超越頭脳と花姫のヒーローアカデミア   作:ツメナシカワウソ

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緊急事態だったとはいえアニメが放送されなかったので気晴らしに投稿です。


第13話『三重衝撃』

雄英体育祭。それは最も多くの人々が注目する、雄英高校で年に一回開催される催しである。それは今年も例外ではなく、割れんばかりの歓声が響いていた。

 

「さぁ!ここで多くの者がティアドリンク!第一種目は・・・」

 

ミッドナイトの声を合図に背後にあったモニターに映されたスロットが暫く回転し、止まる。

 

「障害物競走!ざっくり言って学年別総当たりよ!」

 

更にその言葉を合図に合わせ、スピーカーからとんでもない声量が轟く。

 

『ハローエヴィバディ!ここから先は実況のプレゼント・マイクがルール説明をするぜ!会場の外回り約4kmを一周!個性あり、妨害あり、関門あり、勿論笑いあり涙ありドラマありだ!コースさえ外れなきゃ何してもOK!誰よりも速く会場内に辿り着け!』

 

「さぁ!選手は位置につきまくりなさい!」

 

それを聞いた生徒達は、それぞれ会場の出入り口へと移動する。その間、轟が緑谷に詰め寄る。

 

「おい。緑谷」

 

「えっ・・・どうしたの、轟君?」

 

突然声をかけられて一瞬焦るも、なんとか平常を保った緑谷に、更なる不幸が襲う。

 

「お前、オールマイトに目ぇかけられてるよな」

 

瞬間、緑谷は凍りついた。自分の個性のことが頭に過ぎる。彼の個性である『ワン・フォー・オール』はオールマイトから引き継いだものであり、そのことはくれぐれも人に話さぬようにと念を押されていたのだ。勿論それは重々承知していたし、なるべくその話題は出さないようにしていた。ならば、何処で知られたのか。パニックに近い状態の緑谷の思考回路が狂ったように回り始め、ひとまず轟の言い分を聞くことにした。

 

「なんで、そう思ったの?」

 

「ハッキリ言って・・・妙にオールマイトとお前が一緒にいる機会が多い」

 

たったそれだけの理由。本来であればなんの根拠にもならないが、その言葉は半ばパニックに陥っていた緑谷を大きく混乱させた。それ故、彼は何も話すことはなかった。しかし、その静寂を切り裂くようにアナウンスが響き渡る。

 

「皆位置についたわね!それでは・・・スタート!」

 

その言葉と共に、三重の衝撃が走った。

 

一つ目は幼い少女により、猛烈な突風が引き起こされる音。未だにサイズが若干合わない体操服がたなびき、幻想的な雰囲気を纏っている。二つ目は緑色の髪をした少年に引き起こされた。前傾姿勢となって空高く跳んだ彼は、少女の起こした突風に勝るとも劣らない衝撃波を周囲に与える。しかしそこに三つ目の衝撃。地面が瞬く間に凍りつき、その場で立っていた者達は殆ど身動きが取れなくなってしまった。だが三人は後方に目もくれず、一気に前に進んでいく。

 

『こいつはシヴィー!いきなり三人の手によって他の選手が追い込まれたァ!』

 

雄英体育祭は、まだまだ始まったばかりである。

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