そのまま3年生になり、私はE組に落ちた。毎日超生物の暗殺に挑戦していること以外は、前と変わらない毎日を送っていた。
そして、昨日カルマが停学明けで、学校に来た。何となく話しづらく、席も隣なのに会話はなかった。私はいつも渚と帰っているが、カルマもそこに加わりそうだったので、違う人と帰った。
渚に聞くと、カルマは昨日、1回先生っていう生き物を殺してみたかった。殺せんせーは案外ちゃんとした先生で、それを殺せるのは嬉しい。前の先生は自分で死んじゃった。と言っていたらしい。やっぱり、あの先生の裏切りにも等しいアレのせいなんだろうな……。
そして、今日。カルマは何度も暗殺失敗し、手入れをされていた。たこ焼きを口に入れられたり、ネイルアートされたり、可愛いエプロンを着せられたり、ヘアセットをされたり……。
渚に誘われ、カルマがいる崖まで来た。
「カルマ君。焦らないで、みんなでやろうよ。マークされちゃったらひとりじゃ殺せないよ。」
「やだね。俺が殺りたいんだ。変なところで死なれるのが1番ムカつく。」
『カルマ……。』
そして、殺せんせーがやって来た。
「確認したいんだけど、殺せんせーって先生だよね。先生って、命をかけて生徒を守ってくれる人だよね。なら、殺せるよ。」
そして、ハンドガンタイプを構え、崖に落ちていった。
『え………??……カルマ!!!』
そこで分かった。何故、あんなことを聞いたのか。助けに行けば、その前に撃たれて死ぬ。見殺しにすれば、先生ではなくなるので先生として死ぬ。どちらにせよ、殺せんせーは死ぬ。でも、それはつまり……カルマも死ぬ。ということ。
『な、渚!どうしよう、カルマが…!!』
「……大丈夫ですよ、花音さん。」
殺せんせーはそう言って飛んで行った。下を覗くと、カルマは網状になった触手に受け止められていた。触手をネバネバさせたらしく、身動きが取れなくなっている。確かに、これなら助けられるし、撃たれることもないな……。
そして、カルマが上まで帰ってくると、言った。
「あーあ。今のが考えてた限りじゃ、1番殺せると思ったんだけど。」
「もうネタ切れですか?君も案外チョロいですねぇ。」
「はぁ……。殺すよ、明日にでも。」
「健康的で爽やかな殺意。もう手入れの必要はなさそうですね。」
カルマの表情は、晴れていた。暗殺に行った殺し屋は、ターゲットにピカピカにされてしまう。それが、暗殺教室だ。
すると、カルマが話しかけてくる。
「花音。ちょっと話したいんだけど……」
『え……あ、いいよ。』
話しかけてくるとは思っていなかったので驚いた。何の話をするんだろう……。もしかして、別れよう、とかじゃないよね…。と思いつつ、話をするためにファミレスに行くことになった。
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「花音………ごめん。ずっと連絡無視してて。」
『え……。』
どんな話なのか緊張していたのに、カルマはそう言った。
「あの時職員室に居たし、覚えてると思うけど、整理がつかなくて……。本当にごめん。」
そのままカルマは不安そうに話を続けそうになったが、私が遮る。
『だ、大丈夫だよ!あれは、先生がおかしいと思う。それに……私はずっと、カルマのこと嫌いにならなかったよ。』
カルマに嫌われるとか、そういう心配はした。だから、信じてたとは言えないかもしれない。でも、私はずっとカルマのことを想ってたし、忘れることもなかった。だから。
『だから、やり直せるよ、大丈夫。』
「うん……」
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『って感じ。』
「だから、突然次の日からカルマ君の暗殺が止んで、2人が仲良くなったんだね。」
「そんなふうに試練も乗り越えてるんならこれからも続きそうじゃんー!お幸せにねー!!」
と、からかってきたので助けを求めてみると、カエデちゃんが助けてくれた。
普段、莉桜ちゃんから渚のことでいじられてるしね……。
「そ、そういえば、こんな話してて、下世話な殺せんせーに聞かれたりしない?」
『そこは大丈夫!今殺せんせーの意識をビッチ先生の胸に《逸らし》てるから!』
というと、みんな笑い、そのまま女子トークは続いた。