〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』 作:やさぐれショウ
とうとう、百話を突破しました。
ライブ当日を迎えたが…翔はドールハウス3巨頭に気付かれないよう、深雪と蜜璃を呼び出す。その理由は……
では、本編に行きます?いや、行きましょう。どうぞ
次の日、ドールハウスにて……
斑目「皆、おはよう。本日は快晴。まさにライブにうってつけだ。」
この日は、雲1つ無い晴れ空だ。
ヤマダ「うう……完徹明けに、朝日がしみるっす…」
しかし、ヤマダは疲れた顔をしていた。
翔「おいおい、マジで徹夜でライブ準備を…!?」汗
翔は半ば驚きながら言う。
アヤ「ヤマダが大げさななのよ。ちゃんと仮眠は取ったわ。」
ユキ「……12時と、3時に、30分ずつです…」
アヤとユキの言葉に、
翔「…そ、そうか。」
翔は納得した。
翔「てか、その状態で…ライブできんのか…?」汗
アヤ「問題ないわ。ヤマダは振りも歌詞もバッチリ。ユキのダンスだって、とってもエモーショナルよ!」
翔「えもーしょなる…?ちょっと何言ってるか分からない……」汗
アヤ「あとは、忘れないうちに本番に挑むだけ。」
翔「えもーしょなるって、何だ…?」汗
エモーショナルの意味が分からず、終始困惑する翔。
アヤ「終わったら何時間でも爆睡していいから、あと数時間、耐えるのよ!」
アヤはヤマダを鼓舞する。
ヤマダ「うえええい……」
ヤマダは観念した様子である。
ユキ「……もう少しで、おふとん……もう少しで、おふとん……」
ユキはそう言いながら、己を鼓舞する。
翔「お、おい…」汗
困惑する翔を助けたのは、
深雪「エモーショナルとは、『感動的』、『情緒的』なさまを意味する表現のことですよ、翔君。」
胡蝶 深雪だった。
翔「…あ、あぁ……ありがとう…」
翔は困惑しながらも、深雪にお礼を言った。翔の問題が解決したところで、斑目は説明を始める。
斑目「今回のライブで収集するメモリアが、今後展開する池袋完全浄化ライブの手札となる。観客の感情を極限まで引き出すパフォーマンスを頼んだぞ。」
アヤ「ふふん、誰に言ってるの?」
アヤは得意気に言う。
アヤ「あたしの盛り上げ力は、Dollsイチ。ちゃんとキメて見せるわよ!」
アヤは自信満々な様子で、張り切っていた。
カナ「では、チームCはライブのリハを。他の2チームは会場周辺の見回りをお願いします!」
カナは指示を出す。
メンバー「「了解!」」
カナの指示を聞き、出撃していくメンバー達。
翔「N、先に行っててくれ。」
N「え、えぇ…何か忘れ物?」
翔「あぁ、ちょっとな。」
翔はNに告げる。そして、斑目とカナ、愛に気付かれないよう、深雪と蜜璃にLINEを送り、事務所を出た。
深雪「…?」
深雪はスマホを見る。
『少し話がある。時間はあるか?あるなら、医務室で待ってる。 青空』
送り主は、翔である。蜜璃も、それに気付いた。
深雪「すみません。私、まだ終わっていない仕事を思い出しました。今、片付けて来ても良いですか?」
蜜璃「しょ、所長さん。実は、私も……まだ終わっていない仕事が…あ、すぐに片付けますので!」
斑目「構わん。」
斑目から許可を貰い、事務所を出る深雪と蜜璃。
医務室にて……
翔「木場、どうだった?」
一海『あぁ。Qの奴、『奇跡の医者』って呼ばれてるが……実はとんでもなくヤバい奴らしい。』
一海曰く……『奇跡の医者』とも呼ばれているQは、実は反社会的勢力に加担しており、臓器を不正に売っているとのこと……彼は、精神科にいることが多く…家族がいない精神疾患のある患者を狙い、彼らを殺害……そして、その死体から、臓器を取り出し……保管しているそうだ。その臓器を、不正に提供し…大金を稼いでいるのだ。その手口は、患者にレントゲンを撮らせ…嘘のレントゲン写真を見せては、臓器に異常があることを伝え、それを信じた患者を次々と自宅まで連れていき、そこで殺害し、臓器を入手するとのこと……
翔「…何だと?」
一海『家族がいない精神疾患を患う患者ばかり狙いやがって……本当に許せねぇ……!』
翔「…そうだな。調べてくれてありがとう。後は、俺に任せろ。」
一海『お、おい、翔。無理だけはすんなよ?』
翔「バーカ、俺は今までずっと無理してきたんだ。無理をしないことなんざ、知らねぇな。」
翔はそう吐き捨て、電話を切った。
翔「……。」
翔(木場の奴、中々やるじゃねぇか。)
翔は一海から送られてきた情報を見る。そこに、
コンコンッ……
深雪「翔君、胡蝶 深雪です。」
蜜璃「七草 蜜璃だよ?」
深雪と蜜璃が到着する。
翔「入れ。」
そして、医務室に入ってくる深雪と蜜璃。
翔「悪いな、いきなり呼び出して。」
蜜璃「ううん!全然!!」
翔「おい、声がデカイ…!」
蜜璃「わわっ、ごめんね?」
珍しく、蜜璃はテンパることはなかった。何故なら、目の前に真剣な顔をする翔がいるからだ。
深雪「どうしました、翔君?具合でも悪いんですか?」
翔「いや?…あんたらに、聞きてぇことがあるんだ。」
翔は深雪と蜜璃に言う。
蜜璃「聞きたい、こと…?」
翔「あぁ。答えたくなければ、答えなくてもいい。」
そして、
翔「あんたら……Qって名前の医者、知ってるか?」
深雪と蜜璃に問い詰める。すると、2人の顔が一瞬……怒ったような顔になった。
翔(……この2人、ぜってぇ何かあるな。)
そんな2人の反応を見て、Qとの間に何かがあったことを確信する。
深雪「翔君…ひょっとして、『この2人、何かある』……って、思ってます?」
翔「……。」
翔(何だこの人…何故俺が思っていることが分かった?)
翔は深雪への警戒心が強くなる。だが、冷静を保ちつつ、聞き返す。
翔「…何故そう思う?」
深雪「だって、今の翔君は真剣な眼差しを私たちに向けています。私、相手の反応を見て、その人が何を考えているのか当てることができるんです。」
深雪は翔に言う。
翔「…あぁ、正解だ。」
翔は白状する。
翔「奴との間に、何があったのか……教えてくれないか?」
翔は深雪と蜜璃に聞く。
深雪「お話するのは構いませんが……それを知って、どうするのです?」
翔「……決まってんだろ?」
翔は深雪と蜜璃の目を見る。そして……
翔「……奴を、社会的に抹殺する。」
翔は、Qを追い詰めることを決めた。
深雪「そんな…!翔君、相手は医者ですよ…!?」
蜜璃「そ、そうだよ…!危ないって…!」
翔「だから何だ?俺はやると決めたらやる。例え医者が相手だろうが関係ねぇよ。」
翔の目は、本気だ。
翔「もう一度言う。俺はやると決めたら、相手が誰であろうと、ぶっ潰す。」
深雪&蜜璃「「……。」」
翔がここまで言うため……深雪と蜜璃に、翔の覚悟が伝わった。そして、深雪と蜜璃は……Qとあった出来事を、翔に話し始めた。
深雪曰く……当日、手術現場にいた深雪は、Qが手術している医者に対して、わざとぶつかり……手術を失敗させた瞬間を何度も見たため、こっそり撮影に成功した。だが、写真では…証拠として不十分だった。そのため、責任をまるごと押し付けられ、病院から追放された…とのこと。
蜜璃曰く……彼女はQから、性的な嫌がらせを何度も受けていた。それも、何度も……当日、病院の敷地内にある寮に住んでいた蜜璃は、夜にQから胸を揉まれたり、急に抱きつかれた後に押し倒されたり等……散々嫌がらせを受けて来た。ある日、隠しカメラを設置し、動画を撮影することに成功し、病院側に訴えた。しかし、病院側はまともに取り合おうとせず……Qに濡れ衣を着せられ、深雪と共に病院から追放されたのだ。
翔「……成る程。」
2人の話を聞いた翔は……
翔「奴をぶっ潰すには、あんたらの協力がいる。引き受けてくれないか?」
と、深雪と蜜璃に協力を頼んだ。
深雪「分かりました。」
蜜璃「もちろん…!」
深雪と蜜璃は、協力してくれるようだ。
翔「よし。ただ、奴の自宅はまだ特定できてなくてな……」
その時、
ヴーッ、ヴーッ……
翔のスマホが鳴った。電話に出ると、
諒芽『おう、翔ちん!元気にしてるか!』
相手は、諒芽だった。
翔「…何の用だ?」
翔は諒芽に問い詰める。
諒芽『あーっと……あ、そうそう。Qの自宅を特定した。』
翔「…何?それは本当か?」
諒芽『あぁ。アイツ、大田区にある城南島海浜公園にある高級マンションの最上階に住んでやがる。住居も既に特定したから、そっちに送るわ。』
翔「あぁ、分かった。」
諒芽『んじゃ、何かあったら連絡してくれな。』
そして、電話は切れ…その後すぐに、Qが住む高級マンションの住所が送られて来た。更に、Qは現在……大田区の総合病院に勤務していることが分かった。
翔「俺がそこの精神科に行く。診断書もあるからな。あんたらには、斑目さんらに怪しまれないよう…付き添って貰う。」
深雪「でも、流石に2人付き添うと、怪しまれてしまうかもしれませんよ?」汗
翔「俺に任せろ、必ず何とかする。」
蜜璃「何だか、翔君…頼もしいね。」
蜜璃は微笑む。そして、「翔君を信じよう、深雪ちゃん。」と、深雪を説得した。深雪も、翔を信じることにした。作戦は、チームCのライブが終わった後に、決行することになった。
いかがでしたか?今回はここまででし。
ジャドウは、アルファベット順に登場させていましたが……Qを飛ばしてRを先に登場させてしまいました。いやぁ、ついうっかり……
次回も、お楽しみに~ではでは。