〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』 作:やさぐれショウ
戦闘を終え、ドールハウスに戻ろうとした時……翔は衝撃的な光景を見てしまう。
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翔の視線の先に見えた光景、それは……
背中を斬られ、瀕死の状態でいるNだった。彼は愛に抱えられている。
翔「…N……N!!」
翔はNの方へと走って行く。Dollsと一海達も、彼に釣られてNの元へ向かう。
翔「N!」
N「……。」
Nはゆっくりと、目を開く。
N「…あぁ、翔君……」
翔「喋るな!!傷が……片山さん…!!」
愛「できることはやったんだけど……N君、致命傷を……」
翔「…な、何だと…!?」
愛の言葉を聞いた翔は、言葉を失った。
一海「…翔…」
翔「……?」
一海は、重い口を開く。
一海「お前が絶望しているところを、アイツ(R)が斬りかかって来たんだ。Nは……お前の、身代わりになったんだ。」
翔「なっ!?じゃあ、Nがこうなったのは……俺の……俺の、せいだ……」
翔はNを見る。
N「…それは…違うわ……」
しかし、翔の言葉を否定したのは……Nだった。
翔「…N…!?」
N「翔、君……貴方は…何も、悪くないわ……」
翔「…違う!悪いのは、俺だ…!!」
翔の目から、涙がこぼれ始める。
翔「N……済まない、済まない……俺のせいで…!!」ポロポロ
N「これは…アタシが……選んだこと……だから…翔君……自分を…責めないで……」
Nは泣いている翔に、笑顔を向ける。
愛「N君!?さっき深雪ちゃん達に連絡して、すぐに医療器具を持ってきてくれるから」
N「愛さん……もう、良いの……」
愛「…そんなこと言わないでよ、N君…!」ジワッ…
愛も目にいっぱい涙を浮かべる。
Dolls「N…」「Nさん…」
N「……。」
Nは僅かな力を振り絞り、自分を見届ける翔と愛、Dolls、一海達の姿を目の当たりにし、微笑んだ。
N「……あぁ、アタシ……幸せ、だったわ……」
翔「N…頼むから、死なないでくれよ!!」ポロポロ
翔は涙ながら、Nに言う。
翔「…なぁ、頼むから……N…!!」ポロポロ
N「…アタシが……青春を、味わえた…のは……翔君の、おかげよ……」
翔「……!!」
翔はNを見る。
N「……。」
N(あぁ、やっぱり…翔君は、素敵……)
Nは翔に微笑み、
N「…翔君……こんな、アタシを……受け入れて、くれて……
ありが…と……う…………」
お礼を言うと、静かに目を閉じた。
翔「っ!?…N、おい…N…!?」
翔はNの身体を揺さぶる。しかし、Nは目を開けることはなかった。Dollsと愛、一海達……そして、翔に看取られて、Nは……命を落としたのだった。その表情は、幸せそうな表情だった。
翔「N!嫌だ、N!!N!!!!」ボロボロ
翔は大粒の涙を流し、Nを呼ぶ。Nの死を、ここにいるメンバー達は、受け入れられずにいた。
翔「…くっ…ううぅぅ……」
翔は後ろを振り向く。そこには……
O「このやろぉ!!オレたちを見捨てて、自分だけ逃げやがって!!」ドカッ!
P「アタシ達に差し伸べたあの手は、嘘だったの!?騙してたの、アタシ達をずっと!?」バキッ!
R「ふぐっ!?ぐおっ!!」
Nを斬った犯人であるRが、OとPにボコボコにされていた。
翔「……てめぇ、よくもNを…っ!!」ギリリッ…
翔は歯を食いしばると、
翔「うぉぉおおおおおおおおおおおお!!」
R目掛けて走っていく。
O「な、何だ?」
P「ちょ、アンタは」
翔「邪魔だぁぁあああああ!!」ドカッ!
O「ぐわっ!?」
P「ひゃあっ!?」
翔はOとPをぶっ飛ばして、Rに飛び掛かった。
R「っ!?」
翔「てめぇぇええええええ!!何してくれてんだよぉぉおおおおおおおお!!」ドゴッ!ドゴッ!
怒り狂った翔は、Rに馬乗りになり、彼の顔面に拳を何度も振り下ろす。
R「ぶばぁっ!ぐべらっ!?」
翔「死ね……死んじまえクソ野郎がぁぁああああああああああああ!!」ドゴッ!ドゴッ!ドゴッ!ドゴッ!
翔は発狂しながら、Rの顔面をひたすらぶん殴った。
一海「翔、もうやめろ!!」
一海は翔を止めようとするも、
翔「うるせぇ!!」
翔に抵抗されてしまう。
紫「翔!止めるんだ!」
友香「その人、本当に死んでしまいます!!」
翔「黙れぇぇえええええええええ!!」
紫と友香も止めに入るも、翔に抵抗される。
諒芽「なぁ、翔ちん」
翔「黙れっつってんだろぉぉおおおお!!」
諒芽も翔を止めようとしたが、駄目だった。
サクラ「……翔さん。」
レイナ「怒りに支配されてしまったら、もう……翔君を止められないわ……」
アヤ「どうすればいいの……」
Dollsも、怒り狂った翔を目の当たりにし……どうすることもできず、ただただ……その場で立ちすくむしかなかった。
愛「……翔君……みんな、N君をお願い。」
愛はNの遺体をそっと降ろすと、翔の元に行こうとする。
ナナミ「あ、愛さん!?」
愛「翔君なら、あたしに任せて。」
愛はそう言うと、翔の元に向かっていく。
R「や、やべでぐだざい!!いだいでず!!」
Rの顔面は、ボコボコに腫れ上がっていた。しかし……
翔「痛いだと!?Nを斬ったてめぇが、痛いなんて言ってんじゃねぇぇえええええええ!!」ドゴッ!ドゴッ!
翔は容赦なく、Rの顔面をひたすら殴る。
翔「ぜぇっ、ぜぇっ…Rてめぇ!!」
愛「翔君!!」
翔「っ!?」
ギュッ…
愛は翔を抱きしめる。Rは口から泡を吹いて、気絶した。
愛「翔君の気持ちは本当によく分かる。でも、そんなことをしても……N君はもう、帰って来ないんだよ…」
翔「……!!」
愛の言葉により、翔は大人しくなった。そして、Rを殴ることを止め、彼から降りた。
O「あっ!?Rの野郎…気絶しやがった!」
P「ちょっとあんた、Rはアタシ達が倒そうと思ったのに!」
翔「黙れ!俺はコイツに……友を奪われたんだ!お前だって、友を奪われたら俺みてぇになるだろ!?」
翔がそう言うと、OとPは黙り込んだ。
O「…まぁいいさ。後は、青空 翔…お前を倒せば、Dollsはオレのものだ!」
P「それに、ドールハウスだってアタシ達のものになるわね。」
OとPはそう言うと、怪しげな植物を取り出し、むさぼるようにかぶりついた。
一海「それは…ヘルヘイムの果実!?」
諒芽「アイツら、そんなやべぇもの持ってたのか!」
一海と諒芽はゲネシスドライバーを装着し、
一海「翔…アイツらは任せろ!」
諒芽「だから…Nのとこに、いてやってくれ。」
戦いは任せろと、翔に言う。
翔「……。」
翔は一海と諒芽を交互に見ると……
翔「……分かったよ。」
愛と共に、下がっていった。
O「…っぷはぁ~……うっ!?」
P「アハハハ、力が沸き上がって来るぅぅううううううううううう!!!!」
OとPはツタのような植物に包まれ、オーバーロードインベスへと、姿を変えた。Oは『デェムシュ』、Pは『レデュエ』である。
一海「諒芽、行くぞ!」
諒芽「言われなくても!」
《メロンエナジー》
《チェリーエナジー》
一海&諒芽「「変身!!」」
《メロンエナジーアームズ》
《チェリーエナジーアームズ》
一海はアーマードライダー斬月・真に、諒芽はアーマードライダーシグルドに変身し、オーバーロードを迎え打つ。
斬月・真 side…
レデュエ「ジャマダァ!!」
レデュエは戦斧のような長い武器を振るって攻撃してくる。
ガキィンッ!
斬月・真「ちっ!」
斬月・真はソニックアローで攻撃を受け止めながら、様子を伺う。
レデュエ「ウォォオオオアアアアアアアア!!」
レデュエは咆哮を上げ、武器を振り回す。
斬月・真(アイツ、力を入れすぎてんな…攻撃も大振りだし……攻撃を外した時が、チャンスだな。)
斬月・真はレデュエの隙を見抜き、静かに待ち構える。レデュエは斬月・真に向かって走りだし、
レデュエ「マップタツニシテヤル!!」
武器を振り下ろしてきた。斬月・真は右に避ける。
ガキィィイイイイインッ!
レデュエ「ッ!?」
レデュエは武器を抜こうとするが、中々抜けない。
斬月・真(よし、今だ…!)
その隙に、斬月・真はレデュエに攻撃を仕掛ける。
斬月・真「せいっ!おらぁっ!」ズパッ!ザシュッ!
レデュエ「ガアッ!?グウッ!」
武器を手放したレデュエは、斬月・真に一方的に攻撃される。
《メロンエナジースカッシュ!》
斬月・真「くらえっ!!」
斬月・真はレデュエにダブルスラッシュを繰り出す。
レデュエ「フグゥッ!?ガハァッ!!」
レデュエは地面を転がる。
レデュエ「ウッ…グッ…アアァァ……!」
斬月・真「これで終わりだ。」
斬月・真はメロンエナジーロックシードをドライバーから外し、ソニックにに取り付ける。
《ロック、オン》
斬月・真「はぁぁぁああああああ……」
そして、狙いを定めて……
斬月・真「はあぁっ!!」バシュッ!!
《メロンエナジー!》
ソニックアローから、巨大な矢がレデュエに向かって放たれた。必殺技『ソニックボレー』だ。
ズッガァァアアアアアアンッ!
レデュエ「ギャァァアアアアアアアアアア!!」
斬月・真の必殺技は、レデュエに命中した。レデュエは爆散し、Pの姿に戻り、戦闘不能になった。
斬月・真 side OFF……
シグルド side……
デェムシュ「…!!」ゴキゴキッ…
デェムシュは首をならしながら、シグルドにゆっくりと近づいていく。
シグルド「行くぞぉ!」
シグルドはデェムシュに向かって走る。
デェムシュ「ムンッ!」
デェムシュは大剣を横に振るって来たが、
シグルド「甘い!!」ズザザザザーー!!
ドカッ!
デェムシュ「ッ!?」
シグルドのスライディングを受け、転ばされた。
シグルド「よっ!おらよっ!」ガツンッ!ガツンッ!
シグルドはどこにしまってあったのか、フライパンを使ってデェムシュの頭をひたすら殴る。
シグルド「っらぁっ!!」ガツゥンッ!
デェムシュ「ブッ!?」
デェムシュの顔面を殴り、一旦距離を取るシグルド。
シグルド「へへっ、どんなもんだ!?」
デェムシュ「ナ、ナメルナァァアアアアアアア!!」
怒ったデェムシュは、太陽のような高熱火球をシグルドに放った。
シグルド「よっと!!」
シグルドはスピンジャンプでかわし、得意気な様子でいる。
デェムシュ「…ククククッ。」
しかし、何故か急に笑い始めるデェムシュ。
シグルド「っ?……うぉええええええいっ!?」
シグルドが後ろを振り向くと、デェムシュが放った火球がこちらに飛んできていたのだ。この火球は、ホーミング機能があるのだ。
シグルド「おぉおぉおぉおぉ!!やっべぇぞぉ!!?」
シグルドはダッシュで火球から逃げる。
デェムシュ「ニゲテモムダダ。ソノヒノタマは、ドコマデモオイカケテクル。アタルイガイニセンタクシハナイ。」
デェムシュは勝ち誇ったように言う。
シグルド「成る程……それならっ!」
シグルドは方向をデェムシュの方に変える。
デェムシュ「ッ!?」
デェムシュは剣を構え、走ってきたシグルド目掛けて振り下ろした。
シグルド「っ!!」
シグルドはデェムシュの攻撃を避けると、素早くデェムシュのうしろに身を隠した。
ズドドドドーー!!
デェムシュ「ギャァァアアアアアアアアアア!!」
火球は、デェムシュに全て命中した。
シグルド「おっしゃあ!大成功だぜぇ!!」
シグルドはデェムシュから離れ、チェリーエナジーロックシードをソニックアローに取り付ける。
《ロック、オン》
シグルド「俺の大大大親友に、手ェ出すんじゃねぇぇえええええええ!!」バシュッ!!
《チェリーエナジー!》
そして、必殺技『ソニックボレー』をデェムシュ目掛けて放った。
ドッガァァァアアアアアアアアアンッ!!
デェムシュ「グォォオオオアアアアアアアアア!!」
デェムシュはシグルドのソニックボレーを受け、爆散……Oの姿に戻り、戦闘不能になった。
シグルド side OFF……
OとPに勝利した斬月・真とシグルドは変身を解き、元の姿に戻った。
翔「N…Nー!!ーーっ!!!!」
翔はNの遺体の側で、声を上げて泣いていた。愛とDollsは泣いている翔の近くに寄り添い、悲しみを分かち合った。
その後、遺体搬送専門の正規事業者により、Nの遺体はドールハウスへと運ばれて行った。翔は、Dollsと愛……そして、一海達と共に、ドールハウスへと戻る。
その頃、ドールハウスでは……
斑目とカナが観測室で、何かを話している。
斑目「池袋に顕現していた巨大テアトル--何かわかったか?」
カナ「それが、そのEsGが観測自体を拒否していて----」
斑目「それが何よりの証拠だ。EsGが直接的に干渉してきたということか。」
カナ「どういうことですか…?」
カナの質問に、斑目は…
斑目「…久しぶりに現れたというのに、私には挨拶なしか。」
と、右手で頭を抱えながら呟いた。
カナ「斑目さん……?」
斑目「…いや、何でもない。」
斑目はそう言って誤魔化すと、
斑目「テアトルについては、もういい。タロスのサンプル回収と、分析に総力を注げ。」
と、指示した。
カナ「はい…!」
斑目「間もなくDollsが帰還するようだ。外で出迎えるとするか。」
カナ「……!
はい、そうですね。迎えにいきましょう!」
カナはそう言うと、斑目と共にドールハウスの玄関へと向かう。この時の2人は、まだ知らなかった。
今回の戦いで、Nが命を落としたということを……
いかがでしたか?今回はここまでです。
元ジャドウ『転生者 N』は、転生者 Rに斬られそうになった翔の身代わりとなり……命を落とした。翔は声を上げて泣く程、Nの死を悲しんだ。
次回も、お楽しみに……