神さえも予測できなかった運命を辿る少女の物語   作:~時雨~

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2.目が赤く輝く話

「おはよう、カノン。今日は俺たちの能力について説明をしようと思うんだ」

『おはようございます。能力、ですか?』

「あぁ。昨日、カゲロウデイズから帰ってきたものには特殊能力が宿るといっただろ? それについてだ」

 

 なるほど。……よく考えたら、それってキドさんもカノさんもみんな能力を持ってるってことなんだなぁ。あれ、ってことは、私も今は持ってるの? なんか、変な感じ……。

 そのとき、カノさんが部屋に入ってきた。

 

「キド~、ノート取ってきたよー」

「あぁ。このノートは、マリーのおばあさんが書いたもので、能力の蛇の事が書いてある」

『蛇?』

「あ、そういえばカノンさんにメデューサの事とか言ってないっすね。えっと……」

 

 セトさんによると、カゲロウデイズを作ったのはメデューサというもので、能力もそのメデューサの蛇に由来するものらしい。

 メデューサ……。そんなものがこの世にいるんだなぁ。

 

「そ、それでね。そのメデューサって私のおばあちゃんで……。私も、その、血が入ってるの」

『そうなんですか……』

「き、嫌いになる……?」

『まさか! だって、私、マリーさんになにもされてないですしね』

「あ、ありがとう、カノン!」

「それにしても、カノンって全然驚かないよな。色々と……。なんでだ?」

『まぁ、色々ありまして……』

 

 多分、殺せんせーの事とかでもう慣れちゃったんだろうなぁ。4月から本当に色々あったし。

 

「それで、だ。とりあえずみんなの能力を一通り説明しようと思う。俺の能力は、このノートには隠す、とかいてあって、半径二メートルくらいのものの存在感を消すことができる。ほら、カノ、おまえも早く説明しろ」

「僕のは、自分の姿を誤魔化して、違うように見せる能力なんだー」

「俺のは、いわゆる人の心を読む能力っすね。この力は普段はあんまり使わないようにしてるっす」

「私のは、えっと、目を合わせた人の動きを止めることができるよ」

「私は、やることとか、自分の事とか、そういうのに注目されちゃう能力です……。まだうまくコントロールできてなくて、団長さんの能力で注目されないようにしてもらわないと安心して外出できないんだ……」

「私とご主人は、能力は特に持ってないんですけど、この団にはいってます!」

「と、こんな感じだな。」

 

 みんなすごい能力を持ってるんだなぁ。どれも暗殺にも取り入れられたら便利そう……って、もうすっかり暗殺脳になちゃった。

 あれ、目の奥が熱いような……?

 

「あれ、カノンさんの目、赤くないっすか?」

「暴走か……? みんな、一応気を付けてくれ」

 

 そのとき、みんなが一斉に、私から目を離した。……いや、目を逸らした。

 

「え……視線が勝手に……」

「なるほど、今のが能力か」

「掛ける、冴える、醒ます、凝らす、醒ます、逸らすのどれかだとすると……」

「これは、逸らすだな」

 

 私の力は、目を逸らす……。目が熱くて頭も痛くて正直まともに考えられないけど、やっぱり自分に変な力があるのには、違和感がある。

 

「カノン。キサラギの能力には、注目を集める力以外に人が注目を集める場所を感じるというのもある。お前の能力にも視線を逸らす以外にも色々あるかもしれないから、気を付けるんだぞ」

『はい。これ、疲れますね。早くコントロールできるようにならなきゃ……』

「俺たちも協力するから、ゆっくりやっていこう。少し休んでくるか?」

『そうします。失礼しまーす……』

 

 早く寝よう……。

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