〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』   作:やさぐれショウ

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ヤサグレラ?…いいえ、やさぐれショウです。

突如、池袋に出現した未知生命体。Dollsと翔はそいつらと戦ったが、そこに妖魔が乱入……しかし、その妖魔達を始末したのは、何と…転生者 Nだった。
戦闘は終了したが、何故Nは翔達を手助けしたのか、その理由は……

では、本編へどうぞ


第六十六話 戦闘終了後…

PPP--

カナ『未知生命体及び妖魔、反応消失!周囲に被害はありません!』

一先ず戦闘は終了し、周囲に被害はなかった。

カナ『でも--』

だが……

サクラ「はぁっ…はぁっ…はぁっ……」

ヒヨ「はぁっ…はぁっ…た、倒せ、た……やったよー!」

メンバー達に、疲れが見えていた。

翔「お、おい…大丈夫か…!?」

翔も疲れていたが、そんなことよりもDollsを心配した。

アヤ「はぁっ…翔、大丈、夫……ほ、ほら…この、通り…!」

アヤは無理に笑顔を作り、仮面ライダー2号の変身ポーズを披露するが、

アヤ「わっと…!?」

バランスを崩し、転びそうになった。

翔「バカ、無理するな…!」

翔はアヤを支えた。

ミサキ「…楽勝、とは言えないわね。」

翔「にしても…いったい、何だったんだ……?」

シオリ「色々考えても仕方ありません。ひとまずは事務所に戻りましょう。」

シオリはメンバー達に言う。

ナナミ「散っていた人たちが戻って来ましたよ。長居は無用です。早く帰りましょう。」

翔「…そうだな。だが、その前に……」

翔はNの方に振り向く。

翔「さて、話して貰おうか。何故俺らを助けた…どういうつもりだ?」

翔はNに助けた理由を問い詰める。

N「昨日は、本当にごめんなさい…アタシの勝手な都合で、翔君達を襲って……本当に、ごめんなさい…」

Nは翔とDollsに謝罪する。

翔「謝って欲しいんじゃねぇよ…俺らを助けたのは、どういうつもりだって聞いてるんだ。」

翔は冷たい声で言う。

N「それは…アタシの罪滅ぼしって形になるわ……でも…もう一つ、理由があるの。」

翔「……話してみろ。」

Nは重い口を開く。

N「アタシ、今まで散々悪さをしてきたから、その…青春を味わえなかった……」

翔「……。」

N「だから、アタシ……貴方たちの、手助けをしたいの!!」

翔「…何?」

翔は眉を寄せる。

N「アタシ、こう見えて、情報収集は得意なの。確か、妖魔だったかしら?……そいつらについて調査して、翔君に情報を提供するわ。」

Nは真剣な表情を浮かべるが…

翔「…不要だ。」

翔はバッサリと切り捨てる。

翔「俺は数多くの妖魔と戦ってきた…大体の情報は、俺の頭の中にある。それに、散々悪さをしてきた奴なんぞ、信用できるか。」

翔はNに、冷たい視線を向ける。

N「……。」

Nは口角を下げ、項垂れてしまう。

翔「…だが、そんなに俺らの手助けをしたいなら、お前に1つだけ試練を出そう。」

N「……え?」

Nはビックリして顔をあげる。

翔「お前には、ストライカーと呼ばれる奴らの監視をしてもらう。それで、奴らの動向をできる限り俺に提供しろ。文章だけではなく、写真や動画も送れ。お前の送った情報が役に立つと判断したら、手助けをしてもらう。俺はお前を、試すことにする。」

N「ストライカーに関する情報を集めて、貴方たちに提供すればいいのね?」

翔「そうだ。できるか?」

N「できるかどうかは分からない、でも……やって見せるわ!!」

Nは覚悟を決めたのか、険しい表情を浮かべた。

翔「…良い顔だな、奴らの動向が分かったら、このメアドに送れ。良いな?」

翔はそう言うと、スマホを取り出す。

N「…分かったわ。」

翔「だから、お前のメールアドレスを登録する。くれぐれも、余計なことはするなよ?」

N「約束するわ。」

翔とNは、互いのメアドを交換した。

翔「それと、お前が試練を行ううえで、いくつか条件がある。それをお前のメールに送る。」

翔はそう言うと、すぐに文を書き、Nのメールに送った。

N「……。」

Nは送られてきた文に目を通す。

『Dollsには、決して危害を加えないこと。』

『このことは、一切他言無用。』

『罪を犯さないこと。』

『得た情報は、決して外部に漏らさないこと。』

メールには、そう書かれていた。

翔「…目を通したか?」

N「えぇ。」

翔「これらの条件を1つでも破ったら、俺はお前をぶっ潰す。もちろん、お前を受け入れない。分かったか?」

N「分かった、約束するわ。」

翔「…言ったな?やると決めたからには、最後まで責任を持て。」

N「了解。それじゃあ、行ってくるわ。」

Nはそう言うと、その場から去って行った。

ヤマダ「良いんすか、翔さん…?」

ヤマダは翔に訊ねる。

翔「俺はアイツを試している…これでアイツが、余計なことを1つでもしたら、所詮は口だけだったってことだ。アイツのことに関しては、俺が責任を取る。」

翔はそう言うが、未だ警戒している様子。

ミサキ「翔さん…もし、私たちにもお手伝いできることがあれば、いつでも言ってください。」

ミサキの言葉に、他のメンバー達も微笑み、頷いた。

翔「…あぁ。」

翔もメンバー達に頷き、ドールハウスに戻るため、歩き出す。メンバー達も、翔の後に着いていった。

神様(翔、Nはジャドウだ。一体どういうつもりなんだ?)

神様はテレパシーで、翔に話しかける。

翔(アイツの心が変わるのか、試している。)

神様(…え?)

翔(相手のニーズに応えるためには、こちらが何かを提供するだけでは意味がない……相手にも、ある程度の協力をしてもらう必要があるんだよ。)

神様(そ、それもそうだが…)

翔(神様、あんたも悪質転生者が心を入れかえる瞬間を、見てみたくねぇか?)

翔は神様に問いかける。

神様(まぁ…見てみたく無いとは言えないが…)

翔(なら、良いじゃねぇか。もしアイツがダメなら、俺が責任を取る。その時は俺を消しても構わねぇ。)

神様(いや、流石に君を消したりはしないさ。)汗

翔(…そうか。)

神様(それじゃ、頑張るんだぞ?)

神様はそう言うと、テレパシーを切った。

 

 

 

そして、ドールハウスに戻ってきたメンバー達は、斑目らに報告をしていた。

翔「--報告は以上だ。」

斑目「…なるほど。未知の生命体か…厄介だな。」

それは、先ほど現れた未知生命体についての報告だ。

ヤマダ「新種のピグマリオンってスジは、ないんすかね?」

ヤマダはそう言うが、

翔「少なくとも、今回の未知生命体は、ピグマリオンだっけ?…その化け物とは別の化け物だろう。ま、俺個人の考えだが…」

カナ「翔君の言うとおりかもしれません。それに、EsGがピグマリオンを誤認するなんて…そんなことはあり得ません。」

と、翔とカナは言う。

カナ「詳細は持ち帰ってもらったサンプルによる第二次解析の結果を待たないと--」

ここで、アヤが何かを思い出したように、口を開く。

アヤ「そう言えば、ユキ…さっき何か心当たりがありそうだったけど…」

ユキ「…わかりません。すこしだけ、感じただけだから…でも、確かに感じました。あの命は……私たちを憎んでいました。」

ユキの言葉に、

アヤ「いつもの第六感ってやつか…うーん、気になるなー。」

ヤマダ「ふひひひ…なかなか面白げな展開になってきたっすなぁ…」

アヤとヤマダはそれぞれ違う反応を示した。

愛「あ、後1つ…気になったことがあるんだけど…」

すると、愛が口を開く。

愛「えっと、Nだったっけ?…ソイツが、昨日翔君達に絡んできた、変な奴…?」

翔「そうだ。」

愛「そのNが、翔君達を手助けしたいって言ってたの?」

翔「あぁ、これが証拠だ。」

翔は録音していた音声を流す。

N『だから、アタシ……貴方たちの、手助けをしたいの!!』

N『アタシ、こう見えて、情報収集は得意なの。確か、妖魔だったかしら?……そいつらについて調査して、翔君に情報を提供するわ。』

録音機から、Nの声が響く。

愛「へ、へぇ…」汗

斑目&カナ「「…。」」汗

ドールハウス3巨頭は、困惑した表情を浮かべた。

翔「まぁ、信用できねぇのも無理はねぇさ…」

愛「それもそうなんだけどね……なんて言うか、その……」

翔「何だ、はっきり言ったらどうだ?」

カナ「えっと、その人には申し訳ないんですが……オカマ、ですよね…」プルプル

カナは口元を右手でおさえ、震えていた。

翔「あぁ、オカマ野郎だ。」

翔がそう言うと、

カナ「ブフッ…!w」プルプル

カナは必死で笑いを堪えている。

斑目「カナ…お前な……」汗

愛「もう、カナちゃんったら…」汗

カナの反応を見た斑目と愛は、カナにジト目を向けていた

翔「…?…笑うところか?」

翔は困惑して、首をかしげる。

愛「翔君、ここだけの話なんだけど……」

愛は翔に耳打ちする。

愛「カナちゃん、お笑い等のバラエティー番組が大好きなの。だから、オカマキャラとかは、カナちゃんの笑いのツボを刺激するんだ。」

翔「…へぇ。」

翔(だから正月の時、『絶対に笑ってはいけない』って番組で、あんなに大爆笑していたのか。)

斑目「青空、何故ソイツにチャンスを与えたんだ?」

斑目は翔に訊ねる。

翔「アイツが俺たちの手助けしたいって言ったのは、間違いなくアイツの意志だ。それが本物かどうか、試すことにした。」

翔は斑目に言う。

斑目「…なるほど。」

翔「んで、アイツが余計なことを1つでもやらかしたら……」

翔はそう言った次の瞬間……アマゾンズドライバーから、アマゾンブレードを引き抜いた。

一同「「「っ!?」」」ビクッ

翔「アイツの意志は、本物ではない……よって、俺は容赦なく、アイツをぶっ潰す。」

翔は低い声で言うと、アマゾンブレードを収納した。

翔「ビックリしたよな…悪い……」

翔はさっきの行動に反省し、メンバー達に謝罪した。

斑目「いや、気にするな。」

カナ「ですが、武器を取り出す時は、気を付けてくださいね?」

斑目とカナは翔に優しく言う。

翔「あぁ、気を付ける。」

斑目「…質問がなければ、これで解散とする。」

斑目はそう言うと、

斑目「今日はレッスンもトレーニングも“禁止”だ。寮でゆっくり休息を取るように。」

休息をとるよう、指示を出した。言葉はキツイが、彼女はメンバー達に休んで欲しいという願いがあった。Dollsは寮に戻って行き、翔は自室に戻って行った。

 

 

 

ドールハウス、女子寮にて……

ナナミ「…まさか自分が特撮世界の住人になるとは思いませんでした。」

ヒヨ「……おっきかったよね…すごく、怖かった…」

サクラ「また、あんなのと戦うことになるんでしょうか……」

メンバー達は、あの生命体について話していた。

翔「気にしていてもしょうがねぇよ。」

そこに、自室に戻ったはずの翔もいた。

翔「…今日は早めに休んだほうがいい。」

翔(明日になりゃ、いつも通りだろうって言いたいところだが……そんな呑気なこと…今、この場では言えねぇな。いや、寧ろそう言うのは、かえってコイツらを不安にさせるだけだ。)

翔は口角を下げる。

サクラ「…そう、ですよね。」

ナナミ「…そうします。」

ヒヨ「ヒヨもそーするね♪おやすみ、翔さん!」

サクラ「はい、おやすみです。」

翔「…あぁ、おやすみ。」

サクラ、ヒヨ、ナナミは自室に戻って行った。翔も寮を出る。

翔(ピグマリオンっつう化け物とは違う未知生命体……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何が起きようとしているんだ…?)

翔は考え事をしながら、ある部屋に向かった。

 

 

 

コンコンッ……

ほたる「はい!」

翔「青空だ。」

ガチャッ……

ほたる「隊長サン!来てくれたんですね♪」

翔「悪いな、突然来て…」

ほたる「いえ、嬉しいです!どうぞ上がってください!」

ほたるは翔を招いた。翔がやって来たのは、ドールハウスにある“元ストライカー”達の寮である。

翔「邪魔するぞ。」

翔は元ストライカー達の寮に入った。

雪枝「あ、隊長さん…!」

雪枝は嬉しそうな表情を見せる。それは、他のメンバー達も同じだ。

モニカ「隊長さん、ここ座って。」

モニカは座布団を出した。

翔「サンキュ。」

翔はその座布団に座った。

幸子「あの、隊長さん…」

翔「ん?」

幸子「最近、調子が良くないと聞いたんですが……」

翔「…大丈夫だ、心配ありがとうな。」

翔は微笑みを見せた。

マリ「今日はどうしたの?」

マリは翔に訊ねる。

翔「ちょいと、お前らと話がしたくてな……最近、全く話す機会が無かったし……」

マリ「そう。私たちは、いつでもあんたを歓迎するよ。」

マリは翔に微笑む。

翔「ありがとう、マリ。」

翔もマリに微笑んだ。

あから「それで、話ってなんだい?」

翔「…。」

翔(今、ここで言っても良いのか……?)

翔は躊躇っている様子。しかし、

あから「大丈夫、遠慮せずに言ってくれ。」

あからはそう言って微笑む。他のメンバー達も微笑み、頷いた。

翔「……昔のことも、含まれるんだが……」

翔は元ストライカー達に話し始める。

翔「お前達は、俺に着いてきてくれた…それは、本当に感謝してる……けど……」

元ストライカー「「「けど…?」」」

翔「アイツらは、かつて仲良くしてきた奴らだろ…?…なんつーか、その……寂しくねぇのか?」

翔は戸惑いながら言う。元ストライカー達は、口角を下げてしまう。

マリ「確かに、アイツらとはかつて…馴れ合って来たよ。」

雪枝「私も、ニ穂や依咲里さん、華賀利さん、楓さんとはかつて…仲良くしてきました。」

ほたる「あたしも、夕依達と仲良くしてきました。」

モニカ「あはは、アタシもロッティ達と仲良くしてきたな~。」

幸子「わ、私も…皆に受け入れてもらってました。」

あから「ボクも、陽奈や小織、他のメンバー達とも仲良くしてきたね。」

翔「……そうか。」

元ストライカー達の言葉に、翔は申し訳なさそうな顔をする。

マリ「でも、私たち…もう、アイツらとは“縁を切った”よ。」

マリがそう言うと、翔は「えっ…?」と顔をあげる。

雪枝「隊長さんが来てくれる前…私たちは、劣悪な環境にいたんです……大本営やティエラ先生に相談しても…まともに取り合ってもらえなかったので…もう、我慢するしかないんだと、諦めていました。」

ほたる「ですが、隊長サンが学園やチームハウスを改良するよう頼んだり、娯楽を提供してくれたおかげで、あたし達は快適にすごすことができました!」

ほたるの言葉に、元ストライカー達の表情は明るくなる。

モニカ「でも、それをアイツらは……!」

モニカは怒りの表情を見せ、拳を握った。

モニカ「快適な環境になったのは、隊長さんのおかげ。それに、隊長さんは傷ついたアタシ達の心に、親身に寄り添ってくれた。それなのに、アイツらは……隊長さんの心身を傷つけた!」

幸子「いくら、前任の隊長から仕打ちを受けていても……隊長さんは全く関係ないのに…!」

あから「路頭に迷っていたボク達に、救いの手を差し伸べてくれた命の恩人に対して……暴力を振るうなんて、いくら妹であっても、ボクは絶対に許さない!」

元ストライカー達は、翔を裏切ったストライカー達に対して…強い怒りを燃やしていた。

翔「…お前ら。」

ほたる「恩を仇で返すなんて、許せないです!」

マリ「私も、アイツらには失望した。」

雪枝「私もです。もう、あのストライカー達とはやっていけません…!」

幸子「私も、もう…あそこにはいられません。」

モニカ「今まで隊長さんを傷つけておいて、いなくなった途端に自分たちの過ちに気付いた……いくら何でも遅すぎるよ…!」

あから「自分たちが隊長殿に謝れば、隊長殿は優しいから許してくれる、帰って来てくれる……そんな都合の良い話、あるわけないだろう…!」

翔「……。」

元ストライカー達を見て、翔は心を痛めていた。

翔(あぁ…俺は、何でコイツらを疑っていたんだ……自分が情けなくてしょうがない……)

翔は目を閉じて、項垂れる。その目からは、一筋の涙が流れ落ちる。

モニカ「…?…ど、どうしたの隊長さん!?」

元ストライカー達は、泣いている翔を見て、驚いた。

翔「…お前ら……すまなかったな……」

モニカ「すまなかったって、何が…?」

翔「俺は隊長だった時、お前らを疑っていた……お前らも、アイツらと同じ事をするんじゃないか……陰で俺の悪口を言いふらしているんじゃないか……いつか、裏切るんじゃないかって……ずっと疑っていた……」

ほたる「隊長サン……」

翔「だから……」

翔は、元ストライカー達に言う。

翔「俺を、殴ってくれ…!」

元ストライカー「「「えっ!?(えっ?)」」」

翔の言葉に、元ストライカー達はビックリする。

翔「俺は、お前らを信じてなかったんだ……だから、殴ってくれ…頼む…!」

翔はそう言って、グッと目を閉じる。しかし、

スッ……

翔「…っ!?」

ほたるは、翔の右手を優しく握った。元ストライカー達は、翔を殴ろうとはしない…そもそも、殴ろうとは思っていなかった。

幸子「あの状況なら、誰を信じて良いのか分からなくなっちゃいますよね…?」

マリ「私も、隊長に疑われることは覚悟していたから、平気だよ。」

雪枝「隊長さんが手を差し伸べてくれた時、私たち…嬉しかったんですよ?」

ほたる「隊長サンがあたし達を助けてくれたように、あたし達も隊長サンを助けたい気持ちでいっぱいでした!今も、助けたいって気持ちでいっぱいです!えへへ♪」

モニカ「そうだよ♪それに、感謝するのはアタシ達の方だよ?」

あから「そうさ!だからボク達は、隊長殿を殴るなんて、乱暴な真似はできないよ。」

元ストライカー達の言葉に、

翔「お前ら……ありがとう……ありがとうな…!」

翔は男泣きした。元ストライカー達はそんな翔を、受け入れた。

数分後、翔は泣き止んだ。

翔「悪いな、みっともねぇとこ見せちまって……」

翔は申し訳なさそうに言う。

マリ「みずくさいね…別に気にすることはないよ?」

マリは苦笑いを浮かべる。

翔「多少は気にするさ、多少はな…?」

翔も苦笑いする。

翔「あ、そうだ……あから、ちょっと良いか?」

あから「ん?」

翔はあからに聞く。

翔「お前、妹がいるだろ?妹を連れてこなくても、良かったのか…?」

あから「あぁ、その事か。」

あからは咳払いして少し間を開けると……語り出す。

あから「ボクは陽奈と小織とは、“絶縁”することにしたんだ。まだ、本人達には直接伝えてないが…いつかは伝えようと思う。」

あからは続ける。

あから「かつて、ボクらは貧しい環境で暮らしてきたんだ……妹たちだけでも、まっとうな人生を歩んで欲しい…いつも、そう思っていた……でも、助けてくれた人に対して、八つ当たりという形で、かつて受けてきた仕打ちへの怒りをぶつけるなんて、いくら妹であっても、ボクは許せない…!それだけじゃなく、ボクらを受け入れてくれた人にも、暴言を吐いてきたんだ……それからボクは、妹たちには冷めてしまったよ……」

翔「……。」

あから「何の罪もない人を傷つけても、悪びれもしない……それは、絶対に許さないことだ……それを、アイツらは躊躇うことなくやっていたんだ……その時点で、アイツらに対する愛情は失せた……だからボクは、アイツらとは絶縁する覚悟を決めて、隊長殿に着いていくことにしたんだ。」

翔「…そうか。」

あから「隊長殿は、ボクがいることは嫌かい?」

あからは心配そうな顔を浮かべる。

翔「そんな事はねぇよ……言ったろ?お前達は、俺に着いてきてくれた…それは本当に感謝してるって。それに、ずっと疑っていた俺を、お前は信じてくれていたんだろ?だったら、嫌なわけねぇだろ?」

翔はあからに言う。

あから「隊長殿……ありがとう。」

あからは安心し、微笑みを見せた。

翔「あぁ。さて、俺もそろそろ休むことにするよ…ありがとな、話相手になってくれて…色々話してくれて……」

雪枝「隊長さんこそ、遊びに来てくれてありがとうございました。」

幸子「また、いつでも遊びに来てくださいね。」

雪枝と幸子が翔に微笑むと、マリとほたる、モニカとあからも翔に微笑んだ。

翔「ありがとう。んじゃ、おやすみ。」

翔は元ストライカー達にお礼を言うと、元ストライカーの寮から去っていく。

マリ「おやすみ。」

雪枝「おやすみなさい。」

ほたる「おやすみなさい、隊長サン!」

モニカ「隊長さん、おやすみ~♪」

幸子「お、おやすみなさい。」

あから「おやすみ、隊長殿。」

元ストライカー達は、去っていく翔を見送った。

 

 

 

あの後、翔は自室に戻った。

翔(言えなかったことが言えて、よかったよ……ほたる達、本当にありがとうな……)

翔はそう思い、シャワーを浴びていた。そして、傷だらけの身体をバスタオルで拭くと、パジャマに着替えた。

翔(ほたる達にも、ずっと助けられていたんだな、俺……俺も、頑張らねぇとな……)

翔はそう思い、ベッドに入って眠りについた。




いかがでしたか?今回はここまでです。

ジャドウ史上初、主人公やヒロインに手助けする輩を登場させました(まだ、完全に仲間になった訳ではないですが…)。感想でアイデアをくださった『ヒロアキ141』さん、ありがとうございました。
Nは、翔とDollsに対する謝罪の気持ち…そして、青春(?)を味わいたいという願いから、翔たちに手助けすることを自分の意思で決めたのだった。
翔は元ストライカー達と久しぶりに話をし、聞きたかったことを聞いた。特に、あからは妹がいるのだが…歪んでしまった妹たちに失望しており、絶縁覚悟で翔に着いていくことを決めていたのだ。

次回も、お楽しみに。

では、またね~
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