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393の砂糖のように甘い感情があります(ブラックコーヒー片手に適当に読んでください)
古来より日本では好きな相手の心を奪うのには、まず相手の胃袋を掴むという方法がある。これはこの貞操観念が逆転した世界でも同じ、いやそれ以上だと思う。
この世界の男女比は3対7、元の世界は5対5……2割も減ってる。単純計算で100人いたら女性40人が結婚できないことになる。だから女性は男性の目を引く為に努力している…容姿、教養、家柄、家事、職業などありとあらゆる方法を駆使して武器にしてる。その中でも料理は決め手になって、それが理由で結婚する男性もいる。
つまり何が言いたいかと言うと……
「じゃあ今日はオムライスを作っていこう」
「お願いします!」
料理の腕こそ、男殺しの武器である!
…という訳で今日は未来ちゃんに料理を教えてる。これは去年から始まっていて、時々響ちゃんも参加してる……ほぼ味見兼実食係で。この集まりのお陰で未来ちゃんの料理の腕前は上がって、響ちゃんの味覚が鋭くなった。
「……あれ? 今日は響ちゃんはいないの?」
「響は…その本が見つかっちゃって、家で勉強中です」
「……へ、へぇ。ま、まぁそれなら仕方ないね」
少し前、僕に隠してもらってルンルン気分だったのに持ってき忘れてた分があったんだ。その抜けてる所が響ちゃんらしいというか何というか……
「オムライスといえば渡さんって何が好きなんですか?」
「ん、僕? 僕は一番シンプルなトマトソースとかケチャップがかかってるのだけど、未来ちゃんはどうなの?」
「私もオムライス頼む時はケチャップかかってるのを頼みます」
「おっそれなら良かった〜。今日はトマトソースがかかってるオムライスだから、デミグラスのが好きって言われたらどうしようかと思ったよ。じゃあ今から作っていこう!」
〜393調理中〜〜
「うん、美味しいよ! 特に半熟トロトロの卵が良い感じで完璧じゃないかな」
特に問題もなくオムライスが出来た。最近の未来ちゃんはどんどん手際が良くなって上手になっていくから、正直教えるのが簡単になってきた……もしかしたら好きな男子がいて、未来ちゃんの料理を食べてもらいたいから頑張ってるのかもしれないな。未来ちゃんも恋を知る年頃になったんだ……まぁ中学二年、そりゃ好きな人くらい出来るか
「そ、そこまで褒めてくれなくても……えっと、これなら人に食べてもらってもいけますか?」
「大丈夫! 自信を持っていいよ。これなら半熟卵が嫌いだとかアレルギーがあるとかじゃない限り、美味しいって言ってもらえるよ!」
「良かった〜。半熟卵が嫌いな人やアレルギーがない限り美味しいって言ってもらえるんですね!」
この反応……響ちゃんが知ったら驚くだろうな〜。まさか未来ちゃんに好きな人ができるなんて、響ちゃんは異性より食事に目が行っちゃうような娘だから余計に驚くと思う。これも未来ちゃんの知り合いで料理が出来て気軽に頼める僕の特権かな
食べた後は後片付け。テーブル拭いて、食器を洗って、乾燥機に入れて取り敢えず終了! 何時もなら響ちゃんの食べる量が多いからもう少し後に片付け始めるんだけどね
「渡さん、今日はありがとうございました!」
「いやいやお礼なんて…また言ってくれれば教えてあげるから。お腹いっぱいになってるから気をつけて帰るんだよ」
「も、もう渡さんったら……お腹いっぱいは余計です」
「ごめんごめん、何時も響ちゃんに言ってるからつい」
それにしても未来ちゃんにも好きな相手が出来たか〜。となれば響ちゃんにもいつか好きな相手が出来てもおかしくない年頃か……あの小さかった響ちゃんも中学二年、頭の中が食べる事とアダルトな事でいっぱいの響…響ちゃ……ないな、うんまだないな響ちゃんには
「……これで渡さんの好きな物がまた一つ分かっちゃった。ふふふ♪」
「あれ未来どうしたのこんな所で?」
「あっ響! さっき渡さんの所で料理を教えてもらっててね、今帰ってる所なの」
「えぇー! 教えてくれたら行くのに!! 未来〜渡さんの独り占めはズルいよー」
「ごめんごめん。お詫びに渡さんが好きなオムライス作ってあげるから、響許して?」
「んもー仕方ないな未来は。次は絶対誘ってね!」
「絶対誘うよ。だって響は私の一番の友達だもん」
「…………だから早く渡さんの子供作ろうね響? 私の最愛の二人、皆一緒に家族になるために♡」
皆さんはシンフォギアXV第八話見ましたか?作者は勿論録画したのを見ました……一番好きだった所はオッス我シェムハです
さて次……翼さんの事を書くかどうか、頑張って寝転がってポテチを摘みながら考えます