〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』 作:やさぐれショウ
今回は初の“番外編”を書きました。
ピグマリオンと戦うのは、Dollsだけではない…青空 翔…彼もまた、ピグマリオンと戦う者である。翔がピグマリオンを倒した後、ドールハウスではある物が開発された。それは……
では、どうぞ
この物語は、サクラがDollsに加入し、翔がDollsに心を開く前の物語……
【プロジェクト東京ドールズ】の世界には、『ピグマリオン』と呼ばれる化け物が存在する。奴らには、意思はなく、無差別に人を襲う。そのピグマリオンの存在は、ごく僅かな者だけが知っており、奴らに対抗するため…国家機関『国土調査院』は、『ドール』と呼ばれる少女達を擁する。『ドール』と呼ばれる少女達は皆…1度命を落としており、ドールとして蘇り、人々が見えないどこかで、ピグマリオン達と戦う。彼女達の戦闘力は高く、下級のピグマリオンなら、数秒で葬る。
そして、1人の少年のために…命をかけて戦っているのだ。
そんな彼女達以外にも…たった1人で、ピグマリオンと戦う少年がいた。
東京のとある都市にて……
意思無き化け物、ピグマリオンが現れ、街は大騒ぎとなり、人々は逃げ惑う……が、ただ1人、逃げる人々とは逆の方向…つまり、ピグマリオン目掛けて走っていく者がいた。その者の左腕には、仮面ライダーアマゾンの『ギギの腕輪』に似た、銀色の腕輪を身に付けており、腰にはコンドラーによく似た変身ベルト『アマゾンズドライバー』を巻いている。
逃げる人々に背を向け、ただ1人…ピグマリオンの群れに立ち塞がった。その者の名は『青空 翔』。彼は、独自でピグマリオンと戦う者である。『仮面ライダーアマゾンδ』に変身する力を手に入れ、罪無き者達のために己の力を振るう。
翔「化け物共!!俺のステージだ…」
翔はピグマリオン達に怒鳴ると、爪を立てるような野性的な構えを取ると、腰をどっしりと落とし、戦闘体勢に入った。青白い蝶『プシュケー』を初めとするピグマリオンの群れは、一斉に翔に襲いかかるが…
翔「!!」ブオォッ
翔は回し蹴り一発で、襲いかかってきたピグマリオンの群れを瞬時に葬った。
翔「俺は『妖魔』達と、何度も戦ってきたんだ…ナメるなよ?」
翔はそう呟くと、奥にいるピグマリオンの群れ目掛けて走っていく。そして、一体のピグマリオンを群がっているピグマリオンの方に吹っ飛ばし、その群れを消し去った。そんな彼目掛け、目を型どったピグマリオン『ウォッチャー』が光線を放つ。しかし…
バチィッ!
翔に蹴り技で弾き返され、そのウォッチャーは自分の光線に当たり、消滅した。 翔は別のピグマリオンの群れに突っ込み、キックやパンチ、引っ掻く、噛みつく等、何でもありの攻撃で次々とピグマリオン達を葬っていく。プシュケー、イーター、ウォッチャー等の下級のピグマリオン達は全滅し、残るピグマリオンは骨のようなピグマリオン『デュラハン』のみである。翔は口元の血を拭い、デュラハンと睨み合う。
デュラハン「グォォオオオオ!!」
デュラハンは翔に威嚇するが、彼は全く怯む様子がない。
翔「声が小せぇな…こうやって吠えるんだよ…」
翔はそう呟くと…
翔「ううぉぉおおおおおおおおおおおおおお!!!!」
大空目掛けて、勢いよく吠えた。翔が吠えたことにより、デュラハンは勢いよく吹っ飛ばされた。
翔「てめぇには、勢いが足りねぇんだよ…」
翔は吐き捨てるように言う。デュラハンは起き上がると、体勢を整えた。
翔「…。」
翔は構えを解くと…静かに待ち構える。
デュラハン「グォォオオオオオオ!!」
デュラハンは吠えると、翔に接近し、右腕を振り下ろす。翔はデュラハンの右腕を掴むと、背負い投げでデュラハンを簡単に投げ飛ばした。デュラハンは地面に叩きつけられたが、すぐに起き上がる。
翔「…来いよ。」クイクイッ
翔はデュラハンを挑発する。その時、デュラハンのコアが光だし…光線が放たれた。直後、爆発した…そこには、翔の姿はない……が…
翔「おぉ、危ねぇ危ねぇ。」
翔はデュラハンの後ろにいた。彼はデュラハンの光線をかわしたのだ。デュラハンのコアが光だした瞬間にジャンプし、爆発の反動を利用して空高く舞い、デュラハンの後ろに降り立ったのだ。
翔「今度は俺の番だ。」
翔はそう言うと、瞬時にデュラハンに接近し、デュラハンのコアに連続パンチを繰り出す。最後の一発を叩くと、デュラハンのコアにヒビが入った。翔は一旦、デュラハンと距離を取る。デュラハンは光線を放とうとするが、コアが光らなかった。光線が撃てなくなったのだ。
翔「怖そうな見た目のくせに、弱い……つまんねぇなぁ…」
翔は呆れるように言うと、デュラハン目掛けて走り出し、ジャンプすると…
翔「食らえぇぇえええ!!!!」
ライダーキックを彷彿とさせる飛び蹴りを放った。
ドガシャァァアアアアンッ!
翔の蹴りはデュラハンのコアに命中し、コアが割れる。デュラハンは断末魔を上げると地面に落ちて、そのまま消滅した。
翔はたった1人で、ピグマリオンの群れを全滅させたのだ。
翔「…。」
しかし、上空にモノリスが出現し、大量のピグマリオンを解き放った。
翔「…っ!!」
翔は再び戦闘体勢に入る。その時……周辺が、何やら結界のような何かに包まれていった。
翔「!?」
驚いた翔は辺りを見回す。
「翔君!!」
翔「…っ!?」
声が聞こえた方に振り向くと、9人の少女達が宙返りをした後、翔の近くに降り立った。Dollsだ。
翔(コイツらは、Dolls…!!)
翔はDollsを睨み付ける。
シオリ「私達も、一緒に戦います。」
シオリの言葉に、Dollsは優しい笑顔を見せて、翔に頷いた。
翔「…。」
翔はピグマリオンの群れの方に向きを変え、爪を立てるような野性的な構えを取った。そして…
翔「…!!」ダンッ!
地面を蹴って、ピグマリオン目掛けて走り出した。
レイナ「翔君に続いて!!」
翔が走った後、Dollsも翔に続いて走り出した。翔が1体のピグマリオンをパンチでぶっ飛ばすと、Dollsはジャンプして、ピグマリオンの群れにかかっていった。
ヤマダ「ヒハハァッ!どっせぇい!」
ヤマダは巨大なハンマーを軽々と振り回し、周りのピグマリオンを消し去っていく。
ミサキ「せやっ!はぁっ!!」
ミサキはソードを振るい、素早い動きで次々とピグマリオンを葬っていく。
レイナ「ふっ!!」ガガガガガッ!
レイナはガンから弾丸を放ち、ピグマリオンの群れに風穴を開けた。
翔はある程度のピグマリオンを倒した後、
翔「がぁぁあああああ!!」ガブッ!
棺のようなピグマリオン『パンデモニウム』に飛びかかり、その首に噛み付き、息の根を止めた。
ヤマダ「ふぃー。」ガゴォンッ
ヤマダがハンマーを下ろすと、
翔「…!!」ダンッ!
翔がそれを踏み台にしてジャンプし、
翔「ムンッ!」ドカドカッ
ウォッチャーを蹴って、空中で1回転し…
翔「らぁっ!!」ドカァッ!
再びウォッチャーを蹴った。そのウォッチャーは、消滅した。
サクラ「くっ、数が多い…!」
翔「…ちっ。」ダッ
翔はサクラの元に向かい、ピグマリオンの群れに立ち向かっていく。舞い踊るように戦い、ピグマリオンの群れを瞬殺した。
ナナミ「す、すごい…あんなにいたピグマリオンの群れを瞬時に…!」
アヤ「でも、まだモノリスが!」
Dollsは一旦距離をとり、モノリスを確認する。翔も一旦距離をとり、目を閉じて精神統一した。数秒後、目を開き…モノリス目掛けて走り出した。そして、モノリスから解き放たれたピグマリオン達を踏み台にして、天空にかけ上がっていく。最後のピグマリオンを踏んでジャンプした後、
翔「死ね…!!」
仮面ライダーアマゾンの必殺技『大切断』を意識したチョップを繰り出した。モノリスは縦真っ二つに割れ、消滅していった。
ヒヨ「やったぁ!」
ユキ「モノリスの破壊、及び周辺のピグマリオンの殲滅を確認。」
モノリスが破壊されたことにより、戦闘は終了した。
シュタッ…
翔は地面に着地すると、Dollsの方に振り向く。
翔「おいてめぇら!!」
Dolls「「…?」」
翔「…今度は、俺が相手だ。」
翔は、Dollsに戦いを申し込んだ。
ナナミ「えっ…!?」
アヤ「ちょっ、ちょっと待ってよ!あたし達と戦うってこと?」
翔「そうだ!」
サクラ「そ、そんな…」
ミサキ「翔さん…それは、できません!」
レイナ「翔君に武器を向けることなんて、私達にはできない!」
Dollsは戦うことを拒むが、
翔「お前らの事情なんか知るか……実力、しっかり見せて貰おうか…」
翔は野性的な構えを取り、腰をどっしりと落とした。そして…
翔「!!」ダンッ!
Dolls目掛けて走り出した。翔はまず、ヤマダに襲いかかった。
翔「ムンッ!」ドカァッ!
ヤマダ「があっ!!」ドゴォッ
ヤマダは翔の右ストレートに吹っ飛ばされ、背中から壁に激突した。
ヤマダ「ぅぁ…かはっ…」パラパラ……ドサッ…
ヤマダは壁から落ち、うつ伏せに倒れた。
アヤ「ヤマダ!翔、やめて!」
翔「っ!」
アヤが翔が声をかけたため、翔はアヤをターゲットにした。
翔「せいっ!はぁっ!」ドゴッ!バキッ!
アヤ「くっ!うぅっ!」
翔は武器を一切使わず、肉弾戦を挑んでくる。アヤは反撃しようとせず、翔の攻撃を受けるばかりであった。最後は翔の回し蹴りで吹っ飛ばされ、地面を転がった。
翔「おいどうしたぁ!?仲間がやられてるのに、見てみぬフリか!?」
翔は残りのメンバーに怒鳴り立てる。
レイナ「…皆、武器を捨てて……翔君は武器を使わずに戦っている。私達も、素手で行くわよ。」
ヒヨ「レ、レイナちゃん!嫌だよ、翔さんと戦うなんて…嫌だよ!」
ナナミ「私もです!翔さん、ちょっと待ってください!」
翔「敵は待ってくれねぇぞ!」
ナナミ「そんな……」
ヒヨ「…!」
ユキ「…翔さん…!」
サクラ「…。」
ミサキ「…。」
シオリ「…。」
メンバー達は武器を捨てると、構えを取った。
翔「ほぅ、肉弾戦を挑むつもりか…」
翔は再び構えを取り、走り出した。
翔「はぁっ!おぉっ!!」
ユキ「…っ!!」
翔はユキを攻撃するが、ユキは翔の攻撃を受け止めるだけで、翔に反撃しようとしなかった。
翔「へぇ…なら、コイツはどうだ!!」ガシッ!
翔はユキの腕を掴むと、
翔「はあぁぁっ!!」
ユキを思い切り投げ飛ばした。ユキは仰向けで地面に叩きつけられた。翔はヒヨに襲いかかり、
翔「…。」ドスッ
ヒヨ「っ!?」
手刀を打ち込み、一瞬でヒヨを戦闘不能にし、彼女を強く踏みつけた。
ナナミ「…そんな!」
翔「次はお前だ…」
翔は瞬時にナナミに近づくと、ハイキックでナナミを吹っ飛ばした。
ドカァッ!
ナナミ「がはっ!」ドゴォッ…
ナナミは背中から壁に激突した。
ナナミ「ぐっ…」
翔「っ!!」ドスッ
翔はナナミの腹部に、右ストレートを打ち込んだ。
ナナミ「ぐっ……ごほっ!」
ナナミは吐血し、うつ伏せで地面に倒れた。倒れたナナミを、翔は力強く踏みつけた。
ナナミ「あがっ!?」
レイナ「ナナミ!」
レイナは戦闘不能になったナナミを心配する。
シオリ「レイナさん、後ろ!!」
レイナ「っ!?」
翔「…!!」ガシッ!…グルンッ、パシイッ!
翔はレイナを自分の方に向け、首を掴むと…片手でゆっくりと持ち上げた。
レイナ「うっ!!」
レイナの足が、地面を離れた。そして、壁に何度も何度も強く打ち付けた。
レイナ「あっ…がっ……ぅぁっ……!」
翔「どうした、抵抗しねぇのか?」
翔は手に力を込め、レイナに問いかける。
レイナ「だめっ…で、できないわ…」
翔「できない?…どういうことだ?」
レイナ「だ、だって……翔君は…昔…うぐっ……私達を…救って…くれ、た……から……!!」
レイナ(素手で挑むって言ったけど……やっぱり、できない…!!翔君に危害を加えることなんて…私には、できないわ…!!)
レイナもかつて、翔に救われていた。あの時の優しい翔を思い出し、翔に攻撃出来ず…抵抗すら出来なかった。
翔「…。」
翔はレイナを掴んだまま、チームAのメンバー達に言う。
翔「おい、仲間がピンチだってのに…助けようとすらしねぇのか?」
チームA「「「…っ!!」」」
レイナ「サクラ…ミサキ…シオリ……私のことは…いいわ……翔君に…危害を、加えないで…!!」
レイナは苦しそうに顔を歪めながら、チームAのメンバーに言った。
翔(ちっ…つまんねぇな…)
翔「っ!!」ドカァッ!
翔はレイナにハイキックを繰り出した。
レイナ「かはっ!!」
翔に蹴られたレイナは地面を転がり、戦闘不能になった。
シオリ「そんな…レイナさんまで…!」
サクラ「翔さん、もうやめましょう!これ以上争っても、意味はありません!」
翔「言ったはずだ。お前らの実力を、見せて貰おうかってな…」
翔は走り出し、サクラに襲いかかる。
翔「ヴァヴヴッ!!」
素早く近づき、サクラを捕らえると…
サクラ「っ!!」
ブレーンバスターを繰り出し、サクラを倒した。
シオリ「サクラさん!!」
翔「次はお前だぁ!!」
翔はシオリに襲いかかり、引っ掻き攻撃を繰り出した。
シオリ「っ!…うっ!!」
シオリは翔の攻撃を防ぐが、その腕には引っ掻き傷ができていた。翔はアッパーカットでシオリを思い切り吹っ飛ばした。
翔「ぐぉぁああああ!!」ドゴォッ
シオリ「っ!!」ドシャッ…
シオリは仰向けで地面に叩きつけられ、戦闘不能になった。
ミサキ「……!」
翔「…。」
翔はミサキにゆっくり振り向き、
翔「後は、お前だけだ…」
ミサキに指差しながら言った。その直後、翔はミサキに襲いかかった。
翔「せいっ!はあっ!」
ミサキ「うぐっ!ぐあぁっ!!」
ミサキは翔に吹っ飛ばされ、地面を転がる。翔はミサキ目掛けて走り出し、再び攻撃を仕掛ける。
ガッ…
ミサキ「…っ!」
ミサキは翔に拳を振ろうとしたが…どういうわけか、拳を降ろしてしまった。
ミサキ(私は…翔さんに、拳を向けられない!翔さんは、私達を救ってくれた『命の恩人』……どんなに私に突き放されても、罵倒されても…嫌な顔1つせず、心から寄り添ってくれたもの!だから、だから…!)
ミサキは翔に救われたことを思いだし、涙をこぼす。
翔「どうした!?戦わなければ死ぬぞ!それでも良いのか!?」
ミサキ「うっ、うぅっ…!!」ポロポロ
ミサキが翔に泣き顔を見せても、翔は容赦しない。
翔「はあぁっ!!」
翔はミサキを思い切り投げ飛ばした。
ミサキ「がはぁっ!」ドゴォッ
ミサキは仰向けで地面に叩きつけられた。
ミサキ「くっ…うっ、…っ!!」
ミサキはヨロリと立ち上がった。その瞬間、翔がミサキに掴みかかってきた。
ガシッ!
ミサキ「…っ!!」ホ
ググググッ…
ミサキは力を込め、翔を抱き締めるように掴む。その時……
翔「ヴガァアアッ!」ガブッ!
翔はミサキの肩に、思い切り噛みついた。
ミサキ「あっ!ぁぁあああああああっ!!」
翔に強く噛み付かれ、ミサキは声をあげてしまうミサキは痛みに耐えられず、とうとう翔を離す。彼から噛まれた事で出来た傷からは、真っ赤な鮮血が流れていた。翔はミサキから距離を取り、助走をつけると…
ダンッ!
翔「うおおおぉぉぉっ!!」
ミサキに向かって飛び蹴りを繰り出した。
ドガァァァッ!
ミサキ「きゃぁぁあああああ!!」
ミサキは翔のライダーキックをくらい、地面を転がり、戦闘不能になった。Dollsは、翔に救われたことを鮮明に覚えていたため、翔に攻撃できなかった。しかし、翔は容赦なく、Dollsを倒してしまった。
翔「弱い…正直、期待ハズレだ…」
翔はそう吐き捨てると、立ち去ろうとする。
PPPーー
カナ『皆さん、応答して下さい!皆さん!?』
その時、通信機からカナの声が響いた。翔は通信機を拾うと、
翔「おい。」
カナに話しかけた。
カナ『その声…翔君!?』
翔「単刀直入に言う…Dollsは俺が倒した。」
カナ『えっ!?』
翔の言葉に、カナは驚き……言葉を失った。
斑目『Dollsを倒しただと!?』
翔「安心しろ、殺しちゃいねぇ。」
斑目『あ、青空…!?』
カナ『翔君…どうして…!?』
翔「アイツらの実力、見せてもらった。雑魚い、あまりにも雑魚過ぎる…」
翔は続ける。
翔「お前らが俺をどう思っているのかは分からねぇが…俺の敵であることには変わりねぇ。よォく覚えておけ、バカ共。」
翔はそう言うと、通信機を捨てた。そして、ボロボロのDollsを見届け、その場を去っていった。翔に負けたDollsは、カナによって保護され…急ぎ、ドールハウスで手当てが行われた。
ドールハウス、医務室にて……
手当てをされたDollsは、皆ベッドに横たわっていた。
女医「うーん…」
カナ「あの、皆さんは…?」
女医「命に別状は無いんだけど…皆を襲った人が、気になったんだ。」
黒髪のポニーテールの若い女医は言う。
カナ「彼女達を襲った人物は、彼女達を知る人物なんですけど……かつて、私達を救ってくれた人なんです。」
女医「えっ…?」
カナ「彼、かつては彼女達を救ってくれた人なんですけど…あることで、彼女達に敵意を向けてしまっているんです…まだ、詳しくは話せませんが……」
女医「けど、だからといって…皆に危害を加えるのは違うじゃん!!」
女医は怒りに燃えるが、
ソッ……
女医「!?…レ、レイナちゃん!?」
レイナ「…お願い……翔君を…責めないで……」
女医「…レイナちゃん。」
レイナに声をかけられ、女医は言葉を失った。
女医「…『翔君』って…一体、何者なの…?」
カナ「はい、翔君は…」
カナは、翔について語り始めた。
………
……
…
女医「…そうなんだ。」
カナ「はい。彼はどれだけ彼女達に突き放されても、罵倒されても、嫌な顔1つせず……心からDollsに寄り添ってくれたんです。お陰で、皆は救われたんです……でも…」
カナは涙を流す。
カナ「私達は、彼に……何もしてあげられなかった、彼の努力を認めてあげられなかった……それで彼は、恐らく…『今まで何のために…』って思って、怒っているのかも、しれないんです…!」ポロポロ
女医「…カナちゃんの話はよく分かった…彼は、決して悪い人じゃないんだね?」
カナ「ズズッ…は、はい…!」
女医「分かった、信じるよ。皆のことは、あたしに任せて。」
カナ「はい…」
カナは医務室を出た。
女医(Dollsを救った英雄か…どんな人何だろう……1度、会ってみたいな…)
謎の女医はそう思い、Dollsの手当てに集中した。
あの後、カナは…
シミュレーションルームにて、1人で何かを開発していた。
カナ「…出来た。」
それは、ナックルダスターに似たアイテムと、ベルト型のアイテム、更に銀色の笛の形をしたアイテムである。それは、とある仮面ライダーに変身するためのアイテム『イクサベルト』だ。カナはイクサベルトを装着すると、ナックルダスター型のアイテム『イクサナックル』を自分の左手に当てる。
《レ・ディ・ー》
電子コールが響いた直後、変身待機音が一定のリズムで響く。
カナ「変身。」
カナはそう呟くと、ナックルをベルトに装着する。
《フィ・ス・ト・オ・ン》
電子コールが響くと、ベルトの赤いコアが光り、十字架のような何かが回転しながらカナの前に移動し、人型のスーツへと変わり、カナと重なった。
カナは…『仮面ライダーイクサ』に変身したのだ。顔面部のシールドが閉じた『仮面ライダーイクサ(セーブモード)』の変身に成功したカナは、シミュレーターに入り、幻想ピグマリオンと戦う。最後に右腰につけている『フエッスロット』からイクサナックルの形をした銀色のフエッスル『ナックルフエッスル』を取り出し、ベルトに差し込み、イクサナックルを押し込む。
《イ・ク・サ・ナッ・ク・ル・ラ・イ・ズ・アッ・プ》
電子コールが響き、イクサはナックルをベルトから取り出し、相手の幻想ピグマリオン目掛けてエネルギー弾を放つ必殺技『ブロウクン・ファング』を繰り出した。それは見事、幻想ピグマリオンに命中し、消滅した。
イクサ「よし、バッチリです。」
イクサに変身したカナは言う。だが、次の瞬間…イクサベルトのコアが点滅しだした。
イクサ「うっ!?」
イクサは膝から崩れ落ちると、うつ伏せに倒れ、カナの姿に戻った。
カナ「うっ…ぐっ…!」
カナは心臓の辺りをおさえ、苦しんでいた。だが、ゆっくりと立ち上がり、イクサベルトを外す。
カナ「はぁ…はぁ……戦闘に関しては、問題ないですが…まだまだ、改良する必要が…あるみたい、ですね…」
カナはそう呟くと、装着者への負担を減らすため、イクサベルトの改良に取りかかった。
いかがでしたか?今回はここまでです。
かつて、自分達を救った翔に、Dollsは攻撃できなかったが……Dollsに牙を剥いた翔は、Dolls達を倒してしまった。Dollsは手当てを受けている途中ですが、彼女達の担当医師も、いずれ登場します。
そして、初の“番外編”で、この物語のサブライダーとなる『仮面ライダーイクサ』が登場しましたね。ちなみに、今回のイクサの音声は『1986年』のイクサと全く同じです。
プロトタイプのイクサは、長時間使用すると、装着者に負担がかかり、最悪の場合…死に至るという、大きな欠点がある。カナはそれをいち早く見抜き、改良を開始した。
仮面ライダーイクサの戦闘シーンは、いずれ書きます。お楽しみに。
では、またね