「…ぅ…ん…」
朝日の光で目を覚ます。
「あいぼー…朝だよ…」
『んぅ…?おはよぉ…あいぼー…』
「うん。おはよ。相棒。」
なにその可愛い表情。死ぬかと思った。
「ほら。顔洗って?」
『んー…』
私は顔を洗う。ゲームとは言えど感覚はあるもので冷たい水が私の意識を覚醒させた。
『…今日…攻略会議だっけ?』
「そう。トールバーナって言う町であるらしいよ。」
『ちょっと待ってね。装備品とかみていい?私のインベントリの中にあると思うから…。』
「うん。いいよ。」
『…あった。やっぱりこれが落ち着くね。』
そういって私はいつもの装備に付け替える。と言っても見た目は軽装でどちらかと言うとフリルワンピースの上にコートを羽織っている状態。
『ごめん相棒待たせちゃったね。』
「うぅん。全然。」
『じゃあいこっか。』
そういって私は魔鎌が出るまでの間愛用していた片手剣を背中にからう。
~そして二人はレベリング(一方的)をしてトールバーナへ~
『ここがトールバーナかぁ…。』
「うん。ここであるみたいだよ。あっ!あそこに集まってる人たちじゃない?」
『そうっぽいね。行こっか。』
「うん!」
~攻略会議開始~
「はーい!それじゃ、そろそろ始めさせてもらいます!」
ディアベル「オレはディアベル!気持ち的にナイトやってます!」
男1「ははは!ジョブシステムなんてねーだろ!」
「すごい面白そうな人だね。相棒。」
『そうだね。』
攻略会議は順調に進んでいたのだが…
「まぁ私たちは二人パーティーだからね。」
『そうだね。別にパーティー組む必要もないし。』
ディアベル「よーし…組み終わったかな。じゃあ…」
ちょお待ってんか!
キバオウ「ワイはキバオウってもんや。」
キバオウ「ボスと戦う前に言わせてもらいたいことがある!」
『「…?」』
キバオウ「こん中に、今まで死んでいった2000人にワビぃ入れらなあかん奴らがおるはずや。」
『「…はっ?」』
キバオウ「元ベータテスターどもはこんくそゲームが始まったその日にビギナーを見捨てて消えよった!」
『…あー…ごめん発言いいかな?』
キリト「…!?」
『私は《エマ》ってものだけど。つまりトゲトゲ頭さんが言いたいのは要は元ベータテスターに謝ってほしいってことだよね?』
キバオウ「お…おう!そうや!装備品も金も吐き出してもらわなあかん!そうせな俺はパーティーメンバーとして命を預けられん!そして誰がトゲトゲ頭や!」
『…なるほどね。』
内心こいつなにいってんだ?って思ったけど黙っておこう。
『ちなみに私は元ベータテスターだよ。』
キバオウ「なんやて!?」
『けど私はなんやかんやあってここのゲームマスターの茅場に捕らわれてた。』
キバオウ「…」
『私は元ベータテスター…って一応肩書きだけど。ここに宣言させてもらうね。ここにいる人たち。そしてこのデスゲームに参加している人たちみんなを絶対に死なせない。それでいいよね?』
…会議なのにみんな静まりかえる。
『…言いたいことはいったからいいよ。次発言したい人どうぞ~。』
「発言いいか?」
…キバオウの前にごついスキンヘッドのおっさんが出てくる。
エギル「俺は、《エギル》ってもんだ。」
エギル「さっきの子がいったようにベータテスターは別に見捨てた訳じゃない。」
小さい手帳を取り出す。
エギル「キバオウさん。このガイドブックあんたももらっただろう?これを配っていたのは元ベータテスターの人達だ。」
キバオウ「…ちいっ!」
キバオウは部が悪くなったのか黙りこんだ。
「ところで相棒。あんなみんなを守る発言したけど大丈夫なの?」
『うん。最初っからそのつもりだったし。』
さらっと相棒すごいこといったなぁ…。
ディアベル「…それじゃあ!話もまとまったみたいだから会議を続行しよう!」
ディアベル「実はその例のガイドブックの最新版が更新された。第一層ボスの名前は〈イルファング・ザ・ゴボルドロード〉」
ディアベル「そして〈ルイン・コボルド・センチネル〉という取り巻きがいる。」
ディアベル「そしてボスの武器は斧とバックラー。HPが減るとタルワールに持ちかえる。」
ディアベル「…攻略会議は以上だ明日は朝10時に出発だ!では、解散!」
~その日の夜~
私達はトールバーナの宿屋で明日の攻略に向けて宿屋で体を休めていた。
「ねぇ。相棒良かったの?あんなタンカきって。」
『いいの。もうこれ以上…死亡者を増やしちゃダメだから…。』
「相棒…」
『まぁいいよ。あのトゲトゲ頭がどこまでやってくれるか楽しみ。』
「相棒そうとう根に持ってるんだね…」
『…明日も早いから寝よう…おやすみ相棒…』
「おやすみ。相棒。」
~攻略当日の朝~
『…ふぁぁぁぁ…』
…珍しく早起きしてしまった。相棒も起こそう。
『相棒…起きて。朝だよ。』
「ん…ぅ…?相棒…おはよ…」
『う…うん。おはよう。』
…やばい私の相棒かわいすぎる…なにその無防備な表情。可愛すぎる。
~二人とも身支度を整える~
『…それじゃあそろそろ広場に行こっか。相棒。』
「うん!まぁ私たちなら負けないよね!」
そういって私達はこれから起こることも知らずに攻略組の集まる広場へと向かった。
~そして転移門を使い迷宮宮へ~
そうして私達はボス部屋前までやって来た。
ディアベル「みんな…俺から言うことはただひとつ…勝とうぜ!」
『…頼もしいね。リーダー。』
「そうだね。」
ディアベル「行こう!」
ボスの部屋が開く…
ディアベル「攻撃開始!」
攻略組「おおーー!」
戦いは私達優勢で進んでいた。キリトやエギルそしてあのトゲトゲ頭もちゃんと戦っていた。
そして…
コボルドロード「ウグルゥオオオー!」
キバオウ「情報通りみたいやな。」
ディアベル「下がれ!俺が出る!」
その時キリトや相棒そして私が感じた違和感…
キ・積・エ『「…普通はパーティー全員で包囲するのがセオリーのはず…」』
キリト「ハッ……!」
『タルワールじゃなくて…野太刀…?…!ヤバイ!』
その瞬間私は走り出す。
キ・エ『「ダメ(だ!)!全力で後ろに飛べーーーーーーーーー!」』
ディアベル「なっ…!?」
キバオウ「ディアベルはぁぁぁん!」
キリト「ディアベル!」
『まだ…手は…届く!』
誰もがディアベルの死を覚悟した瞬間!
カーン!
『…っ…う!』
キリト「エマ!」
ディアベル「君は…!」
『早く…離れて…!長くは…持たない…!』
ディアベル「あ…あぁ!」
『キリト!』
キリト「あぁ!」
『スイッチ!』
パリィの反動で壁に激突する
『っ…!』
持っていた剣が離れてしまう
『…はぁ…はぁ…後は…キリト達に…任せよう…。』
「相棒!?相棒!しっかりして!」
『相棒…回復薬…もってる…?持ってるなら…2つくれない…?』
「あっ…うん。」
相棒に回復薬を2つ渡す。
『リーダー。飲んで。』
回復薬を飲ませる。
ディアベル「すまない…俺としたことが…」
『…ラストアタックボーナスのレアドロ狙い…ってところ?』
ディアベル「…!?」
『私もベータテスターだからね。わかるよ。』
ディアベル「…すまない…その結果君達を利用してしまう形になってしかも危険に会わせてしまった…」
『気にしないで。リーダー。』
ディアベル「…俺はこの戦いが終わったらリーダーを降りようと思ってるんだ…。」
『…どうして?』
ディアベル「…向いてないんだ。そういうリーダーってものに。このディアベルって名前も悪魔って意味だからね…」
『…いいじゃん悪魔。好きだよ?私。…だからさ。リーダー。いつかかってもいいから。戻ってきてね。』
ディアベル「…あぁ。必ず」
キリト「うおおおおっ!」
キリトのラストアタックによってコボルドロードはポリゴンになった。
男「やっ…やったぁぁぁぁぁぁ!」
キリト「はぁ…はぁ…」
「お疲れさま。」
エギル「見事な剣技だった。この勝利はアンタのモンだ。」
キバオウ「……なんでや!」
キバオウ「なんで技が変わることを事前に教えんかったんや!」
キリト「…技が変わること?」
キバオウ「そうやろが!ジブンはボスの使う技知っとったやないか!」
キバオウ「最初から技や攻撃を伝えとけばディアベルはんも重症をおわずにすんだんや!」
キリト「……」
キバオウ「そこのガキも!」
『…私?』
キバオウ「せや!お前も一緒に叫んどったやろうが!」
『…うん。知ってたよ。武器が変わることも攻撃パターンが変わることも。けど知ってたからリーダーは死ななくてすんだんじゃないの?』
キバオウ「…なっ!?」
『じゃあキバオウさん。聞くね。あの状況であなたは攻撃パターンが変わることを知っていたけどリーダーを助けに行ってた?」
キバオウ「そないなこと決まっとるやろうが!助けるに決まっとる!」
『…ふーん。あんたが戦った場所はリーダーから一番遠い場所だったよね…?それでも?』
キバオウ「……」
『そういうことよ。』
エギル「おい。アンタ…」
キリト「クハハハ、ハハハハッ!」
キリト「元ベータテスターだって?俺をあんな素人連中と一緒にしないでほしいな。」
キバオウ「な…何やと!?」
『「キリト…」』
キリト「俺はベータテスト中に他の誰もが到達できない層まで登った。」
キリト「ボスの刀スキルを知っていたのは上の層でさんざん刀を使うモンスターと戦ったからだ。」
キリト「他にも知ってるぜ?情報屋なんて問題にならないくらいにな。」
キバオウ「そんなん…ベータテスターどころやないやんか…」
キバオウ「もうチートや!チーターやろそんなん!」
攻略組男「そうだ!チーターだ!ベータでチーター
!だからビーターだ!」
キリト「いい呼び名だな。そうだ!俺はビーターだ。」
キリト「これからは元テスターごときと一緒にしないでくれ。」
『…あの…バカっ!』
「相棒!?」
私はキリトを追いかける
「待って!」
キリトが女の子に捕まっていた。
「あなた戦闘中に私の名前読んだでしょ?どこで知ったのよ?」
キリト「視界の左上に自分の以外に追加でHPゲージが見えるだろ?その下に何か書いてないか?」
「キリト……これがあなたの名前?なぁんだ……こんなところにずっと書いてあったのね。」
キリト「君は強くなれる。」
キリト「だから……もしいつか、誰か信用できる人にギルドに誘われたら、断るなよ?」
キリト「……ソロプレイには絶対的な限界があるから……」
「なら、あなたは……?」
『ベータテスター時代からのお友達をおいてく気?』
キリト「エマ!」
『…バカ。一人でなんでもかんでも抱え込んで…かばったのが無駄になったじゃない!』
キリト「…お前もわかるだろ?あの場には悪役が必要だった。それがたまたま俺だっただけさ。」
『ところで…この綺麗なお姉さんは?』
キリト「あぁ。いってかなかったな。ボス戦でパーティーを組んでたアスナだ。」
アスナ「よろしくね。」
『あっはい。私はエマです。よろしくね。』
キリト「それじゃあ俺は行くよ。」
『…私は相棒とゆっくりしてあとを追いかけるね。』
キリト「あぁ待ってるぜ。」
次回 第5話 レゾナンスバースト
どうも久々に更新した智也です。次の話もお楽しみに~。