神さえも予測できなかった運命を辿る少女の物語   作:~時雨~

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2.新しい生活

 そしてやって来た入学式。ベージュ色のジャケットに紺のプリーツスカートというブレザータイプの制服を着て、貼り出されたクラス分けを確認する。

 

『えっと、私のクラスは……C組か』

 

【新入生の皆さんは荷物を部屋に置き、45分までに式場まで移動してください】

 

 部屋番号の所には121と書いてあったのでそこへ向かおうとすると、突然後ろから誰かに抱きつかれた。

 

「花音ー! 見た? クラスも部屋も一緒だったよ!」

 

『かなめちゃん! それ、ほんと?』

 

「うん! でも、りんねとクラス離れちゃった……」

 

 聞くと、りんねちゃんは隣のB組になったらしい。

 

「もう1人の子はどんな子かなー」

 

 寮は3人部屋なので、後1人の子の事を話しながら部屋へ向かう。ドアを開けると既に中に人が居て、ショートヘアーで活発そうな少女だった。

 

「あ、この部屋の人?」

 

「うん、そうだよ!」

 

「そうだよ。私は星空凛。よろしくねー!」

 

 部屋の中は2段ベッドとロフトベッドが1つずつあり、ロフトベッドの下に収納スペース。そして、空いた空間に机が並んでいる。

 荷物を整理していると、入学式の時間が近付いて来たため、3人で一緒に行く事にした。

 

「入学式へ行っくにゃー!」

 

 

●○●^・ω・^●○●^・ω・^●○●

 

 

 入学式は無事終わり、放課後。私は、かなめちゃんとりんねちゃんと一緒に、今日もプリパラへ来ていた。

 それにしても、外と変わらない背丈の2人と居ると、やっぱり私って小さかったんだなぁと再認識する。うーん、牛乳飲まなきゃ……レモン煮オレも牛乳入ってるし、ワンチャンいけないかなぁ。

 

「そうだ! 花音、今日はライブしてみたら?」

 

『えっ!? そんな、ライブっていきなりやるものなの?』

 

「最初だし、ちょっと練習してから夕方くらいにライブするくらいでも大丈夫じゃないかな?」

 

「ちょうどレッスン室も予約してあるよ」

 

 という、かなめちゃんの提案と、段取りの良いりんねちゃんによって、レッスン室へと連れてこられてしまった。

 

『歌える曲とか持ってないけど……』

 

「カバーでも良いんだよ。ほら、これとかどう?」

 

 そう言ってりんねちゃんが流した曲は、何度か聞いた事のある曲だった。

 

「プリパラの伝説的ユニットの曲なんだけど、人気だからカバーする人も多いの」

 

『そうなんだ……。じゃあこれで……?』

 

 そして、歌はりんねちゃん、ダンスはかなめちゃんに教わる事になり、練習を始めた。

 

 

●○●^・ω・^●○●^・ω・^●○●

 

 

 歌とダンスの練習は、思っていたよりも上手くいった。歌は元々得意だったし、ダンスだってあくまで運動。去年鍛えた基礎身体能力とかがとても役に立った。

 

「ライブをするときは、ここのカウンターからエントリーするの」

 

「じゃあ、頑張ってね!」

 

 と、送り出され、私は会場の裏へ向かった。ここには今のステージの様子が映し出された映像が流れていて、待機した後に着替えて出られるようになっている。

 着替えと言ってもプリパラでは特別なシステムがあって、服が登録されたプリチケをスキャンすると、かわいい服に一瞬で着替えることが出来る。まぁ、そのプリチケを手に入れるにはライブをしなきゃいけないから、私はまだ初期衣装のこれしか持ってないんだけど。

 前の人の歌が終わり、いよいよステージに出る。一応、中1中2の頃は吹奏楽部だったから、舞台に上がることは初めてではない。それでも、ペンライトが輝く会場で、そこに立っているのは自分1人という状況に少し緊張を感じた。

 

♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪

 

『♪おしゃれなあの子マネするより、自分らしさが1番でしょ。ハートの輝き感じたなら、理想探しに出掛けようよ♪』

 

 最初の歌とダンスのパートが終わり、ランウェイを歩く。そして、次はメイキングドラマのパートだ。

 

『メイキングドラマ、スイッチオン!ダンスと、ランウェイと、歌で目指せ、let's goプリパラ!』

 

 メイキングドラマは、各々が考えた特別な演出をするパートで、かなめちゃんの時にバナナがテーマになっていたやつだ。私はまだ考えられていないから、そういう人用に用意されているものを使った。

 

『サイリウムチェンジ!』

 

 最後はサイリウムの名の通り、光る衣装に着替えて踊るパート。一瞬で衣装が変えられるプリパラならではの演出だ。

 

『♪誰だって叶えられる。プリパラ プリパラダイス♪』

 

♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪

 

 歌い終わると、たくさんの歓声が飛んできた。なんかちょっと恥ずかしいな……。

 

【花音さんは“かけだし研究生”にランクアップでーす!】

 

 

●○●^・ω・^●○●^・ω・^●○●

 

 

 会場裏を出ると、2人は待ってくれていた。

 

「花音、お疲れ~! 良かったよ!」

 

 かなめちゃんもりんねちゃんも、私のライブを見て、楽しんでくれたようだ。

 

『あ、そうだ。昨日はりんねちゃんとトモチケ交換出来なかったから……いいかな?』

 

「もちろん」

 

 今手に入れたばかりのプリチケをパキり、りんねちゃんと交換した。友達とこんなふうにワイワイするのって、いいなぁ。2、3年前の私は、こんなに楽しいことが世の中に沢山あることなんて、全然知らなかった……。

 その後、プリパラの閉まる時間になるまで3人で遊び、寮に帰った。プリパラの閉まる時間は門限よりも前だし、ここは学校と近いし、思う存分プリパラを楽しむことが出来た。

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