〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』 作:やさぐれショウ
シレーヌ駆除作戦指揮権が、ドールハウスから害特へと変わってしまう。更に、それに納得いかないメンバーが……
では、本編に行きましょうか。どうぞ
スカイタワー周辺地域に歌声を響かせるシレーヌ。
ヒヨ「も、もう、いやだよ……この歌、聞きたくない……!」
サクラ「翔さん…また、ピグマリオンが…!」
ピグマリオンの群れが出現した時……
《バイオレント・クラッシュ》
アマゾンδ「ヴヴォォオアアアアア!!」ブゥンッ!
アマゾンデルタのアマゾンウィップに引き裂かれ、消滅した。Dollsも戦うが、次第に疲れの色が見えてくる。
《サンダー…ナウ》
《ブリザード…ナウ》
2人の仮面ライダーメイジも魔法を発動し、メンバー達を援護する。
サクラ「ミサキさん、下がりましょう!このままじゃ、みんな--」
サクラがそう言っても……
ミサキ「まだよ!まだ……ッ!」
ミサキは聞く耳を持たない。
一海「くそっ、斑目所長!!応答を--」
その時……
ズギュゥゥウウウウウウウンッ!
メンバー「「「……!」」」
突如、どこからか青白く光る光線が放たれ、ピグマリオン達を蒸発させた。
ナナミ「オートギア……?」
現れたのは、かなりの数のオートギアだった。
ヤマダ「は、はは……なんだ?あの物量……軽く両手の指の数は超えてるっすなぁ……」
アヤ「また、助けられたわね……」
すると、通信機が鳴る。
PPP--
小鳥遊『Dolls諸君、ライダーの諸君、健闘ご苦労だった。』
相手は小鳥遊大臣だ。
シグルド「いつつ……って、小鳥遊大臣か?」
その後すぐに……通信機から、衝撃の言葉が放たれる。
小鳥遊『本作戦の指揮権は--
国土調査員により害特に委譲された。』
メンバー「「「っ!?」」」
小鳥遊大臣の言葉に、メンバー達は言葉を失う。
小鳥遊『これより、ピグマリオン、及びシレーヌ駆除のための作戦行動を開始する。』
メンバー「「「……。」」」
小鳥遊『君たちは--下がっていてくれたまえ。』
ミサキ「なんですって……!」
小鳥遊大臣の言葉に、納得がいかないミサキ。
レイナ「ミサキ、助けられたのは事実よ。ここは小鳥遊大臣に任せましょう。」
レイナはミサキを説得するも……
ミサキ「私は……私は、まだやれるのに……!」
彼女は未だ納得できない様子である。
ゾワァァアアアアアアアアーー!!
シレーヌは歌声を響かせる。
ユキ「また、この歌……!」
更に……
PPP--
カナ『ピグマリオン反応多数!シレーヌより、ピグマリオンが現界します!』
シレーヌがピグマリオン達を地上に解き放とうとしている。
アヤ「本当、しつこいわね!性格サイアクよ、アイツ!」
PPP--
小鳥遊『--では、はじめよう。』
自衛隊『オートギア、殲滅結界展開。戦闘用AI、学習から有事へ切替。』
オートギアは、鍵穴型の青いコアを光らせ、動き出す。
自衛隊『オートギアの起動を確認。ユニット解放、エネルギー充填。』
小鳥遊『オートギア、戦闘開始!』
小鳥遊大臣がそう言った次の瞬間……
ピカッ…ズギュゥゥウウウウウウウンッ!
オートギアは熱線を放ち、現れたピグマリオン達を次々と焼き払っていく。ピグマリオン達の攻撃にビクともせず、ガトリングから弾丸の嵐を放ち、ピグマリオン達に風穴を開ける。
ミサキ「わ…私たちの、任務が……」
メンバー達はその光景を、ただ見ることしかできなかった。
アマゾンδ「ヴッ!?」
アマゾンデルタは胸部をおさえると、変身が解け…翔の姿に戻った。
メイジ(緑)「翔君!!」
メイジ(緑)は慌てて翔に駆け寄る。
翔「ぐっ……へイギ、だ…!」
翔の目は、少しずつ赤く濁っていく。
シオリ「翔君…ここは害特に任せましょう。私たちは、後方支援を。」
メンバー達の様子とオートギアの戦闘を見たシオリは、翔に言う。
翔「お、オお……」
翔はそれに賛成する。
PPP--
カナ『翔君、聞こえますか?』
翔「な、ナンダ……?」
カナ『だ、大丈夫ですか!?』
翔「んなコトよリ、なンダヨ…?」
カナ『えっと…こ、これよりDollsはオートギアのサポートに入ります。』
カナの言葉を聞いた翔の答えは、もう決まっていた。
翔「……ワガッダ…」
ここからは、Dolls達は一旦下がり、オートギア達によるピグマリオン駆除が始まった。
PPP--
カナ『凶暴型ピグマリオン消滅!なんてペースなの……』
オートギア達の戦闘力は凄まじく、凶暴型ピグマリオンの群れを熱線兵器1発で瞬時に仕留める。更に……
愛『ウソ……オ、妖魔まで一瞬で…!?』
熱線兵器だけではなく、装備されたガトリングの破壊力も凄まじく……たちまち妖魔の群れに風穴を開けては、瞬時に仕留めてしまう程だ。
ヒヨ「すごい……あの機械がピカーって光ると…ピグマリオンがドカーンてなる…!」
ユキ「あっという間に…溶けていく--」
アヤ「自衛隊、か……知らない間に、とんでもないモノ作ったわね。」
レイナ「喜ばしいことじゃない。力強い味方ができたのだから。」
サクラ「あれだけの数がいれば、きっと、シレーヌだって倒せます…!」
ピグマリオンや妖魔と戦うオートギア達を見ながら、口々に言うメンバー達。しかし……
ミサキ「…そんな簡単じゃない。」
ヤマダ「同感っす。」
ミサキとヤマダは否定的な様子だ。
ヤマダ「オートギアなんて代物。そういくつも作れるはずがないっす。いつかは在庫が尽きて、閉店ガラガラってなもんで。」
PPP--
小鳥遊『慧眼だな、ヤマダ君。君の指摘は最もだ。』
ヤマダの言葉に、その通りと言うような反応をする小鳥遊大臣。
シオリ「小鳥遊大臣…!」
小鳥遊『オートギアには2つ問題がある。1つは予算だ。1基の製造費は44億円。維持も含めると、我々が運用できる数は20基。現状の予算ではこれが最適数だ。』
オートギアを1基作るには、44億円の予算が必要だ。お金は無限にあるわけではないため、量産することは困難だ。
シオリ「まあ、そんなに…!」
小鳥遊『もう1つは動力がフィールであることだ。』
ミサキ「ピグマリオンを倒す以上、前提条件です。-それのどこに問題が?」
すると、翔が口を開く。
翔「ヨク考えてミロォ……オまえ達ニハ、フィールを集メル力ガアル……だガ、害特ニそんなチカラなんテネェ…」
シオリ「翔君…目が真っ赤……大丈夫ですか!?」
翔「…ヌゥ……グッ!」
翔の目は、既に赤く濁り始めていた。
蜜璃「翔君…これ、いる?」
蜜璃が取り出したのは、先程のハンバーガーショップで購入したボリューミーな巨大ハンバーガーだ。
翔「…モラッて、イイのか?」
蜜璃「良いよ、自分のも買ってあるから♪」
翔「……スマねぇ、モラウ。」
翔は蜜璃から巨大バーガーを受け取ると、貪るようにかぶり付く。
PPP--
小鳥遊『我々はフィールを使う術は持っているが、先程青空君が言ったとおり……フィールを集める術は、我々にはない。』
翔の解釈は正しかった……害特はフィールを使えても、集めることはできないのだ。
小鳥遊『だからこそ、私たちは--
--ドールハウスが必要なのだ。』
小鳥遊大臣の言葉に、驚くDolls。
翔「……?」
翔も食べるのを一旦ストップした。
翔(ドールハウスが必要……おい、それって……)
ミサキ「まさか……私たちにあの機械を動かすためのフィールを集めろというの…!」
小鳥遊『時と場合によっては、ね。それこそが協力関係というものだ。』
小鳥遊大臣の考えとして……フィール集めをDollsに頼むのだ。それと引き換えに、オートギアがピグマリオン達及びシレーヌを討伐する……
ヤマダ「ハイハイワロスワロス。ちょっくらそれは都合良すぎでは?」
ヤマダはこれに納得していないようだ。
小鳥遊『若いね、君たちは。…それは後でじっくりと話そうじゃないか。』
メンバー「「「……。」」」
小鳥遊『さあ、話はここまでだ。我々はシレーヌを討つ。引き続き、後方支援を頼んだよ。聞いての通り、オートギアも安くないのでね。』
話を進める小鳥遊大臣だが、ミサキとヤマダはどこか納得いかない様子。
小鳥遊『では、健闘を祈る。』
小鳥遊大臣がそう言うと、通信が切れた。
ヒヨ「つうしん……きれちゃった。」
レイナ「さあ、やりましょう。みんなも、それでいいわね?」
ヒヨ「レイナちゃん……」
ヒヨも複雑そうな顔をしているが、レイナは割りきっていた。むしろ、割りきるしかないと思っているのだろう。
ナナミ「なんか納得できません。…いいんですか、それで。」
レイナ「あの惨状を、忘れたの?」
納得いかない様子のヒヨとナナミに、レイナは言う。
レイナ「脅威があり、それに脅かされている人がいる。私たちが戦う理由は、それで充分。」
レイナの言葉に、黙り込むヒヨとナナミ。だが……
ミサキ「私は--認めない!」
ミサキはそう言うと、ピグマリオンの群れに走っていく。
レイナ「ミサキ!」
翔「おい、待てミサキ!!」
レイナと翔が呼び止めても、ミサキは振り返らなかった。
斑目『ミサキ!命令違反だ。さっさと戻れ!』
斑目が注意したそばで……
ヤマダ「ハッハァ!そうでなくっちゃ!」
ヤマダまで行ってしまう。
深雪「ヤ、ヤマダさん!?」
蜜璃「えっ!?ちょっ、ヤマダちゃん!?」
翔「おいコラヤマダ!!ちょっと待てよ、おい!!」
PPP--
カナ『ミサキちゃん、ヤマダちゃん、前線へ向かいはじめています…!』
レイナ「なんて美しくない行動なの!」
シオリ「ああ、なんてこと…!2人を呼び戻しましょう…!」
翔「あのバカ共…しっかたねぇなぁ、行くぞお前ら!!」
巨大バーガーを食べ終えた翔は、メンバー達と共にミサキとヤマダを追った。
X「おや?奴とDolls、どうしたんだろ?」
Y「何やら、仲間割れをしているようだな。」
そんなDolls達を、XとYは遠くから見ていた。その時……
女1「ねぇ、X君。」
女2「ちょっとX、こっち向きなさいよ…!///」
女3「X、こっち見て?」
女4「あぁっ、ズルいですよぉ!!」
女5「X君、だらしない顔をしないでください!折角カッコいいのに、台無しですよ!?」
Xの近くにいた5人の少女達が、Xに声をかけた。一人は桜色のショートカットな髪型が特徴…もう一人はマゼンタっぽい色のツインテールが特徴…3人目は赤茶色の長い髪と首にかかっているヘッドホンが特徴…4人目は、オレンジ色の短い髪型と頭のウサミミのような長いリボンが特徴…5人目は、赤い髪と頭のアホ毛、星形の髪飾りが特徴だ。
X「はは、ゴメンゴメン。けど安心してよ、オレは君たち5人のモノだからさ。」
Xは苦笑いし、5人の相手をする。
Y「おい、奴を潰すなら今がチャンスだろ!?」
X「ほっとけば良いじゃんw」
Y「んなっ!?」
X「だってほら、奴とDollsの仲はギスギスしてるし……奴が自らDollsと距離を置けば、好都合じゃん。下手に戦わなくて済むし。」
Y「……だが、オレはアイツを潰さねぇと気がすまん!!」
X「いつでも潰せるってwww」
納得いかない様子のYに、Xは笑いながら言う。
X「さて、そろそろ戻ろっか。Y、箒達が待ってるだろうから行こうよ?」
Y「……ちっ。」
XとYは、その場から去っていった。
いかがでしたか?今回はここまでです。
指揮権が変わったことにより、10コの歯車の内の2つにヒビが入り始めた。Dollsのメンバー達は、「きっと、治せる」と、信じている……
それと、Xの近くにいた5人の少女達は、一体何者なのか……
次回も、お楽しみに