〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』   作:やさぐれショウ

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やさぐれショウです。

前回、ゴーレムの主人『デウス』が現れ、謎の黒い鍵を渡して、姿を消した。

今回は、その鍵が何の鍵か、明らかになります。そして、メンバー達は再び、“あそこ”へと向かう。しかし、出撃する前に……あの人物が、彼らの元にやって来る。

では、本編へどうぞ


第六十九話 再び、新宿へ……

翔が泣き止んで数十分後……鍵の解析結果が出た。

斑目「説明をする前に、一度、状況を整理する必要がある。」

鍵の説明はひとまず置いて……初めに、状況を整理することになった。

ミサキ「ひとつずつ整理させてください。」

そして、メンバー達は今日までの出来事を思い出しながら言う。

シオリ「突如現れたピグマリオンとは異なる未知の生命体『ゴーレム』……」

アヤ「そして、そのゴーレムを操っている“デウス”とかいうヤツ。」

レイナ「そして、そのデウスから預けられた黒い鍵、ね。」

翔「それだけじゃねぇ……俺がここにいることが、裏切り者のストライカー達にバレた……」

メンバー達は険しい表情を浮かべる。

斑目「まず、我々が注視するべきはデウスと呼ばれる謎の少女だろう。人語を介し、ヒトの姿をとっているが…ゴーレムを生み出す時点で、我々の敵だ。」

斑目はデウスを『敵』と解釈する。それは、翔も同じだった。

翔(ゴーレムを使って、俺らに危害を加えようとした時点で、黒だな……)

翔は思った。

ヒヨ「本当に、あの子も、敵なのかな…」

ヒヨはそう言うが…

アヤ「いまさら何言ってんの!あたしたちにゴーレムをけしかけた張本人よ?」

と、アヤはきっぱり言う。

ヒヨ「でも、見た目は普通の女の子だよ!言葉だって、ちゃんと話せるんだよ……ドールハウスをおそうのは、ダメだけど…それでも、あの子を傷つけるのはイヤだよ。」

それでも、ヒヨはデウスをすぐに…敵視できなかった。

アヤ「ヒヨ……」

ヒヨの言葉に、アヤは口角を下げた。

シオリ「そうよね、ヒヨちゃん……」

シオリはヒヨに共感するが……

翔「ヒヨ…お前の気持ちは分からなくもない……だがな……疑いたくないって気持ちは、綺麗事にすぎねぇ…何せ、人ってのは…疑う生き物でもあるからな。」

翔はヒヨに共感できなかった。彼は、ストライカー達の隊長だった頃……味方でいてくれたストライカー(今の“元ストライカー”)達を、何回も疑って来たのだ。この経験から、ヒヨの言葉には共感できなかったのだ。

シオリ「それでも、彼女に、きちんと尋ねましょう。なぜこんなことをするのか、何が目的なのか。」

シオリは翔とヒヨに言う。

翔「…そうだな。目的を尋ねなければ、話にならねぇよな。」

斑目「…その通りだ。何より重要なのはデウスの目的だ。」

そして斑目は、黒い鍵の解析結果を話し始めた。

斑目「黒い鍵を解析した結果--これは“アタラクシア”の鍵に間違いない。」

翔「……ほぅ?」

黒い鍵の正体は……アタラクシアにある閉ざされた巨大な扉の鍵だったのだ。

斑目「デウスの真意。それを知るためにも」

翔「行くんだろ?アタラクシアに……」

翔は斑目の話を遮った。翔の言葉に頷く斑目。

ナナミ「ちょっ…本気ですか?」

ナナミはビックリして言う。

ナナミ「相手からカギ渡してきて「待ってるよ」なんて、200%罠じゃないですか!」

ナナミはアタラクシアに行くことを反対した。

ヤマダ「じゃあ、ずっとここで待つっすか?いつ来るか分からないゴーレムにビビって?」

ナナミ「それは確かにそうですけど…」

ヤマダの言葉に迷いを見せるナナミ。

翔「なら、行くしかねぇだろ?」

翔はナナミに言う。

翔「ヤマダも言っていたが、ゴーレムがまたいつ襲って来るかも分からねぇ……ましてや、罪のねぇ奴らをいつ襲うのかすらも分からねぇんだ……それをお前は、指をくわえて見てるだなんて、そんな真似ができるのか?そんな事、俺はできねぇ。」

ナナミ「…翔さん……」

翔の言葉に、ナナミは何も言い返せなかった。

ミサキ「ま、あのデウスって奴に、なんらかの思惑があるのは間違いないわね。」

ミサキは言う。

ミサキ「それで…?って話。」

ミサキは、

ミサキ「私も翔さんと同じ、アタラクシアにいるのが分かってるなら、さっさと乗り込めばいいじゃない。」

翔と同じ思いだった。

アヤ「あんたねぇ…そういうの、飛んで火に入る夏の虫って言うのよ?」

アヤがそう言うと、ミサキは……

ミサキ「虎穴に入らずんば虎児を得ず、よ。」

と、言い返した。

アヤ「むぅ……」

アヤはミサキに何も言い返せず、少し悔しそうにした。

翔「フッ…」

翔は少し笑った。

アヤ「ちょっ、翔まで……」

翔「ちげぇよ。まさか、俺と同意見の奴がいるって思ってなかったからさ…」

翔はアヤに言う。

レイナ「どちらにしても--まずはデウスと話す必要がありそうね。」

レイナは言う。

レイナ「知性があるなら、対話ができる。対話があれば、理解が生まれる。」

そして、

レイナ「そうよね、翔君?」

翔の方を向いた。

翔「少しちげぇな……」

翔はレイナに、いや……この場にいるメンバー全員に言う。

翔「いくら対話ができたってな…相手側が聞く耳を持とうとしねぇ限り、理解なんて生まれねぇよ…よく覚えておけ。」

翔のこの言葉は、メンバー達に深く突き刺さった。

レイナ「斑目さん。私たち、新宿へ向かうわ。」

レイナの言葉に、

斑目「…フ。私のセリフがとられてしまったな。」

斑目は少し笑う。

斑目「こちら側も全力でバックアップをする。ただ…ストライカー達が青空を狙って来る可能性が高い。油断はするなよ。」

翔「…当たり前だ。」

翔は険しい表情を見せる。

ミサキ「では、翔さん。行きましょう。魔都・新宿--アタラクシアへ。」

翔「分かりきったこと言ってんじゃねぇよ。」

そして、メンバー達は……アタラクシアを目指すべく、出撃する。その時……

ヴーッ、ヴーッ……

翔「…ん?」

翔のスマホが鳴った。メールが届いたようだ。

翔「…これは…!」

翔はスマホを見ると、メールを送ってきた人物に、メールを返信する。

翔「出撃の前に、少しだけ待ってくれるか?」

斑目「構わないが…どうしたんだ、青空?」

斑目は翔に聞く。

翔「なに…お供を呼ぶだけだ。」

翔はそう言うと、ドールハウスの玄関に向かった。メンバー達は慌てて翔に着いていった。

 

 

 

そして、玄関に着くと……そこには、翔が誰かを待っているのか、門番のように立っていた。

サクラ「誰が来るのでしょうか……?」

愛「お供って言われても、誰のことだか……うーん、さっぱり分からないな~…」

メンバー達は、翔が誰を呼んだのか気になっていた。そのうち……

翔「…来たか。」

そのお供がやって来たそうだ。

「翔くぅぅううううん!!」

Dolls「「「へっ?」」」

Dollsにとって、聞き覚えのある男の声が聞こえてきた。そして……

ドッシィィイイイイインッ!

「あいったぁぁぁああああああああ!!」

現れたのは、何と……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翔「やっと来たか。」

ルナ「こ、腰がぁ……」

ルナ・ドーパントこと、Nだった。Nはすぐに、変身を解除した。

ミサキ「こ、コイツは!?」

ミサキはNに掴みかかろうとするが、

翔「待て、ミサキ。」

翔に止められた。

ミサキ「しょ、翔さん!?」

翔「コイツには話がある、手出しはするな。」

ミサキ「えっ?あ、はい……」

ミサキは戸惑いながらも、下がった。

翔「お前が送ってきたアレだが……」

N「…。」ドキ…ドキ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翔「……お前の覚悟、俺には充分伝わった。ストライカー達の動向を、動画やら録音やら、画像やらで送ってくれてありがとう。」

N「…っ!?つ、つまり…」

翔「あぁ、俺らの手助けをしてくれ。」

N「ホント!?…や、やったわ……やったやった!!やったわぁぁああああああ!!」

Nが送ってきたのは、ストライカーに関する情報であり……翔の居場所が分かったストライカー達は、ドールハウスを監視することを検討し、更に……Dollsと共に任務に向かう翔の尾行をし、彼を捕らえるタイミングを伺うことにしたのだ。

その会議の様子をこっそり撮影したNは、すぐに翔に送ったのだ。それを見た翔は、Nの意志が本物であることを確信し、彼を受け入れたのだ。翔に受け入れられ、心から大喜びするNだが……

N「やった!やった…………」

急にはしゃぐのを止め、壊れた人形の如く斑目とカナ、愛の方を振り向く。

N「あの……もしかして、Dollsのマネージャーさん……?」

Nはドールハウス3巨頭に尋ねる。

愛「マネージャーはあたしだよ?こちらはドールハウスの所長、『斑目 セツナ』さん、こちらはドールハウス専属の特殊公務員『南田 カナ』ちゃん。ちなみにあたしは『片山 愛』だよ?」

愛がそう言うと、Nはジャンプし……

N「すいませんでしたぁぁぁあああああああああああ!!!!」

ドールハウス3巨頭に対して、ダイナミック土下座をした。

斑目「…。」汗

斑目は困惑し、

カナ「……w」プルプル

カナは笑いを堪え、愛は不思議そうに彼を見ていた。

愛「ねぇ、彼が翔君たちに絡んできた、変な人?」

愛は翔に聞く。

翔「そうだ。コイツがオカマ野郎だ。」

翔がそう言うと、

N「お、お、オカマァ!?アタシはオカマじゃなくて、レディ!!」

Nはオカマを否定した。

翔「はいはい、レディレディ。」

翔は面倒くさそうに受け流した。

カナ「ブフッ…w」プルプル

カナは必死で笑いを堪える。

斑目「それより…お前は一体何なんだ?」

斑目はNに聞く。

N「アタシはNって言います。この間、Dollsと翔君にちょっかいを出して、本当にすいませんでした!」

Nは斑目に自己紹介した後、再度…斑目に土下座をした。

斑目「謝ることもそうだが…お前のキャラはなんだ?」汗

斑目は怒るどころか、Nのキャラに困惑していた。

N「こ、これは…アタシの、アタシの個性なんです!!ど、どうかお許しください!アタシの、個性だけはぁぁあああああああ!!」

Nはかなりテンパっていた。

カナ「ブフッ、フフフ……w」

そしてカナは……

カナ「あははははははは!!www」

とうとう笑いを堪えきれず、お腹を抱えて大爆笑した。

愛「カナちゃん……」汗

Dolls「「「……。」」」

愛とDollsは、そんなカナにジト目を向けた。

翔「……。」

翔(なぁ、神様。)

翔はテレパシーで、神様に話しかける。

神様(何だ?)

翔(Nの意志、本物だったろ?)

神様(あ、あぁ…確かに、奴の意志は本物だ。)

翔(だろ?)

神様(そもそも、ジャドウが自ら更正への道を歩むのは…前代未聞だ。)

神様は、Nの行動に本気で驚いていた。

翔(もし、アイツがこの世界から退場する時、地獄に送るのか?)

神様(それについては、奴の行動次第だ。)

翔(そうか。)

神様(それと、最後に…君に忠告しておく。)

翔(何だ?ストライカー共のことか?)

神様(それもそうだが……新宿に、2人のジャドウがいる。奴らは新宿駅を拠点としている。)

翔(何?新宿は、普通の人が入るのは危険なんじゃないのか?)

神様(しかし、ジャドウは普通の人ではなく『転生者』だ……よって、新宿の影響は受けないんだ。)

翔(何だと……?)

神様(それは君も同じだ。君も、新宿に行った時、何ともなかっただろう?)

翔(…あぁ。)

神様(まあとにかく、新宿に行くときは気を付けるんだぞ?)

翔(分かってる。)

神様はテレパシーを切って、姿を消した。

 

こうして、Dollsと翔の任務に、Nが仲間として加わることになったのだ。




いかがでしたか?今回はここまでです。

黒い鍵は、アタラクシアの巨大な扉の鍵であった。そして、翔たちの前に現れたのは、転生者 Nだった。翔はNが送ってきたストライカーの情報を見て、彼の意志が本物であることを認め、彼を仲間として受け入れた。が……オカマキャラな彼は、カナの笑いのツボを擽ることになる。カナさん!しっかりしてくれ!!(笑)

次回も、お楽しみに。

では、ま~た~ね~
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