〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』   作:やさぐれショウ

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やさぐれショウです。



愛「ねぇねぇ、翔君?」
翔「…?」
愛「グリード達のコアメダルを回収してたけど……」
翔「…自分で確かめたらどうだ?俺も確かめるためにここにいるんで……この物語を……グリード達のことを……」

翔「さて、じゃあ見てみるか。本編をな?」


第百三十五話 その後の鴻上ファウンデーション

この日は、涼生の護衛の最終日だった。

 

翔「…邪魔するぞ。」

愛「おはようございます、会長。」

涼生「青空君!ドクター片山!よく来てくれたね!!」

涼生は二人を出迎えた。

翔「それで、“アイツら”はどうなったんだ?」

涼生「あぁ、実体を取り戻すことに成功したよ!!見てみるかい?」

翔「……。」コクッ

涼生「少し着いてきてくれ。」

涼生は翔をとある場所に案内する。愛は不思議に思いつつ、翔と涼生の後を着いていく。

愛「ねぇ、翔君?アイツらって…?」

翔「来てみりゃ分かる。」

 

 

 

涼生の案内でやってきたのは、鴻上ファウンデーションの社員寮だった。

カザリ「お、来た来た。」

ウヴァ「あ、何だぁ?」

何と、倒されたはずのグリード達の姿があった。

ガメル「おれ、まだメズールと一緒にいられる…!」

メズール「それにしても、鴻上ファウンデーションの会長さん……貴方も物好きね。」

涼生「君たちを蘇らせたのは確かに私だが……それを提案したのは、青空君だ。」

涼生の言葉に、「えっ!?」と驚くグリード達。

翔「お前達に尋ねるんだが……ここ最近、何か変わったことは無かったか?」

ウヴァ「そういや……ガメルから貰う駄菓子の味が分かるようになったな。」

ウヴァがそう言うと、

メズール「そう言えばそうね。」

カザリ「あぁ、確かに。」

ガメル「あ、そうだった。」

他のグリード達も同じ反応をする。実は、グリード達を蘇らせ、人間の食べ物の味が分かるよう、特殊なメダルを彼らに使ったのだ。それを提案したのは、翔である。

メズール「ねぇ、アマゾンの坊や?」

翔「…?」

メズール「どうして私たちを蘇らせようと思ったの?私たちは敵対していたのに……」

メズールは翔に尋ねる。

翔「…別に、お前達が可哀想だなんて、微塵も思っちゃいねぇよ……ただな……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……『人間の世界』を、お前達にも体験して貰おうと思っただけだ。便利な物はあるし、美味い物だってある……目で見るだけじゃなくて、実際に触れてみたりして、全身で感じて欲しい……「人間の世界も、良いもんだ」ってな。」

翔はそう言うと、そっぽを向いた。

カザリ「成る程ね……まぁ、僕もガメルからよく駄菓子を貰っていたから、人間の食べ物には興味があるよ。」

カザリはそう言うと、ガメルから貰った駄菓子の1つを食べ始めた。

ガメル「みんな、お菓子を美味しいって言ってくれて…おれ、嬉しい。おれも、お菓子を美味しいって思える。」

ガメルは嬉しそうな顔をしていた。

ウヴァ「青空って言ったよな……今回ばかりは、お前に感謝する。言っておくが、今回だけだからな!!」

カザリ「そんなこと言っちゃって~…本当は嬉しいんでしょ?」

ウヴァ「う、うるせぇ!!俺はちっとも嬉しいとは思ってねぇぞ!?」

メズール「話が矛盾してるわよ、ウヴァ……」汗

ガメル「みんなが嬉しいなら、おれも、嬉しい!!」

グリード達は口々に言うが、その顔は嬉しそうだった。

翔「…おい。」

翔はグリード達に言う。

翔「…お前達、もう悪さはしねぇか?」

メズール「…そうね。私はもう悪さをするのはおしまいにするわ。」

ガメル「おれも、悪さしない。」

カザリ「人間の世界に興味あるし、社会勉強のためにも、悪さはやめるよ。」

ウヴァ「……仕方ねぇな…分かった、もう悪さはしねぇよ。」

翔「……。」

翔はグリード達の目をじっと見る。彼らは、目をそらすことは無かった。そんな彼らの態度を見て、翔は……

翔(よし、コイツらももう…悪さはしねぇようだな。)

と、思った。

涼生「…素晴らしい……青空君、君の提案は実に素晴らしい!!」

翔「こうでもしねぇと…俺の欲望は満たされねぇよ……」

翔は背を向けたまま、涼生に言う。

愛「…優しいね、翔君は。」

愛は翔に優しく微笑む。

翔「…笑わせんじゃねぇよ。昨日までは、ギタギタにしていたんだ。」

ガメル「……翔?」

ガメルは翔に近付くと、

ガメル「これ、あげる。」

駄菓子を1つ、翔に渡した。

翔「…お前」

ガメル「お前じゃなくて、おれ、『ガメル』。」

翔「あ、あぁ…悪い……ガメル、一体どういうつもりだ?」

ガメル「おれ、翔と、仲良くできるかな?」

翔「さぁな。」

ガメル「仲良くなりたいから、これ、あげる。」

翔「気持ちだけで良いのによぉ……だが、ありがたく頂戴するよ。」

翔はそう言うと、ガメルから駄菓子を受け取った。

翔「じゃあ、これ、お返しだ。」

そして、ガメルに『仮面サイダー』を渡した。

ガメル「それ、なぁに?」

翔「サイダーって言う飲み物だ。シュワシュワするんだぜ?」

ガメル「しゅわしゅわ?」

ガメルはサイダーを開けると、さっそく飲み始める。

ガメル「っ!!」

翔「どうだ?」

ガメル「お、美味しい……それに、しゅわしゅわだぁ~♪」

初めて飲むサイダーに、ガメルは満足していた。そんな彼を見た翔は、思わず微笑んだ。

メズール「そんなに美味しいの?」

翔「気になるなら、飲んでみな?ほら。」

メズールに仮面サイダーを渡す翔。

カザリ「僕も貰って良いかな?」

翔「良いぜ。」

カザリも翔から仮面サイダーを貰った。

ウヴァ「……。」

翔「…お前も飲むか?」

翔はウヴァに仮面サイダーを渡す。

ウヴァ「……お、おう。」

ウヴァはサイダーを受け取ると、さっそく飲み始める。

ウヴァ「う、うめぇ…!!」

メズール「あら、美味しいじゃない。」

カザリ「うん、丁度良い甘さだね。」

グリード達は皆、仮面サイダーに舌を巻いていた。

涼生「青空君、今日で私の護衛は終わりになるんだが……何か欲しい物は無いかね?報酬金とは別でな。」

翔「……ねぇよ。俺の欲望は既に満たされた……一時的だがな。だから、何もいらねぇよ。」

涼生「そうか、分かった。だが、これだけは渡させてくれ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…護衛してくれて、ありがとう。」

涼生は翔にお礼を言った。

翔「……。」

翔は何も言わずに、寮を去っていく。

愛「翔君ったら…素直じゃないな~。」

涼生「ははは、それも彼の個性なんだろう。」

愛「じゃあ、会長。あたしもこれにて失礼致します。」

涼生「うむ、ドクター片山もありがとう。」

その時、

ガメル「翔……また、遊びに来てね?」

ガメルは翔に言った。翔はガメルに背を向けたまま、彼にグッドサインを見せた。

愛「じゃあ、グリードの皆も元気でね。」

カザリ「あぁ、また会おうね。」

メズール「えぇ。」

ガメル「うん、またね~♪」

ウヴァ「……。」コクッ

鴻上ファウンデーションから去っていく翔と愛を、涼生とグリード達は彼らの姿が見えなくなるまで見送った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

後日、ドールハウスにて……

 

鴻上ファウンデーションから、新作スイーツが贈られてきた。コアメダルをモチーフにしたチョコレートである。他にも、キャンディーやビスケットもある。

サクラ「凄いですね、まるで本物みたいです!!」

ナナミ「こんなに細かく再現してるなんて……鴻上ファウンデーション、恐るべし…」

アヤ「仮面ライダーのロゴクッキーなら作ったことあるけど、流石にここまでは再現できないわね。」

蜜璃「メダルの形をしたお菓子かぁ~……可愛い!!」

深雪「こんなに贈ってくださると……何だか、申し訳ないですね。」

カナ「これ、皆で食べましょうか♪」

斑目「そうだな、休憩の時に頂くとしよう。」

メンバー達は鴻上ファウンデーションの新作スイーツに、舌を巻くのであった。

愛「…?…手紙?」

愛は1枚の手紙を見つける。

蜜璃「どうしたの、愛ちゃん?」

愛「あぁ、鴻上会長からの手紙を見つけたんだ。」

手紙を見ると……

 

『青空君は、本当に良い子だった。依頼をこなしてくれただけでなく、グリード達にも生きるチャンスを提供してくれた。そんな彼の姿に、心を打たれたよ。今後、何か困ったことがあれば、いつでも連絡してくれ。ドールハウスと鴻上ファウンデーションとの間に生まれた信頼関係に、ハッピーバースデー! 鴻上 涼生』

 

と、涼生の直筆で書かれていた。彼の直筆の手紙に、愛は思わず笑ったのであった。




いかがでしたか?今回はここまでです。



愛「そうだったんだね。」
翔「人間の世界の素晴らしさってのを、アイツらにも知って欲しかっただけだ。」
やさぐれショウ「翔らしいやり方だな。」
翔「う、うるせぇよ…」
愛「…素直じゃないなぁ。」

やさぐれショウ「あははは…次回も、お楽しみに~」
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