〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』 作:やさぐれショウ
仕事編が終わったため、ここからはプライベート編を書いていきます。
翔「やれやれ、まだ続くのか?」
やさぐれショウ「いやぁ、その……ほら、今は休む時だと思ってさ……?」
翔「ジャドウが出たんだ、安心して休める訳ねぇだろうが。」
やさぐれショウ「まぁまぁ……」汗
翔「…ったく。」
翔「んじゃ、さっさと本編行くぞ?」
やさぐれショウ「だ、だな……本編へどうぞ。」
宿についた翔は……
斑目「青空!」
翔「……。」
ドールハウス所長の斑目に、お叱りを受けていた。
斑目「浄化ライブの後、倒れたというのに……無茶をするんじゃない!」
翔「……俺は無理して生きてきた。何回も言うが、俺は無理をしないってことを知らねぇんだ。」
翔は斑目に言うと、どこかへ言ってしまう。
斑目「あ、青空……」
斑目(青空の存在強度が低下しつつある……どうか、過剰な無理だけは、しないでくれ……)
翔「……。」
斑目の元から去った翔は、足湯に入ってゆっくりしていた。
「隣、良いですか?」
翔「……?」
声が聞こえた方を振り向くと、そこには深雪が立っていた。
翔「…あぁ。」
深雪「では、失礼します。」
深雪は翔の左隣に座った。
翔「…なぁ、胡蝶さん。」
深雪「何ですか?」
翔「俺さ…無理してんのか?」
深雪に問いかける翔。
深雪「うーん……所長さんやカナさん、愛さんからは、翔君はよく頑張っているって、お聞きしています。ですが……」
深雪は口角を下げる。
深雪「翔君、何だか頑張り過ぎてるようにも見える…って、所長さんやカナさんも心配しているんです。」
翔「……。」
深雪の話を聞いた翔は、目を閉じる。
深雪「ですが、翔君は何も悪いことはしていないんですよ?ただ……」
深雪は翔の方に振り向き、彼の手を優しく包む。
深雪「翔君には、もっと私たちを頼って欲しいんです。少しだけ、ほんの少しだけでも良いので……何か困ったことがあれば、いつでも私たちを頼って欲しいんです。」
翔「……。」
翔は紫から、こんなことを言われていた。
紫『翔、少しは私たちを頼れ。少なくともここにいる奴等は皆、そう思っている。』
翔(紫が言ってることが事実なら……胡蝶さんと七草さんも、信用して良いんだよな……)
翔「…胡蝶さん。」
深雪「どうしました?」
翔は深雪の方に振り向き、彼女の瞳を真っ直ぐ見つめる。
翔「……。」
深雪「……?」
深雪は不思議そうに翔を見つめ返す。
翔「……。」
深雪「…翔君?」
翔「…あんたは…俺の味方で、いてくれるのか?」
翔の言葉に、深雪は……
深雪「勿論です♪」
と言い、ニコッと微笑む。
深雪「私は翔君が大好きです♪クールな翔君も、怒る翔君も、優しい翔君も…翔君の全てが大好きです♪それは、蜜璃さんもドールハウスの皆さんも、一海さん達も同じだと思います。ですから、どんなに辛く苦しいことがあっても、一緒に頑張って行きましょう♪」
翔「……。」
深雪「微力ながらも、私も一緒にぶつかって行きます。翔君の側には、私たちが居ます。どうかそれだけは、忘れないでくださいね?」
深雪の笑顔は、優しかった。彼女の嘘偽りの無いその笑顔を見た翔は、不思議と不安が消えていくのを感じた。
深雪「さて、私はそろそろ温泉に入って来ますね。」
深雪は濡れた足をタオルで拭くと、温泉へと向かった。
翔「……。」
翔(…俺もそろそろ温泉に行くか。)
翔も足湯から上がり、温泉へと足を運んだ。
カポーン…………
蜜璃「はぁ~~、気持ちいいねぇ~深雪ちゃん♪」
深雪「そうですね、蜜璃さん♪」
女性陣(斑目とカナ、元ストライカー達以外)は、温泉を満喫していた。
シオリ「翔君とも一緒に入りたかったんですけど……」
レイナ「混浴じゃないから……」
と、残念そうな顔をするシオリとレイナ。
アヤ「まあ良いじゃない。たまには女同士、語り合いましょ♪」
愛「そうそう、折角蜜璃ちゃんと深雪ちゃんもいるんだから、みんな今のうちに交流を深めよ♪」
アヤと愛はメンバー達に言う。そこに、
紫「おや、Dollsの皆さん。」
友香「あら、こんばんは♪」
紫と友香がやって来た。
ヒヨ「あー!紫ちゃんと友香ちゃんだー!」
ナナミ「お二人も、この旅館に宿泊ですか?」
紫「そうです、一海と諒芽も来ている。」
友香「同じ旅館だなんて、嬉しいですね♪」
紫と友香はそう言うと、洗い場へと向かった。洗い場には、ミサキがいた。
友香「こんばんは、ミサキさん♪」
ミサキ「貴女達は、確か……」
紫「東雲 紫と浅井 友香です。」
ミサキ「翔さんの友達の……」
友香「覚えててくださって感激です。」
そう言って頭と身体を洗い始める友香。紫も頭と身体を洗い始める。
ミサキ「紫、友香。」
紫「ん?」
友香「何ですか?」
ミサキ「翔さんとは、仲良くやってるの?」
ミサキの質問に、2人はこう答える。
紫「今は仲良くやってます。ただ…初めは私たちを覚えておらず、何度か悪態を突かれたこともあった。それでも、私は…再び翔の友となれることを信じていました。今日、街中で翔と逢いまして、一緒にここに来ました。」
友香「私も初めは翔さんに悪態を突かれてしまいましたが……紫さんと同じく、翔さんとまた仲良くなれることを信じていました。街中で会った時、一緒のバスに乗ってここまで来ましたが、雑談して盛り上がっていました。」
ミサキ「…そう。」
ミサキ(良かったわ、翔さんにも素敵な友人がいて。)
ミサキは真顔だが、心の中ではホッとしていた。そして、身体を洗い終えると、紫と友香と温泉に入る。
愛「紫ちゃんも友香ちゃんもこっちにおいでよ♪」
紫「あ、はい。」
紫と友香は愛達の近くに行くと、
紫「ご無沙汰しています、片山先生、胡蝶先生、七草先生。」
友香「お久しぶりです、先生方。」
愛、深雪、蜜璃に挨拶した。
蜜璃「うん、久しぶりだね♪元気にしてた?」
深雪「お久しぶりです、紫さん、友香さん。」
愛「久しぶり♪後、愛で良いよ?」
3人の女医も、紫と友香に挨拶を返した。
紫「Dollsの皆さんも、またお会いできて嬉しいです。」
友香「皆さんとも、仲良くなりたいです♪」
レイナ「紫、友香、貴女達とは美しい関係が築けそうね♪」
サクラ「私たちも、また会えて嬉しいです♪」
ユキ「仲良く、しましょう。」
Dollsも紫と友香を歓迎した。
紫「ありがとうございます。あ、その…一つ良いですか?」
何やら紫と友香は、戸惑っている様子。
アヤ「どうかしたの?」
その理由は……
友香「あ、あのぉ……ヤマダさんがこちらをずっと見ているのが、気になるんですが……」汗
友香は苦笑いしながら言う。
ヤマダ「……。」コポコポ……
ヤマダは紫と友香にジト目を向け、湯船に鼻の下まで浸かっていた。
ヤマダ(デ、デカい……)
彼女の視線は、紫と友香の胸に向けられていた。
ヤマダ「紫さん、友香さん……胸デカすぎでしょ…」
アヤ「こらー!!紫と友香に失礼でしょ!!」
ヤマダを注意するアヤだが……
ヤマダ「リーダーこそ、そんなに豊満なモノをぶら下げて!!」ガシィッ!
逆ギレしたヤマダはアヤの背後から胸を鷲掴みした。
アヤ「ひゃあっ!?ちょっ、ヤマダ何すんのよ!?」
ヤマダ「巨乳、爆発しろ…!!」ワシワシワシワシーー!
アヤ「ちょっ、止めなさいよ!!って、ひゃん!?」
大暴れするヤマダをサクラはアワアワしながら止めようとするも、ヤマダの暴走は止まらない。
友香「えっと……あれ、止めなくて良いんでしょうか。」汗
愛「大丈夫だよ。あれはもう、お約束みたいな感じだから。」
紫&友香「「あ、あははは……」」
愛の言葉に、紫と友香は苦笑いするしかなかった。その後、女同士で語り合い、交流を深めていくのであった。
その頃、男湯では……
翔「……。」
温泉に浸かってリラックスする翔の姿があった。
翔(アイツら、何やってんだ……?)
隣から聞こえてくる話し声が少し気になったが、聞き耳を立てないようにした。
翔「……。」
上を見上げると、満天の星空が広がっていた。
翔(ここの温泉は本当に気持ちいい……星空もキレイだ……)
温泉の温かさと満天の星空は、傷付いた翔の心を癒すのには、充分すぎる程だった。
一海「よぉ、翔!」
諒芽「おいっす、翔ちん!」
そこに一海と諒芽がやって来る。
翔「ん、おぉ。」
一海と諒芽も温泉へと入る。
諒芽「あぁ~、いい湯だな~。」
一海「おっさんみてぇだぞ、諒芽。」
翔「良いじゃねぇか。いい湯なのは事実なんだし。」
一海「それもそうか。」
諒芽「さっすがは翔ちん!よく分かってるぅ~!!」
翔「分かるもなにも、事実だろ。」
風呂が大好きな翔は、温泉で心も身体も癒し、満足そうにしている。
翔「何か、こうしてると……銭湯でのことを思い出す。」
一海「あったな、俺は翔からたまにストライカー共の愚痴を聞いたりしたよな。」
翔「あったあった。」
諒芽「俺も覚えてるぞ、翔ちんと一海とライダー雑談で盛り上がったことを。」
翔&一海「「あぁ~!」」
翔にとって、【スクスト】の世界は……辛く、苦しい世界であった。しかし、そればかりではない……一海達と出会い、仮面ライダーファンとして意気投合し、友人になったのだ。友人になった彼らは銭湯で、仮面ライダー関連の話で大盛り上がりした程、仲良くなっていた。一海は時々、翔から愚痴を聞いたりして、心配していたが……今、こうして楽しく話せて、嬉しく思っていた。
諒芽「なぁなぁ、ゲームしねぇか?」
翔と一海に言う諒芽。
翔「ゲームだと?」
一海「どんなゲームだ?」
諒芽「あれ!」
諒芽が指差したのは、サウナである。
諒芽「風呂上がりのコーヒー牛乳をかけて、我慢勝負しようぜ!!最下位は全額負担、二位は1本、一位は2本飲めるって条件で!」
諒芽はそう言うと、ニカッと笑う。
翔「面白い、やってやろうじゃねぇか。」
一海「良いぞ?言い出しっぺなんだから責任取れよ、諒芽。」
諒芽「おうよっ!」
3人は温泉から上がり、水を浴びるとサウナに入って行った。
女湯にて……
蜜璃「翔君、楽しそうだね。」
愛「ホントだね、良かったよ~♪」
深雪「勝負するみたいですが、どちらが勝つのでしょうか?」
翔達の話し声を聞いていた愛達は、ホッとしていた。
ナナミ「サウナですか、翔さん……初めて入りますよね?」
シオリ「どうか、程々にしてくださると良いんですが……」
翔を心配し始めるナナミとシオリ。
蜜璃「あ、そうだよね。あんまり長く入ってると、干からびちゃうよ。」
深雪「干からびはしないと思いますが、のぼせてしまいますよ。」
愛「それは心配だな……あたし、そろそろ上がるよ。」
蜜璃と深雪も翔を心配し、愛は万が一の時のために温泉から上がった。そして、その心配は……的中することになる。
男湯にあるサウナにて……
翔「……。」
一海「……。」
諒芽「……。」
男3人は、サウナの暑さにひたすら耐えていた。だが……
諒芽「ギブギブ!!」
諒芽が早くも脱落。
一海「あ~あ、言い出しっぺが奢り確定だ。」汗
翔「ったく、情けねぇな。」汗
しかし、
諒芽「ふっかぁぁあああああつ!!」
水を浴びてきてまたサウナに入った。
一海「アウトだよお前、水浴びて来ればOKじゃねぇんだよ。」
諒芽「まぁまぁ、細かいことは気になさんなって、な?」
翔「いやアウトだから。」
諒芽「ナハハハ、厳しいなぁ~。」
一海と翔の厳しさに、諒芽は降参して諦めた。
一海「…翔、お前平気か?」
翔「あぁ、サウナってさ……めちゃくちゃ気持ちいいじゃねぇか。」
一海「お前、すげぇな……正直、俺そろそろ限界。」汗
翔「出るか?」
一海「いや、もう少し耐えてみるわ。」
諒芽「な、なぁ…無理すんなよ、お二人さん?」汗
その後も、一海と翔はサウナでじっとしていた。翔は気持ち良さそうにしていたが……
一海「…もうダメだ。」
一海がギブアップし、翔の勝利が決定した。
諒芽「勝負あり!!優勝は、翔ちんだぁーー!!カンカンカンカーン!」
諒芽はコングの音を真似しながら翔の勝利を祝う。
翔「……。」
翔は目を閉じている。
諒芽「さて、翔ちん。今の気持ちは、ズバリ?」
翔にインタビューする諒芽。しかし……
翔「……。」
翔は諒芽のインタビューに答えず、ずっと目を瞑っている。
諒芽「…あ、あれ?翔ちん、翔ちん?」
翔「……。」
中々反応しない翔に、
諒芽「翔ちん!?」
諒芽は駆け寄った。
翔「……。」Zzz~……
よほど気持ち良かったのか、翔は眠ってしまっていた。
諒芽「ちょいちょい翔ちん!?サウナで寝ちゃマズイって!!干からびちまうよ!!」
一海「どうした!?」
諒芽「一海ぃ!翔ちん運ぶの手伝ってくれぇ!!」
一海「お、おう!!」
一海と諒芽は翔をサウナから出し、水を浴びせる。それでも翔は起きなかったため、脱衣場に運んで衣服を身に付けさせ、なるべく涼しい場所に移動させた。
「もしも~し。」
翔「……。」
「もしも~し、聞こえていますか~?」
翔「……?」
翔はゆっくりと、目を開く。目の前に、深雪がいる。状況として、翔は深雪に膝枕をされ、彼女と蜜璃に扇がれている。
深雪「大丈夫ですか、翔君?」
翔「…あ、あぁ。」
蜜璃「翔君、サウナでのぼせちゃったんだって。」
翔「…マジか、あまりにも気持ち良かったから…寝ちまって……」汗
反省する翔だが、
深雪「気持ちいいのはよく分かります。ですが、サウナでは寝ないでくださいね?」
深雪に優しく注意された。
翔「…気を付ける。それより、諒芽と一海は?」
蜜璃「あぁ、諒芽君ならあそこに…」汗
蜜璃が向いている方向に視線を向けると……
紫「全く、お前という奴は!!」
友香「近くにいたから良かったものの、もし誰もいなかったら翔さん、本当に干からびてたかもしれないんですよ!?」
諒芽「ご、ごめんなさい……」汗
正座をさせられ、紫と友香にお説教を受けている諒芽がいた。
翔「…勝負に乗った俺も、悪いんだけどなぁ……」汗
翔は目を閉じながら、自身の行いを反省した。
一海「おーい、翔ー。大丈夫か?」
一海は買ってきたコーヒー牛乳を持って来た。
翔「俺は…大丈夫だ……」
翔はそう言うも、まだ顔は赤い。
愛「翔君!!」
愛は冷えピタを持ってやって来る。
愛「大丈夫!?」
翔「平気だ。悪いな…心配かけて……」
翔は愛に謝罪し、身体を起こそうとするが……
翔「おっと……」
身体がフラつき、倒れそうになった。
愛「あぁ無理しないで!!」
深雪「もう少しゆっくりしてましょう、翔君?」
そして、深雪の膝に寝かされた。翔は大人しくしていた。そんな彼に、愛は冷えピタを貼った。
深雪「パタパタ……」
深雪は微笑みながら、擬声語で扇ぐ音を表現しながら団扇で翔を扇いでいる。
翔「…もしかして、ずっと扇いでくれていたのか?」
翔が深雪に問いかけると、彼女は優しく微笑んだ。
深雪「翔君の苦しみが、少しでも和らげればと思って……もしかして、お節介でしたか?」
翔「……いや、むしろ感謝しかねぇよ。」
翔は深雪に感謝を告げる。
翔「ずっと扇いでくれて、ありがとうな……腕が疲れたんじゃねぇのか……?」
深雪「ふふっ、大丈夫ですよ?」
深雪はそう言い、翔に微笑んだ。
蜜璃「翔君、一海君が買って来てくれたコーヒー牛乳、飲む?」
蜜璃は翔にコーヒー牛乳を見せながら言う。
翔「…あぁ、飲もう。」
身体を起こそうとする翔を、深雪は支える。
愛「大丈夫、翔君?」
翔「…平気だ。」
翔はそう言うも、まだ身体はフラついていた。
翔「…ごめん、やっぱまだ寝てて良いか?」
流石の翔も、自分の身体の状態から、もう少し寝ていることにした。
愛「どうやって飲もうか?」
蜜璃「あ、私ストロー持ってきてたんだ!今持ってくるね!」
蜜璃はすぐにストローを持ってきた。
愛「ナイスだよ、蜜璃ちゃん!!」
蜜璃「えへへ…♪」
深雪「蜜璃さんの準備が、項を奏しましたね。まぁ、蜜璃さんは心配性ですが、それが蜜璃さんの良いところだと思いますよ。」
蜜璃「もぉっ!深雪ちゃん、からかってるのか褒めてるのか分からないよぉ~!」プンプンッ!
深雪にからかわれ、蜜璃はプンスカ怒る。愛はコーヒー牛乳の蓋を開け、ストローを差し込む。
蜜璃「ほら、備えあれば何とやらって言うでしょ?」
深雪「憂いなしですね。」
蜜璃「そうそう!それそれ!!」
漫才を始める深雪と蜜璃。愛はコーヒー牛乳を翔の近くに持ってくる。
愛「はい、翔君♪」
翔「…自分で飲めr…おぉっ……」
まだフラつきが取れていない様子の翔。
愛「無理しなくて大丈夫だよ、リラックスしてね?」
愛の言葉に、翔は大人しくし、そのままの状態でストローを咥え、コーヒー牛乳を飲み始めた。
翔「っ!?……~♪」ホワホワ……
翔(何だよコレ、キンキンに冷えてやがる…それに、甘い……これは美味い……)
初めて口にするコーヒー牛乳は冷たくて、翔の口の中にまろやかな甘味を広げる。口いっぱいに広がる甘さに、思わず翔は幸せそうなうっとりとした顔をした。
女医達「「「……。」」」
蜜璃(幸せそうな顔をする翔君……か、可愛い~!!)
深雪(クールな翔君が、こんな一面を見せるなんて……可愛らしい弟ですね♪)
愛(良い顔してるね、翔君……本当可愛いな~♪)
3人の女医は、幸せそうな顔をしてコーヒー牛乳を飲む翔の虜になっていた。その後、ある程度フラつきが取れた翔は、宿泊する部屋に戻って行った。
その後、旅館の女将が夕食を持ってきた。すき焼きである。
シオリ「まぁ、美味しそう♪」
ほたる「すごい!松茸が入ってますよ!!」
このすき焼きには、松茸が入っているのだ。そして、メンバー達は夕食をいただく。
翔「……。」
皆、取った肉や野菜や豆腐、松茸を落とした生卵に着けて食べている。それを見た翔も、具材を取っては生卵に着け、口に運んでいく。ちなみに彼、すき焼きを食べるのも人生初である。
翔「…っ!!」
翔(う、美味い……!)
愛「どう、翔君?初めてのすき焼き、美味しい?」
翔「…。」コクッ…
愛の言葉に、頷く翔。翔は肉のみではなく、野菜も豆腐も食べていく。
ヤマダ「いやぁ、肉美味しっす♪」
アヤ「ヤマダ、お肉だけじゃなくて野菜も食べるのよ?」
ヤマダ「うぃ~…」
レイナ「好き嫌いは、美しくないわよ?」
ナナミ「そういうレイナさんだって、ワサビが苦手ですよね?」
レイナ「……。」汗
翔「……?」
Dollsのやり取りが気になった翔だが、また食べることを再開した。
蜜璃「ん~♪松茸も美味しい~♪」
愛「ね~、美味しいね~♪」
蜜璃と愛が松茸を頬張るのを見た翔も、松茸を口に運んで見る。
翔「…~♪」
翔(香りも風味もまろやかだな……こりゃ美味いや。)
初めて食べる松茸に、舌を巻く翔。
深雪「翔君は好き嫌いが無くて偉いですね。」
翔「…ん?」
翔は箸を止めると、少しだけ語り始める。
翔「自分で言うのもアレだが……俺は、食べ物のありがたさを、誰よりも理解している。中には、食いたくても食えねぇ奴だって、いるんだからな。」
翔はそう言うと、箸を動かし、肉と野菜を取った。
深雪「翔君、松茸も食べますか?」
翔「…ん、あぁそうだな。少し貰う。」
深雪「分かりました。」
深雪は松茸を取り、
深雪「どうぞ、翔君♪」
翔に渡した。
翔「…お、おぉ…ありがとう。」
戸惑いながらも、深雪にお礼を言った。メンバー達はすき焼きに舌を巻きながら、会話を挟んだりして、夕食に満足し、その日は心も身体も休めた。
S「ぐっ……くそぉ…!!」
その頃、ボロボロになったSは人気の無い路地裏に隠れていた。あれから、客足が激減し、ホテルの経営は傾き始めていた。更に、両親からは絶縁され、実家から追い出されたのだ。
S「こんなはずじゃ……こんなはずじゃ、無かったのに……これも全部、アイツのせいだ…!!青空 翔……アイツが悪いんだ!!」
こうなったのは自業自得であるにも関わらず、翔に責任転嫁するS。
S「こうなった落とし前、絶対つけてやるからな!!覚えてろよ!!」
翔に逆恨みするSは、また彼に危害を加えようと企むのであった。
T「くっ、いててて……」
Tは自宅アパートで傷の手当てをしていた。
メタルギラス「……。」
T「あ、ありがとうメタルギラス。」
手当てを手伝うメタルギラスに、お礼を言うT。
T「くそ……コンファインベントカード、もっと持ってくれば良かったな。」
T(とは言えど……コンファインベントには、限りがある。原作では限りなんて無かったのに……何でだ?)
何故か限りがあるコンファインベントカードに、疑問を抱くTだが……
ヘルメス(それは私の悪戯だ。あのカードはチート過ぎるから、制限をかけた。)
それがヘルメスの悪戯であることを、彼は知らなかった。
いかがでしたか?今回はここまでです。
少しだけ、『鬼滅の刃』のネタを入れました。皆さん、どこにあったか、分かりましたか?
やさぐれショウ「翔、大丈夫か?」
翔「…あぁ、もう平気だ。」
やさぐれショウ「まさか、サウナでのぼせるとはね…」汗
翔「胡蝶さん、七草さん、片山さんに介護されたときは、正直恥ずかしかった……」
やさぐれショウ「そ、そっか…」
やさぐれショウ(ジャドウ共だったら、絶対羨ましがるな……)チラッ…
ジャドウ達「くっそぉぉおおおおお、青空ぁぁぁあああああああ!!」「お前だけあんな美女達に介護されやがってぇぇえええええええ!!」「オレも介護されてぇぇえええええええ!!」
やさぐれショウ「やっぱりねぇ……」汗
翔「…どうした?」
やさぐれショウ「いや、何でもないよ、うん。」
翔「……ま、どうせジャドウ共なら羨ましがるとか思ってたんだろ?」
やさぐれショウ「あのー、翔君?サラッと心読むのやめようか?」汗
次回も、お楽しみに。