〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』 作:やさぐれショウ
この物語は、主人公が心に深い傷を抱える原因となった物語です。
※プロローグストーリーでは、Dollsは全く関係ありません。『スクールガールストライカーズ』の物語です。『ヤンデレ』要素があります。
では、どうぞ
翔の辛き過去
俺の名前は『青空 翔(あおぞら しょう)』。ここ、『五稜館学園』にある、『時空管理局』で『ストライカー』と呼ばれる少女達の隊長をつとめている。だが…
「隊長、これが報告書です。早く終わらせてくださいよ…でないと頭ぶち抜きますよ?」
「食事?貴方の食事なんて知りませんよ。府抜けている暇があるのなら、少しは作戦の一つでも思い付いたらどうですか?」
「何見てんの?キモいわ。」
「隊長、作戦はちゃんとしてるんだろうなぁ?そうじゃなかったら、ぶっ殺すからな!」
俺はストライカー達から嫌われていた。「俺は皆に、何か嫌な思いをさせたのか!?」と聞いても、答える者は誰もいなかった。数少ない味方のストライカー達から聞いた話によると…実は、前任の隊長が…とんでもなく酷い奴であったことを知った。ソイツはストライカーを道具として扱い、怪我人や病人がいても、手当てもせず休ませるどころか、お構い無しで任務に行かせていた。成功すれば何も言わないが、失敗をすれば長時間の説教。更に、身動きを封じ、彼女達に暴力を振るっていた。時空管理局の人間(ティエラ先生も含む)が様子を見に来ると、別人のように優しく振る舞ったりと……とにかく、酷い奴だった。ソイツは時空管理局にクーデターを起こそうとしたが失敗し、今では牢屋で一生仕事ばかりさせられている……らしい。
その時、俺は隊長に適任しているということで、空きになったこの『チャンネル』に、俺が隊長として任命された。俺の学歴が優秀だったことが、一番の理由である。自分で言うのもあれだが…俺は持ち前の優しさで、ストライカー達とはすぐに打ち解けた。彼女達は…
「私達は隊長さんの味方です!」、「絶対に裏切ったりしません!」
と言い、俺を信頼してくれた。だがある日……彼女達は突如、豹変した。
ある時には…すれ違い様に、突然の誹謗中傷…
ある時には…身動きを封じられ、理不尽な暴力…
ある時には…適当な言いがかりをつけられ、挙げ句の果てには皆の前で土下座をさせられる…
ある時には…俺が大切にしていた『仮面ライダー1号』、『仮面ライダー2号』の人形を、俺の目の前で壊される…
ある時には…殺害予告まで…。
正直、ウンザリだった。
ある日……
俺は理不尽な暴力を受けている部屋に、隠しカメラを設置し、俺に対する暴力を、映像という形で証拠として納めることに成功した。身動きが取れない状態にされていたため、抵抗できなかった。ストライカー達は殴る蹴る、そして剣等の武器で俺に攻撃していた。例え、俺が血だらけになっても…彼女達は容赦しない。
「おい!立てよ!」ドゴッ!
翔「ぐぁっ…」ドサッ…
俺はトドメの殴りを受け、起き上がれなくなった。その身体は、傷やアザでいっぱいだった…ストライカー達はそんな俺を放置し、戻っていった。少しして…
幸子「っ!!隊長さん!」
あから「隊長殿!!」
二人の少女が駆け寄ってきた。彼女達は、数少ない味方のストライカーの『田中 幸子(たなか さちこ)』、『降神(おりがみ) あから』である。『雪代(ゆきしろ) マリ』、『蒼井 雪枝(あおい ゆきえ)』、『賢宮(さかみや) ほたる』、『モニカ・ブルーアッシュ』の四人も、数少ない味方のストライカーだ。彼女達は、俺がストライカー達から暴力を受けた後、こっそりやって来て丁寧に手当てをしてくれたり、カウンセリングをしてくれた。更に、俺がストライカー達から暴力を受けている時、止めに入ったりしてくれた。しかし、ストライカー達はその六人を無視した。俺は…
翔「前任の隊長のせいで、心に傷を抱えているんだろうな…皆は今、嫌だったことを追い出している最中なんだ…」
と、俺は何一つ怒らず、文句一つ言わずも1年間耐えてきた。
任務に関してはストライカー達と共に出撃し、一人でも怪我人がいたらすぐさま休む場所を確保したり、ヤバいと感じた時にはすぐに帰還し、休暇を与えたり、褒美を与えたりして、ストライカー達を懸命に支えた。数少ない味方だった『マリ、雪枝、ほたる、モニカ、幸子、あから』に支えられながら…全ては彼女達の為だと思ってずっとやって来た。だが…俺は一通の手紙を見て…絶望した…。
それは、1ヶ月前の7月……
ある大規模な任務が終わり、その褒美として、ストライカー達全員に休暇を与え、一人で学園を掃除していた時のこと…。
翔「…?手紙?」
俺は食堂で、一通の手紙を見つけた。気になった俺は、中身を開いた。
翔「!!…こ、これは…」
その手紙の内容は…『時空管理局とストライカー達がグルを組み、隊長である翔を身体的に、精神的に…徹底的に追い詰めるように』と、指示をした内容だった。
翔「…そんな…」
この時…俺の中の何かが砕け散った…。
翔「…そうか…結局、俺に味方なんて…いなかったんだな…」
俺は膝から崩れ落ち、
翔「じゃあ、俺は…いったい…何の…だめに……づぐじで…ぎだんだよ!」ポロポロ
今まで抑えてきた悲しみと苦しみに加え、一気に溢れだした憎しみと怒りの感情を抑えきれず……そして……
翔「うわぁぁああはぁぁああああはぁぁあああああ!!っうわぁぁあああああああああ!!!!!!!!」ボロボロ
俺は声を上げて泣き出してしまった…。ストライカー達からは裏切られ、ティエラ先生にも逃げられ、更には『大本営』からも見放され……俺はもう…誰を信じたら良いのか、分からなくなってしまった…。
モシュネ「隊長さん!?」
そこに、『モシュネ』がやって来る。モシュネも数少ない味方であった。俺には、モシュネの声も届いていなかった。俺はずっと泣き続けた……。
その後、俺は感覚が壊れた状態で仕事を続けてきた。今まで苦しかった仕打ちに打ち耐えたが、あの手紙をきっかけに、俺はもう…耐えられなかった…。
そして…今日…
大規模な任務の成功を、大本営の上司に伝える際、俺は『辞職願』を提出した…。これを見た上司は驚いた。
翔「俺には隊長としての資格がなかったのです…彼女達を懸命に支えて来ましたが…結局、何もかもが無駄でした…」
それを聞いた上司は、やむを得ずそれを受け入れ、1週間後に隊長を辞めることが決定した。俺は、部屋を出て、ビデオカメラを取り出し、音を立てずにドアを少し開けた。そして、室内の様子を撮影する。
上司達「いやぁ~やっと辞めてくれたか!」「見ました?あの顔www」「我々が徹底的に追い詰めたことにも気付かないなんて、バカ丸だしだな!ははははは!wwwwww」
俺が出た部屋からは、大本営の上司達が本性を露にし、俺が辞めたことを喜び、俺を煽る発言が聞こえてきた。証拠を納めた俺は、音を立てずにドアを閉め、大本営を立ち去った。
翔「…時空管理局…ぜってぇ許さねぇ……復讐してやる…!」
学園に戻った俺は、パソコンを使い…大本営の本性を、ネットで世間に暴露した。
1週間後……
俺が隊長を辞める日が来た。ストライカー達は全員出払っていたため、学園には俺とモシュネ達がいた。まぁ、ストライカー達を出払わせたのは、俺なんだけど…。この事を伝えた時、どんな仕打ちをされるかわかったもんじゃない…!俺は荷物を纏めて、学園を去ろうとした時、モシュネに呼び止められた。
モシュネ「隊長さん!これを!」
モシュネは俺に、あるものを渡した。それは……『アマゾンズドライバー』だ。
翔「モシュネ…これは…?」
モシュネ「仮面ライダーの変身ベルトモシュ!隊長さん、仮面ライダーが大好きだから……。ライダーに変身した際、妖魔(オブリ)にもダメージを与えられるモシュ!」
モシュネの言うとおり、俺は仮面ライダーが大好きなのだ。辛い時、悲しい時、そして苦しい時、いつも近くにいてくれたから…1号と2号の人形があったが、ストライカー達に壊され、アマゾンの人形だけが残った。
翔「モシュネ……最後まで、味方でいてくれて…ありがとうな。」
モシュネ「私はいつでも隊長さんの味方モシュ!これだけは…グスッ…忘れないで欲しいモシュ…!」
モシュネは泣いていた。
モシュネ「隊長さん…助けられなくて…ごめんなさい、モシュ…!」
翔「モシュネ、お前は何も悪くないよ。…ありがとうな。」
俺はモシュネに見送られ、五稜館学園を去っていった。
あの後、俺は学園近くの自宅を売り払い、名前と戸籍を変え、『黒野 影一(くろの えいいち)』という名前で、知り合いから借りてもらった千葉の家でひっそりと暮らしていた。ニュースを見ると、大本営の本性が既に世間にバレており、どれも大本営のことばかり報道されていた。
影一「…とうとう世間にバレたか…けど、俺の復讐はこれからだ…」
俺はそう呟くとテレビを消し、気晴らしに外へ出た。街を歩いていると、とある看板が目に入った。
影一「…花火大会か…」
俺は花火大会の会場へと、足を運んだ。屋台の食べ物は美味いし、沢山の人で賑わう声は心地よく、花火は言葉で表せない程、キレイだった。
アナウンス『いよいよ、最後の花火となりました!会場にいる皆さんも、是非ご覧下さい!!』
俺の心を癒してくれた花火も、いよいよ最後を向かえた。
影一(まだ、続いていたら良いのにな…)
そう思ったが、仕方ない。遂に、最後の花火が夜空に打ち上がった。周りの人達は、喜びの声を上げていたが……
影一「なっ!?…どういうことだよ!?」
俺だけは、打ち上げ花火に書かれていた文字に驚いていた。それは…
[I Love 青空隊長]
という文字だった。
影一「ウソだろ…まさか…!」
アナウンス『いやーすごいですね!!大切な人へのメッセージだったなんて!!』
影一「何故だ…何故居場所が…!?」
俺は、さっきの花火を見て、心当たりがあった。俺を知っている者達…それは…かつての『ストライカー達』だ。恐怖を感じた俺は一目散にここを去ることにした。花火大会の会場からすぐそこに停めてあるバイクに乗って帰ろうとした時、見覚えのある後ろ姿の人物がいた為、バイクに近づけなかった。
天音「翔…どこにいるのよ…!」
真乃「隊長に似た人物がいたという情報を聞いて来たものの…」
影一(アイツらは、『杏橋 天音(きょうばし あまね)』と『李野田 真乃(りのだ まの)』…!)
そう。ストライカーチーム『プロキオン・プディング』のメンバー『杏橋 天音』と『李野田 真乃』であった。
天音「あたし達に黙って隊長を辞めるなんて…酷いじゃない!」
真乃「まあ、見つけ次第、すぐに学園に連れ戻さないとね……」
二人の会話を聞き、俺は身体中の震えが止まらなかった。
影一(冗談じゃない!どこまで俺を追い詰めるつもりだ!ヤバい、早くここを去らないと…!)
その時…
「あれ~?」
影一「!?」ビクッ
俺の後ろから、聞き覚えのある声が聞こえたため、後ろを確認する。
影一(『栗本 遥(くりもと はるか)』!…マズイ!)
遥「隊長さんにそっくりな人だ!噂は本当だったんだね!」
真乃「!?…本当です。こんなにも似ているなんて…」
天音「早く済ませたいからあたしが聞くわ。」
俺は咄嗟に…
影一「アンニョンハシムニカ。」
韓国語で挨拶をした。
天音「えぇっ!?外国人!?」
真乃「天音……人違いでした、ごめんなさい…」
彼女達は去っていった。
影一(咄嗟に思い付いた作戦だったが…まさか、大成功するなんてな。)
俺は天音達がいないことを確信して、バイクを走らせて帰宅した。
影一(もう、あんな地獄であったことは…2度と味わいたくないからな。)
影一「あぁ、怖かった…アイツらは何故居場所を…」
俺は自宅に帰って来て、考え事をしていた。しかし、途中で眠気が襲ってきて…俺は、そのまま眠ってしまった。
影一「……。」Zzz~…
???「隊長サマ…やっとミツケマシタ♪もう、絶対に…ニガシマセンワ…♪」
いかがでしたか?今回はここまでです。
もう一度お伝えします。プロローグストーリーでは、Dollsの出番はありません。メインストーリーから、Dollsを登場させます。
次回もお楽しみに。
では、またね。