ほんの少しだけ、不思議なお話たち   作:開屋

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 これまで書いていた東方の小説を書き終えることができたので、次のネタが何か思い付くまで不定期かつ気まぐれにこちらで書かせていただきます。(不定期と書いてる時点で色々察するところはあると思いますが....)

 あと、今回の話は『ある過去エピソード』を読んでいないと一部通じにくいネタがあると思います。今回はAfterglow関係のお話です。こちらを閲覧する前にそのエピソードを読むことをお勧めします。(ネタバレになるので深くは言えませんが....)


SNS

 今日はAfterglowのメンツで集まる予定だったが、バイトなどのメンバーの都合上蘭とひまりの2人だけでファミレスに集まることになった。注文を待つ間、ひまりはいつもと同じようにSNSを見ている。

 

「前々から思ってたんだけど....いつも見てて飽きないの?」

 

 蘭がひまりに尋ねる。

 

「そんなことないよ!色々知らない情報もあるし、フォローしてる人のプライベートとかが見れるのはすっごく面白いんだから」

 

「ふーん、そうなんだ。まぁでも程々にね。実際そういうのってデマとかが流れてることもあるんでしょ?特にひまりとかは割とそういうのに流されそうだし」

 

「だ、大丈夫だって!私だってそういうのは気を付けるようにもしてるんだし!」

 

「ふーん、ならいいんだけど。てかやっぱ写真撮るんだ」

 

 出された料理の写真を撮っているひまりを見て蘭が少しだけ呆れた様子で言う。

 

「まぁせっかくのおいしそうな料理なんだし、みんなで共有するのも悪くないじゃん?」

 

「そうなのかな、まぁひまりが良いならいいんだけど」

 

 そう言って蘭は少し笑った。

 

 

 

 その日の夜、ひまりはSNSにファミレスで撮った写真を上げた。というのも、最近自分の投稿に特に反応してくれる人が出てきたのである。今日も今日とてその人はひまりが投稿したすぐ後に返信を送ってきてくれている。どうやら相手の方のユーザー名は『ろーれんむ』というらしい。

 

「『いつも投稿楽しみにしてます!』かぁ、何かうれしいなぁ....この人も私と同じ高校生なのかな、この人の今までの投稿の感じからしてもそれっぽいし」

 

 ベットで寝転んでスマホを見ながらひまりは一人ニヤニヤする。もっと個人的にこの人と話をしてみたいとも思っていた。あわよくば一度会ってみたいとも思っていた。とはいえさすがに顔も素性も知れない相手にいきなり会う訳にも行かない。昼間蘭に言われたことを反芻する。....それでも少しお話しするくらいならいい、よね?

 

 ひまりはさっき閉じたアプリをもう一度開いた。

 

 

 

『こんばんは!こんな時間にごめんなさい。少しだけお話をしてみたいと以前から思ってたんですけど、大丈夫ですかね?』

 

 とりあえずそれだけメッセージを送ってみた。返信はすぐに来た。

 

「こんばんは、実は私もあなたとお話をしてみたいと前から思ってたので嬉しいです!」

 

 断られるかもしれないと思っていた分、この返信は願ったり叶ったりだった。そしてこの時間からしばらくの間、二人はお互いの趣味などについてずっと話していた。

 

 気がつくと普段ひまりが寝るくらいの時間になっていた。

 

『あっ、もうこんな時間じゃん!そろそろ寝ないと』

 

『えー?もう寝ちゃうんですか?もっと色々話したかったのにな』

 

『まぁ明日も学校だし....なのでまたいつか色々話そうよ』

 

『うーん、残念だなぁ....ひまりちゃん』

 

『....え?』

 

 おかしい、ユーザー名は本名なんて入れてないし、本名なんて会話の中に出してないはずだと言うのに。

 

『....ひまりって何のことですか?』

 

『何って、ひまりちゃんはひまりちゃんだよ。羽女2年の上原ひまりちゃん』

 

 背筋が凍った。おかしい、過去のログを見ても一度もそこまでの素性をこちらは明かしていないと言うのに。もしかすると元々自分の事を知っている人が自分のことを隠しているのか。

 

『あなたは誰....?羽女の生徒なの?』

 

 恐る恐る尋ねてみた。考えてみればこの発言は自分が羽女の生徒とバラしているようなものであったが、今のひまりにはそんなことを考えている暇もなかった。

 

『うーん、どうだろう。でも私はあなたのこと知ってるし、見たことあるよ?あなたも私の事は話には聞いてるハズ、だけどね』

 

 何か引っ掛かる返事だった。何が言いたいか判らない。判らないから尚更恐ろしい。

 

『どういうこと....?あなたは誰なの?それに何で私にそんなに興味を示してたの?』

 

 なるべく平静を装った文面を送る。少しでも相手の素性の情報がほしい。

 

『知らない方がいいと思うけどなー。どうしよう?』

 

 何か含みのある言い分である。

 

『いいから教えて!そもそも何でこんなことを....』

 

『楽しいからだよ。あんまり生きた人と話す機会なんて無いんだもん』

 

 心臓がキュッと締め付けられた。この言い分だとまるで向こうが幽霊か何かじゃ....さすがに言葉にも詰まっていると向こうからメッセージが来た。

 

『それにしてもキミが1年の夏休みの時以来だなぁ。モカちゃん、だっけ?あの娘は私の事を知ってたみたいだったけど....あの時は楽しかったよ』

 

 

 翌日、相手のアカウントは消えていた。




 久しぶりに上げました。大分昔の過去ストを少し使わせていただきましたが、割と人気なストーリーだったと思うので見たことあるなら覚えてる方も結構いると勝手に思ってます(適当)

 それにしても結局何者だったんでしょうかねぇ。
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