〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』 作:やさぐれショウ
チームC単独ライブは、無事に終了した。そのタイミングで、翔は“奇跡の医者”と呼ばれる『Q』の元へ向かおうとする。
では、行きましょうかね、本編へ。どうぞ
ライブが終了したその日……
ドールハウスへ戻った翔は、準備をしていた。そして、スマホを取り出し、とある人物と連絡を取る。
一海『おう、翔!どうした?』
翔「…今日は、あのヤブ医者を潰すんだろ?」
一海『あぁ、紫達も一緒なんだが、良いか?』
翔「好きにしろ。」
一海『分かった。』
その後、集合場所を決め、一海は電話を切った。
翔(後は、胡蝶さんと七草さんか……)
翔は深雪と蜜璃の元に向かった。
深雪と蜜璃とも合流し、ドールハウスを出ようとする翔。
愛「あ、翔君。どこ行くの?」
途中、愛と遭遇した。
愛「って、深雪ちゃんと蜜璃ちゃんまで。」
翔「少し散歩に行ってくる。」
蜜璃(えぇ~!?そ、それで誤魔化せるの…!?)
深雪(翔君、お願いします…!)
蜜璃と深雪は、内心ドキドキしていた。そりゃそうだ…何せ、ヤブ医者を潰しに行くだなんて、口が裂けても言えないことだ。
愛「……。」
翔「……。」
翔は無表情を貫く。
愛「うん、分かった。気を付けてね?」
翔「あぁ、行ってくる。」
愛「深雪ちゃん、蜜璃ちゃん、翔君をお願いね?」
蜜璃「う、うん、分かった!」
深雪「分かりました。では、行ってきます。」
何とか誤魔化すことに成功し、その場を去っていく翔と深雪と蜜璃。その後は、斑目にもカナにも、Dollsや元ストライカー達とも遭遇することなく、外に出ることができた。
蜜璃「な、何とか誤魔化せたね…」汗
蜜璃は緊張が解けたのか、ホッと肩を降ろしていた。
深雪「蜜璃さん、私は翔君ならやってくれると信じていましたよ?蜜璃さんは信じてなかったんですか?」
蜜璃「そ、そんなことないよ!私も翔君を信じてたよ!?」アタフタ
深雪にからかわれ、アタフタする蜜璃。
翔「おい、行くぞ?」
翔に声をかけられ、深雪と蜜璃は彼の後を着いていく。
3人がやって来たのは…大田区にある、とある総合病院前。ここに、例のヤブ医者がいるそうだ。
一海「翔、こっちこっち!」
そこには、一海、紫、友香、諒芽も来ていた。
翔「おう。んじゃ、作戦を説明する。」
翔は集まったメンバーに、作戦を説明し始める。
それは、翔がQの診察を受け、奴に自宅へと連れていかれる。一海達と深雪と蜜璃はQの自宅付近に先回りし、Qと自宅付近に来たところを尾行する。そして、Qが彼を殺害しようとしたところに、殴り込む作戦だ。
翔「俺のスマホのGPSを頼りに、タイミングをうかがえ。」
紫「承知した。」
蜜璃「ねぇ、翔君?本当に大丈夫?」
蜜璃は翔を心配していた。
翔「心配いらねぇよ。」
翔は真顔で言う。
友香「翔さん、どうかお気を付けて…!」
一海達は、Qの自宅付近へと向かっていった。翔は病院へと入っていく。
数十分後、翔が呼ばれ…診察室へと向かう。中に入ると、黒髪に一本のグレーラインが特徴の髪型が特徴の白衣を来た男がいた。
Q「この私の元に、よく来たな!」
翔「……。」
翔(コイツ…何か気に入らねぇな……)
翔はQの態度に、内心イライラしていた。
Q「さて、今日はどうしたと言うのかね、子犬君。」
翔(…誰が子犬だ……)
翔「…あぁ、実はな……」
翔は自分の診断書を元に、精神状態を話し始めた。
Q「…成る程。では、念のためレントゲンを撮ろう。」
翔(…やはりレントゲンか。)
翔「…精神病なのに、何故レントゲンを撮る必要がある?」
翔はQに問いかける。
Q「私には分かるんだよ。君の内臓に異常があるってことがね。」
翔「何を根拠に言ってるんだ?」
Q「とにかく!レントゲンを撮りたまえよ。」
翔(…根拠も無く、内臓に異常がある?…怪しいな。)
翔「わーったよ。取りゃ良いんだろ?」
Q「そうだ。最初からそうすれば良いんだよ。」
翔は渋々レントゲン室へと向かう。そして、レントゲンを撮った。そして、再び診察室へと呼ばれる。
Q「君、肝臓に異常が見つかったが?」
翔「何だと?」
Q「これが証拠だ。」
Qはレントゲン写真を見せる。
Q「お酒の飲みすぎだ。何をしているんだね、君は?」
翔「酒?俺、未成年でまだ飲めねぇんだけど?」
Q「…は?」
翔の言葉に、困惑するQ。
Q「き、君は……中田 秀明さん23歳じゃないのか!?」
翔「違うな。俺は、青空 翔16歳だ。」
翔は自身の診断書のコピーを、Qに見せる。途端に、青ざめていくQ。
翔「何故患者の名前と年齢を確認しなかったんだ?それに、そのレントゲン写真、別人のだろ?」
翔の言葉攻めに、何も言い返せずどんどん顔が青ざめていくQ。そして、
Q「……可愛そうに…っ!」
Qは荒い呼吸をしながら、翔の腕を掴む。
翔「おい、何をする!?」
Q「私の自宅で、また診察しようではないか!!」
そして、翔を無理矢理どこかへ連れていく。翔はQの車に乗せられた。Qは車を発進させ、自宅へと向かった。
その頃、Qの自宅マンション付近にある喫茶店にて……
諒芽「おい、動いたぞ…!」
一海「何…!?」
一海達はスマホのGPSを確認する。そして、窓から様子を伺う。数十分後、黒い車が到着し、そこからQが降り、翔を車内から引っ張り出した。
紫「おい、来たぞ…!」
友香「…今です、尾行しましょう…!」
一海達は、Qの尾行を開始する。そして、彼に気付かれないよう、背後から動画を撮影する。
翔「おい、離せ!」
翔は声を上げて抵抗している。
Q「黙れ!さっさと来い!」
Qはマンションのエレベーターに乗り、上へと上がっていく。一海達は急いでマンションの最上階へと向かう。
Q「来い!」
翔「やめろ!離せ!」
Qはマンションの最上階にある自宅に、翔を無理矢理連れ込んだ。
翔「っ!?」
翔が部屋の中で見たものは……おびただしい数の瓶の中に保管された人間の内臓だった。心臓や肝臓、すい臓、腎臓、更には脳ミソまである。
翔「…おい、何だよこれ…!?」
Q「あ、とうとう見ちゃったか…それは、内臓さ。私が金を稼ぐための、売り物なんだよ。」
翔「何だと…?…どこに売り付けてんだ?」
Q「クフフッ、決まってるじゃないか。闇サイトさ…」
Qは何の悪びれも無く、喋り出す。
Q「中には、私の元に直接取引に来る者もいてね。おかげで何千万もの金が稼げているんだ。あぁ、精神疾患のある患者は、本当にバカばっかりだ、ハハハハハwww」
翔「…てめぇ!こんなことして、タダで済むと思ってんじゃねぇぞ!?」
Q「心配ない、今から君を……
殺すからね♪」
Qはメスを取り出し、切っ先を翔に向けた。そして、
Q「死ねぇぇええええええええ!!」
翔に襲いかかって来る。
翔「っ!?」
翔はQに押し倒された。しかし、Qの右手を掴み、刺されることはなかった。
Q「フーッ、フーッ…!!」
Qは荒い呼吸をしながら、翔を殺そうとする。
翔「誰かぁ!誰かぁぁあああああ!!」
翔がそう叫ぶと、
ドカァッ!
ドアが開き……
一海「そこまでだ!!」
一海達が入って来た。深雪は動画を、蜜璃は写真を撮影し、証拠をおさめた。
諒芽「翔ちんから離れろ、この野郎!」
諒芽はフライパンで、Qを叩いた。
Q「ぐあっ!?」
Qが怯んだところで、翔はQを蹴り、マウントから逃れた。
翔「お前ら、外に出ろ!」
翔の合図で、メンバー達は外に出ていく。そして、下へと降りていく。
Q「っ!!!!逃がすかぁぁあああああ!!」
激怒したQは、バグルドライバーを装着し、彼らの後を追った。
Qが下に着くと、それぞれの変身アイテムを身に付けた翔達が待ち構えていた。翔にはアマゾンズドライバー、一海と紫には『スクラッシュドライバー』、友香には『キバーラ』、諒芽には『メタファクター』があった。
翔「お前とのやり取りは、全て録音してある。Q、お前はもう終わりだ。」
翔はポケットに忍ばせていた録音機を見せながら言う。
Q「貴様らぁ…神であるこの私に逆らうと言うのかぁ!?なら、殺してやるぅ!!」
Qは白いゲームソフト型のアイテム『デンジャラスゾンビガシャット』を起動する。
《デンジャラスゾンビ》
Q「変身…!」
その後、ガシャットをドライバーに挿し込む。
《ガシャット!》
そして、ドライバーの赤いボタンを押す。
《バグルアップ!デンジャー!デンジャー!(ジェノサイド!)
デス・ザ・クライシス!デンジャラスゾンビ!(Woooo!)》
Qは、白と黒を基調とする骸骨のような禍々しい姿の仮面ライダーになった。割れてオッドアイになったバイザーや左右非対称の装甲は、まるで……ボロボロになったゾンビを想起させる。
ゲンム「私は『仮面ライダーゲンム』・・・レベルⅩ(テン)・・・!」
Qが変身したのは、『仮面ライダーエグゼイド』に登場するライダーの1人『仮面ライダーゲンム レベルX(テン)』である。ゲンムは、バグスター達を召喚し、不気味に笑っている。
一海「上等だ!」
紫「バグスターごとき、数にならぬと知れ!」
一海は『ロボットスクラッシュゼリー』を、紫は『クロコダイルクラックフルボトル』を取り出し、ドライバーにセットする。
《ロボットジェリィー!》
《デンジャー!クロコダイル!》
一海&紫「「変身。」」
そして、ドライバーのレンチ型のレバーを降ろす。すると、ドライバーに液体が溜まっていき、ゴボゴボと煮えたぎるような音を鳴らす。その後、一海と紫の周りに、巨大なビーカーのような装置『ケミカライドビルダー』が出現する。
《ツゥブレルッ!ナガレルッ!アフルェデルッ!ロボットイィィングリスゥゥッ!ブルルルルルラァァアアアアアッ!》
《ワレルッ!クワレルッ!クダケチルゥッ!クロコダイルイィィンロォォオオオグ!オォォォォルルルァァアアアアアッッ!!……キャァァアアアアア!》
一海は、金色とクリアブラックが特徴の『仮面ライダーグリス』に、紫は黒と紫等の暗い色合いが特徴の『仮面ライダーローグ』に変身した。
友香「キバーラさん。」
友香がそう言うと、彼女の右隣に白と銀色が特徴の小さなコウモリ『キバーラ』が飛んで来た。
キバーラ「ウフフフ、行くわよ?」
友香はキバーラを右手で持ち、左にそらした後、直ぐに自分の正面に持ってきた。
友香&キバーラ「「変身。」」
友香とキバーラがそう呟くと、キバーラがハートのようなオーラを放ち始める。次の瞬間、ハート型の花びらのような物が友香を包み、白と紫の身体に、真紅の複眼を輝かせた仮面ライダー『仮面ライダーキバーラ』へと、姿を変えた。
諒芽「見てろよ、俺の変身を!!」
諒芽は両腕を自分の目の前でクロスし、すぐに解く。
諒芽「変身!!」
その瞬間、諒芽の身体が深緑色の光に包まれ、緑の身体に赤い複眼が特徴の仮面ライダー『仮面ライダーギルス』へと姿を変えた。
翔はアマゾンズドライバーの左グリップをひねる。
《デルタ》
音声が響いた瞬間、翔の顔に、まるで流れる涙のような空色のモールドが浮かび上がる。
翔「…アマゾン!!」
翔がそう叫んだ瞬間、彼の身体が黄色い炎に包まれる。
《アマゾン、チェンジ!……チェンジ!アマゾン、デルタ!》
やがて炎が消え、金色と銀色の身体色に、青色の複眼を輝かせる仮面ライダー『仮面ライダーアマゾンデルタ』へと姿が変わった。
深雪「…っ!…翔君が…」
蜜璃「か、仮面ライダー…!?」
深雪と蜜璃は、翔がライダーに変身した瞬間を目の当たりにし、驚きを隠せずにいた。
ゲンム「お前達、行け!」
ゲンムがそう言うと、バグスター達が5人のライダー達に襲いかかる。ゲンムは逃げようと、向きを変えた。
グリス「翔!雑魚は任せろ!奴を頼む!」
アマゾンδ「あぁ!」
アマゾンデルタは空高く飛び上がり、ゲンムの前に立ち塞がった。
アマゾンδ「俺が相手だ。」
ゲンム「…ちっ、このガキャ(ガキが)ァァアアアアアア!!」
ゲンムは発狂し、アマゾンδに向かって走っていく。グリス、ローグ、キバーラ、ギルスはバグスター軍団に向かって走っていった。
グリス「おらっ!はっ!」ドカッ!ドゴッ!
ローグ「やっ!はぁっ!」ドゴッ!バキッ!
グリスとローグは、肉弾戦でバグスター軍団を次々と薙ぎ倒して行く。
キバーラ「はいっ!それっ!」ズパッ!ジャキンッ!
キバーラは専用武器『キバーラサーベル』を振るって、バグスター達を切り裂いていく。
ギルス「う”う”ぁ”ぁ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”!!」
ギルスは大空に向かって、凄まじい雄叫びを上げる。ギルスが吼えると、口部分の『デモンズファングクラッシャー』が開く。そして、バグスター達に噛み付いたり、両腕の『ギルスクロウ』で切り裂いていく。4人のライダー達は、おびただしい数のバグスター達を数分程度で殲滅した。
グリス「さて、後は…」
ローグ「あのヤブ医者だけだな。」
キバーラ「翔さんの元へ急ぎましょう!」
ギルス「あ、胡蝶先生と七草先生も来てください!」
4人のライダー達は、アマゾンデルタとゲンムの元へ急ぐ。深雪と蜜璃は戸惑いつつも、4人のライダー達の後を着いていった。
アマゾンδ「うぐぉぉあああああああ!!がうっ!」
ゲンム「ぐっ…!」
アマゾンデルタとゲンムは、取っ組み合いをしており、地面を転がっていた。アマゾンデルタは、餓えた獣の如く…ゲンムに強く噛み付いている。
ゲンム「は、離せっ!この外道が!!」
アマゾンδ「うるせぇぇえええええ!!」バキィッ!
アマゾンデルタは怒りのあまり、ゲンムの顔面を殴り、再び噛み付く。
ゲンム「ぐわぁっ!!き、貴様…神に噛み付く等、この私が許すとでも思っているのkヴェッ!」
アマゾンδ「つまんねぇギャグ言ってんじゃねぇぇえええええええええ!!」
アマゾンデルタはマウントを取り、ゲンムをひたすら引っ掻き回す。更に、顔面を狙って殴ったり、頭突き攻撃を繰り出した。
グリス「翔!」
ローグ「翔、大丈夫か!?」
キバーラ「翔さーん!!」
ギルス「おーい、翔ちーん!!」
そこに、グリス達が合流する。アマゾンデルタはゲンムから降りると、今度は乱暴に踏みつけた。
ゲンム「あぐっ!?貴様、今度は神を踏みつkぶべらっ!?」
アマゾンδ「精神疾患のある患者達の命を奪って来たてめぇに、神を名乗る資格なんてねぇ!!」
アマゾンデルタはゲンムの顔面を思い切り踏みつけ、距離を取った。そして、グリス達の方を振り向く。
アマゾンδ「お前ら、合体技だ!!…あのヤブ医者は、俺達でぶっ潰すぞ!!」
グリス「へへっ、そう来なくっちゃ!」
ローグ「あぁ!」
キバーラ「ありがとうございます、翔さん♪」
ギルス「しゃあっ、俺たちのすっげぇ必殺技、ぶつけてやろうぜ!!」
グリスとローグはドライバーのレバーを降ろし、キバーラはサーベルを光らせ、ギルスは踵の爪を伸ばす。
《スクラップフィニッシュ!》
《クラックアップフィニッシュ!》
ヨロリと起き上がったゲンムに、グリスは飛び蹴りを繰り出した。
ゲンム「がふぁあっ!!」
その後、ローグがゲンムに噛み付くように両脚で挟み蹴りを繰り出し、そのまま回転してゲンムを吹き飛ばした。
ゲンム「ぶばぁっ!?あぁ…ああぁぁ……」バチバチバチバチ……
ゲンムの身体に、稲妻が走った。その後、キバーラはサーベルの刃を光らせ、ゲンムとすれ違うような高速斬りを繰り出した。
ゲンム「かはっ…!」
ギルス「まだ倒れんじゃねぇぞぉぉおおおおお!!」
次の瞬間、ギルスが空中から踵落としで爪をゲンムの左肩に突き刺した。必殺技『ギルスヒールクロウ』である。
ドグサァァアアアアアアッ!
ゲンム「ぎゃぁぁああああああああああ!!」
左肩に走る激痛に、ゲンムは断末魔を上げる。
ギルス「翔ちん、最後思いっきり行っちゃってくれぃ!!」
ギルスはそう言うと、後ろに下がった。アマゾンデルタはベルトの左グリップをひねり、右腕のアームカッターを伸ばす。
《バイオレント・スラッシュ》
その後、ゲンム目掛けて走り、ジャンプする。
アマゾンδ「大切断!!」
そして、必殺技『大切断』で、ゲンムを叩き斬り…更に、バグルドライバーとデンジャラスゾンビガシャットを真っ二つに叩き割った。
ゲンム「わ、私は…神だ……神であるこの私が負けるなんて、あり得ないぃぃいいいいいいいいいい!!」
ゲンムはそう叫ぶと、爆発し…Qの姿に戻り、戦闘不能になった。
あの後、翔達は変身を解き、元の姿に戻った。
Q「う……あぁ……っ!!」
Qは使い物にならなくなった無惨なバグルドライバーとデンジャラスゾンビガシャットを見る。
Q「そ、そんな……わ、私の…芸術が……」
そんな彼の元に、深雪と蜜璃が近づく。
Q「こ、胡蝶…さ、七草……私を、助けろ…!」
上から目線で深雪と蜜璃に言うQ。
深雪「私を助けろ、ですか?ふふっ、貴方…ご自分の立場、分かってますか?」
深雪はニッコリと微笑むが、目が笑っていない。
蜜璃「こんな状況に置かれても、まだ偉そうにしてるんですか!?」
反対に、蜜璃は分かりやすいくらいに怒っていた。
Q「だ、黙れ……胡蝶、七草」
深雪「あ、気色悪いので名前呼ばないでください。」
深雪はハイライトの消えた目で、Qに冷たく言い放つ。
蜜璃「Qさん、もう貴方には味方はいません!大人しく、逮捕されてください!!」
蜜璃はQに怒鳴る。深雪に毒を吐かれ、蜜璃に怒鳴られても……Qは自分の状況を理解していなかった……いや、そもそも理解しようとしていなかった。
Q「おい、お前達に…あの病院へ、戻る…権利をやる……地位も、やる……この私を、部下に…してやっても、良いんだぞ?」
Qは何故か笑いながら言う。しかし……
深雪「お断りです♪」
蜜璃「嫌です!それに…あの病院も、もう終わりです。もちろん、貴方もね?」
2人は、拒否の姿勢を見せた。
Q「な、なら…私の元に……着いてこい…!…か、金なら…いくらでも、あるんだぞ…!?」
今度は、自分に着いてこいと言い出す始末……当然、
蜜璃「貴方に着いていくだなんて、死んでも嫌です。」
深雪「それもお断りさせていただきます♪」
きっぱりと断られた。
Q「な、何故だ……何故なんだ……」
Qは涙を流す。そんな彼に、深雪は……
深雪「貴方はそれほど信頼されていなかったってことです。それだけのことを、貴方は何にも悪びれることなくやって来たんです。分かったら……
とっととくたばれ、糞野郎。」
と、言い放ち…彼の顔面を思い切り踏みつけた。
Q「げふぁっ!!」
更には……
蜜璃「今まで…貴方に散々セクハラされた、お返しです……この、
変態!!」ドカッ!
Q「がふぁっ!!」
蜜璃にも顔面を思い切り踏みつけられ、口から泡を吹いて気絶した。深雪と蜜璃はQの顔面を踏みつけたことで、今まで苦しめられた恨みを晴らしたのだ。
その後、警察が到着し、翔達が出した証拠が決め手となり、Qは逮捕された。
翔「コイツが嘘をつこうものなら、これを流せ。」
諒芽「このカメラに、犯行の瞬間がおさめられてます。」
警察「ありがとうございます!後は我々にお任せください!」
警察はそう言うと、Qをパトカーに乗せ、連行していった。残った警察の捜査官は、Qの自宅マンションに入り、捜査をした。
一海「いやぁ、すっきりしたぜ!」
紫「ふっ…こんなにもいい気分になったのは、久しぶりだな。」
友香「あの人、ちゃんと反省するのでしょうか?」
諒芽「いや、あんな上から目線な態度だったら、反省なんてしねぇだろ。」汗
4人は口々に言う。気が付くと、既に夕方になっていた。
紫「それにしても…」
紫は翔に言う。
紫「翔、初めてだな。こうして合体技を敵にぶつけたのは。」
翔「ああでもしねぇと、気がすまなかっただけだ。もうやんねぇぞ?」
翔はそう言うと、紫から背を向けた。
深雪「翔君。」
蜜璃「翔君?」
そんな彼に、深雪と蜜璃が話しかける。
翔「…どうだ?」
深雪&蜜璃「「…?」」
翔は深雪と蜜璃の方を振り向くと、
翔「やり返せたか?スカッとしたか?」
と、深雪と蜜璃に問う。
深雪「はい、翔君のおかげで、スッキリしました♪」ニコッ
蜜璃「うん、やり返せたよ!」
深雪と蜜璃も、抱えていた荷が下ろせたのか…スッキリした笑顔を浮かべていた。
翔「…フッ、ソイツは良かった。」
翔はニコッと口角を上げて見せた。
深雪「…ふふっ。」
翔「…?…何だ?」
深雪はニコッと微笑み、
深雪「翔君って、可愛らしい顔をして笑うんですね♪」
と、翔に言う。
翔「…おい、からかってんのか?」
深雪「そんな事はありません。翔君の笑顔は、可愛らしくて素敵ですよ♪」
蜜璃「そうだね!翔君の笑顔、カッコいいよ♪」
少し照れる翔に、深雪と蜜璃は微笑みながら言う。翔は深雪と蜜璃に背を向けていた。
諒芽「…何か、翔ちんが羨ましいぜ。」
一海「急にどうしたんだよ、諒芽?」
諒芽「いや、考えてみろよ一海……翔ちん、あんなに綺麗な人から可愛らしいって、カッコいいって言われてるんだぜ?」
諒芽は一海に言う。
紫「諒芽、お前な…」汗
友香「あ、あははは…」汗
紫は困惑し、友香は苦笑いする。
一海「俺には、紫と友香がいる!」キリッ!
諒芽「……俺、ちょっと素手でサメ倒して来るわ。」
諒芽はそう言うと、海の方へと歩いていく。一海と紫と友香は、慌てて彼を止めた。
翔「おい。」
そんな彼らに、翔は話しかける。
翔「今回、お前達の協力のおかげで…あのヤブ医者をぶっ潰すことができた。礼を言う……ありがとう。」
一海「水臭ぇなぁ?困った時は、お互い様だろ?」
一海は口角を上げて言う。
友香「友達が困っているんですから、助けて当然ですよ?」
友香も翔に微笑む。
諒芽「翔ちんとすっげぇ必殺技決められて、マジ最高の気分だったぜ!」
諒芽はニッと笑う。
紫「翔、少しは私たちを頼れ。少なくともここにいる奴等は皆、そう思っている。」
紫もそう言うと、翔に微笑む。
翔「…うるせぇよ。」
翔はそう吐き捨て、去っていく。
深雪「あ、木場君も東雲さんも浅井さんも鏡君もありがとうございました♪」
蜜璃「これからも、よろしくね♪」
深雪と蜜璃は一海達にそう言うと、翔の後に続いて去って行った。
諒芽「う、うぉぉおおおおおおお!!惚れてまうやろぉぉおおおおおおお!!」
諒芽は海に向かって走ろうとするが、
一海「諒芽、早まるなって!」
紫「諒芽、少し落ち着け!」
友香「どうどうですよ、諒芽さん?」
一海、紫、友香は諒芽を落ち着かせると、シェアハウスへと帰って行った。
その日の夜、ドールハウスにて……
翔は事務所に呼ばれたため、そこへ向かうと……
斑目「……。」
カナ「……。」
愛「……。」
ドールハウス3巨頭が腕を組んで立っており、如何にも怒っているオーラを出していた。
翔「……。」
翔(とうとう、怒られるのか。)
翔は目を閉じ、
翔「…済まない、大事を起こして。」
と、ドールハウス3巨頭に謝罪する。
斑目「……青空。」
翔「…?」
斑目に声をかけられ、翔は目を開く。斑目は……
斑目「…。」ギュッ…
翔を怒ることはなく、彼を優しく抱きしめた。
斑目「…心配したんだぞ?」
翔「…何だ、怒らねぇのか?」
斑目「あぁ、怒らない。こうして無事に、帰って来たからな。」
斑目は優しい笑顔を浮かべる。
カナ「翔君、たまには私たちを頼ってくださいね?」
愛「可能な限り、協力するからね?」
翔「…あんたらも、怒らねぇのか?」
翔はカナと愛に聞く。
カナ「斑目さんも言ったように、無事に帰って来てくれたので、怒りませんよ。」ニコッ
愛「あたし達は、翔君を怒ることはできないよ。」
翔「…そうか。てか、斑目さん…そろそろ離してくれよ。」
翔がそう言うと、斑目は翔を離した。そのとき……
ヴーッ、ヴーッ……
深雪のスマホが突然鳴った。
深雪「誰からでしょう?」
深雪がスマホを見ると……かつて勤めていた大病院からだった。深雪は出ようか迷ったが、出てみることにした。
院長『あ、胡蝶先生!!』
深雪「どちら様でしょうか?」
院長『忘れたのか!私だ!』
深雪「あら、もしかして……新手のオレオレ詐欺ですか?」
相手は深雪と蜜璃が勤めていた大病院の院長からで、深雪は電話越しで院長に毒を吐く。
院長『違う!貴女が勤めていた病院の院長だ!』
深雪「今更何のご用ですか?」
院長『頼む!七草先生と共に、病院に戻って来てくれないか!?』
院長は、何やら焦っている様子。
深雪「ふふふっ、貴方もご冗談が上手くなりましたね。」
院長『冗談じゃない!本気だ!!』
深雪「そうですか…そもそも、何故今頃になって戻って来て欲しいって言うんですか?」
院長『あのヤブ医者のせいで、うちの病院の信頼はがた落ちだ!!もう、手が回らないんだ!!頼む、助けてくれ!!』
深雪と蜜璃が勤めていた大病院は、Qが逮捕されたことがきっかけになり…一気に信頼を失っていったのだ。彼らは、Qの嘘の供述を安易に信じ、深雪と蜜璃を医療業界から追放したのだ。
深雪「あのヤブ医者の嘘を簡単に信じた挙げ句、私たちを追放して……今になって戻って来てくださいって、随分都合が良いですね?」
院長『今までのことは水に流してくれ!!頼む、病院のために、患者のために戻って来てくれ!』
深雪「……。」
深雪はため息をつくと……
深雪「黙れ、脳内花畑のクズ野郎。」
院長に冷たく毒を吐いた。
深雪「病院のため?患者のため?…笑わせないでください。結局は自分たちのためでしょう?『奇跡の三大女医』と呼ばれた私と蜜璃さんに戻って来てもらって、信頼を回復するために利用しようとしているんでしょう?心が真っ黒な貴方の考えなんて、お見通しですよ?」
院長『…っ!?』
深雪の言葉に、院長は何も言い返せなかった。
深雪「図星のようですね。それに……私と蜜璃さんを利用した挙げ句、お払い箱として捨てたくせに……『ごめんなさい』の1言も無いんですね?まぁ、いくら謝られても許すつもりは更々ありませんけどね。」
深雪は「ふふっ。」と笑う。
院長『わ、我々を見捨てるのか!?』
深雪「先に見捨てたのはそっちでしょう?何自分のこと棚に上げてるんですか?」
深雪は笑顔からゴミを見るような表情に変わり、
深雪「地獄へ堕ちろ、糞野郎。」
と言い、通話を切った。そして、着信拒否してLINEもブロックした。
翔「ふっ…はっはっはっはっはっはっは!!」
翔はケラケラと笑う。何故なら、院長の声が電話越しに聞こえており……最後は深雪に図星を突かれまくって見捨てられる。ヤブ医者の味方をし、世間からの信用を失ったアフォ院長には、相応しい末路だった。
翔「あー、腹いてぇ。ざまぁみろってんだ。」
深雪「そうですね。ざまぁみろ、ですね♪」
蜜璃「これで漸く…私たちも解放されたね、深雪ちゃん♪」
深雪「はい♪これで、ドールハウスでの業務に集中できます♪」
深雪と蜜璃は、嬉しそうな顔をしていた。そんな2人の顔を見た翔は、黙って事務室から出て行った。
深雪「……。」
蜜璃「……。」
深雪(翔君、本当にありがとうございました♪)
蜜璃(私、翔君のこと…もっと大好きになっちゃったよ♪)
深雪と蜜璃は、心から翔に感謝していたのだった。
いかがでしたか?今回はここまでです。
ここで、退場した『転生者 Q』について、少し紹介しましょう。
転生者 Q……年齢は28歳。彼はお金には目がなく、大金を稼ぐためなら、犯罪行為をすることすら躊躇わない悪質な転生者である。幾多の転生世界では『仮面ライダーゲンム』に変身し、豪族等の大金持ちを次々と殺害していき、世界を支配……そして、転生世界を崩壊へと導いていった。
胡蝶 深雪のモチーフが、鬼滅の刃の『胡蝶 しのぶ』なので、彼女のセリフをちょこっと言わせました。更に、オリジナルのセリフも、ね?
後、スクラッシュドライバーの音声を書くの、めちゃくちゃ難しかったな(苦笑)。
次回も、お楽しみに。
では、またね?