どう書くか悩んでいたら時間が経ってしまいました
他の作者の二次創作を読んだり
XDで遊んで筋トレを軽く始めたり
FGOで遊んで筋トレを軽くしたり
漫画読んでソイプロテイン飲んだり……
そんなこんなで何とか書き上げました。
・剣か槍か、それとも銃か
「絶対槍です! こればっかりはいくら翼さんでも譲れません!!」
「何を言う立花? アレを剣と言わずに何を剣と言うんだ」
私立リディアン音楽院の地下に存在する特異災害対策機動部ニ課本部、その中にある科学技術と異端技術をフル活用した特別訓練室で響と翼が言い争い、クリスは呆れた目で見ている。
そもそもこの二人が何故言い争っているのか、その事の始まりはとても真面目な話だった。
認定特異災害ノイズと戦う為に作られた装備…シンフォギア。響はその主武装であるアームドギアを出す事が出来なかった。翼なら聖遺物天羽々斬から刀もとい剣、クリスなら聖遺物イチイバルから銃やボウガン、となれば響は聖遺物ガングニールから槍のはず……前装者である天羽奏が槍だった事から、何か間違いがない限り槍のはずだ。
まぁアームドギアが無くてもノイズは倒せる…倒せるが時間がかかる。アームドギアがあれば様々な技を出す事ができ、例えば巨大なノイズを倒す大技や多数のノイズを倒す範囲技など技名がそれぞれの字体でカットインでカッコよく……ではなくノイズに対して迅速に行動することができる。そのため翼とクリスは響がアームドギアを出せるように訓練していた。
しかし響はアームドギアが出せない。アームドギアは元になった聖遺物の他に装者の心象も形成に関係する……そこに翼は目を付け、響に聞いてしまった。
「立花、槍といえばどんな代物を想像している?」
「へっ……? 翼さんったら槍といえばアレに決まってます! 男性のピーーです!!」
これが原因だった。話の始まりは真面目だったのにこんな事になった……これもあべこべ世界の弊害かバラルの呪詛によるものか、いずれにしても残念すぎる事がに違いない。
「だって男の人の股間のアタッチメントって、漫画で見たら剣じゃなくて槍じゃないですかっ!」
立花響のこの世界でいう女々しき言葉が部屋に響き渡る……しかし下ネタである。
「立花、それを言うなら女は鞘ではないか。つまり男のアタッチメントは剣だ、間違いない」
風鳴翼の凛とした、名刀のように冴え渡った言葉が立花響の言葉を斬るように放たれる……しかし下ネタである。
「槍ですっ!」
「剣だっ!」
「こうなったら仕方ない……雪音。剣か槍か、どちらの言い分が正しいか決めてほしい」
クリスは先輩と後輩がやっぱりマトモじゃないと思った。大事なのは馬鹿のアームドギアをどう出すかであって、男のアレが槍か剣なんてどっちでもどうでもいい。しかしこれに答えた上で両者を納得させないとアームドギアの話に戻らず、それどころか長引くに決まっている。そんな状況の中クリスが出した答えは……
「じ、銃じゃねえか……その、弾でるし」
己の意見を言う事だった。これは納得させれば万々歳だが、そうじゃなければクリス自身もこのどうでもいい話に巻き込まれる事になる諸刃の剣……どうなるかは響と翼の反応しだい。一か八かの大博打はどうなるか?
「……流石雪音。私が間違ったとき、何時でも正してくれる。形にこだわって中身を忘れていた私とは大違いだな」
「うん、クリスちゃん凄いよ。私なんて動作はイメージしてたけど大事な事を忘れてた……私はまだまだだね」
「立花すまなかった。先輩でありながら己の意見を通そうとだけしていた」
「翼さん、私こそすみません。みんな違う意見があるのが分かってたのに……どこかで認めたくない所がありました」
「じゃあお互い様だな……立花この後時間はあるか? 良い喫茶店があるんだ、その、立花の事を知りたいんだが」
「ありますっ! 私も翼さんの事を知りた…あっ未来に連絡しておかないと」
「たしか小日向、だったか? 呼んだらどうだ…お金の事なら心配するな、芸能人で先輩たる私の奢りだ」
「えっいいんですかっ!? やったーー!!!!」
クリスの言葉で争いが終わり、平和になった。そしてその影響か、翼と響は和やかな雰囲気で特別訓練室を出ていった……
「…………ってアームドギアはどうするんだよっ!!!!」
結局、響のアームドギアはこの日どころかしばらく出す事はなかった。