揮は、カルマ。磯貝君やメグちゃんの執る指揮に比べて、カルマの指揮は、使えるものは使う、悪魔的作戦に基づいたもの。だから、また違った動き安さがあるんだけど……えぇ、そんなこともするの!?という、物もあるから、驚かされる。

 

 

●○●^・ω・^●○●^・ω・^●○●

 

 

順調に進んでいくと、他の人たちとは格が違うような人が立っていた。

 

「確かに、我々は油断していた。ここでは君たちの方が何枚も上手のようだ。」

 

カルマが腰の後ろで手を使って合図をしてくる。これは、能力で背後からスタンガンを使えという合図だ。

よし。視線だけでは無く、存在感からも《逸らす》。

木の上から渚が猫騙しで動きを止める。そして、私のスタンガン!

 

「『カルマ!!』」

 

カルマのかかと落としでとどめを刺した。

早く殺せんせーの所に行かなくちゃ…。

 

 

●○●^・ω・^●○●^・ω・^●○●

 

 

やっと校舎についた。

 

「音だけでもわかりました。皆さん成長しましたね。」

「先生…。」

 

殺せんせーは、いつもと変わらない様子でそこに居た。諦めても、悲しんでもいなかった。それなのに、そんな先生を見ていると、悲しくなる。

 

「私達、人質にでも何にでもなるから、早くここから出よう!」

「私の存在が世間に知られてしまった以上、発射は止められないでしょう。この計画は完璧に建てられています。」

『殺せんせーは嫌じゃないんですか?』

「世界中の技術が先生の能力を上回った事に敬意を感じ、そのターゲット出会った事に栄誉も感じます。」

 

でも、私達は……悲しいよ…。結局、何も出来ないじゃん……。

 

「じゃあ私たちがしてきた事は無駄だったの…?」

「いいえ、それは違いますよ。先生の爆発が1%以下だということを宇宙へ行ってまで突き止めてくれたじゃないですか。その過程と心が大事なのです。………ところで中村さん、なんだか甘い匂いがするようですが?」

 

やっぱり殺せんせーは地獄鼻…。

実は、雪村先生が今日を殺せんせーの誕生日にしたという話を思い出した私達は、先生のためにケーキを用意していた。

 

「い、1週間ぶりのスイーツ…。」

「あーもう!早く歌っちゃお。さん、はい!」

 

♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪

Happy birthday to you.

Happy birthday to you.

Happy birthday dear 殺せんせー。

Happy birthday to you.

♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪

 

殺せんせーがろうそくを吹き消そうとした瞬間…………ケーキが吹き飛んだ。一瞬、何が起こったのかわからなかった。一瞬、殺せんせーの息で吹き飛んだのかと思った。でも、違った。

 

「ハッピーバースデー、殺せんせー。」

「や、柳沢…!」

「時は熟した。世界一残酷な死をプレゼントしよう。そして、生徒のみんな、彼が新しい殺せんせーだ。」

 

殺せんせーよりも大きい体、多い触手、禍々しいオーラ…。

 

「彼には殺せんせーと同じ改造を施した。想像できるだろうか? 人間の時でさえ君達を圧倒した者が、触手と憎悪を手に入れた破壊力を!」

 

やっぱり、その正体は2代目死神だった。柳沢も、自分で触手を埋め込んでいた。

 

「命などどうでもいい。全てを奪ったあいつを殺せるなら!」

 

柳沢は、殺せんせーに復讐をしに来たんだ。こんな、放っておいてももうすぐレーザーで死んでしまう殺せんせーに。そして、殺せんせーと2代目死神の戦いが始まってしまった。

私達は、その光景を見ていることしかできなかった。

2人がぶつかるたびにソニックブームが発生する。

私達じゃ目で追うこともできない戦い。殺せんせーも押されてる。そして、私達は柳沢に誘導されて、あることに気づく。

 

「やっぱり、殺せんせーの最大の弱点は…。」

『まって渚! 交わし始めてるよ。』

「こればかりは年季の差です!」

「では、これはどうかな? 生徒を守るんだよな? 先生ってやつは。」

 

2代目死神が私達に向かって攻撃しようとしてる…?

殺せんせーは私たちを庇った。

 

「わかったか、お前の最大の弱点はなぁ…。生徒…「んなわけないでしょう!! 足手まといでも弱点でもない、私の誇れる生徒です!」

「まだ我々の復讐は完成しない…。ちゃんと守れよ? 可愛い生徒を。」

 

殺せんせーの最大の弱点か私達と言ったことに絶望を感じる。既にどうしようもなかったこの状況を、更に悪くした柳沢に怒りを感じる。殺せんせーが私達のせいでダメージを受けていくことに悲しみを感じる。

あ、ダメだ……。

 

やったって無駄だと分かっていることから《目を逸らす》。

やってはいけないと分かっていることから《目を逸らす》。

恐怖から《目を逸らす》。

周りの人の意識を殺せんせー達へと《目を逸らす》。

何故か持ってきてしまった、夏のあの戦いで持ってきた実弾の銃を取り出す。

柳沢の背後に立つ。

 

 

………引き金を引く。

 

 

●○●^・ω・^●○●^・ω・^●○●

 

 

カルマside

 

発砲音で気がついた。花音が、隣から居なくなっていることに。

 

「まさかっ……!」

 

花音は、柳沢の後ろで銃を構えていた。目を輝くほど赤く染めて。顔に表情は無い。暴走、だ。

 

「ぐっ……いつの間に背後にッ……!!」

 

俺は、走り出した。花音が、危ない。

花音が2発目に撃った弾は、当たらなかった。そして、柳沢が攻撃しようとする。

 

「花音!!」

 

俺は、ギリギリ花音を守るように割って入り、2人揃って少し遠くまで飛ばされた。

そして、俺達は意識を失った。

 

 

●○●^・ω・^●○●^・ω・^●○●

 

 

渚side

 

柳沢に攻撃を仕掛け、カルマと共に吹き飛ばされてしまった花音と、2代目死神に捕まった殺せんせーを見て、僕達は絶望していた。しかし、不意に、2代目死神の触手がちぎれ、殺せんせーが開放された。それをしたのは……茅野だった。

 

「殺せんせー!今のうちにどっかで回復を!」

 

殺せんせーが止めても、茅野は向かっていった。そして………触手に貫かれ、地面に落ちた。みんなの顔が絶望に染まり、殺せんせーが怒りで真っ黒に染まる。

 

「ヌワアアアアアアアアア!!!」

「そうだ! それこそ破壊生物の本性!この一年をお前自ら全否定したことになる!」

 

2代目死神も、薬でパワーアップし、更に威力が上がる。。どうなってしまうんだろう。

僕は、何とか気持ちを持ち直し、みんなに言った。

 

「ここから離れなきゃ! このままじゃ巻き添えだ!」

 

倒れている茅野を抱き上げ、離れる。

その時、殺せんせーは黒以外に沢山の光を出した。黄色。赤。緑。青。白。

 

「全ての色を、全ての感情を、全ての過去を、全ての命を、全てを、混ぜて純白のエネルギーに!」

 

空には、殺せんせーだけが残っていた。

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