神さえも予測できなかった運命を辿る少女の物語   作:~時雨~

31 / 54
番外編1.恋の時間

「そういえば、花音ってどんな経緯でカルマ君と付き合ったの?」

 

何人かの女子で恋愛トークをしていると、カエデちゃんが聞いてきた。

ということで、話すことになってしまった……。

 

 

●○●^・ω・^●○●^・ω・^●○●

 

 

椚ヶ丘中学校に入学してから、そろそろ半年がたつ。今は吹奏楽部員にプリントを渡すために、隣のクラスへ向かっている。確か、D組で仲良いのって渚だけだったような……。渚とは、体験入部の時から仲良くしていて、よく合わせ練習もする仲だ。と言っても、渚はクラリネット、私はユーフォニアムで、あんまり合うところがないけど……。

 

『渚ー、このプリント、吹部の人に回しておいてー。』

「あ、花音。わかった、配っとくよ。」

「渚君、その子誰? 渚君の彼女?」

 

そう言ったのは、渚と喋っていた赤髪の男の子だった。話してたの、邪魔しちゃったかな……?

 

「え!? ち、違うよ!この子は、吹部の友達。」

「なーんだ。」

「あ、ねぇ。せっかくだし、3人で行かない? 」

 

どうやら、2人でどこかに遊びに行くところだったらしく、私も行くことになった。

移動中に聞くと、赤髪の男の子は赤羽 業という名前だった。どこかで聞いたことがある名前だな、と思い、考えてみると、数学の上位辺りで見かけた人だった。それに加えて、素行不良で有名だとよく友達が言っていたのも思い出した。……頭いいのに悪い人?

 

 

●○●^・ω・^●○●^・ω・^●○●

 

 

◆後日

 

「え? なに、聞こえなーい! もう一回言ってみてよ、ほら、ほら!」

 

コンビニに夜ご飯を買いに行こうと歩いていると、路地裏からそんな声が聞こえ、覗いてみると昨日の赤羽君だった。そして、何気に強い……。相手高校生じゃないの?これ。

 

「ふう……。あれ、昨日の……なんだっけ?」

『あ、梅宮 花音です。…えっと、あの人大丈夫なの?』

「へーき、へーき。」

 

随分適当だなぁ……。

さっきまでは喧嘩してて怖い雰囲気が漂ってたけど、終わってからはなんかふわふわして適当な感じ……。これがギャップと言うやつか。

 

「家この近くなの?」

『あ、うん。』

「そっか。……気をつけて帰りなよ。」

『うん、じゃあね。』

 

ちなみに、赤羽君の家と私の家は、そこそこ近い事が分かった。

 

 

●○●^・ω・^●○●^・ω・^●○●

 

 

『それ以降、渚も一緒にカルマともよく遊びに行くようになったんだ~。』

 

確か、出会って半年後くらいには、廊下ですれ違ったらやっほ~って笑い合うくらいには仲良くなってた記憶がある。

 

「へぇー。どんな印象だったの?」

『えっと……気が合うとは思ったかな。あと、色んな一面がある人だなーって。』

「ほほぅ……。」

 

なんか、いつの間にか莉桜ちゃん達も居る!?

まぁ、とりあえず話を続けよう…。

 

 

●○●^・ω・^●○●^・ω・^●○●

 

 

2年になると、渚と赤羽君はだんだんと疎遠になった。何故かは分からなかったが、私は特に触れ無かった。一方で、赤羽君とは相変わらずよく遊ぶので、最近は2人きりの時が多い。

と、言っても、この2週間くらいは会ってないし、見かけもしない。忙しいのかな?

と考えていた矢先、赤羽君からメールがあり、今日は遊びに行くことになった。

 

『赤羽君ー!』

 

と言いながら向かっていくと、手をヒラヒラ降ってくれた。この、赤羽君のちょっとダルそうな適当な仕草は、ちょっと可愛い。

 

「じゃー、今日はどうする?あ、こないだ話してたゲーム届いたんだけど、家来る?」

『お~!……そういえば、赤羽君の家って行ったこと無かったし……お邪魔していい?』

「オッケー。俺の家、親居ないからそんなかしこまんなくても大丈夫だからね。」

 

ということで、今日は赤羽君の家に行くことになった。

 

「………同級生男子の親が居ない家に行っちゃっていいの?」

『………えっ』

 

一瞬、固まってしまった。しかしその後、冗談冗談!と、笑われながら言われてしまった。……このやろー!

 

「まぁ、気を付けなよー?」

 

 

●○●^・ω・^●○●^・ω・^●○●

 

 

赤羽君のお家は、インドの物が沢山置いてあり、程よい広さだった。親がなかなか海外から帰ってこないにしては、ちゃんと掃除がされていたりして、赤羽君の女子力の高さを感じた。……下手したら、何割かの男子ってそのへんの女子より女子力高いよね…。何なんだろうね。

しばらくゲームをしたり、買ってきたお菓子を食べていると、なんだか赤羽君がソワソワし始めた。そして、急に口を開いた。

 

「えっと…さ。ちょっと……聞いて欲しいんだけど。梅宮さん、好きです。付き合ってください。」

 

……………こ、告白!!???されたの!?私が!?

すると、ビックリした私の顔を見て笑いだしたので、ほんとに好きなの?とかいってからかい返してみる。

話を戻すと、つまり、私はあの赤羽君から告白された訳だ。

そして、言われて気づいた。私も、赤羽君のこと好きだったんだ。考えてみたら、赤羽君のことは、細かい癖とか口調をとても意識している気がした。

 

『っていうか……私も多分、赤羽君のこと好きかも…。今気づいたけど……。』

「え、マジで?」

『うん…。えっと、よろしくお願いします。』

「両片思いってやつだったじゃん……。もっと早く言えばよかったなぁ。」

 

ということで、私達はお付き合いをすることになったのだった。

 

 

●○●^・ω・^●○●^・ω・^●○●

 

 

『って感じだった。』

「……両片思いとかめっちゃええやつやん…。あ、ごめんちょっと驚きで関西風になっちゃった。」

 

と、言われ、みんなが笑う。確かに、自分が好きな人から、何も言わなくても好かれてた!ってすごい嬉しいことかもしれない。

 

「それにしても、カルマ君からだったんだねー。なんか意外。」

「確かに。あんまり恋愛しなさそうだよね。あるとしても、1部の素行不良好きが告白して付き合うみたいな。」

 

……若干私の事ディスってない??

まぁ、確かにみんなの間では素行不良の怖い人ってイメージ強いと思うけど、ヤンキー相手以外はしょっちゅう喧嘩してる訳でもないし、特に女子には手を出さない感じだと思うんだけどなぁ。

 

「それで今日までお幸せな生活だったんだねー。」

『いや……それがそうでも無いんだよね…。』

 

そう。そこからずっと上手くいった訳ではなかった。




カルマくんとの恋愛の話、ずっと書きたかったんですよ~。楽しかったです。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。