ポケットモンスター オレガイル&ハマチ   作:d d

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誰にだって旅立ちの日は訪れる

ポケットモンスター、縮めてポケモン。

この星の不思議な不思議な生き物。

海に、森に、町に。その数は百、二百、…三百いや、それ以上かもしれない。

そしてこの少年、チバシティのハチマン。

齢17にもかかわらず毎日だらだら暇を持て余す引きこもり。

10になったらポケモンを手に旅に出るという決まりを破りいつまでも親の脛をかじりプレイ&スリープ。

 

「うるせーほっとけ」

 

俺は今日も今日とてポテチを箸で摘まみ寝転びながらゲーム機を操る。

今は通信対戦の真っ最中、旅になんかでなくてもこうして腕を磨けるのだから無問題だ。

「あ…」

攻撃が急所にあたりもうスピードで減っていく緑のバー。

勢いはとどまらずそのままゼロになった。

俺はゲーム機をHPバーのごとく勢いよく投げ飛ばした。

布団にはねて転がったゲーム機の画面には敗北の二文字が浮かぶ。

俺はそのままマットに倒れこんだ。

「マジでクソゲー、もう二度とやらん」

起き上がって電源をOFFにすると棚にしまった。

しかしそうなると他に玩具がない。

この世界にはまともなゲームがポケモンくらいしかないのだ。

「あー、暇」

「もう、そんな乱暴に使ってたら壊れちゃうよ」

突然の声に扉の方を見る。そこには愛しのマイシスター、コマチが立っていた。

「また帰って来たのかお前」

「お兄ちゃんが心配だからだよ、あっ、今のコマチ的にポイントたっかいー!」

小町は5年前にポケモントレーナーになったのだが、それからもちょくちょくこの家に帰って来るのだ。

「お兄ちゃんもそろそろ博士にポケモン貰って旅に出ればー?」

「いや、俺この町から出ててはいけない病で…」

「そんな病気ないでしょ、…今なら可愛い可愛いコマチがついてくるよ?」

魅力的な提案がされていたがしかしもう7年もしきたりなんざくそくらえと無視してきた手前今さら顔を出すのも照れ臭い。

「ほら、あれだよ、俺は平和を愛する人間だからポケモンバトルとか?野蛮なことしたくねぇんだよ」

「さっきゲーム機投げ捨ててたじゃん」

見られていたのか…。

「でも、…今さら恥ずかしいし…」

「もー、お兄ちゃんってほんと口だけ…、いいからさっさと行くよ」

「あっ、待て、引っ張るな…」

そうして俺は町の端にある研究所に足を運んだ。

「ハーチーマーンー、貴様よくもここに顔を出せたな!?」

敷地に足を踏み入れた瞬間、研究所の所長であるヒラツカ博士がドスの聞いた声で笑いかけてきた。

「どうも…、お久しぶりです」

「同じ町に住んでて久しぶりもないがな…、お前私を見かけると逃げていくだろう」

「ははは、俺って準伝説並のレア物なんすよ」

すると俺の顔めがけて拳が跳んでくる。それを間一髪でかわす。

「減らず口を言うのはこの口かー?」

いや完全に別の意味で口を塞ぎに来てただろ今。

「まったく、それはゲームの話だろう、伝説のポケモンなんてしょせんはおとぎ話だ」

「ポケモン研究者がそんな事言ってて良いんですか、ていうかなんでゲームだって知ってるんです?」

「そっ、そんな事はいいだろ。今日はいったい何しに来たんだ?」

「はい、実はですね、最初のポケモンをいただこうかと」

「ほーう、旅に出る理由がないなどとぬかしていたお前がなぁ」

「無理矢理つれてこられたんですよ」

ヒラツカ博士はその話を聞くと少し困ったような顔をした後研究所の奥に消えさり、しばらくしてから戻ってきた。

その腕には三つのモンスターボールが抱えられていた。

「ではこの中から選んでくれ」

そう言って三つのモンスターボールからポケモンを出現させる。

一つ目はドガース。

二つ目はベトベター。

そして最後はアーボ。

「って、全部どくタイプじゃねぇか!!?」

もしかしてハチマン菌と相性が良いとか?やかましいわ!

「すまない、実はさっき来た子で用意していたポケモンは全部出してしまったんだ。だから仕方なく最近毒ポケモンの研究の為に捕まえた彼らをと…」

「ただの在庫整理じゃねぇか!」

「うるさい!そもそもお前がいつまでも受け取りに来ないからだぞ」

あーもういいや、やっぱり旅になんてでないで家でごろごろしてた方がいいんだ。うんそうしよう。

決断力を見せた俺は続いて実行力を見せるべく研究所を後にしようとする。

「あっ、もう家には入れないってお母さんと約束して来たから」

「はー!?」

どうやら既に退路はたたれてしまったらしい。

「ん?」

悲しみにうちひしがれうなだれる俺の足をつつくものがいる。

それはさっきヒラツカ博士が持ってきたうちの一体、ヘビポケモンのアーボだった。

「ふむ、どうやらお前のことが気に入ったようだな」

「お前、俺を慰めてくれるてるのか?」

「シャー」

なんてことだろう、今まで穀潰しだとかナマケモノだとか卑下にされてきた俺をこんなにも思ってくれるなんて。

「ヒラツカ博士、俺、こいつに決めました」

「そうか、ではこれを」

俺は博士からアーボのモンスターボールを受けとる。

「それからこれも渡しておこう」

「なんです、これ?」

「ポケモン図鑑だ、ポケモンをゲットすればそれにデータが記録される。もし珍しいポケモンをゲットしたら報酬も出るぞ」

「まじか!、よっしゃーやるき出てきたぜ!」

以外と旅もいいものかもしれない。

「お兄ちゃん…、さっきまでの感動が台無しだよ…」

こうして俺の報酬を目指す旅が始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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