〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』   作:やさぐれショウ

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やさぐれショウでございます。
今回から、3人目のジャドウが本格的に動き出します。DollsチームAのメンバーも出てきますが、翔は仮面ライダーに変身しません。
DollsチームAのメンバーは、とある会場で握手会を開いた。そこに、1人のジャドウが現れる。更に…翔も現れ、チームAの3人は翔とばったり出会うことになる。
では、本編へどうぞ


第八話 VSジャドウ 転生者A

翔がライダーに変身して、1日が経った……

ドールハウスの、医務室にて…

ミサキ「…。」

治療を終え、落ち着いたミサキは、窓から見える景色を眺めていた。

コンコンッ

すると、戸がノックされ…

シオリ「ミサキさん?」

サクラ「し、失礼します…!」

シオリとサクラが入ってきた。

ミサキ「…シオリ…サクラ…」

シオリ「調子はどうですか?」

ミサキ「…傷口は塞がったわ、特に問題は……っ!?」

ミサキは苦しそうな表情を浮かべ、傷口をおさえる。

サクラ「!…まだ、寝ていた方が…」

ミサキ「…そうね……けど、チームAの握手会には参加するわ。」

ミサキは傷口をおさえながら言った。

サクラ「あの、私、ちょっと飲み物買ってきます。何かリクエストはありますか?」

ミサキ「緑茶にするわ。」

シオリ「では、私もそれで。」

サクラ「分かりました!行ってきます!」

サクラはそう言うと、医務室を出た。医務室で2人きりになった、ミサキとシオリ。特に会話をする様子はなく、時計の針が動く音が聞こえる。

ミサキ「…翔さん…」

シオリ「…?」

沈黙を破ったのは、ミサキだった。

ミサキ「翔さん、昔は…私達に、心から寄り添ってくれていた…」

シオリ「…そうですね。」

ミサキ「例え、私がどれだけ嫌な顔をしても…翔さんは…そんな私を受け入れ、優しく寄り添ってくれた……それなのに……」ジワッ

ミサキは、目に一杯涙を浮かべる。

ミサキ「私は……翔さんに、優しくできなかった…翔さんを、突き放してしまった…」

シオリ「…。」

ミサキの話を聞き、シオリは口角を下げる。

ミサキ「翔さん…っ!…ごめんなさい…!」ポロポロ

ミサキは堪えきれず、泣き出してしまう。

シオリ「ミサキさん。」

ミサキ「…?」

ギュッ…

ミサキ「…!?」

シオリは、ミサキを優しく抱きしめた。突然のことに、驚くミサキ。

シオリ「辛いことを溜め込むのは、良くないですよ?私でよろしければ、全部…受け止めます。」

シオリは優しく言う。

ミサキ「…シオリ…私、結構うるさいわよ…?」

シオリ「構いませんよ。」

ミサキ「…じゃあ、そのまま…動かないで貰える…?」

ミサキはそう言うと、シオリを抱きしめ……そして…………声をあげて泣いた。シオリはミサキを優しく抱きしめ、頭を撫でていた。

 

 

サクラ「ミサキさん、シオリさん?只今戻りま…」

シオリは人差し指を鼻の辺りに持ってきて、「静かに」と、サクラに合図をした。

ミサキ「…すぅ……すぅ……」

医務室のベッドには、泣き疲れたミサキが眠っていた。サクラとシオリは、ミサキが目を覚ますまで側にいた。

 

 

 

とあるマンションにて…

翔は、自宅マンションに帰っており、『アマゾンズドライバー』と『仮面ライダーアマゾン』の人形を見ていた。

翔(アマゾン、助けてくれてありがとう。)

翔はアマゾンの人形を見て、心の中でアマゾンにお礼を言うと…街を歩くために、外出した。

しばらく歩いていると、4~5歳位の男の子が泣いているのが見えた。翔は男の子に駆け寄り、

翔「どうしたの?」

優しく話しかけた。

男の子「あのね…ママとね…はぐれちゃったの…」

翔「それは困ったね。よし、俺も一緒にお母さんを探してあげる!」

男の子「ホント!?」

翔「あぁ、本当だ。俺は『青空 翔』、君は?」

男の子「…勇気、『高野 勇気』!」

翔「勇気君だね?それじゃあ、お母さんを探そうか。」

勇気「うん!」

翔と勇気は自己紹介を済ませた後、母親の捜索を始める。まず、翔は勇気から母親の情報を聞き、似顔絵を書いた。翔が書いた絵を、勇気は目を輝かせて驚いた。その後、勇気と共に聞き込み調査をしたが、中々見つからない……それでも諦めずに聞き込みを続けていると…

???「勇君!」

勇気「あ、ママ!」

翔「お?見つかったか、良かった。」

勇気は無事、母親と再会した。

勇気「翔お兄ちゃんが、一緒に探してくれたんだ。」

母「本当、すいません目を離した隙に。」

翔「いえ、お気になさらず。」

母「本当にありがとうございます、なんとお礼をすれば…」

翔「お礼は要りませんよ。」

翔は口角を上げて言う。

勇気「翔お兄ちゃん、どうもありがとう!」

母「ありがとうございました。」

勇気と母親は、翔にお礼を言うと、去っていった。

翔(良い子に育ちそうだな。)

翔は思った。

人々「あのお兄さん、優しいんだね♪」「いい人だな。」「絶対周りから好かれるタイプの人よ♪」

周りの人々は、先程の翔を見て、口々に言う。

翔(…別に、周りから好かれたくてやった訳じゃねぇよ…)

翔はそう思うと、その場を立ち去った。

しばらく歩くと、『DollsチームA 握手会』と書かれたポスターが目に入った。

翔(何だか…妙な胸騒ぎがする…)

嫌な予感を感じた翔は、握手会の会場へと、足を運んだ。少しして会場につき、辺りを見渡すと……彼の予感は、的中した。頭に黒いキャップをかぶり、顔をサングラスとマスクで覆った男がいた。左腕には黒い腕輪がついている。その男は、格好からしていかにも…「自分は怪しい者です。」…と、自己紹介をしているようなものだ。その証拠に、周りの人からは、不審な目で観られている。

翔(アイツ…さてはジャドウだな…?)

翔はその男に気付かれないように、人混みに紛れたが…

翔(…?…しまった!見失った…!)

その判断が仇となったのか、怪しい男を見失ってしまった。翔は急いで握手会場の入り口に向かった。

翔「おい、まだチケットはあるか?」

それを見た神様が指を鳴らす。

スタッフ「お、1枚だけあるよ!いやぁ、お兄さん!貴方ラッキーだよ!?」

翔「買おう、いくらだ?」

スタッフ「1500円だよ。」

翔は2000円を置き、

翔「つりはいらねぇ。」

と言い、チケットを持って会場に入った。

 

翔は真ん中の列に並ぶ。すると、自分の2つ前に、黒い腕輪を身に付けた男がいた。その男こそ、翔が探していた怪しい男である。

翔(アイツ…左ポケットをゴソゴソと…何をしている?)

怪しい男は、何やら左ポケットをゴソゴソしている。その時、僅かな薬品の臭いが翔の鼻をくすぐった。

翔(この臭い…まさか!…睡眠薬!)

男(おぉ!ミサキだ!オレのミサキ、グヘヘヘ。)

怪しい男は、睡眠薬を染み込ませたハンカチを左ポケットに隠していたのだ。

男(漸くオレか…ヘヘヘ、ミサキィ~今日からオレの家が、君の家になるんだよぉ~♪)

怪しい男は、ミサキの前に来ると、睡眠薬を染み込ませたハンカチを取り出した…

ミサキ「!?」

だが…

ガシッ

男「!?」

何者かの手が、男の左手を掴んだ。その正体は…

翔「やめろ。」

青空 翔であった。

サクラ&シオリ「!?」

ファン達「!?」

翔「はっ!!」

翔は、華麗な投げ技で男を投げ飛ばした。男の左手からハンカチが離れた。

男「いってぇ…てめぇ、青空!何故ここにいる!?」

男は何を思ったのかサングラスとマスクを外し、素顔を露にした。その正体は…『転生者 A』だった。

翔「よぉ、自称全知全能。俺が何故ここにいるのかって?てめぇの愚行を止めに来たんだよ。」

A「オレは何もしてねぇだろうが!!」

翔「なら、何故睡眠薬を染み込ませたハンカチを持ってるんだ?」

A「うっ!?…そ、それは…」

Aの表情が、みるみる青ざめていく。

翔「お前は、そのハンカチを使って、DollsチームAの誰かを誘拐しようとした。そこのポニテの奴の前に来た瞬間に、ハンカチを取り出したもんなぁ?」

A「!!??」

Aの表情は更に青ざめ、彼はその場に固まった。

サクラ「そんな…」

シオリ「何て、酷いことを…!」

サクラとシオリは、ミサキを守るようにして、彼女の前に立った。それを見たDollsファン達は、DollsチームAを守るように、彼女達の周りに立つ。

A「…それがどうしたぁ!?オレはミサキのファンなんだ!!文句あっか!?」

翔「開き直ってんじゃねぇよ。てめぇがやってることは犯罪レベルだぞ?」

A「うるせぇ!何をしようがオレの勝手だろうがぁ!!」

Aはナイフを取り出し、翔目掛けて走り出す。翔は走って来たAの腹部にライダーキックを繰り出した。

A「ぐぼぇっ!」

Aはナイフを手から離してしまい、吹っ飛んだ。翔は助走をつけて走り出し、起き上がったAに飛び蹴りを繰り出す。蹴りは再び、Aの腹部に命中する。

A「ごぼっ!…オゲェエエ!!」

Aは吐瀉物は吐かなかったが、腹部をおさえ、苦しんでいた。

翔「吐瀉物吐き散らされたら、周りに迷惑がかかるから、少しだけ手加減してやったぜ?」

A「あ、青空ァ……!」

翔はファン達の方に向くと、

翔「お前らは、警備員を呼んで来い!」

ファンH&I「「はい!」」

翔「お前は警察に通報しろ!」

ファンJ「分かりました!」

一部のDollsファンに役割を頼んだ。更に、

ファンK「翔さんが犯人を投げ飛ばした辺りから動画を撮影しています!遠慮は要りません!」

動画を撮影する者もいた。

ファンL「兄貴!!DollsチームAを守ってください!」

ファン達「兄貴!頑張れ!」「おい!自称全知全能野郎!チームAの3人には、近づけさせねぇぞ!」「逃げられると思うなよ!」

この場には、Aに味方をしようとする者は、誰一人いなかった。翔は、A目掛けて走り出し、チョップや膝蹴りを叩き込む。

A「ヴッ!?ごあっ!」

その後、Aを投げ飛ばした。

A「ぎゃぁぁあああああああああぶぇっ…」

Aは正面から地面に叩き付けられ、戦闘不能になった。

その後、Aは駆け付けた警備員に取り押さえられ、到着した警察に引き渡され、そのまま逮捕された。

翔(全く…いい加減にしろよな…)

翔は少しイライラしていた。…と、周りから拍手が起こる。

ファンH「翔さん!ありがとう!」

ファンI「スカッとしたよ!」

ファンK「てか翔さん、本当に強いんだな!」

ファンJ「翔の兄貴!チームAのメンバーを守ってくれてありがとうございます!!」

翔「…礼は要らねぇよ。」

翔はそう言うと、立ち去ろうとする…

ミサキ「…翔さん!」

が、ミサキに呼ばれ、足を止めた。

サクラ「翔さん、ありがとうございました!」

シオリ「本当にありがとうございます、翔君♪」

翔「…。」

翔は少し黙り込み…

翔「他のチームのメンバーに伝えとけ…」

チームA「…?」

翔「しばらくは1人で行動するな…ってな。」

チームAの3人に警告をして、立ち去って行った。

 

翔が去った後、握手会は再会され、無事に終了した。

 

握手会終了後、会場にある控え室にて…

ミサキ「…。」

ミサキ(翔さん…昔は優しかった……けど、今は…冷たくなってしまっている……やっぱり、怒っているのかしら…)

ミサキは、考え事をしていた。

シオリ「どうしました、ミサキさん?」

サクラ「もしかして、まだ傷が…」

ミサキ「…大丈夫、少し考え事をしていたの…」

シオリ「…考え事ですか?」

ミサキ「翔さん、昔は優しかった…でも今は、冷たくなってしまっている……私、よく翔さんに冷たく当たってしまうことが多かったから…怒っているのかって、思ったの…」

ミサキは、段々声が小さくなっていく。

ミサキ「…でも、私がどれだけ嫌な顔をしても、翔さんが優しく寄り添ってくれたように……私は、どんな翔さんでも受け入れ、翔さんに優しく…寄り添うわ!」

ミサキは、笑顔を見せる。

シオリ「私もです♪ありのままの翔君を受け入れ、優しく寄り添います♪」

サクラ「翔さんは私の仇を取ろうとしてくれました…ですから私も、翔さんの力になれるよう、翔さんに心から寄り添います!」

シオリとサクラも、笑顔を見せた。

 

 

その頃、翔は…

翔(お、この世界でも『ジクウドライバー』や『飛電ゼロワンドライバー』が発売されているのか。今度、買いに行こ。)

スマホのショッピングアプリ『アマゾン』を見ていた。

翔(てか、この世界でも『アマゾン』って使えたんだ…何だか、俺が生まれた世界と同じ世界にいるような感覚だなぁ……)

そう思いながら、自宅マンションに帰っていく翔であった。




いかがでしたか?今回はここまでです。
ここで、転生者 Aについて、少し紹介します。

転生者 A…ジャドウの1人。彼は、幾多の転生世界でヒロインを寝取り、原作を狂わせた。神様から何度も注意をされても、反省するどころか開き直る始末である。

翔が『ジクウドライバー』や『飛電ゼロワンドライバー』等を購入する回は、“番外編”で書くことを考えています(笑)。
次回も、お楽しみに。
では、またね
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