〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』   作:やさぐれショウ

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やさぐれショウです。

絶望を目の当たりにした青空 翔。そんな彼に、ドールハウスの関係者や、彼の友人達は必死で呼び掛けるが……



では、本編……どうぞ……


第百十四話 侵食する絶望

大切な仲間が倒れ、絶望に埋もれる寸前に追い詰められた翔。

翔(嘘だ……)

斑目『青空!おい、青空ァ!!』

斑目は通信機から翔を呼ぶも……彼には、斑目の声は届いていなかった。

斑目『即時退避だ!お前まで失うわけにはいかん!!』

翔「……。」

翔(嘘だ、嘘だ……こんなの……)

翔は項垂れる。彼の腹部には、コンドラーコアが壊れたアマゾンズドライバーが巻かれている。翔はドライバーの左グリップを捻ってみるも……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翔「……おい、動けよ……」

反応しない。そして、もう一度捻ってみる。

《……》

翔「動け……動けよ…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

動けっつってんだろぉ!!」

何度も捻っても、アマゾンズドライバーは反応しない。コンドラーコアが破壊され、使い物にならなくなってしまったのだ。

斑目『おい!聞こえないのか、青空ァ!!』

斑目は喉が潰れるほどの声で、必死で翔に対して呼び掛ける。しかし、彼には声が届くことはない……

一海「いってて……っ!!」

紫「うぐっ……っ!?」

友香「くっ!……っ!?」

諒芽「くっそぉ……っ!!」

一海達も、変身が解けていた。彼らは大した怪我はしていないものの、目の前の光景を見て……言葉を失う。

一海&紫「「翔!!」」

友香「翔さん!!」

諒芽「翔ちん!!」

地面に膝をつき、項垂れている翔に……一海達は駆け寄った。

一海「翔!おい、翔!!」

紫「翔!私が分かるか!?翔!!」

友香「翔さん!?聞こえてますか、翔さん!!」

諒芽「翔ちん!大丈夫か、翔ちん!!」

彼らは翔に呼び掛けるも……

翔「……。」

翔には、彼らの声すら…届いていない。

デウス「……。」

デウスはそんな彼らの様子を見て、大袈裟に首を傾げる。

デウス「--やっぱり、気に食わない。致死の一撃だったはず。なぜ、生き残っている……?」

N「いってぇ……腰がァ……っ!!?」

Nも何とか起き上がり、立ち上がった。そして、目の前の光景に言葉を失った。Dollsは誰一人、立ち上がる気配はなく……そんな彼女達を前に、仮面ライダーアマゾンデルタに変身できなくなった翔が、絶望し……項垂れていた。

一海達「翔!おい、おいってば!!」「翔!翔!!」「翔さん!!翔さん!!!!」「翔ちん!何か言ってくれよ、翔ちん!!」

斑目『青空!青空ァ!!』

カナ『翔君!!翔君!!』

蜜璃『翔君!!大丈夫!?』

深雪『聞こえてますか、翔君!?』

元ストライカー『隊長さん!!』『隊長…!』『隊長サン!隊長サンってば!!』『隊長さん!返事して!?』

絶望に埋もれる寸前に追い詰められた翔に、必死に声をかける一海達とドールハウスの関係者と元ストライカー達。だが……彼らの声は、翔に届いている様子は全く感じられない。

N「…冗談じゃないわ……こんなのって……!!」

Nが震えていると、

デウス「----まぁ、いいさ。キミ、翔を始末するんだろう?」

R「はい。」(^U^)

デウス「なら、今がチャンスじゃないのかい?」

R「えぇ、感謝します。」

デウスがRに声をかけ、Rはグレイブラウザーを握り、ゆっくりと翔に近付く。

N「ちょっと!一海ちゃん、紫ちゃん、友香ちゃん、諒芽ちゃん!そっちに行ったわよ!!」

Nは必死で一海達に呼び掛けるも、一海達には届いていない。

R「……終わりだ、青空 翔。」

Rはそう言うと、翔目掛けて走りだし、グレイブラウザーを振り上げた。

一海達「「「「っ!!?」」」」

一海達が気が付いた時には、Rは翔にグレイブラウザーを振り下ろしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ザシュッ!!

 

 

 

一海達「「「「っ!!!!」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

N「がはっ……!!」

斬られたのは翔ではなく、Nだった。Rが走り出す前に、Nは翔の元に走り、彼の身代わりとなったのだ。背中を斬られたNは、血を吐いて……地面に倒れた。

諒芽「N!!くっそぉ!!」

諒芽は前輪シューターを持ち、Rを殴り飛ばした。

R「ぐわっ!……っ!!!!!!」

Rからは張り付いた笑顔が消え、鬼のような形相になる。

R「何故邪魔をしたぁぁぁああああああああああ!!」

そして、グレイブバックルを展開し、仮面ライダーグレイブへと変身する。

諒芽「翔ちんを……俺のダチを死なせてたまるかぁぁぁああああああ!!」

《アクセル》

諒芽「変…身!!」

諒芽はアクセルメモリを起動させ、アクセルドライバーに挿し込み、右のハンドルを捻った。

《アクセル》

ベルトからはバイクのモーターのような轟音が響き、諒芽は『仮面ライダーアクセル』へと姿を変えた。そして、『エンジンブレード』を構え、グレイブと激突する。

グレイブ「邪魔をするなぁぁぁあああああああ!!」

アクセル「黙れ!!俺のダチに手ェ出そうとしやがって!!死んで詫びろぉぉおおおおおおおお!!」

グレイブのグレイブラウザーと、アクセルのエンジンブレードがぶつかり合い、火花を散らす。

デウス「おやおや、彼もまた……不安定だねぇ。」

デウスは逆上したグレイブを見て、微笑んでいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

陽奈「あ、たいちょーはっけーーん!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

デウス「…ん?」

デウスが後ろを振り向くと、そこには……ストライカーチーム『プロキオン・プディング』の5人と、『降神 陽奈』、『降神 小織』がいた。

天音「やっと見つけたわ。さ、アタシ達と一緒に来なさい?」

陽奈「陽奈達に隠れて浮気してたんだから、その責任…取ってもらうよ?」

ストライカー達は武器を構える。

紫「嘘だろ…こんな時に、ストライカー共…!」

一海「くっそぉ!!俺らが相手だ!!」

友香「翔さんが落ち込んでいるのを狙うなんて……許しません!!」

紫はスクラッシュドライバーを、一海はマッハドライバー炎、友香はゲネシスドライバーを装着し、

3人「「「変身!!」」」

《ワレルッ!クワレルッ!クダケチルゥッ!クロコダイルイィィンロォォオオオグ!オォォォォルルルァァアアアアアッッ!!……キャァァアアアアア!》

《ライダー!チェイサー!》

《ピーチエナジーアームズ》

仮面ライダーに変身した。

ローグ「一海、翔を頼む!」

マリカ「ストライカー達は私達がやります!」

チェイサー「あぁ、分かった!」

ローグとマリカはストライカーの相手をし、チェイサーは翔を守ることに専念した。

陽奈「ねぇ、そこのお嬢ちゃん?邪魔だけはしないでよね?」

陽奈はデウスに言う。

デウス「邪魔をするつもりは無いよ。連れて行きたければ連れて行くといい。」

デウスはストライカー達に言った。

天音「元からそのつもり、よっ!!!!」

天音はローグとマリカ目掛けて走りだす。他のストライカー達も天音に続いて走り出した。

天音「うおぉぉりぃぃいいやぁぁぁああああああああ!!」

ローグ「ふっ!!」ガキィンッ!

天音の大剣を、ローグは『スチームブレード』で受け止めた。そして、剣を弾き…

ローグ「はぁっ!!」ズパッ!

天音「ぎゃあっ!!」

真野「天音…っ!!」ジャカッ!

マリカ「させません!!」

真野が銃を構えると、マリカはソニックアローから矢を放ち、真野を攻撃する。

遥「陽奈ちゃん!小織ちゃん!早く隊長さんを!!」

小織「うん。」

陽奈「ほーい!」

小織と陽奈は、ローグとマリカの相手をプディングの5人に任せ、翔の元へ向かう。

チェイサー「来やがったか…!」

しかし、翔の近くにはチェイサーがいる。

陽奈「って、また邪魔者?」

小織「どいて、殺すよ?」

陽奈と小織は武器を構え、チェイサーを威圧する。

チェイサー「どかねぇよ。翔は今、幸せなんだ……俺はダチとして、翔の幸せを守る!!」

チェイサーはブレイクガンナーを持ち、銃口を小織と陽奈に向ける。

小織&陽奈「「っ!?」」

焦った降神姉妹は、矢と光弾を放つ。

チェイサー「ふんっ。」ズドドドドーーーー!!

チェイサーはブレイクガンナーから弾丸を放ち、矢と光弾を防いだ。

陽奈「はっ?えっ…?……な、何で!?」

チェイサー「俺は幾多の仮面ライダー達に鍛えられたんだよ。」

小織「あり得ない……っ!!」パシュパシュッ!!

チェイサー「無駄だ。」ズドドドドーーーー!!

小織が更に放った矢も、チェイサーは物ともせず、全て撃ち落とした。そこに……

ヴォォオオオオオンッ!……

愛「っ!?」

クリム「そ、そんなバカな…!?」

愛とクリム・スタインベルトが到着する。そして、目の前の無惨な光景に息を飲んだ。

チェイサー「片山先生、ベルトさん!翔とNを!!」

チェイサーに声をかけられ、急いで翔とNの元に向かう愛とクリム。

愛「翔君!!N君!!」

クリム「二人とも、しっかりするんだ!!」

翔「……。」

N「うぅっ……か…片、や…ま……さ、ん……」

Nは背中を斬られており、苦しそうにしている。

愛「N君!すぐに手当てするね!!」

愛はNの手当てを開始する。

N「アタ、シ……の……こ、と…は……いい、わ……翔、く…ん……を……」

愛「そうはいかないよ!!君がいないと、あたし寂しいよ!Dollsや元ストライカーの皆だって!斑目所長やカナちゃん、蜜璃ちゃん、深雪ちゃん…それに、ルリちゃんだって……翔君だって、寂しいよ!!」

愛は目に涙を浮かべながらも、懸命にNの手当てを急ぐ。しかし、ここには医療器具が無いため……充分な手当てをするのは困難である。

クリム「翔!君がしっかりしなくてどうする!?」

クリムは翔に声をかけつづける。

翔「……。」

クリム「Dollsが戦えないときに、何故君は戦わないんだ!?」

翔「……。」

クリム「…翔!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翔「……れ。」

 

 

クリム「っ!?」

翔「黙れ!!」

翔はクリムに怒鳴る。

翔「クリム・スタインベルト…お前ごときに、仲間を守れなかった無力さ、仲間を失った悲しみなんぞ、分かるわけねぇだろ!!」

翔は感情的になり、クリムに怒鳴りたてる。

クリム「落ち着くんだ、翔!Dollsはまだ死んだとは限らないだろう!!彼女達を仲間だと思うなら、彼女達が生きていることを信じ…そして、最後まで彼女達を守るんだ!」

翔「……!」

クリムの言葉に、翔はハッとする。

翔「……俺は……」

クリム「翔、彼女達を救えるのは君だけだ!私もついてる!!」

翔「…クリム・スタインベルト、お前……」

翔はゆっくりと立ち上がった。

チェイサー「翔、俺もいるぜ☆」

翔「…!?」

振り向くと、チェイサーに変身した一海が左手でサムズアップしていた。

ローグ「私もいるぞ、翔!」

ローグ(紫)も翔にサムズアップする。

マリカ「翔さん、私もついてます♪」

マリカ(友香)は翔に軽く手を振る。

アクセル「翔ちんの大大大親友である、俺もいるぜぇ!!へへん!」

アクセル(諒芽)は翔の近くに来て、彼の左肩に手を添えた。

N「翔、君……あな、た…は……一人、じゃ…ない、わ……」

Nは苦しそうにしながらも、翔に声をかけた。

翔「……。」

翔は目を閉じる。

陽奈「たいちょーってば!!」

チェイサー「っ……」イラッ…

チェイサーはブレイクガンナーから弾丸を放った。

陽奈「ちょっ、アブナイじゃん!!」

チェイサー「翔が絶望から立ち上がろうとしてんだ!水をさすんじゃねぇ!!」

天音「くっ……翔、アタシ達と来なさい!!」

いつみ「こっちは大変なんだよ!」

紗々「私達、ずっと寂しいんです~!」

喚くプディングのメンバーに、

マリカ「黙りなさい!」

《ピーチエナジースカッシュ》

ローグ「これ以上、貴様らに構っている暇など無い!」

《クラックアップフィニッシュ!》

マリカとローグは必殺技を撃ち込み、戦闘不能にさせた。

グレイブ「ふっ…ふっふっふっ、良い場面だ、感動的だな。だが、無意味だぁぁああああああああ!!」

グレイブはラウザーにカードを読み込み、アクセル目掛けて走りだす。

アクセル「無意味なんかじゃねぇ…」

《エンジン!マキシマムドライブ》

アクセル「俺たちの友情は、無意味なんかじゃねぇぇえええええええ!!」

アクセルはエンジンブレードで、走って来たグレイブを切り裂いた。

ズパァァアアアアアアッ!!

グレイブ「ぐああああぁぁぁぁぁぁ!」

グレイブは吹っ飛ばされる。更に、グレイブバックルを破壊され、変身が解け……Rの姿に戻った。

R「ぐっ……ああぁぁ……そんな…!」

Rは変身ベルトを破壊され、軽く絶望していた。

O「見つけたぞ、R!!」

そこに、OとPが現れる。

R「O、P……助けてくれ…!」

P「助けてくれ?…ふざけんじゃないよ!!あたしらを見捨てたくせに、自分がピンチになった途端に助けてとか、随分都合が良いよねぇ!?」

この時、OとPは…Rへの気持ちは、完全に冷めていた。そんな彼らをよそに、デウスは戦闘不能になったDollsに近付く。

ザッ……

そんな彼女の前に、翔が立ち塞がった。




いかがでしたか?今回はここまでです。



目の前で仲間が戦闘不能になり、絶望に埋もれそうになった翔だが、一海達やドールハウスの関係者、元ストライカー達が声をかけつづけ、最後はクリム・スタインベルトの説得で、絶望から立ち上がった。



次回も、お楽しみに。

では、またね
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