よく分からないボーダー隊員   作:フ瑠ラン

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突然始まる過去編。
原作突入はまだ早いと感じたんで…。

緑川(みどりかわ)駿(しゅん)(過去)】
慎太郎に助けてもらい、そこからボーダーを目指す。ボーダーに入って慎太郎の情報収集をしていた時、いい噂は全く聞けなく、悪口ばかり言われていたので慎太郎の悪口を言った人にはお礼を兼ねてランク戦でギッタギタにしてやった。そしてついたあだ名は『天使の顔をした悪魔、番犬ミドリカワ』
カゲにすごく笑われた。

小春花(うららか)慎太郎(しんたろう)(過去)】
荒れていた時期を卒業して少し丸くなった頃、ネイバーに襲われていた緑川を救出。ただし、興味が無かったので全くと言ってもいいほど覚えていない。緑川にストーカーされ、迅にそれを愚痴ったら「いや、助けてたよ?」と言われそんな馬鹿なと思った。緑川に根負けして渋々弟子入りさせた。そして、気がついたら緑川く慎太郎になっており、弟子愛が半端なくなっていた。


師匠はとてもかっこいいんだ!

緑川駿と小春花慎太郎の出会いは俺こと、緑川駿がネイバーに襲われている所を助けてもらったのが始まりだ。

 

 

「ゲートが開く感じがして来たんだけど…大丈夫か? 少年」

 

 

ネイバーに襲われていた俺を俵抱きして、その場を離れると安心するような笑みで言った。俺を抱えてる筈なのに、身軽に動くのはとても凄いとあの頃は思ったなあ。まあ、今思えばトリオン体だから出来たんだなって思うけど。

 

それでも俺を颯爽と助けてくれて、名前も知らないあの人がとてもかっこよく感じた。単純にすげぇ!!って。

 

 

「怪我は…無さそうだな。んじゃ大丈夫か」

 

 

一目、俺を見ると彼はそう言って倒し損ねたネイバーに向かって行く。遠目で見えた彼は狂気の笑みを浮かべていて、楽しそうに見えた。普通はそんなのを見たら怖くなるんだろうけど、全然怖いとは感じなかった。ネイバーを倒したら一息ついた後、俺の所まで来てくれて話しかけてくれた。さっきみたいな狂気の笑みじゃなくて優しい笑みだよ!!

 

 

「ほら、そんな所に座りっぱじゃなくて、立ちな」

「う、うん」

 

 

なんか、それがかっこいいと感じた。戦闘中とのギャップが凄くて、そこがなんというか、かっこいい。助けてくれたし、お礼もしたい。だから名前を聞こうとしたらまた知らない人が来た。

 

 

「本部から出動命令が出たと思ったら、もう倒してたのね」

「あ、迅さん」

 

 

迅さんと呼ばれた男性は俺を見つけると「どーも。実力派エリート迅悠一です」と俺に向けて自己紹介をしてくれる。とりあえずお辞儀をしておく。

 

 

「迅さんが来たならもう俺は要らないか」

 

 

俺の「あ」との呟きも聞こえて居なかったのだろう。助けてくれた人はこっちに目向きもせず帰っていってしまう。が、すぐに足を止め、振り返る。

 

 

「一応、本部には殺ったって報告はしたんで」

 

 

ただ、一言。それを迅さんに伝えると行ってしまった。結局、あの人の名前すら聞けなかったし、お礼だって言えなかった。

 

 

「大丈夫だよ。君がボーダーに行けばまた会えるさ」

 

 

きっと俺が悲しそうな顔でもしてたんだろう。安心させるような笑顔で迅さんは俺にそう言うと頭を撫でた。

 

 

「俺がここにいても意味ないし帰るよ。一人で帰れる?」

 

 

迅さんの問いかけに俺は頷いた。頷いた俺を見て満足そうな顔をすると迅さんは「気をつけて帰れよ」と言って行ってしまった。

 

帰って行く迅さんの背中を見つめながら迅さんがさっき言ってた言葉を思い出す。

ボーダーに行けば、会える。迅さんのその言葉を信じて、俺も家に帰る。

 

そう言えばこの前、双葉がボーダーにスカウトされたって言ってたな。ってことは、ボーダーに誰でも入れるわけだ!

 

ボーダーに入るなら、まず父さんと母さんを説得して…。色々作戦を考えて、親に言ったら普通にOKを貰えた。両親曰く「しっかり者の双葉ちゃんがいるなら大丈夫」だと。

 

少しイラッと来たが、ここで反抗すると取り消しにされそうなので耐えておく。これも全て助けてくれたあの人に会うためだ。

 

この後、ボーダーに入る為に簡単な試験とかあったけど飛ばすね。特に言うことないし。簡単だったもん。特に入隊指導の対ネイバー戦アレ何? 簡単過ぎない?? 簡単過ぎて少し笑っちゃいそうになったよ。

 

ボーダーに入隊して3ヶ月。特徴だけで色々と探し回った。名前は『小春花 慎太郎』と言うらしい。聞き回っていた時に、小春花先輩の知り合いにあった。「どうしてウラを探してるのか聞いてもいい?」と言われたので「助けてくれたんです! 見つけたらお礼言って、あばよくば弟子にして欲しい!!」と言ったら笑われた。何故に?

 

 

「ウラの弟子になりたいの!? ゾエさんびっくりだよ」

 

 

自分のことをゾエさんという人はヒーヒー言いながら続けた。

 

 

「そっかそっか。君はボーダーに入ってまだ3ヶ月か。ウラが戦闘してる所見たことある?」

 

 

俺は頷いた。だって、俺を助けてくれた時、小春花先輩はネイバーと戦ってたし。嘘は言ってないと思う。…多分。

 

頷いたら何故か驚かれた。

 

 

「…へぇ。見たことあるのに弟子になりたいのかぁ……。ゾエさん冗談抜きでびっくり」

 

 

そう言ってゾエさんは俺の肩をバンバンと叩く。

 

 

「そっかそっか! あ、君はウラを探してるんだっけ? なら多分会えるよ! すぐとはいかないだろうけど、ウラは()()()()から。君がウラを探してることはきっと知ってるよ」

 

 

知ってるなら何故出てきてくれないのだろうか。それを聞いたらゾエさんは「ウラは恥ずかしがり屋だからね」と言った。

 

 

「ウラは昔から喧嘩しかしてなかったから、素直にお礼とか言われるの慣れてないんだよ。闘い方とかかなりヤバいし、色々と誤解されやすいんだけどね。根は優しい奴なんだよ。ただ今まで周りに恵まれて無かっただけ。だからゾエさんは嬉しい!! ウラの弟子になりたいとか言う子いなかったからね!! 正直、ゾエさんですらなりたいとは思わない!」

 

 

ゾエさんは「ウラと仲良くしてやってね」と言ってどこかへ行ってしまった。

 

そして数週間後、小春花先輩…うららん先輩と出会った。

 

 

「小春花先輩!! 前は助けてくれてありがとうございました!!」

 

 

ランク戦ブースにて。発見した。一目見てわかったから、引き止めてお礼を言うと「……えーと、誰?」と言われた。目が点になったのはこの際、ご愛嬌にしてもらいたい。

 

 

「君が入隊してからずっと俺を探してたのは知ってるよ。()()()()しね。ゾエからも言われたけど…俺、君に何かした?」

「えっと、小春花先輩はネイバーに襲われてた俺を助けてくれて……」

 

 

俺がそう言えば小春花先輩は「あー」と言って一瞬考える素振りをした。と言っても一瞬。ホントに一瞬ね!

 

 

「ダメだ、全然記憶に無ぇや。思い出せね。無理無理」

「ねぇ、少しは考えてよ」

「いや、考えたよ? 考えたけど思い出せなかったの。ごめんな少年」

 

 

そう言って立ち去ろうとしたので慌てて食い止める。

 

 

「待って待って待って! 他にも、話があるんだよ!」

「話?」

 

 

手を掴んで止めたら止まってくれた。「話ってなに?」と聞かれて吃る。

 

 

「…えっと、あの……その…」

「急に吃るね。何? いかがわしい話? ごめんね、俺、そんな趣味じゃないから」

「いや違うよ!? なんでそんな話になるかな!?」

「…少年、純粋そうな顔をしておきながら……意外とド変態だな? コノヤロウ」

 

 

ダメだ。遊ばれてる。完全に遊ばれてる!

 

 

「俺を弟子にしてください!!」

「は?」

「だから、弟子にしてください!!」

 

 

これ以上、遊ばれるのもヤだったから言いたいこと言ったら小春花先輩は固まった。「おーい」って言って目の前を手で翳して見たりするけど動かない。「喰らえ! 目潰し!!」とか言って目潰したら怒られるかな?

 

 

「……そういう冷やかしは要らないよ」

「違う! 違うよ! 俺は純粋な気持ちで弟子にして欲しいの!! 俺は小春花先輩みたいに強くなりたいんだよ! ネイバーに襲われてる、昔の俺みたいな子を助けたい」

「…………」

 

 

「お願いします!!」そう言って頼み込んだ。何回も頭を下げた。

 

 

「……男がそんなに頭を下げるんじゃない」

 

 

「顔を上げろ」そう優しい声で小春花先輩は言った。言われた通り顔を上げたら、あの頃、俺を助けてくれた時の顔で、優しい顔で「俺は強くないよ」と言った。

 

 

「けれど、人にはそれぞれ『強さ』がある。少年には少年の『強さ』があるし、俺には俺の『強さ』がある。君は十分強いよ。俺なんかの弟子にならなくても」

「それでも弟子になりたいんです!! なりたいと言ったらなりたい!!」

 

 

「…わがままだな」と呆れた顔をされたけど、俺はまだ子供だからね。多少のわがままぐらい許して欲しい。

 

この後、頼み込んだけど逃げられた。

でも、諦めきれなくて何日も何ヶ月も追いかけ回した。そりゃもうストーカーと間違えられるぐらいには。カゲさんには苛立ちを通り越して呆れられ、ゾエさんは「ウラに面白い後輩が出来てゾエさん嬉しい」と喜ばれた。

 

結果から言うと俺のしぶとさ勝ち。最後には降参するように弟子入りを許してくれた。こうして俺はうららん先輩の弟子を勝ち取ったんだ!!

 

 

「…()()()()のに逃げねぇってことはそれなりに気に入ってんだよ。あーうぜえ」

「まあまあ、カゲ。そんな事言わないの。ウラは素直に好意を寄せられるのに慣れてないだけなんだよ」

 




緑川、両親に説得していたその頃ウラは〜
「太刀川さん、ガ○ダム無双やろうよ。プレステの」
「おーいいぜ。隊室行くか! 国近がゲーム持ってんじゃねーかな」

緑川、ボーダー入隊したその頃ウラは〜
「なあなあタヌ…鬼怒田さん。ガ○ダム、ガ○ダム作ろうよ」
「ガ○ダムだぁ? そんなの作れるわけが無いだろうが!! ガ○ダニウム合金なんてどこで採れるんだ馬鹿たれ!!」

緑川、ウラを探していたその頃ウラは〜
「風間さんってヒ○ロ・ユイの声にそっくりだよなぁ。ウィ○グガ○ダムとか乗ってないの?」
「…乗れるものなら乗ってみたいな」
「ぶっ!! 風間さん本気で言ってるのか!? 無理だろその身長じゃ!!」
「……日頃お前が俺のことをどう思っているのかよくわかった。来い、太刀川。一緒に楽しいことでもしよう」


この後、太刀川を見たものはいなかったと言う…。
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