〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』   作:やさぐれショウ

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やさぐれショウです。



翔「弓削さん、何やらヤバそうな予感を察知してるみてぇだな……」
前回、弓削が感じ取った嫌な予感は……この回で判明する。
翔「…ってか、英雄って誰のことだ?」
やさぐれショウ「さぁ、誰でしょう?」
翔「…はぁ?」

やさぐれショウ「じゃあ、行くよ?どうぞ!」


コラボ回 英雄の怒り

弓削(マズイ!!)

嫌な予感を察知した弓削は、急いで取り残された人達を探す。

アマゾンδ「おい、どうした!?」

アマゾンデルタは弓削に声をかけるが、返答が無い。弓削は炎に包まれた空間を突き進み、救助者を探していた。

弓削「……いた!」

漸く、最後の救助者を発見した弓削は、

弓削「よし…これで最後の救助…!!」

救助者を抱え、アマゾンデルタが待つ場所に連れていく。

弓削「青空君、この人で最後だ!早く、早く外へ!」

アマゾンδ「はぁっ!?何言ってんだよ!?」

弓削「いいから早く!!」

アマゾンδ「…分かったよ!」

アマゾンデルタは弓削が助け出した最後の救助者を外へと誘導しようとする。だが、救助者が弓削から離れた次の瞬間……

弓削「っ!!…くっ!!」

 

バタンッ!

 

何故か弓削は扉を閉め、業火の中に閉じ籠った。

アマゾンδ「っ!?」

ドンドンドンドンッ!!

アマゾンδ「おい!!弓削さん、何やってんだよ!?おい!!」ドンドンドンドンッ!!

アマゾンデルタはドアを乱暴に叩くが、ドアが開く気配が無く、救助者を抱えて外へと走る。

 

 

 

救助者「うっ……こ、ここは…?」

アマゾンδ「外だ!もう大丈夫だからな?」

救助者「あ、ありがとうございます…!」

救助者をベンチに休ませたアマゾンデルタは、すぐに高層ビルに戻っていく。道中、

隊員1「ていうか、もう人はいないんじゃないっすか?」

隊員2「ホントですね……もう撤収します?」

準備を怠り、タラタラと階段を上がっていく消防隊員達と遭遇した。アマゾンデルタは、そんな隊員達の態度を見て怒り出す。

アマゾンδ「おい!!何やってんだよ!?中にまだ人がいるんだぞ!?それどころか、鎮火も出来てねぇ!にも関わらず、何チンタラしてんだよ!?てめぇら、それでも消防士か!?」

隊員「えっ、えぇっ!?」

アマゾンδ「歩くな!走れ!!」

アマゾンデルタが怒鳴ると、消防隊員達は慌ててアマゾンデルタに続いて走り出す。しかし、アマゾンデルタはあることに気付く。何と、消防隊員達はどういうわけか消火器具を持ってないのだ。

アマゾンδ「おい!!」

隊員1「今度は何ですか!?」

アマゾンδ「何ですかじゃねぇよ!!消火器具はどうしたんだよ!?」

隊員2「あ、忘れてた……」

アマゾンδ「あぁもう!!……早く持って来いよ!!」

隊員2「そ、そんな事言われましても……」

そこに、

サイガ「おい!何故消火器具を持ってないんだ!?」

『ジェットシューター』を担いだサイガがやって来た。

サイガ「翔、何故ここに!?」

アマゾンδ「まだ弓削さんが中にいるんだ!!急ぐぞ!!」

サイガ「何!?わ、分かった!!」

アマゾンデルタとサイガは急いで階段を上がっていくが、消防隊員達は「重~い。」、「疲れた~。」とグチグチ言いながら階段を上っている。

アマゾンδ「おっせぇんだよ、このノロマ!!」

そんな隊員達を罵倒したアマゾンデルタは、隊員一人をおぶって階段をかけ上がっていく。サイガもため息をつき、残った隊員を背負い、階段をかけ上がる。

 

 

 

その頃、弓削は……

 

ゴォォオオオオオオオオオッ!!

弓削(フラッシュオーバーが起こる前に、全員救助できた……青空君、本当にありがとう。)

フラッシュオーバーが起こることを察知した彼は、それを自らの手で抑えるために、中に残ったのだ。そして、数分後……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ズドォォオオオオオオンッ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大きな爆発音が響いた。それと同時に、アマゾンデルタとサイガ、消防隊員2人が到着した。

アマゾンδ(弓削さん……まさか、フラッシュオーバーを抑えるために…!!)

アマゾンδ「弓削さん!!弓削さん!!!!消防隊員が来たぞ!!」

アマゾンデルタはドアを乱暴に叩きながら、声をかける。しかし、返事は無い。

アマゾンδ「…?…おい!……おい!!」ドンドンッ!ドンドンッ!

アマゾンデルタはドアを乱暴に叩く。

アマゾンδ(弓削さん…嘘だろ……いや、無事で居てくれ…頼む…!)

弓削の生存を信じるアマゾンデルタだが……

隊員1「あのぉ、もう人はいないんじゃないんですか?」

隊員2「多分、もう手遅れだとか…」

消防隊員達はこんなマヌケなことを口にした。そんな彼らの態度に、アマゾンデルタはまた怒り出し、彼らを殴ろうとしたが……

 

バキィッ!バキィッ!

 

殴ったのは、サイガだった。

隊員1「いった、何すんだよ!?」

隊員2「暴力反対!!」

サイガ「貴様ら…それでも消防士か!?例え絶望的な状況であっても、僅かな希望を信じて、救助を待つ人々を助けに向かうのが、消防士の役目だろ!!それなのに、貴様ら……行動も遅い、事実確認もしない、希望を捨てる発言をする…それどころか、消火器具すら忘れる……弓削さんは死ぬ覚悟を背負って絶望的な状況から人々を助けたんだぞ!!貴様らは、消防士失格だ!!」

感情的になったサイガは消防隊員2人を怒鳴り付けた。その時、

 

ガチャッ……

 

ドアが開き、消防服はボロボロになり、顔を真っ黒にした弓削が出てきた。

アマゾンδ「ゆ、弓削さん…!」

 

パチ…パチ……

 

弓削はドアの前に立っていたと思いきや……

弓削「…救えた…かな…?」

と、弱々しい声で呟き……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドサッ……

 

その場に倒れ、意識を失った。

アマゾンδ「弓削さん…?おい、大丈夫か!?しっかりしろ!!弓削さん!!!!」

サイガ「とにかく、ここを出るぞ!!」

アマゾンデルタは弓削を背負い、外に向かう。サイガもアマゾンデルタの後を追っていく。

隊員1「ええっ!?何だよ……」

隊員2「俺ら、何のためにここに来たんだか……」

消防隊員2人は文句を言いながら、外に向かった。

 

 

 

あの後、別の消防署から消防隊員達が来て、迅速に消火活動を行ったため、火は無事に鎮火された。

弓削「……。」

翔「弓削さん!もうすぐ救急車が来るからな!」

ぐったりとした弓削に、翔は必死に声をかけてていた。その時……

 

「あっはっはっはっは!!」

 

どこからか笑い声が聞こえ、振り向くと……

陽奈「自分を犠牲にして、火の中に飛び込むなんて…バッカじゃないの?www」

裏切り者のストライカーの1人『降神 陽奈』が意識を失った弓削を見て、嘲笑っていた。

翔「……っ!!」ギリリッ…

そんな陽奈を見て、翔は握り拳を作る。そんな彼の拳からは、ポタポタと真っ赤な血が流れ落ちていた。そして、陽奈の元に歩いていく。

陽奈「あっはっはっはっはっはっはっは!!」

 

ガシッ!

 

翔「…何笑ってんだよ?」

陽奈「…へっ?」

次の瞬間……

 

ボコォッ!!

 

翔は陽奈の顔面を、思い切り殴ったのだ。殴り飛ばされた陽奈は、地面を転がる。堪忍袋の緒が切れた翔は、鬼のような形相で陽奈に向かって歩いていく。そして、陽奈の胸ぐらを掴み、無理矢理起こす。

陽奈「た、たいちょー!いきなり何すんの!?」

翔「オリガミオンでビルを襲撃したのはてめぇか!?」

陽奈「ち、ちが」

翔「嘘をつくんじゃねぇ!!」ドゴォッ!

陽奈「あがっ!…そ、そうだよ!陽奈がやったんだよ!!」

翔「何故こんなことをした!?答えろ!!」

陽奈「だって…たいちょーを連れ戻すには、こうするしか無いと思って…」

陽奈がそう答えた瞬間、翔は陽奈の顔面を強く殴った。

陽奈「ぶべっ!…い、痛いよたいちょー!!」

翔「黙れ!!そんなくだらねぇ理由で、人様を危険にさらしやがって…何考えてんだ!!あ”っ!?」

鬼の形相で、陽奈に怒鳴り付ける翔。

翔「それにてめぇ……!」

陽奈「ぐっ!?く、苦しい…!!」

そんな陽奈なんぞお構い無く、翔は大声で陽奈に言う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翔「弓削さんはなぁ…死ぬ覚悟を背負って、一生懸命になって、危険にさらされた人達を助けたんだ!!一生懸命に人を救おうとした消防士を……嘲笑ってんじゃねぇぇええええええええええ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

喉が潰れる程の大声で怒鳴った翔は、怒りに震え、陽奈の顔面をひたすら殴り始めた。

 

バギッ!ドゴッ!ドガッ!バギィッ!

 

陽奈「がはっ!がふっ!ぐほっ!がぁぁっ!!」

更には、陽奈の身体中を足で蹴ったり、踏みにじったりした。そんな彼を、周りの人は止めようとしなかった……寧ろ、止められなかった。そこに、

キキィッ!!

1台の車が到着し、

愛「翔君!」

深雪「…翔君!!」

蜜璃「しょ、翔君!!」

愛、深雪、蜜璃が降りてきた。

友香「片山先生、翔さんが…」

友香の言葉を聞いた愛は、翔の方に振り向く。そこには、鬼の形相でストライカーに暴力を振るう翔がいた。

諒芽「胡蝶先生と七草先生は弓削さんの手当てを!!」

深雪と蜜璃は、すぐに弓削の手当てを始める。愛は翔の元に向かい、横から彼を抱き締めた。

翔「っ!?」

愛「翔君……もうやめよ?」

翔「…片山さん……このゴミクズ野郎が、死ぬ覚悟を背負って人を助けた弓削さんを……嘲笑ったんだ…!」

愛「…うん。」

翔「何で止めたんだ……俺は、コイツをぶっ潰さねぇと気が済まねぇんだよ!!」

愛「イライラするよね?頑張った人をバカにする人は嫌だよね?あたしにも、翔君の気持ちは分かるよ?」

翔「じゃあなんで…!?」

愛「弓削さんの所に行こう、ね?」

翔「っ!!……。」

愛がそう言うと、翔はすぐに大人しくなった。その後、救急車が到着し、弓削は病院へと運ばれる。救急車には翔と一海達が付き添い、愛達は車で弓削が運ばれた病院に向かった。




いかがでしたか?今回はここまでです。



翔「あのクソ野郎……弓削さんを嘲笑いやがって…!!」ガタッ!
愛「翔君。」ギュッ
翔「……悪い。取り乱した……」
愛「ううん、大丈夫だよ?」
深雪「私も、翔君と同じ気持ちです。一生懸命な人をバカにする者は、許せないです。」
蜜璃「私も!頑張っている人を嘲笑うなんて…あの子、本当に許せないよ!!」プンプンッ!
やさぐれショウ(英雄って、翔のことなんだけどね……最後まで気付かなかったか。…ま、いっか。今は翔が落ち着くのを待とう。)

やさぐれショウ「次回、コラボ回2“最終回”です。」
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