ほんの少しだけ、不思議なお話たち   作:開屋

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 その都度行き当たりばったりで書いてるので常時ネタ切れ状態です。


人気の着ぐるみ

 少し曇った日、有咲は商店街を歩いていた普段と変わらず多くの人が買い物に来ており活気に溢れている。

 

「やっぱりこの時間の商店街は人多いよなぁ。一応これでばあちゃんに頼まれてた買い物も終わり....ん?」

 

 向こうの方に子供が集まっているのを有咲は見つけた。疑問に思いそちらの方に向かうと、誰かが風船配りをしているを見つけた。

 

「あっ、あれって....」

 

 有咲の視線の先には風船を持ったピンクのクマの着ぐるみがいた。恐らく中にいるのはあの人だろう。

 

「....明日学校で聞いてみるか」

 

 

 

 

 次の日、学校で有咲は教室で美咲に昨日の事を尋ねた。

 

「あっ、奥沢さん。ちょっといい?」

 

「どうしたの?市ヶ谷さん」

 

「昨日さ、商店街でミッシェルの着ぐるみ着て風船配ってたのって....奥沢さん?」

 

 そう有咲が尋ねると

 

「あ、あの時居たんだ市ヶ谷さん....何か改めて言われたらちょっと恥ずかしいな。まぁ商店街にいてあれだけ子供が集まってたら誰でも気づくだろうしなぁ....あはは。」

 

 そう言って美咲は少し決まり悪そうに視線を外す。それを聞いて有咲は尋ねる。

 

 

「でもこんな暑い季節での着ぐるみって中ヤバいんじゃない?」

 

「まぁ、大体ご想像の通りだとは思うけど....この時期のミッシェルの中、ヤバいよ。ほぼ蒸し風呂状態だし空気もそんなに通るわけじゃないからさ」

 

「だよな~、昨日も大変だったんじゃない?」

 

「そりゃあもう、時間も時間で子供連れた人たくさんいたしフル稼働状態だったよ」

 

「どうしてもあの着ぐるみだったら目立つよなぁ、またいつか商店街でやるの?」

 

「まぁバイトだしそういうことだろうね。もう少し先だけど」

 

「次いつやるの?せっかくだしまた見てみたいな~」

 

「中が分かってる着ぐるみをみてどうするのさ....」

 

「いいじゃん。別に減るもんじゃあるまいしさ」

 

「まぁそうだけどさ....あはは」

 

 しばらく話していると、チャイムが鳴る。

 

「っと、そろそろ席に着いとかないとな。それじゃ奥沢さん、ミッシェルの姿楽しみにしてるからさ」

 

「だからもういいってば~」

 

 

 

 

 その日の下校時間、有咲が帰ろうとしているところに香澄がひょいと姿を現した。

 

「あっ有咲!生徒会の仕事終わったの?」

 

「うわっ!?って香澄、もしかして終わるまで待っててくれたのか?」

 

「うん!今日は蔵練だし、一緒に帰りたいからね~♪」

 

「お、おう。待っててくれてありがとな、香澄....」

 

「ん~?最後の方がちょっと聞こえないなぁ」

 

「うるせー!いいからとっとと帰るぞ香澄!」

 

 2人で帰っていると、通りかかった公園の方を見て香澄が何かに気付く。

 

「あれ?なんか子供いつもより多くない?」

 

「そうか?....って確かに砂場に集まってるな、ってあれ?」

 

 有咲が何かに気づく。

 

「あそこにいるのってミッシェルじゃね?」

 

「え?」

 

「ほら、間から見えるピンク色してるのが見えるだろ?」

 

「ホントだ....なんでこんなところにいるんだろう?」

 

「(奥沢さんはもうしばらく先って言ってたけど....今日の事知られたくなくて隠してたのかな?)」

 

 今朝の事を思い出して有咲が小さく笑う。

 

「どうしたの有咲?」

 

「い、いや。なんでもねー....ふふっ」

 

「何か有咲嬉しそうだね~、何かあったの~?」

 

「な、なんでもねーよ!ほら、とっとと行くぞ!蔵練もあるから!」

 

「え~?せっかくだし私たちもちょっと見てみようよ。」

 

「いや、どうせそこから遅くなるだろうし、私はもう行くからな」

 

 そう言ってつかつかと有咲は歩いていく。

 

「ちょっと待ってよありさぁ~!」

 

 香澄もすぐ有咲の後を追った。有咲は次の日の学校ではこのことは結局美咲には言わないでいた。

 

 

 

 

 数日後、ハロハピのメンバー全員で弦巻家に集まることとなった。

 

「はぁ....つい前は『ミッシェルも来る』とか言っちゃったからなぁ....いつ"ミッシェル=あたし"だと気づいててくれることやら」

 

 やれやれ、といった様子で美咲が呟く。少しして黒服が着ぐるみを持って来てすぐにどこかへ行ってしまった。

 

「さてと、今日はミッシェルになって....ん?」

 

 着ぐるみを着ようとした美咲が何かに気づいた。

 

「何か付いてる....これって、砂?」

 

 美咲はここ最近のことを思い返してみた。

 

「なんでだろう....今まではこんなの付いてなかったしこんなのが付くような場所に着たまま行った覚えもないし....まぁいいか」

 

 美咲は着ぐるみに付いていた砂をパッパと払い落とした。

 

 

 

 

 また別の日の昼休み、有咲と美咲は教室で話していた。

 

「そんでさ~、そん時に香澄が—」

 

「ふふっ....」

 

「ん?どうした?」

 

「いや、市ヶ谷さんってホントに戸山さんのこと好きなんだなぁって」

 

「は、はぁ?別にそんなんじゃねーし、あくまで愚痴聞いてもらってるだけだし....」

 

「もうそれ惚気だよ」

 

「なっ....何だよこっちだって奥沢さんに言いたいことあるんだからな」

 

 そう言って有咲はニヤリとする。

 

「え?何かあったっけ?」

 

「あの日だよ、ちょっと前にバイトがしばらくないって言ってたけどホントは—」




 正直この2人の絡みを書きたい気持ちが抑えられなかったです。
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