〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』   作:やさぐれショウ

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やさぐれショウです。



やさぐれショウ「さて、今回は【アリス・ギア・アイギス】回の最終回です。」
翔「やっと、元の世界に帰れるのか。」
やさぐれショウ「ま、まだやることがあるけどね。」
翔「わーってるよ。」

翔「んじゃ、行こか?本編に、ね?どうぞ」


第百四十六話 さよならライブ

ライブ当日……

 

会場は大勢の観客で溢れていた。

夜露「Dollsのライブ、いよいよですね!」

文嘉「超満員……杏奈さんの告知もさすがね。」

シタラ「配信のアクセス数もいい感じに伸びてるよー♪」

そうこうしていると、

アナウンス『Dolls チームC新宿スーパーライブ『Eternal Memory』まもなく開演です。』

会場内にアナウンスが響き渡り……ステージにチームCの3人が登場した。途端に歓喜に溢れる会場。

アヤ『みんな、待たせたわね!はじめるわよ、最初で最後の東京シャード新宿スーパーライブ!楽しむ準備はできてる?』

観客「「「ワァァアアアアアアア!!」」」

ヤマダ『ダラドルの本気聴いて、見て驚けっす~!』

観客「「「ウォォオオオオオオオ!!」」」

ユキ『短い間でしたが、東京シャードでのすてきな思い出……すべてを感情にのせて、歌います……』

観客「「「ワァァアアアアアアア!!」」」

チームC『『『Candy Star!!』』』

観客の歓声に包まれ、チームCのライダーパフォーマンスが始まった。

 

 

 

 

曲~Dolls・チームC『Candy Star』~♪

 

 

 

 

 

 

曲が始まってすぐに、会場には歓喜が溢れる。

翔「……。」

翔はステージ裏から、メンバー達を見守っていた。

翔(Dollsのライブパフォーマンスは、他の世界までも魅了するのか。)

翔はそう思いつつ、ライブの様子を見守る。

夜露「アヤさんのパフォーマンス、心が躍りますね!」

文嘉「ユキさん……これが天使の歌声なのね♪」

シタラ「ヤマダちゃーん!胸熱だよー!!」

観客席では、アクトレス達も歓声を上げていた。

ユキ『みなさんに、わたしの感情を……』

ヤマダ『東京シャードよ、これがヤマダだ!』

アヤ『みんなー!もっともっと、盛り上がっていくよー!』

彼女達の歌声に、会場は……いや、東京シャードは感動の渦に包まれていた。その影響で、東京シャード中から膨大な量のフィールが発生する。

翔(鍵に、フィールが注がれていってる……)

発生したフィールは、翔の手元にある鍵にどんどん注がれていく。

カナ『フィール、必要予測値の175%に到達……トラゴスの『鍵』起動には十分すぎる数値です……!』

更には……

カナ『汚染値も……0%!?完全な浄化です!こんなことが--』

東京シャードは、完全に浄化されたのだ。

斑目『門が閉じていたからか……流出はしたが、継続的な流入はなかった、と。』

翔「東京GG(ダブルギア)作戦は、完了か。」

斑目『あぁ、今度こそな。皆、よくやってくれた。』

その後のライブ会場は、終始歓声に包まれていたのであった。ライブ終了後、アヤ・ユキ・ヤマダと、仮面ライダー迅(バーニングファルコン)との握手会も行われ、観客はとても喜びに満ちた顔をして帰って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日……成子坂製作所にて……

 

遂に、アクトレス達とお別れする時が来た。

夜露「みなさんがいなくなると、寂しくなりますね。」

シタラ「すぐまた遊びに来ればいいよ。ヤマダちゃん未クリアのゲームもあるし。」

文嘉「斑目さん。今後、トラゴスは自由に使えるんでしょうか?」

文嘉の問いかけに……

斑目『それは我々にも分からない。』

と、斑目は答えた。

夜露「……ふたつの世界には1度、繋がりができたんです。だから……きっとまた会えます。ですよね、アヤさん。」

夜露はそう言うも、どこか名残惜しそうだった。

アヤ「命がけで戦った仲間との絆は、簡単には消えはしない。あたしも、そう思いたい。でも……」

アヤは物悲しそうな表情を浮かべる。

アヤ「すべてを……忘れてしまうかもしれない。」

アヤの言葉に、チームCの3人は口角を下げる。

斑目『そうか……お前たちの中にその確信が、あるのだな?』

シタラ「どういうこと?」

シタラが疑問を投げる。

ヤマダ「説明しづらいんすけどね……あのお空の門を開く『代償』がありそうだってね?」

シタラ「代償……?」

ユキ「感情を……わたしたちの感情ものせて鍵を起動します……」

夜露「必要なエネルギーは、もう十分くらいたまってるんですよね?」

ここで、アヤが口を開いた。

アヤ「でも、たぶんこの世界に来たときのように……あたしたちの『記憶』は消える……」

文嘉「記憶が……消える?」

すると、文嘉はハッとした顔をする。

文嘉「最初に、アタラクシアでトラゴスと鍵に触れたときの記憶がなかったのは……」

アヤ「うん……だと思う。」

複雑そうにアヤは言う。

シタラ「ちょっ……!そんなの、ぜったいヤダ!」

シタラは泣きそうな表情を浮かべる。

シタラ「わたしはヤマダちゃんのこと忘れないよ!」

ヤマダ「だと、いいんすけどね……」

ヤマダは口角を下げると、こう言った。

ヤマダ「みなさんがジブンらに関することを覚えてられるとは限らないんで。」

シタラ「だって……友だちだよ……?わたしたち、もう友だちでしょ!?」

シタラはそう言うも……

ヤマダ「死を超えたときもジブンらは、世界から忘れられた……死を超えるか、世界を超えるか、状況は全然違うっすけどね。」

と、ヤマダは言う。

シタラ「……そっちのギアはさ、奇跡、起こせるんだよね?今回だって、奇跡は起こる……そうだよね!?」

文嘉「シタラ……」

アクトレス「「「「……。」」」」

シタラは、今にも泣きそうだった。チームCの3人も、寂しそうな表情を浮かべていた。

カナ『トラゴスの鍵の共鳴反応が、間もなくシンクロします。』

斑目『時間だ。』

そうこうしているうちに、いよいよ別れの時が訪れる。

アヤ「夜露、みんな……お世話になりました!」

ユキ「お世話に、なりました……」

アヤとユキは、目にいっぱい涙を浮かべながら、アクトレス達に御礼を言う。

リン「あたし、寂しいよぉ…!」ポロポロ

リンは堪えきれず、泣き出してしまう。

怜「……。」

怜はそっと、リンを優しく抱き締めた。

ヤマダ「平和な新宿、ね……」

ヤマダはこの世界の新宿を見渡し、

ヤマダ「ジブンらの新宿もいつか、こうなるように……ピグマリオンどもを殺戮、殺戮、また殺戮っすーっ!」

ヤマダは寂しさを紛らわすように声をあげたが……それはかなわず、大粒の涙を溢した。

夜露「またいつかお会いしましょうっ……きっと!」

文嘉「お元気で……っ!」

シタラ「みんなのこと、心に刻んだから……記憶がなくなったって忘れないからっ……!」

楓「隊長、チームCのみなさん……ありがとうございました!」

怜「…また、会おうね。」

リン「楽しかったよー!!」

アクトレス達は涙ながらに、翔とDollsチームCのメンバーに言う。そして、トラゴスの鍵はトラゴスに向かって飛んでいき、吸い込まれて行った。直後、トラゴスからは眩い光が発生する。

アヤ「さようなら!」

ユキ「さようなら……」

ヤマダ「乙っす……」

チームCのメンバー達がお別れの挨拶をした後、翔はアクトレス達を見る。

翔「……。」

夜露「…た、隊長!」

翔「……優しさを失うなよ。」

翔は無表情を貫き、

 

 

翔「弱いものを労り、互いに助け合い、どこの世界(くに)の人たちと、トモダチになろうとする気持ちを捨てるんじゃねぇぞ……例え、その気持ちが…何百回、何千回、何万回、裏切られようと……それが、俺からお前達へ……いや、この世界の住人達への……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……最後の願いだ。」

 

 

と、自身の願いを伝えた。

夜露「隊長……分かり、ました!」ポロポロ

夜露の言葉を聞いた翔は右腕を前に突き出すと……ゆっくりとサムズアップし……

 

翔「……またな。」

 

と、アクトレス達に微笑みかけた。そして、翔とチームCの3人は光に包まれ、消えていった。

楓「…隊長、笑っていましたね。」

怜「見たことなかったな……隊長の笑顔。」

リン「はじめて、見せてくれたね…!」

シタラ「うん……うん……優しい顔だった…!」

文嘉「……そうね。」

夜露「隊長、優しい人でしたね……」

アクトレス達は、東京シャードの青空を見上げながら言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

文嘉「……ねぇ、これ、誰かの忘れ物かしら?」

文嘉は事務室にあるライブチケットを見ながら言う。

シタラ「ぬぬ、それなんぞ?……ライブの半券?Dolls……チームC?聞いたことないなー……」

夜露「新宿スーパーライブ……」

アクトレス達「「「……。」」」

どうやら彼女達……DollsチームCの3人を、覚えていないようだ。しかし……

シタラ「なんだろ……胸が、キュッと……」

文嘉「誰かの大切な思い出かもしれないわね。」

と、不思議な感覚があった。

夜露「んー……」

夜露は少しだけ悩み……

夜露「あの、これ保管しておきませんか?」

と、提案した。

夜露「なんだか、失くしちゃいけないものな気がして--」

夜露の提案に、アクトレス達は賛成した。

リン「あれ、これなんだろ?」

リンは、1つの色紙を見つける。

怜「…色紙?」

他のアクトレス達も、色紙を見る。ひっくり返して表面を見てみると……

アクトレス達「「「…っ!!」」」

そこには……チームC一人一人と、翔からのメッセージが書かれていた。

楓「アヤさん……ユキさん……ヤマダさん……青空 翔さん……なんだろう、どこかで聞いたような……」

楓がそう言うと、

 

キーンッ……

 

アクトレス達「「「…っ!?」」」

突然、アクトレス達は頭痛を覚えた。突然の頭痛は、すぐに治まった。

シタラ「…あれ?」

シタラは自分の手のひらを見てみると、いつの間にか涙が溢れ落ちていた。

シタラ「……わたし、何で泣いてんだろ?」

それは、シタラだけではなく……

文嘉「…私もだ。」

リン「あれ、あたしも…」

怜「私もだ……どうして?」

楓「……えっ、私も…?」

他のアクトレス達もだった。

夜露「……!」

夜露は、デスクに立て掛けてあった写真立てを見る。そこには、アクトレス達とDollsチームCの3人と翔の集合写真があった。これは、シタラの提案で撮影した写真だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夜露「……隊長?」

夜露がそう呟くと……

シタラ「…ヤマダ、ちゃん?あ……何で、忘れていたんだろ…」

文嘉「…ユキ、さん?」

楓「アヤ、さん…?」

怜「そうだ……私たち、DollsチームCの皆と隊長と……」

リン「あ……やっと、思い出した…!」

夜露「隊長がこの世界の人たちに残した最後の願い……思い出した…!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【プロジェクト東京ドールズ】の世界……

 

翔「……。」

「もしも~し?」

翔「……?」

聞き覚えのある声が聞こえて来たため、翔はゆっくりと目を開く。

深雪「大丈夫ですか、翔君?」

声をかけていたのは、ドールハウス専属医の一人『胡蝶 深雪』だった。

翔「……ここは?」

深雪「ドールハウスの医務室です。」

翔はゆっくりと身体を起こす。

翔「…あれ、アイツらは?」

深雪「…?」

翔「チームCの3人はどうした?」

深雪「たぶん、もうじき来ると思いますよ。」

深雪がそう言うと、

 

コンコンッ……

 

アヤ『深雪さん、アヤよ?』

深雪「は~い、どうぞ~。」

 

ガチャッ…

 

DollsチームCの3人が医務室に入室した。

アヤ「翔、大丈夫?」

アヤは心配そうに、翔の顔を覗き込む。

翔「…あぁ、大丈b……ん?」

ふと、翔は左手に違和感を感じて、視線を左手に向ける。彼の左手には……

翔「…!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夜露、シタラ、文嘉、楓、怜、リンと一緒に写るチームCの3人と翔の姿を撮影した集合写真があった。

ヤマダ「んお?なんすか、その写真…?」

翔「…は?」

ヤマダの言葉に、翔は少し戸惑う。

翔「なぁお前達、この6人に見覚えはねぇのか?」

ユキ「……?」

アヤ「うーん…分からないわね。」

翔「…何だって?」

翔はチームCにできるだけ事細かに説明しても、3人は分からないままだった。

アヤ「きっと、翔も疲れてるのよ。」

ユキ「翔さん、ゆっくり休んでくださいね……あ、添い寝しますか?」

翔「バカ野郎。」汗

ヤマダ「翔さん、疲れが取れたら…仮面ライダーの新作ゲーム、やりましょーや♪」

翔「…あぁ。」

アヤ「早く元気になってね、翔♪」

チームCの3人は医務室から退室した。

翔「……。」

翔は集合写真をもう一度見る。

深雪「…不思議な体験をしたんですね。」

翔「…信じてくれんのか?」

翔は深雪に問い掛ける。

深雪「はい、信じますよ♪」ニコッ

深雪は翔に優しく微笑んだ。窓から外を見ると、夕方から夜になる寸前であり、空にはいくつもの星が輝いている。

翔「……。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翔(百科、兼志谷、吾妻、小鳥遊、日向、比良坂……元気でやってけよ。)

星空を見上げながら、密かに思う翔であった。

 

 

 

ED~DA PUMP『Bright! our future』~♪




いかがでしたか?【アリス・ギア・アイギス】回は、ここで締めさせていただきます。



翔「しかしまぁ、不思議な経験だったよ……」
やさぐれショウ「そっか。これでやっと、元の生活に戻るね。」
翔「……あぁ。」

やさぐれショウ「EDはDA PUMPの『Bright! our future』を使ったよ?」



やさぐれショウ「次回も、お楽しみに~。

……あぁ、アバドライザー早く欲しい。」
翔「……おい。」汗
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