10/11 メランドールさん お気に入り登録ありがとう御座います。
「して……、動いたのはあの阿呆共だけか。
奴等の行動は許される事はない、今はあの二柱であられるあの方達に任せる」
「それは良いのですか、天魔様。我々からあの鴉天狗が引き抜かれたのです、どうか我等も……」
天魔、今の儂はそう呼ばれていた。
妖怪の山を納めるものとして二柱を受け入れ、いつもの厄介ごとが終わった。
その数ヶ月経った頃、また幾度かの異変が起きた。
最初に起こったのは白狼天狗の反乱。
妖怪である者が持つ物か怪しく、奇妙な力をつけ、みまだ正体がわからぬ人物をリーダーとして攻め立てた。
しかし、次の異変が問題であり、白狼天狗を虐殺される事になった。
反乱した者は虐殺されたにも関わらず、生きていたりと、不死性を全員が持ち合わせているのに、それでも敵わなかった化け物が生まれたのだ。
それと同時刻、犬走 椛の消息が掴めなくなり、調査しているうちに生まれた化け物は消えていた。
それから射命丸 文がある一人の男を追っていたところ、喰われたらしい。
文字通りの事が起こったようだが、河童が作った生命を探知する事ができる装置なる物で、生きていることは確認できたのだ。
つまり、拐われた挙げ句の果てに、帰らずにいるところからして帰る意思はない。
あの女はそう易々と捕まるような女ではない、もし捕まってもすぐ逃げ出すような奴だ。
どう考えても、射命丸が帰ってこないのはあの一件が関係している。
「ならん、そもそも視えていたことだ。
罪人が居る限り、な」
「白狼天狗へのパワハラ、それに関係性が…」
「然り、それ以外も含めれば、奴等は打ち首だっただろう。慈悲を与えてもなお止めないのだから、愚かな行為を行う、怒りを買う」
「なるほど……」
「それか、あの者に任せる。
門番が逃した人間に……、そうだな、借を作るのも良いかもしれん。
姫海堂よ」
「承知いたしました。アサシン、行くわよ」
「御意」
これからこの山はどうなるのやら。
久しくあの方に聞いてみるとするか。
あ、立川のあの方々に手土産は何にするかの。新しく守矢が作った菓子があったか。ヒソウテンソクチョコ、だったか。
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私がアサシンを召喚したのは、ただの偶然だった。一つの念写した写真から、外の世界の魔方陣を知り、欲に負けてその魔方陣を書いてしまったのが始まりだった。
「我が名はハサン、ハサン・サッバーハ。アサシンとして現界しました。私は貴方の影となり、貴方に従いましょう」
「え、ええ?」
召喚されたハサンさんに私は驚き、尻餅をついてしまう。体が後ろに動いてしまうその瞬間に、ハサンさんは私を支えていてくれた。
「驚くとは……聖杯戦争を知り得ていないのですか?」
「聖杯、戦争?」
「まずは座りましょう、解りやすくお話いたします。私も今になって気づきましたが、今回はイレギュラーです。先ずはどこから話せば良いのやら」
ハサンさんがゆっくりと私をベッドの上に座らせてくれて、話始めた。
「聖杯戦争とは、願望機である聖杯を巡り、六人の魔術師達と、それぞれの魔術師に英霊を使い魔として呼びたされたサーヴァントで争う戦争。
サーヴァントは種類がありまして、セイバー、アーチャー、ランサー、キャスター、ライダー、バーサーカー、アサシンの七つのクラスが御座います。
私はアサシン。気配を消すことに長けており、暗殺を主としています」
聖杯戦争、その事実に私は信じきれていなく、ただそんなものがあるのかと思うことしか出来なかった。
殺し合い、否定を直ぐにしたい。私は戦いたくない、貴方をまぐれで呼び出してしまったんだと。
言おう、言わなければ、戦争に巻き込まれてしまう。
「私は……、私は参加しないわよ。御免ね、そんな殺し合いなんてー」
「ふむ?となると、私を呼び出したのは偶然ですか。私はそうそうと縁で呼べないのですが。何か私に関係するものが置いてあったのですか?それか、武器などは」
「えー?うーん、繋がりとは言えないけど、暗殺といえば、元々私は暗部に属していたわ。あんな仕事は懲り懲りなのよ、それが殺し合いをしたくない理由に直結するしー……」
私は元々は鴉天狗達のみで結成された諜報課、暗部とも呼ばれていた。
諜報課は暗殺も行う特殊な課であるために、私達天狗は基本的に暗部と読んでいるのだ。
私が扱う能力、『念写をする程度の能力』。それを大天狗の野郎に目をつけられ、そこに送られてしまった。
以降、私は暗殺と情報収集を主とする生活を送る。光のない暗闇以外なにもない世界で生きて、何故生きているのかが解らなかった。
その時、私は新聞と言うのを人間社会で知り、私自身で大天狗に申告し、願った。
その願いは届いたのか、私は晴れて暗殺をせずに、死ぬことを見ないですむようになった。
自分を元気付けるために、口調も変えて、表裏を無くすように努力をしたり、楽しい人生になった。
「暗部となると、本当に偶然のようですな。魔術師……いえ、天狗殿」
「はたて」
「?」
「はたてって呼びなさいよー。呼び捨て以外は許さないからねー」
「ええ、でははたて。食生活はちゃんとしていますか?今から何か食べましょう、顔が少し窶れていますよ」
「え、ほんと?」
「本当です」
その日から私の専用執事のようにハサンは働いてくれた。曰く、「困っている人は見捨てられない、はたてなら尚更です」と優しく言ってくれた。
私は救われたような気がした。
「ねえー、もし私が参戦したらどうなってたの?」
「恐らくですが、二人は確実でしょうね」
参加しなくて良かったと、この日は安心した。
それからハサンに介護されつつも新聞を作っていると、念写に妙なものが写り混んだ。
「何?これ。式神?しかも真正面で」
「どうかなされたので?」
「こんなのが写り混んでたのよー、これって一般的な紙で折られた式神の依り代なんだけど、何時もなら写りにくいのよねー。真正面から写るのも、同じように写りにくい代物。
これも偶然ってやつかなー」
〈いえ、偶然ではない。必然と言われる人為的な物だ。今回はこの様な手を使い、貴女に知らせを届けさせてもらった。
妖怪賢者の式神とでも伝えれば解るな?唯一戦うことを放棄したお前に告げる。聖杯は汚染されてる、鏡写しの汚物。
他の知識はくれてやる、ここは分岐点だ。頼むぞ、姫海堂はたて〉
「えー……。いっつ!?」
「大丈夫ですか!?」
「だ、大丈夫。問題ないわ」
それは、何回も繰り広げられた聖杯戦争の記憶。第一次、第二次、この世全ての悪がくべられた第三次、一市分規模の災害を起こした第四次、聖杯が破壊された第五次。
ここで理解する。今、使われている聖杯はただ鏡に写っただけではなく、性質すらも同じなのだと。戦い、一戦でも勝利か敗北でもしたのならば、聖杯は力を増すのだと。
「ね、ハサン。敵対されないためにはどうすればいいのかな?私には解らないの」
「ふむ、ならば逆に気配を消さずに堂々と話し合いをすればよろしいのでは?長所をわざわざ潰す者に、私ならば口を利きますね」
「それー!決定!」
聖杯に巻き込まれた私は、何れ戦うのだろう。戦うのは何時かは解らないが、その時まで、ハサンといっしょに平和な道を歩みたいと考えた。
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時は戻り、私達は天魔様の命により騒ぎの目である守矢神社に向かっている。何時も何時も、山での騒ぎは大抵、守矢神社しかないのだ
「はあーあ、嫌になるわー」
「ですな、もし私以外のサーヴァントに出くわしたさいには、遮断せず姿を表したままでよろしいので?」
「そらそうよ。あと次いでで聖杯の件についても話さなきゃねー」
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「■■■■■ー!!」
「ひっ?!ぁあが」
「ぐゃあ?!」
私は怒りに任せ、首を胴体から外す作業を進める。
鬱陶しく、弱々しい。
何て脆いんだ、何て愚かなんだ。
「助けっ!?」
「ァッ?!」
どす黒い感情が渦巻いて、全てを殺したいと思い至ってしまう。
黒は鮮やかで、綺麗で、儚い。
力に溺れていく、とても汚らわしい。
一時の夢に感じる、とても美しい。
「かなり不味いことになっておりますな、金髪のサーヴァント殿」
「もしかして……あれが例の?」
「でしょうな、はたて」
「■■……何者だ、奴等の同胞か」
一陣の風をまといながら、黒いローブに身を包む髑髏と、女の鴉天狗が空から降ってきた。
……この女、椛の……。
椛の血の記憶、それに刻まれた名は幾らでもあったが、深く刻まれた名は限られていた。
その中で最も深い名、それがこの女。
深ければ深いほど姿ははっきりと浮かび、深くなければ姿形は浮かばない。
止めに来てくれたのか、哀れだろう、この私は。
最も哀れなのは転がる天狗達なのだが、弱者を踏み潰す強者はそれ以上に弱者。
お陰で落ち着いた。
そのお陰で力が抜けていき、体は元に戻った。
「来てくれたことに礼を言おう、お陰で冷静になれた。見たところアサシンのマスターか。私はアルバート・ウェスカー、そこに居る金髪のサーヴァントのマスターだ」
「だーかーら、私のことはファンタズムーンとーー」
「どうでもいい」
「はぁあ?!いい?この名前は偉大な偉大な魔法少女の名前なのよ!
それをどうでもいいとか、あんたねぇ!」
「魔法少女?魔法熟女の間違いでは?」
「誰が年取ってるだ?!!」
「お前」
「があああ!!」
私が煽った末に怒り狂うファンタズムーンからコートを引ったくるように掴み取り、上半裸のまま着る。
裸コートは久し振りだ、前にしたときはレオンに八つ当たりぎみで体を粉々にされたときだったか。
彼奴、酒を飲むとショットガン片手にタックルかましてくるからいい迷惑なんだよな。
思い出してみたら、散々な日々だった。そう実感する。
「ところで、何でアサシンのサーヴァントが気配を遮断していないの?
アサシンは暗殺専門でしょ?」
「ふむ、やはりそう思われますか。私は最初、マスターのために戦うことを思ったものですが、はたてからは戦わないと言われましてな。私としても、今回は願いを叶えるつもりはない。
敵対意思を見せないよう、こうして表にしているのです」
「なら戦わない?バッカ言ってるんじゃないわよ、最後には戦うことになるのよ?
戦うことからは逃げられないわよ」
「ううん、逃げることになるかもしれないよ、金髪のサーヴァントちゃん。新聞を作ってたんだけど、その情報収集していた過程で、面白いことがわかったの。この聖杯戦争の核を担う聖杯、手に入れられないのよー」
「何?どういう事だ?」
「聖杯はね、汚染されてるの。あの聖杯はある世界を鏡のように写し出した汚物。
最初、この話をあの賢者の式神から聞かされたときは何の事かさっぱりだったけど、今なら解る。この聖杯戦争はただの余興よ、布石とも言うわね」
「布石か……。賢者の式神とは大層なビックネームだな、その式神が言ったことが本当ならば、我々はどうする?
戦争を放棄するか、戦うか。私はどうせなら放棄しよう、聖杯に求めるものはない。まして汚染された物に願いなど、そこまでの願望は持ち合わせていない」
聖杯の汚染、これで私が戦う必要はなく、逆に力を会わせる可能性が出てきた。
もし力を会わせて汚染を何とかすれば、願いを叶えられるようになるだろう。しかし、鏡写しなのならばこちらの聖杯をどうにかしても、本体が変わるのではないので、結局は終戦。
考え込んでいるその時、マスターである東風谷 早苗を抱えながらアーチャーが話に入り込む。
「少し、その話を詳しく聞かしてくれないだろうか、鴉天狗。何、アーチャーとして、サーヴァントとして聞かなければならないだろうからね。
頼む」
「ほう、何処かでお会いしたかのような御仁ですな。詳しくは知りませぬ。知っているのは我がマスターであるはたて忠仁り。
話す場を設けるのが得策なのですが、そちらとしてはどう致しますか?」
「少し待て、神社の主神に話してみよう」
アーチャーは言い残し、マスターを抱えながら神社の方へと歩き出す。
アサシンを従えるマスターが戦闘を好まないとは、面白いこともあるのだな。気になる、この女が。私が興味を持つのはこれで何度目か?まだ手で数えられる程でしかないだろう。
アーチャーはどこか深刻そうにしていたが、私自身、聖杯の汚染、その事実には驚きはしない。聖杯にはサーヴァントがくべられるがために、リスクはあるのだから。生涯、聖を背負った人物なら何もなく。生涯、悪を背負う者ならばそれに染まる。
聖杯とは白、紛う方なき白書。白は白に染まり、白は黒に浸される。この原理は人間でも言えること。
ここまで考えれば、聖杯にも興味が湧くと言うもの。どういう仕組みか回答を得たいものだ。
「改めて、貴方の名前は?私は、姫海堂はたて。こっちはアサシン」
「私のことはハサン。そうお呼びください。戦争に参加しない身に、真名は有るようで無い物なのです」
「ではこちらも改めて、私の名はアルバート・ウェスカーだ」
「私のことはファンタズムーンと呼びなさい、姫海堂さん?」
改める必要性は感じなかったが、やっておいた方が信用はされやすくなるのでその提案に乗った。
姫海堂の目には私がどう見えているか、また問答無用で襲われるのは勘弁だ。警戒しなくてはならない。
そして、聖杯の汚染されたことを言伝てした賢者の式神。賢者、特別な存在。姫海堂の言い方ではそのような感じであった。
該当するものは記憶に残って…いや、候補は居たな。八雲 紫、特別と言えるのは奴しか居ない。
あの胡散臭さに妙な空間に作用する能力、何かを隠しているような気はしていたが。これは全て奴の掌の上で動かされた盤上だった、なんて事だったら笑えない。
他のまだ知らない存在が賢者の可能性はある。決め付けは基本するものではない、かもしれない程度にしておくとしよう。
もし聞ける機会があるのならば、聞くのがいい。そうしよう。
今回ははたての事についてが多く、相変わらず主人公に見えないウェスカーさん。
お留守番の皆は玩具で遊んだりしています。
え?天魔が何故、立川に行くかって?あのお二方に助言を求めるためです。外の世界は結構なハチャメチャですので……、何時かは外の世界編をしたいものです。
次回も5000字程度になるので、サクサクと見れなくなっていくかもです。
家のウェスカーさんって死にそうになってるの一回位なんですよね、もっと苦しめなきゃ()
キャラも出さなきゃ()
特にペルソナ。練れば練るほど色が変わって、爆発寸前のようにしないと登場するのがムズィ。
見てくださっている方々のために頑張らねば。
10/13 クラスの人数を修正しました。入れられてなかったの凄くハズい。