男の精霊使いカゼハヤ・カミト
彼には世界を滅ぼす魔王となりうる未来が待っていた
貴族だらけ、お嬢様だらけの学院に編入することになった彼は
無事に精霊剣舞祭へ出場することが出来るのか
それはまだ少し先のお話
あぁ、これは私もか
「なんだお前ら、知り合いか?」
当たり前だ、仕えていたのはあの小生意気な金髪娘なのだから
あの氷は間違いなく
「昔、貴族に仕えていたことがありましてね。その時に仕えていたのがローレンフロスト家だったわけです」
正直あそこは寒すぎる
「わたくしたちがどれだけ心配したと思って!?お父さまから聞いた時は心臓が止まるかと思いましたのよ!」
「元から出ていくことは決めていたんだ。それをいつにしようかタイミングがなかっただけだ。それにしても心臓が止まるは大袈裟ではないか?」
うるさいなぁ周りが
「お前昔そんなとこにいたのか!?」
「言ってなかったかい?」
「初耳だぞ」
言ってなかったみたいだ、あらかた身の上話はしたと思っていたんだが
そのあとメイドがずっこけて我が魔王が助けた結果クレアに消し炭にされかけたりしたため
クレアはリンスレット共々教室で精霊を使ったことでお説教となりその日は慌ただしくも幕を閉じた
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「新しい生活は退屈しなさそうだね我が魔王」
「流石に毎日こうなのは勘弁したいけどな」
今2人はエリスが用意したあの掘っ建て小屋にいた
そこが宿舎と言われてしまえばそれに従うしかないのだ
「にしてもクレアに目をつけられるとは一体なにしたんだい?」
「私はその刻印が深く関係していると見るけど」
「少し長くなるぞ」
「構わないよ、非常に残念だが夜は長い」
そうして話を聞いた
「なるほどねぇ…それにしてもなんであのクレアがそんなことに…」
昔はそんな性格じゃなかったのに
「にしても腹減ったなぁ」
「やめてくれ余計に辛くなるから」
学院内に食堂はあったのだが高すぎて手が出せないものばかりで食事が出来なかったのだ
「ウォズ?いらっしゃいますかしら」
「お客だぞウォズ」
「仕方ない、名指しされているし私が出よう」
ドアを開ければ声の主のリンスレット・ローレンフロストがいた
もちろん後ろにメイドのキャロルをつれて
「なにかようかい?」
「あなた達こんな馬小屋に住んでますの?」
「残念だが馬小屋は隣だ、バカにしに来たのならお引き取りを」
「ちょっとお待ちなさい!」
そう言ってドアを閉めようとするを足を挟んできた
「っ!痛いぃ…」
なにしてんのこいつ
失礼ながらそう思ってしまった
「何をしに来たのです?」
「ちょっとキャロルが作りすぎてしまいまして。捨てるのも勿体ないですしおすそ分けに来たのですわ」
「それはありがたい」
受け取ろうとすると持ち上げられた
「くれるんじゃないのかい?」
「3回まわってワンと鳴くなら考えなくも」
「帰れ、食い物の恨みは怖いぞ」
「まったく仕方ありませんわね、元々余り物ですし冷めないうちに食べてしまいなさい」
そう言ってトレーを置いてその場を去ろうとした時だった
「リンスレット・ローレンフロスト!」
今までのやり取りを聞いていたカミトは思ってしまった
「めんどくさいのが来た」と
その声を聞いた時誰が来たのかを察した
傍観していれば 人の奴隷に餌付けするなとか聞こえてくる
あーあー知らなーい何も聞こえなーい
ってことでとうとう精霊まで出してきたもんだからカミトも外に出て宥めようとしたが遅かった
精霊の衝突の際飛び散った火の粉が燃え移ったのだ
家に
何してんだお前ら
「お、俺たちの家が!?」
あーもーめちゃくちゃだよー
「リンスレット、ちょっとストップ火事!」
「ふ、そんなこと言って油断させようとしても…本当ですわね」
「どうしてくれるんだいこれ」
「ここはわたくしにおまかせですわ。フェンリル!」
リンスレットの使役している魔氷精霊フェンリルが狼の姿から弓へと姿を変えリンスレットが矢を放った時には家は粉々だった
「あら、ちょっとやりすぎてしまいましたわね」
「燃えてた家を家だったものにしておいて何がちょっとだどう考えてもやりすぎだ」
「我が魔王あれはエリス君じゃないかい?」
「騒がしいと苦情をを受けてきてみればなんだこれは!私の家が気に入らないと、その抗議か!?」
「確かに気に入ってはいなかったが初日に潰すバカはいないと思うけどね!」
なんてやり取りをしていると
「このバカ犬が粉々に吹っ飛ばしたのよ」
「その前にこの残念胸が燃やしたのですわ」
と責任のなすりつけあいをしていた
「またお前たちか!火猫のクレア!氷魔のリンスレット!」
「また、レイヴン教室か」
「そんなに問題が多いのかい?」
「あぁ、優秀なだけに問題が起きるとな…」
なるほど、被害がでかいわけか
「こんな時間に二人揃って色仕掛けでチーム組んでもらおうとでもしてたの?」
「家柄だけの田舎貴族と反逆者の妹じゃやることは同じってことか?」
ほう、そう来るか
「おい貴様、今なんて言った」
「あ?だから っ!?」
「う、ウォズ?」
「悪いね、一時的にとはいえ仕えていた家をそこまで言われて黙っているほど薄情ではないのでね」
「いい機会だ。そこの君たち」
「な、なに」
「1000年の時を得て現れた男の精霊使いの実力、見せてあげるよ。あるんだろ?こんな所に学院があるんだから、
「あぁ、学院内での私闘は禁じられているからな」
「君たちの相手は私一人で十分だ、覚悟しておきたまえ」
「形だけ二対二ということにしよう。我が魔王来てくれるかい?」
「乗りかかった船だ、行くよ」
「もちろん私も行かせてもらいますわ!」
「そうね、騒ぎの原因は私たちなわけだし」
「なら、午前2時に現地集合でどうだ?」
「エリス君、審判をしてもらいたいから来てくれないかい?」
「わかった」
「そちらが勝った場合の要求を考えておいてくれたまえ。そちらが勝った時何も無いのはつまらないからね」
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トントン拍子に話が進んでいく中気づいてしまった
あるいは思い出さないようにしていた
又は忘れてたの方が正しいか
「とりあえず私達は家がなくなったいたわけだがどうする我が魔王」
「さすがに野宿は勘弁したいなぁ」
「仕方ないからあたしの部屋来なさいよ」
「ちょっと待て女子寮は男子禁制だろ」
「あんたはあたしの奴隷精霊だから大丈夫よ」
クレア…一体いつからそんなむちゃくちゃ言うようになってしまったんだろうか
「我が魔王はクレアの部屋に行くとしても私はどうすればいい?」
「それなら私の部屋に来なさいな」
「さっきも言ったが男子は…」
「なら、改めて私に執事として仕えなさいウォズ」
「なるほどそう来たか。その話乗ろうじゃないか」
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結局時間は過ぎ決闘の時間となった
「準備はいいかい我が魔王」
「お前腕落ちてないだろうな。あんな啖呵切っておいて」
「安心したまえ、精霊が使えなくなった程度だ。なんの問題もない」
「問題しかないだろ!?精霊が使えないってどうやって戦うんだよ!?」
「なんの考えもなしに決闘なんてするわけが無いだろう」
もちろん考えはある
速攻で物理的に意識を飛ばすのだ
開始早々気絶させて終わりだ
「そちらは既に揃っているようだな」
「ようやくお出ましかい騎士団の諸君」
「改めて確認しておくけれど私が勝ったら君たちには謝罪をしてもらうよ」
「その代わりあたし達が勝ったら」
「何か言うことをひとつ聞いてもらおうかしら」
「なるほど、了解したよ」
「それでは、始め!」