文才がほしい
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9/7(土)多少の修正加筆をしました
妖怪の山の麓に置かれた小屋、そこに白浪天狗である犬走 椛。その椛に平伏す鴉天狗の姿があった。
事の始まりは、1つの報告。その報告が余りにも怪しかったからと、何羽もの鴉天狗が探っていた。
そこで、一人の鴉天狗が独断で侵入し、拘束しようとしたのだが、案の定返り討ち。
力を手にした椛には叶わなかったのだ。
「私はもう弱くはない。聞け!!同胞よ!
我等は力がある!もう弱くはない!今までの屈辱、ここで晴らそうではないか!
反逆は、自由の意思。拒むことはない!」
歓声が響き、椛を称える声が止まない。白浪天狗は下っぱであり、弱かったから下った。
だが、それは以前までの話。
「反逆の時だ!!」
「私は単独で行動する。お前たちはその力を地道に把握し、長い鼻をへし折れ」
演説し、私の力を見せつけた。そして、仲間の協力の下、私達白浪天狗は、ウイルスに適合するという特異体質だと解った。
皆それぞれにウイルスを克服。ただし、一人1つまで。二つ克服しようとした者が使用し、体が耐えきれずに死滅したからだ。
「考えている暇はないな」
私はすぐさまにとりの基地に向かう。他の同胞に力の把握をしてほしいと説明して、少しの足止めはできた。
河沿いにある扉、その扉は前とは違い、鉄を素材としている。あの男がやったのか?
その扉は近付くと、赤く平べったい光線が向けられた。光線は私を焼くことはなく、消えた。
同時に扉が障子のように自動で開く。
多少奇妙だが、入るしかない。入った先は、今までは生活感が溢れるような部屋だったが、一気に様変わりしている。
近未来、とでも言えばいいのだろうか。だが、所々に幼児の玩具が散乱していたり、生活しているなと感じる物がちらほらとあって、住んでいると実感した。
一直線のように部屋は広くなり、奥にまだ続いている。何かの薬品、外の世界にあると言う拳銃。
一番奥に着くと、扉があってまだまだ進めそうだ。その扉の取っ手を使って開けた。
「何だ、これは?」
その部屋に、筒上の物体の中に、大人びた白浪天狗が保管されていた。
右胸側から心臓が剥き出しで脈をうつように鼓動し、左肩は畏敬の腕になっていて、これは、美しい。そう感じる。
「何だろうか、素晴らしいな。
美しいとも言える、完璧に近い産物」
つい高揚して、その筒に触れた。そのとき、中に居た白浪天狗の目が開き、左手でガラスを割り壊す。
突き出された左腕は私の腹を貫いており、赤くて熱い物が大量に吹き出す。
「ぐっ……」
痛みと眠気が襲い、私は気を失った。
細かく汗が飛び、拳が早苗の腹を捉え、足を踏み込ませ、めり込ませる。
衝撃が走り、風が吹き荒れ、早苗は膝をついた。私の勝利となるのだが、触手で動きを封じて殴ったら勝ったとしか言えない。
凄く呆気なく倒れた早苗をアーチャーが神社まで連れていった。
たしか、あの端末と神奈子は神だと言っていたが、巫女が倒れても笑うだけ。端末の方は解るが、お前はそれでいいのか、加奈子。
「ハハハ!!悪即成敗とか言ってたが、逆に成敗されてやんの!
面白いわこりゃ!」
「キャハハハ!面白ーい!
あ、ウェスカーは面白くなーい」
「喧嘩売ってるか?」
地味に小バカにしてくる端末。端末のくせに自我が強いし、頭がバカにする才能に変わっている。こんなのてに終えないんだが。
「すみませーん!」
「…パパ、あれ天狗。しかも鴉」
「ほう、あれが鴉天狗か」
「おや、外来人ですね。私は文々新聞を発行する清く正しい射命丸 文と言いまして。
と、言うのを忘れるところでした。二柱様方に報告したいことがあるのですが、宜しいですか。
それと霊夢さんも」
物々しい空気になる。射命丸と名乗る鴉天狗は端末と神奈子にそれぞれ二枚の写真を渡す。
その写真が気になり、私も見たいと覗く。
覗いて見た写真。そこに写っていたのは、紛れもないクローンだった。異形として形を持つこの人形はタイラントと呼び、様々な改造を施し、保管していた筈では。
誰かがあの部屋に侵入して起動させた、かもしれない。これは気が抜けくなった。
何もインプットを施してない、ただの暴君。誰彼構わず殺し尽くして、死ぬまで止めないだろう。
「あら、なんなのこれ。文、これ何?」
「霊夢さんでも知らないんですか。……諏訪子様と神奈子様も知らないご様子。
この女性の形をした異形は一見、見たところは白浪天狗の様な種族なのですが、明らかに違う部分が多い。
と言うことでやって来た次第なのですが、三人は知らずとも…………貴方は知っていますよね?」
「ッ」
動揺を見られたか、この鴉は現実のように頭がいいようだ。そこまで頭が良いとは、侮ることができない。
ここは疑われるよりも、ちゃんと話した方が良さげのようだ。この状況で疑われたら、四人相手することになる。それだけは面倒なので避けたい。
「知っている」
「おやおやおや、ではお話。ご教授させて貰うとしましょうか、さあ3・2・1!」
「……」
ここでウィルスを持ち出したら不味いな、ここはこの怪物が戦ったところを見たとか、誤魔化すか。
嘘を突く相手が頭が回るようだが、これしかないだろう。怪しまれたら終わり、ここをしっかり返さねば、色々と支障が出る。
多少は汗が垂れてしまうが、やるしかない。
「何、少し戦ったことのある奴でな。そいつはタイラントと言い、名前の通り、暴君。銃弾は効かないぞ。
少しは怯むが、それを物ともせずに近づいてくる。倒すなら、ちゃんとした装備が必要だ」
「はあ、ならば我々で対処しても大丈夫でしょう。我々は拳銃よりも強く気高いですから。
ではこれで!」
今回は私のせいだな、この仕事を片付けるとしよう。それはいいのだ、だが誰が起動させた?
冷たく硬い感触と、暖かい流れた血の温度で、目が覚める。どうやら私は寝ていたようだ。
どうやらこの強化された体は死ぬことがなく、代わりに眠ってしまうようだ。
立ち上がってその惨状を観察した。筒は割れ、液体が足跡のように落ちている。
それ以外は変わらない、あの白浪天狗は液体を見る限り、山に出たのだろう。
「あれは、倒せるのか?」
白浪天狗の異形、その爪は軽々と私の腹を貫き、瀕死にさせた。前の私なら死んでいただろう。
私に力があるとはいえ、あの異形を倒すことは難しいらしい。いずれにせよ、計画の邪魔だ。
我々、白浪天狗が地位を獲得するためにも、あの異形は潰すべき。
「ん?この資料は」
観察していたなか、重ねられた資料が目に写った。それにはあの異形の材料。弱点について記されている。
捲っていき、ある文が私の好奇心を擽った。白浪天狗はそれぞれウイルスを1つしか適合させることしか出来ないのに対し、1パーセントの確率で何でも適合する者が居ると。
何体も調べた結果だと書き残され、そこで終わっている。何体も、つまり、実験していたようだ。
まさか白浪天狗を拐っていた?
「なら、私も……。いや、止めておこう」
資料の最後には、それをしてはならないと記載されている。あろうことか、精神が崩れるらしい。
その実験で使われた白浪天狗は廃棄処分。使うだけ使っておいて処分か。
河童も、倒す必要が出てきたな。
「帰るか、ここに居ても仕方がない」
「何処に帰るんだい?」
「誰だ!!」
咄嗟に、手に持つ剣を話し掛けてきた人物に、振り向きながら向けた。
振り向いた先に居たのは、白衣を着た河童。
にとりだ。そう安心して剣を下ろす。
「にとりか、驚かせるな」
「驚かすつもりはないんだけど、いいや。ここで椛に朗報だ、悪い情報といい情報だ。聞くか?
どちらからでも構わない、結果は変わらないからね」
「なら、良い方から」
「げこくじょうおめでとう!」
「っ……悪い方は」
「仲間が死ぬにはあなたも死なないと」
「何?」
ーーニチャッ
「頭をもがれてね」
何かに捕まれ、私の顔は引っこ抜かれた。いたい、すごくいたい。
こいつは、裏切ったのか。この河童は。
「君は生まれ変わるのさ。
新しい私と彼の子供としてね?」
河童は笑う、許さない。絶対に、許すわけがない。こいつらは、やっぱり。
死んでくれ。
─────
───
「仮面ライダーシンじゃん」
「これは我でも引くわ、流石にここまでしない」
何で私はスプラッタを見せられているのでしょうか。心が壊れそうです。
胃が今日もキリキリしますよ。
次回もおそらく亀更新。
もっと闇鍋にしてみたい(ゲス顔)