「そういえば、花音ってどんな経緯でカルマ君と付き合ったの?」
何人かの女子で恋愛トークをしていると、カエデちゃんが聞いてきた。
ということで、話すことになってしまった……。
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椚ヶ丘中学校に入学してから、そろそろ半年がたつ。今は吹奏楽部員にプリントを渡すために、隣のクラスへ向かっている。確か、D組で仲良いのって渚だけだったような……。渚とは、体験入部の時から仲良くしていて、よく合わせ練習もする仲だ。と言っても、渚はクラリネット、私はユーフォニアムで、あんまり合うところがないけど……。
『渚ー、このプリント、吹部の人に回しておいてー。』
「あ、花音。わかった、配っとくよ。」
「渚君、その子誰? 渚君の彼女?」
そう言ったのは、渚と喋っていた赤髪の男の子だった。話してたの、邪魔しちゃったかな……?
「え!? ち、違うよ!この子は、吹部の友達。」
「なーんだ。」
「あ、ねぇ。せっかくだし、3人で行かない? 」
どうやら、2人でどこかに遊びに行くところだったらしく、私も行くことになった。
移動中に聞くと、赤髪の男の子は赤羽 業という名前だった。どこかで聞いたことがある名前だな、と思い、考えてみると、数学の上位辺りで見かけた人だった。それに加えて、素行不良で有名だとよく友達が言っていたのも思い出した。……頭いいのに悪い人?
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◆後日
「え? なに、聞こえなーい! もう一回言ってみてよ、ほら、ほら!」
コンビニに夜ご飯を買いに行こうと歩いていると、路地裏からそんな声が聞こえ、覗いてみると昨日の赤羽君だった。そして、何気に強い……。相手高校生じゃないの?これ。
「ふう……。あれ、昨日の……なんだっけ?」
『あ、梅宮 花音です。…えっと、あの人大丈夫なの?』
「へーき、へーき。」
随分適当だなぁ……。
さっきまでは喧嘩してて怖い雰囲気が漂ってたけど、終わってからはなんかふわふわして適当な感じ……。これがギャップと言うやつか。
「家この近くなの?」
『あ、うん。』
「そっか。……気をつけて帰りなよ。」
『うん、じゃあね。』
ちなみに、赤羽君の家と私の家は、そこそこ近い事が分かった。
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『それ以降、渚も一緒にカルマともよく遊びに行くようになったんだ~。』
確か、出会って半年後くらいには、廊下ですれ違ったらやっほ~って笑い合うくらいには仲良くなってた記憶がある。
「へぇー。どんな印象だったの?」
『えっと……気が合うとは思ったかな。あと、色んな一面がある人だなーって。』
「ほほぅ……。」
なんか、いつの間にか莉桜ちゃん達も居る!?
まぁ、とりあえず話を続けよう…。
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2年になると、渚と赤羽君はだんだんと疎遠になった。何故かは分からなかったが、私は特に触れ無かった。一方で、赤羽君とは相変わらずよく遊ぶので、最近は2人きりの時が多い。
と、言っても、この2週間くらいは会ってないし、見かけもしない。忙しいのかな?
と考えていた矢先、赤羽君からメールがあり、今日は遊びに行くことになった。
『赤羽君ー!』
と言いながら向かっていくと、手をヒラヒラ降ってくれた。この、赤羽君のちょっとダルそうな適当な仕草は、ちょっと可愛い。
「じゃー、今日はどうする?あ、こないだ話してたゲーム届いたんだけど、家来る?」
『お~!……そういえば、赤羽君の家って行ったこと無かったし……お邪魔していい?』
「オッケー。俺の家、親居ないからそんなかしこまんなくても大丈夫だからね。」
ということで、今日は赤羽君の家に行くことになった。
「………同級生男子の親が居ない家に行っちゃっていいの?」
『………えっ』
一瞬、固まってしまった。しかしその後、冗談冗談!と、笑われながら言われてしまった。……このやろー!
「まぁ、気を付けなよー?」
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赤羽君のお家は、インドの物が沢山置いてあり、程よい広さだった。親がなかなか海外から帰ってこないにしては、ちゃんと掃除がされていたりして、赤羽君の女子力の高さを感じた。……下手したら、何割かの男子ってそのへんの女子より女子力高いよね…。何なんだろうね。
しばらくゲームをしたり、買ってきたお菓子を食べていると、なんだか赤羽君がソワソワし始めた。そして、急に口を開いた。
「えっと…さ。ちょっと……聞いて欲しいんだけど。梅宮さん、好きです。付き合ってください。」
……………こ、告白!!???されたの!?私が!?
すると、ビックリした私の顔を見て笑いだしたので、ほんとに好きなの?とかいってからかい返してみる。
話を戻すと、つまり、私はあの赤羽君から告白された訳だ。
そして、言われて気づいた。私も、赤羽君のこと好きだったんだ。考えてみたら、赤羽君のことは、細かい癖とか口調をとても意識している気がした。
『っていうか……私も多分、赤羽君のこと好きかも…。今気づいたけど……。』
「え、マジで?」
『うん…。えっと、よろしくお願いします。』
「両片思いってやつだったじゃん……。もっと早く言えばよかったなぁ。」
ということで、私達はお付き合いをすることになったのだった。
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『って感じだった。』
「……両片思いとかめっちゃええやつやん…。あ、ごめんちょっと驚きで関西風になっちゃった。」
と、言われ、みんなが笑う。確かに、自分が好きな人から、何も言わなくても好かれてた!ってすごい嬉しいことかもしれない。
「それにしても、カルマ君からだったんだねー。なんか意外。」
「確かに。あんまり恋愛しなさそうだよね。あるとしても、1部の素行不良好きが告白して付き合うみたいな。」
……若干私の事ディスってない??
まぁ、確かにみんなの間では素行不良の怖い人ってイメージ強いと思うけど、ヤンキー相手以外はしょっちゅう喧嘩してる訳でもないし、特に女子には手を出さない感じだと思うんだけどなぁ。
「それで今日までお幸せな生活だったんだねー。」
『いや……それがそうでも無いんだよね…。』
そう。そこからずっと上手くいった訳ではなかった。
カルマくんとの恋愛の話、ずっと書きたかったんですよ~。楽しかったです。