ポケットモンスター オレガイル&ハマチ   作:d d

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誰にだって旅立ちの日は訪れる2

翌朝俺達はポケモンセンターで預けていたポケモン達を受け取った。

「それじゃあこれからのことだけれど…」

「いっとくがまだ俺は本調子じゃないぞ」

昨日の夜スピアーにつけられた傷はまだなおっていない。

「仕方ないわね、今日は自由行動にしましょう」

「ほんと?じゃあさっき見つけたドリンクショップ行こうよ!」

「良いですね、って、ユイさんお金は…?」

「あ…」

この天然【笑】トレーナーユイは勝負に負けた金を払えず現在ユキノの飯使いになっているのだ。

「ユキノーン」

「くっつかないで…っ」

主人におねだりするワンコの図。

「はぁ、仕方ないわね…」

そしてこの主人、甘すぎである。

「貴方はどうするの?」

「俺が行くわけねぇだろ」

というわけで俺は三人と別れてぷらぷらと町を歩く。

すると不良に絡まれている美少女というテンプレートな現場に出くわした。

普段であれば面倒はお断りなのでどこ吹く風で通りすぎるところだがちらと見えた少女の横顔が俺の心をつかんで離さない。

なんというか、そうこれは運命の出会いに違いないと俺のゴーストが囁いていた。

「アーボ、どくばりだ!」

「シャー」

「な、なにぃ~。人に向かって技を撃つなんて、なんて卑怯な奴なんだ!お前人間じゃねぇ!」

「トレーナーの風上にもおけない奴だ!」

「うるせぇ!卑怯汚いは敗者の言い訳なんだよ!」

「やべぇ奴だ、逃げろ!」

そういうわけで不良は撃退した。

「大丈夫だったか?」

「はっはい!ありがとうございます!」

守りたい、この笑顔!

「僕、サイカっていいます、貴方は?」

僕っ子か、それもいいな。

「俺はハチマン、こいつはアーボ」

「シャー」

「本当に助かりました、しつこく誘われて、僕男なのに」

そうか男なのか、まあ可愛ければなんでもいいか。

「サイカはこの町にすんでるのか?」

「はい、おかしいですよね。この年でまだトレーナーにもなってないなんて…」

「ちなみに幾つなんだ?」

「17です」

「そうか、なら全然だぞ、俺も旅に出たのは最近だしな」

「すごい、それなのにもうあんなにポケモンと息があってるんですね」

「んー?ああ、そうだな。別に敬語じゃなくていいぞ、同い年だし」

「そっか、そうだよね、それじゃあ、ハチマンに頼みたいんだけど」

「ん?」

「僕がポケモンをゲットするのを手伝ってほしいんです。そうすればお母さんも納得すると思って」

なるほど、旅に出るのを親に反対されているのか。まあこんなに可愛いんじゃ無理もないか。

「わかったいいぞ」

「ほんと?ありがとう!」

というわけで俺達は町の近くの草原にやって来た。

しばらく歩いていると野生のポケモンが飛び出した。

現れたのはリオルだ。

けっこう珍しい奴じゃん…。

「うし、まずはアーボで体力を減らすんだ」

「うん!よろしくアーボ」

「シャー!」

「どくばり!」

しかしそれをリオルは身軽にかわす。

「!?」

そしてリオルの電光石火。

「あ…あ…」

それをアーボもギリギリでかわす。

「ポケモンを信じろサイカ、まずはそこからだ」

「!…うん、もう一度どくばり!」

そして今度こそ攻撃は命中した。そしてリオルの動きが止まる。

「毒状態だ、ボールは持ってるか?」

「うん、お母さんに内緒で買ったやつが」

サイカはぽっけからスーパーボールを取り出す。

一つだけか。

毒状態とはいえゲットできるか?

「いっけー!」

ボールがリオルに当たり赤い光とともに収納される。

ここからはなにもできない、ただいのるだけだ。

ピコン、ピコン、ピコン、ピコン、ピコン、ピコン、シュン。

「やったな、ゲットだ」

「うん!ありがとうハチマン!」

まあ、この笑顔が見れただけでもよしとするか。

それから俺達は町に戻った、すると。

「さっきはよくもやってくれたな!」

いつかの不良達が因縁をつけてきた。

「俺達はお前と違って卑怯な真似はしねぇ、ポケモンバトルで勝負だ」

「使用ポケモンは2体、2VS2のタッグバトルだ!」

「いや、俺一体しか持ってねぇんだけど」

「ならそいつだけでやるしかねぇな」

やれやれ、いったいどこが卑怯じゃないのか。

「ハチマン、ハチマン」

するとサイカが袖を引いてくる。可愛い。

「僕も一緒に戦う!」

「サイカが?」

「うん、僕はもうポケモントレーナーだ、勝負から逃げるわけにはいかないよ」

というわけでサイカとタッグバトルに挑むことになった。始めての共同作業だ。

「「行け!」」

相手のポケモンはニャースとヒポポタスか。

「俺は後衛にまわる、前は頼んだ」

「うん、行け!リオル!」

「アーボ!」

アーボはヒポポタスに弱い、だがリオルはニャースに強い、立ち回りが鍵になる筈だ。

「先手必勝、ニャース、アーボにねこだまし!」

不味い、ニャースのねこだましがアーボに炸裂する。

あれは最初だけ相手をかならずひるませることができる。

アーボは身動きとれなくなってしまう。

「ヒポポタス、とっしんだ!」

「ハチマン!」

「構わず攻撃しろ!」

「!?、リオル、かみつく!」

しかしリオルの攻撃は外れてしまう。

「大丈夫か、アーボ!?」

「シャ、アア~」

かろうじて立っているが、おそらく次ダメージを受ければ終わりだろう。

「ごめん、ハチマン…」

「サイカ、今はバトル中だ、心配は時に足かせになる、なんて、俺が言っても信じられねぇか」

「ううん、信じるよ、ハチマンのことなら」

「そうか、サイカ、リオルをアーボの後ろに!」

「リオル!」

「がう!」

指示を聞いたリオルがアーボの後ろにかくれる。

「何する気だ、ニャース、相手の動きから目を離すな!」

「ヒポポタスお前もだ」

「今だ、ヘビにらみ!」

「「何!?」」

アーボを凝視していた二体が同時にまひ状態になる。

「アーボ、ニャースにどくばり」

「リオル、でんこうせっかだ!」

「よけろ!」

しかしニャースはしびれてうごけない!

直後二つの攻撃がクリーンヒットしたニャースが倒れる。

「よし、これで2体1だ!」

「くそっ、なめるなよー!ヒポポタス、あなをほる!」

ヒポポタスが地中に消える。

まずい、これでじめん技をくらえば間違いなくアーボは耐えられない。

しかし自由に地中をいくヒポポタスの動きはまるで読めない。

どうする?例え負けるとしても、何かサイカに残せるものは…。

「リオル、アーボを持ち上げるんだ!」

「!?」

リオルがアーボを持ち上げる。擬似的なふゆう状態、確かにこれならアーボに攻撃するのは難しい。だがその代わりリオルの足が死んでしまっている。

「サイカ?」

「大丈夫ハチマン、僕を信じて」

その横顔は確信を持っている。ならばもう俺が言うことは何もない。

「行け、ヒポポタス!」

相手の宣告とともにヒポポタスが背後から出現しリオルを襲った。

「後ろだリオル」

しかしアーボを持ち上げているリオルはそれをかわすことができない。

けれどサイカの真の狙いはこのあとにあった。

「リオル、カウンター!」

「なにぃぃぃぃぃぃ!?」

「がうう!!」

リオルの必殺の拳がヒポポタスを撃つ。

ヒポポタスの攻撃の勢い分二倍の威力になったカウンターが見事そのHPを削りきった。

「やった、やったよハチマン!」

「ああ」

こうして不良達との勝負に勝利したのだった。

「ありがとうハチマン、僕、きっとお母さんを説得してみせるよ、そしたらまたバトルしようね」

「ああ」

そしてサイカは最高の笑顔を残して去っていった。

 

 

 

 

 

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