〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』 作:やさぐれショウ
今回から、3人目のジャドウが本格的に動き出します。DollsチームAのメンバーも出てきますが、翔は仮面ライダーに変身しません。
DollsチームAのメンバーは、とある会場で握手会を開いた。そこに、1人のジャドウが現れる。更に…翔も現れ、チームAの3人は翔とばったり出会うことになる。
では、本編へどうぞ
翔がライダーに変身して、1日が経った……
ドールハウスの、医務室にて…
ミサキ「…。」
治療を終え、落ち着いたミサキは、窓から見える景色を眺めていた。
コンコンッ
すると、戸がノックされ…
シオリ「ミサキさん?」
サクラ「し、失礼します…!」
シオリとサクラが入ってきた。
ミサキ「…シオリ…サクラ…」
シオリ「調子はどうですか?」
ミサキ「…傷口は塞がったわ、特に問題は……っ!?」
ミサキは苦しそうな表情を浮かべ、傷口をおさえる。
サクラ「!…まだ、寝ていた方が…」
ミサキ「…そうね……けど、チームAの握手会には参加するわ。」
ミサキは傷口をおさえながら言った。
サクラ「あの、私、ちょっと飲み物買ってきます。何かリクエストはありますか?」
ミサキ「緑茶にするわ。」
シオリ「では、私もそれで。」
サクラ「分かりました!行ってきます!」
サクラはそう言うと、医務室を出た。医務室で2人きりになった、ミサキとシオリ。特に会話をする様子はなく、時計の針が動く音が聞こえる。
ミサキ「…翔さん…」
シオリ「…?」
沈黙を破ったのは、ミサキだった。
ミサキ「翔さん、昔は…私達に、心から寄り添ってくれていた…」
シオリ「…そうですね。」
ミサキ「例え、私がどれだけ嫌な顔をしても…翔さんは…そんな私を受け入れ、優しく寄り添ってくれた……それなのに……」ジワッ
ミサキは、目に一杯涙を浮かべる。
ミサキ「私は……翔さんに、優しくできなかった…翔さんを、突き放してしまった…」
シオリ「…。」
ミサキの話を聞き、シオリは口角を下げる。
ミサキ「翔さん…っ!…ごめんなさい…!」ポロポロ
ミサキは堪えきれず、泣き出してしまう。
シオリ「ミサキさん。」
ミサキ「…?」
ギュッ…
ミサキ「…!?」
シオリは、ミサキを優しく抱きしめた。突然のことに、驚くミサキ。
シオリ「辛いことを溜め込むのは、良くないですよ?私でよろしければ、全部…受け止めます。」
シオリは優しく言う。
ミサキ「…シオリ…私、結構うるさいわよ…?」
シオリ「構いませんよ。」
ミサキ「…じゃあ、そのまま…動かないで貰える…?」
ミサキはそう言うと、シオリを抱きしめ……そして…………声をあげて泣いた。シオリはミサキを優しく抱きしめ、頭を撫でていた。
サクラ「ミサキさん、シオリさん?只今戻りま…」
シオリは人差し指を鼻の辺りに持ってきて、「静かに」と、サクラに合図をした。
ミサキ「…すぅ……すぅ……」
医務室のベッドには、泣き疲れたミサキが眠っていた。サクラとシオリは、ミサキが目を覚ますまで側にいた。
とあるマンションにて…
翔は、自宅マンションに帰っており、『アマゾンズドライバー』と『仮面ライダーアマゾン』の人形を見ていた。
翔(アマゾン、助けてくれてありがとう。)
翔はアマゾンの人形を見て、心の中でアマゾンにお礼を言うと…街を歩くために、外出した。
しばらく歩いていると、4~5歳位の男の子が泣いているのが見えた。翔は男の子に駆け寄り、
翔「どうしたの?」
優しく話しかけた。
男の子「あのね…ママとね…はぐれちゃったの…」
翔「それは困ったね。よし、俺も一緒にお母さんを探してあげる!」
男の子「ホント!?」
翔「あぁ、本当だ。俺は『青空 翔』、君は?」
男の子「…勇気、『高野 勇気』!」
翔「勇気君だね?それじゃあ、お母さんを探そうか。」
勇気「うん!」
翔と勇気は自己紹介を済ませた後、母親の捜索を始める。まず、翔は勇気から母親の情報を聞き、似顔絵を書いた。翔が書いた絵を、勇気は目を輝かせて驚いた。その後、勇気と共に聞き込み調査をしたが、中々見つからない……それでも諦めずに聞き込みを続けていると…
???「勇君!」
勇気「あ、ママ!」
翔「お?見つかったか、良かった。」
勇気は無事、母親と再会した。
勇気「翔お兄ちゃんが、一緒に探してくれたんだ。」
母「本当、すいません目を離した隙に。」
翔「いえ、お気になさらず。」
母「本当にありがとうございます、なんとお礼をすれば…」
翔「お礼は要りませんよ。」
翔は口角を上げて言う。
勇気「翔お兄ちゃん、どうもありがとう!」
母「ありがとうございました。」
勇気と母親は、翔にお礼を言うと、去っていった。
翔(良い子に育ちそうだな。)
翔は思った。
人々「あのお兄さん、優しいんだね♪」「いい人だな。」「絶対周りから好かれるタイプの人よ♪」
周りの人々は、先程の翔を見て、口々に言う。
翔(…別に、周りから好かれたくてやった訳じゃねぇよ…)
翔はそう思うと、その場を立ち去った。
しばらく歩くと、『DollsチームA 握手会』と書かれたポスターが目に入った。
翔(何だか…妙な胸騒ぎがする…)
嫌な予感を感じた翔は、握手会の会場へと、足を運んだ。少しして会場につき、辺りを見渡すと……彼の予感は、的中した。頭に黒いキャップをかぶり、顔をサングラスとマスクで覆った男がいた。左腕には黒い腕輪がついている。その男は、格好からしていかにも…「自分は怪しい者です。」…と、自己紹介をしているようなものだ。その証拠に、周りの人からは、不審な目で観られている。
翔(アイツ…さてはジャドウだな…?)
翔はその男に気付かれないように、人混みに紛れたが…
翔(…?…しまった!見失った…!)
その判断が仇となったのか、怪しい男を見失ってしまった。翔は急いで握手会場の入り口に向かった。
翔「おい、まだチケットはあるか?」
それを見た神様が指を鳴らす。
スタッフ「お、1枚だけあるよ!いやぁ、お兄さん!貴方ラッキーだよ!?」
翔「買おう、いくらだ?」
スタッフ「1500円だよ。」
翔は2000円を置き、
翔「つりはいらねぇ。」
と言い、チケットを持って会場に入った。
翔は真ん中の列に並ぶ。すると、自分の2つ前に、黒い腕輪を身に付けた男がいた。その男こそ、翔が探していた怪しい男である。
翔(アイツ…左ポケットをゴソゴソと…何をしている?)
怪しい男は、何やら左ポケットをゴソゴソしている。その時、僅かな薬品の臭いが翔の鼻をくすぐった。
翔(この臭い…まさか!…睡眠薬!)
男(おぉ!ミサキだ!オレのミサキ、グヘヘヘ。)
怪しい男は、睡眠薬を染み込ませたハンカチを左ポケットに隠していたのだ。
男(漸くオレか…ヘヘヘ、ミサキィ~今日からオレの家が、君の家になるんだよぉ~♪)
怪しい男は、ミサキの前に来ると、睡眠薬を染み込ませたハンカチを取り出した…
ミサキ「!?」
だが…
ガシッ
男「!?」
何者かの手が、男の左手を掴んだ。その正体は…
翔「やめろ。」
青空 翔であった。
サクラ&シオリ「!?」
ファン達「!?」
翔「はっ!!」
翔は、華麗な投げ技で男を投げ飛ばした。男の左手からハンカチが離れた。
男「いってぇ…てめぇ、青空!何故ここにいる!?」
男は何を思ったのかサングラスとマスクを外し、素顔を露にした。その正体は…『転生者 A』だった。
翔「よぉ、自称全知全能。俺が何故ここにいるのかって?てめぇの愚行を止めに来たんだよ。」
A「オレは何もしてねぇだろうが!!」
翔「なら、何故睡眠薬を染み込ませたハンカチを持ってるんだ?」
A「うっ!?…そ、それは…」
Aの表情が、みるみる青ざめていく。
翔「お前は、そのハンカチを使って、DollsチームAの誰かを誘拐しようとした。そこのポニテの奴の前に来た瞬間に、ハンカチを取り出したもんなぁ?」
A「!!??」
Aの表情は更に青ざめ、彼はその場に固まった。
サクラ「そんな…」
シオリ「何て、酷いことを…!」
サクラとシオリは、ミサキを守るようにして、彼女の前に立った。それを見たDollsファン達は、DollsチームAを守るように、彼女達の周りに立つ。
A「…それがどうしたぁ!?オレはミサキのファンなんだ!!文句あっか!?」
翔「開き直ってんじゃねぇよ。てめぇがやってることは犯罪レベルだぞ?」
A「うるせぇ!何をしようがオレの勝手だろうがぁ!!」
Aはナイフを取り出し、翔目掛けて走り出す。翔は走って来たAの腹部にライダーキックを繰り出した。
A「ぐぼぇっ!」
Aはナイフを手から離してしまい、吹っ飛んだ。翔は助走をつけて走り出し、起き上がったAに飛び蹴りを繰り出す。蹴りは再び、Aの腹部に命中する。
A「ごぼっ!…オゲェエエ!!」
Aは吐瀉物は吐かなかったが、腹部をおさえ、苦しんでいた。
翔「吐瀉物吐き散らされたら、周りに迷惑がかかるから、少しだけ手加減してやったぜ?」
A「あ、青空ァ……!」
翔はファン達の方に向くと、
翔「お前らは、警備員を呼んで来い!」
ファンH&I「「はい!」」
翔「お前は警察に通報しろ!」
ファンJ「分かりました!」
一部のDollsファンに役割を頼んだ。更に、
ファンK「翔さんが犯人を投げ飛ばした辺りから動画を撮影しています!遠慮は要りません!」
動画を撮影する者もいた。
ファンL「兄貴!!DollsチームAを守ってください!」
ファン達「兄貴!頑張れ!」「おい!自称全知全能野郎!チームAの3人には、近づけさせねぇぞ!」「逃げられると思うなよ!」
この場には、Aに味方をしようとする者は、誰一人いなかった。翔は、A目掛けて走り出し、チョップや膝蹴りを叩き込む。
A「ヴッ!?ごあっ!」
その後、Aを投げ飛ばした。
A「ぎゃぁぁあああああああああぶぇっ…」
Aは正面から地面に叩き付けられ、戦闘不能になった。
その後、Aは駆け付けた警備員に取り押さえられ、到着した警察に引き渡され、そのまま逮捕された。
翔(全く…いい加減にしろよな…)
翔は少しイライラしていた。…と、周りから拍手が起こる。
ファンH「翔さん!ありがとう!」
ファンI「スカッとしたよ!」
ファンK「てか翔さん、本当に強いんだな!」
ファンJ「翔の兄貴!チームAのメンバーを守ってくれてありがとうございます!!」
翔「…礼は要らねぇよ。」
翔はそう言うと、立ち去ろうとする…
ミサキ「…翔さん!」
が、ミサキに呼ばれ、足を止めた。
サクラ「翔さん、ありがとうございました!」
シオリ「本当にありがとうございます、翔君♪」
翔「…。」
翔は少し黙り込み…
翔「他のチームのメンバーに伝えとけ…」
チームA「…?」
翔「しばらくは1人で行動するな…ってな。」
チームAの3人に警告をして、立ち去って行った。
翔が去った後、握手会は再会され、無事に終了した。
握手会終了後、会場にある控え室にて…
ミサキ「…。」
ミサキ(翔さん…昔は優しかった……けど、今は…冷たくなってしまっている……やっぱり、怒っているのかしら…)
ミサキは、考え事をしていた。
シオリ「どうしました、ミサキさん?」
サクラ「もしかして、まだ傷が…」
ミサキ「…大丈夫、少し考え事をしていたの…」
シオリ「…考え事ですか?」
ミサキ「翔さん、昔は優しかった…でも今は、冷たくなってしまっている……私、よく翔さんに冷たく当たってしまうことが多かったから…怒っているのかって、思ったの…」
ミサキは、段々声が小さくなっていく。
ミサキ「…でも、私がどれだけ嫌な顔をしても、翔さんが優しく寄り添ってくれたように……私は、どんな翔さんでも受け入れ、翔さんに優しく…寄り添うわ!」
ミサキは、笑顔を見せる。
シオリ「私もです♪ありのままの翔君を受け入れ、優しく寄り添います♪」
サクラ「翔さんは私の仇を取ろうとしてくれました…ですから私も、翔さんの力になれるよう、翔さんに心から寄り添います!」
シオリとサクラも、笑顔を見せた。
その頃、翔は…
翔(お、この世界でも『ジクウドライバー』や『飛電ゼロワンドライバー』が発売されているのか。今度、買いに行こ。)
スマホのショッピングアプリ『アマゾン』を見ていた。
翔(てか、この世界でも『アマゾン』って使えたんだ…何だか、俺が生まれた世界と同じ世界にいるような感覚だなぁ……)
そう思いながら、自宅マンションに帰っていく翔であった。
いかがでしたか?今回はここまでです。
ここで、転生者 Aについて、少し紹介します。
転生者 A…ジャドウの1人。彼は、幾多の転生世界でヒロインを寝取り、原作を狂わせた。神様から何度も注意をされても、反省するどころか開き直る始末である。
翔が『ジクウドライバー』や『飛電ゼロワンドライバー』等を購入する回は、“番外編”で書くことを考えています(笑)。
次回も、お楽しみに。
では、またね