ソードアート・オンライン 〜The Parallel Game〜 《更新凍結、新作投稿中》   作:和狼

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皆さま……大変お久しぶりでございます。
小説界の《怠惰の罪》(自称)──和狼DEATH★


いや、ホントごめんなさい。マジでごめんなさい。

・リアル(仕事)の多忙。
・折角の休みも他の事で費やす。
・他の作品の更新(現在停滞中)。
・文章化出来ない事による執筆意欲の低下。

……などなどといった理由により、前回の更新から一年以上も経ってしまいました。
……自分自身も、そんなに経っていた事に非常に驚いております。


そんなぐだぐだな感じではありますが、以前に一度申し上げました通りにリメイク作品として、更新を再開したいと思います。
なお、更新はこちらでの続稿ではなく、新しい作品という形での更新となります。


作品タイトルは……
『ソードアート・if・オンライン(仮題)』となります。


それでは、リメイク作品の第1話(第0話)……そのサンプル版をお楽しみ下さい。




更新再開のお知らせ & 次作品サンプル

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──自分の部屋で、作業を行っていた時だった──

 

 

「おに〜いちゃんッ!」

 

 

唐突に、ノックも無しに部屋のドアが勢い良く開かれ、妹が俺の部屋の中へと入って来た。

 

 

「ん? どうした?」

 

 

「わたしはこれからお風呂に入って来ます!」

 

 

「お、おう……」

 

 

「お兄ちゃん……ゼッタイに、ゼ〜〜〜〜ッタイに、(のぞ)かないでね!」

 

 

「わ、分かった、分かった……。覗いたりせえへんから、ゆっくり風呂入って来い……」

 

 

「は〜い!」

 

 

一体何の用なのかと俺が尋ねてみると、何故なのかはよく分からないが妹は俺に対して、自分がこれから風呂に入るという報告をし、付け加えて入浴を覗くなと強く念押しをして来た。

当然の事だが、実の妹とはいえ女性の入浴を覗くなどという破廉恥(はれんち)な真似をする訳にもいかず。そもそもの話、俺にはその様な事を実行する程の度胸も無いので、俺は妹に入浴を覗かない(むね)を伝え、彼女を風呂へと送り出そうとする。

其れに対して妹は、何が嬉しいのかは知らないが笑顔で元気良く返事をすると、足早に俺の部屋から出て行った。その途中で、俺の部屋のドアを閉めるのも忘れずにだ。

 

 

其れを見送った俺は、中断していた作業へと再び取り掛かるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

其れから一時間くらいは経っただろうか。

試行錯誤しながら作業を続け、(ようや)くある程度の(まと)まりが見えて来たので、ひと段落つこうとした時だった。

部屋の外から、ドタドタドタドタ、と慌ただしく階段を、そして廊下を駆ける足音が聞こえて来た。

やがて、その足音は俺の部屋の辺りで止まる。そして──

 

 

ガチャッ!!

 

 

「お兄ちゃんッ!!」

 

 

勢い良くドアを開ける音と、何やら此方を非難するかの様な厳しい口調の叫び声と共に、バスタオルを一枚身体に巻いただけというあられもない格好をした妹が、部屋の中へと駆け込んで来た。

いきなり入って来られた事にもそうだが、妹のあられもない姿にも驚いた俺は、方言が滅茶苦茶に混ざった口調になってしまう程に狼狽(うろた)えつつも、冷静に彼女の突拍子もない行動の理由について尋ねてみる。

 

 

「うおぉぉぉいッ!? ちょ、おまッ……なんちゅう格好ばしとんねん!? 一体どげんしたとよ?」

 

 

「そんな事どうだって良いよッ!」

 

 

「そ、そんな事って……」

 

 

が、妹から返って来たのは俺の問い掛けに対する答えなどではなかった。

兄であるとはいえ異性(おとこ)に裸に近い格好を(さら)しているにも関わらず、「そんな事どうだって良い」と気にせず片付けてしまう妹の反応に、其れは女の子としてはどうなのだろうかと呆れてしまう。だが、そのお陰で俺の頭は大分冷静さを取り戻した。

で。冷静さを取り戻した事で気付いた事だが、妹の顔からは『怒り』の色が見て取れた。

一体何故? 俺は彼女を怒らせてしまう様な何かをしてしまったのだろうか? ……などと考えていると、妹自ら(いきどお)っている理由を語り出した。

 

 

「…………何で……」

 

 

「うん……」

 

 

 

 

 

 

「何でわたしがお風呂に入ってるのに、一向に覗きに来ないのッ!!?」

 

 

 

 

 

 

「……………………うん……?」

 

 

……ちょっと待って欲しい。

……え? 妹は今何と言った? 俺の耳がおかしくなっていないのだとすれば、『何で入浴を覗きに来なかったのだ?』と聞かれた様な気がするのだが?

 

 

「……あー、ゴメン。もう一回言ってくれないか? 聞き間違いをしたかもしれんから」

 

 

「だーかーらー! 何で覗きに来なかったのって聞いてるのッ! 」

 

 

…………うん、見事なまでに聞き間違いなんかじゃありませんでした……。

というか、『何で』と問いたいのは(むし)ろ俺の方なんだけれども。

 

 

「いやいやいや。何でって言われても……そりゃあ、お前が覗くなって念押ししていったからだろうが」

 

 

俺は妹から『覗くな』と言われた。ならば、言われた通りに覗きに行かなかった俺の対応は正しい筈なのだ。

…………だというのにだ……

 

 

「何言ってるのお兄ちゃん!? 其処は普通、覗きに来るもんでしょ!」

 

 

妹から返って反応がコレである。

うん、どう考えてもおかしいのは妹の方である筈だ。

であるにも関わらず、俺の方がおかしいみたいに思われているのは何故なのだろうか? 一体全体、妹の思考回路はどの様になっているというのだろうか?

 

 

「いやいやいや。お前こそ何言ってんだよ?『覗くな』って言われたら、言われた通りに覗きに行かないのが普通の筈だろ? なのに、何をどうしたら覗きに行くのが普通って事になるんでしょうか?」

 

 

「『押すなよ! 絶対に押すなよ!』って言われたら押したくなるし、実際にテレビとかじゃそう言われたら絶対に押してるじゃない! 其れと同じ理屈だよ!」

 

 

「いやいやいや。上○竜兵のネタを基準に考えるなよ……」

 

 

で、何を根拠に考えているのかと思えば、とある芸人の有名な持ちネタだったというオチ。

いやまあ、確かに現在に於いては『○○するな』=『○○しろ』という意味で、お笑いの業界に限らず広く認識されてはいるけれども。

其れでも、額面通りに解釈するのが普通である筈だろう。

 

 

「というかさぁ……」

 

 

まあ、其れに関してはとりあえずそのくらいで置いておくとしてだ。

俺は妹の発言を聞いて、先程からずっと思っていた事が有る。其れは……

 

 

「其れだとお前……まるで、自分の裸を俺に見て貰いたいみたいじゃないか」

 

 

そういう事だ。

まあ世の中には、(たくま)しく(きた)え上げた己の肉体や、美しく整った己の身体を他人に見せ付け、愉悦(ゆえつ)(ひた)り、あわよくば()められたいと思う人達も居るには居る。

だがしかし、そんな彼らでも最低限下着は着けている筈。余程の露出狂でもない限り、自分の全裸姿を相手に見せる事には流石に抵抗感を(いだ)くであろう。

其れを女性が、あまつさえ異性(おとこ)に対してともなれば尚更にだ。

 

 

「そうだよ!」

 

 

「まさかの肯定!? しかも即答かよッ!?」

 

 

我が妹も、なんだかんだ言いつつも本当は恥ずかしい筈だ。

……と、思ったんだが…………妹は俺の問い掛けに対して、恥ずかしがる様な素振りなど微塵(みじん)も見せる事無く、間を置かずして肯定の言葉を返してくれやがりました。

世の男どもからしたら泣いて喜ぶべき展開なのかもしれないが、生憎とチキンな俺は、妹でその様な展開は求めちゃいません!

 

 

「寧ろ、お兄ちゃんはわたしの裸を見たいとは思わないの? 見てよ! このシミ一つ無い艶々(つやつや)な肌を! 綺麗(きれい)でしょ?」

 

 

で、俺に対する羞恥心などまるで感じていないご様子の妹は、此方の思考が理解出来ないとでも言いたげな表情を浮かべ、自らの二の腕を見せ付ける様にしながら俺に問い掛けて来る。

 

 

「……ああ、うん……まあ、綺麗だとは思うけど……」

 

 

「そうでしょ!? 自慢のお肌なんだよ! 此れはもう覗きに来て当然! 寧ろ襲って(しか)るべきなんだよ!」

 

 

「いやいやいや、無い無い。後者に至ってはもっと無いから……」

 

 

妹の肌が綺麗である事は素直に認めよう。

だがしかし、だからと言って覗きに行こうなどとは思わないし、ましてや襲おうなどとも思わない。

 

 

「何でなのッ!?」

 

 

「何でって……そりゃあお前、俺とお前は実の兄妹だからに決まってるだろ?」

 

 

「兄妹である以前に、男と女なんだよ!?」

 

 

「いやいやいや、普通逆だから。男と女である以前に実の兄妹だから、俺ら……」

 

 

其れは(ひとえ)に、俺達が血の(つな)がった実の兄妹であるから。実の兄妹での交わり愛はタブーというモラルこそが、最後にして最固の壁として俺の理性を護ってくれているのだ。

では、血の繋がりの無い従兄妹(いとこ)の関係であれば、もっと言えば、兄妹の関係でなければ()(ぜん)を頂くのかというと…………多少なりとも心は揺れ動くのかもしれないが、恐らくは『否』と答えるであろう。

『チキン』だの『ヘタレ』だのと(ののし)られるかもしれないが、俺としてはその様な犯罪(まが)いな真似をするつもりは無い。其れが『俺』という人間なのだ。

 

 

「もおーーッ! お兄ちゃんの分からず屋ーーッ!」

 

 

「いや、んな事言われてもなぁ……」

 

 

「ぐぬぬぅ……。そっちがその気なら……」

 

 

が、俺のその態度がどうにもお気に召さない様子の妹は、何を思ったか自らの身体に巻かれているバスタオルに手を掛け…………って、ちょっと待て。……まさかとは思うが──

 

 

「わたしの方から見せてあげちゃうんだから〜〜ッ!!」

 

 

「うえぇッ!? ちょ、おま──

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 






サンプルは此処までとなります。
続きは本編にてお楽しみ下さいませ。


なお、本編の更新はこれの更新の暫く後となります。


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