〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』   作:やさぐれショウ

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やさぐれショウです。



10コの内の2つの歯車にヒビが入ったものの…彼らは『いつか直せる』と信じていた……


だが……


































歯車は少しずつ…少しずつ……狂って行く。

では、本編へどうぞ


第百七十三話 苦々しい帰還

戦闘は終わり、前線に向かったミサキとヤマダを連れ戻すことに成功した。

 

PPP--

 

カナ『戦闘、終了です。』

斑目『満足か。ミサキ、ヤマダ。』

斑目の言葉に、空気が重くなる。

斑目『お前たちは前線をかき乱して他のドール、及び青空たちを危険にさらした。』

ミサキ「命令違反に関しては、甘んじて処分を受けます。」

ミサキは斑目に言う。

ミサキ「ですが、この戦況において後方支援が正しい判断だと思えません。」

サクラ「ミ、ミサキさん……斑目さんに、なんてことを……」

斑目『ほう。』

翔「……。」

ミサキの反論に、

斑目『ならば、その判断の正しさを証明しよう。簡単だ。目の前の光景をみてみろ。』

と、斑目は言う。メンバー達が目の前の光景を見てみると……

 

 

 

ピカッ…ズギュゥゥウウウウウウウウン!!

 

 

 

オートギアが熱線を発射すると…ピグマリオンや妖魔の群れが、一瞬で蒸発した。更に、

 

 

 

ガガガガガガガガーー!!

 

 

 

ガトリング砲から放たれる銃弾の嵐は、ピグマリオンや妖魔に風穴を開け、瞬時に消滅させた。

アヤ「すごっ……ピグマリオンや妖魔が消し飛んでく……」

斑目『この程度の敵ならば、機械どもの方が適切に対処できる。お前たちがしたことは…ただ、いたずらに戦場を混乱させただけだ。』

ミサキ「くっ………!」

ヤマダ「…………。」

斑目の言葉に、ミサキもヤマダも何も言い返せなかった。

ヤマダ「……………………。」

アヤ「ヤマダ、どうしたの黙って。ちょっと怖いんだけど。」

すると……

 

ヤマダ「ああー……!つまんねえーーーー!!」

 

ヤマダは急に大声をあげた。

アヤ「はあ……何言ってんの。」

アヤは困惑しつつも、

アヤ「あたしらはシレーヌの歌声で消耗しちゃうんだから。」

ヤマダの説得(?)を始める。

アヤ「あのロボットが頑張ってくれるんなら…それで、街が平和になるんなら…それでいいじゃん!」

アヤがそう言った次の瞬間……

ヤマダ「リーダーって…そんなにつまんねえ人間でしたっけ…?」

と、ヤマダは失望したような声でアヤに言った。

アヤ「は、はぁ…!?八つ当たりしないでくれる!?」

アヤはヤマダに反論する。

翔「おい、いい加減にしろヤマダ!今この場でてめぇ個人の感情なんて関係ねぇんだよ。」

ヤマダ「なっ、しょ…翔さん……」

ミサキ「翔さん!!私たちが後方支援だなんて、そんなの……正しい判断だと思えません!翔さんもそうですよね!?」

翔「てめぇのその考えの方が正しいと思えねぇよ。少なくとも俺からしたらな……」

ミサキの考えをバッサリ切り捨てる翔。

翔「お前たちはシレーヌとの戦いで色んな力を消耗している。オートギアが戦っている時は、俺たちは休む時……そう思えば良いじゃねぇか。それに、まだお前たちが戦えねぇって決まった訳じゃねぇだろうが、よく考えろよ。」

ミサキ&ヤマダ「「……。」」

翔の言葉にも、ミサキとヤマダは反論できなかった。

アヤ「ほら、翔もこう言ってるじゃん。それに、ヤマダとミサキは見たの!?翔が苦しそうにしているところを」

翔「アヤ、もう良い。」

アヤ「…えっ?」

翔「余計なことを言うな。」

アヤ「…翔……」

そうこうしている内に……

ヒヨ「あっ!みて、みんな!」

ナナミ「ピグマリオン、及び妖魔の掃討完了だそうです。この短時間で、あれだけの数を……」

オートギアはピグマリオンと妖魔の殲滅に成功したのだ。

レイナ「残るはシレーヌね…さて、どうするつもりかしら…」

 

PPP--

 

自衛官『オートギア。目標をシレーヌに設定!』

オートギアはエネルギーをチャージし始める。

自衛隊員『熱線兵器充填!完了次第、一斉掃射--!』

小鳥遊『チェック・メイトだ。』

だが……

 

バサッ……バサッ……

 

カナ『……なんてこと!シレーヌが飛翔準備開始!』

シレーヌは上空に逃げようとしている。

翔「くそ、逃げる気か……!おい、急げ!!逃げられるぞ!!」

小鳥遊「まずいな。掃射準備を急がせろ。」

翔と小鳥遊大臣は、自衛隊に告げる。

諒芽「くそっ、逃がすか!!」ズダダダダーー!!

紫「くっ!」ダァンッ!ダァンッ!

友香「っ!!」ダァンッ!ダァンッ!

一海「ちっくしょぉぉおおおおおおお!!」ズダダダダーー!!

諒芽はゼンリンシューター、紫はサイガフォン、友香はマグナバイザー、一海はブレイクガンナーから銃弾や光弾をシレーヌ目掛けて乱射する。だが、彼らの抵抗もむなしく……

カナ『シレーヌ、飛翔を開始!』

 

バサァッ……バサァッ……バサァッ……バサァッ……

 

シレーヌはスカイタワー上空へ行ってしまった。

小鳥遊『ただちに掃射を中止。』

小鳥遊大臣の指示により、オートギアはチャージを止める。

小鳥遊『こうまでしても逃げるのか。--まったく行き汚いものだ。』

苦虫を噛み潰したような表情を見せる小鳥遊大臣。

カナ『シレーヌ、高度600mで停止。あと一息だったのに----』

シオリ「また…逃げられてしまいましたね。」

上空にいるシレーヌを呆然と見上げるシオリ。

翔「っ!!」ドスッ!…ガッ、ダンッ、ガツッ!!

翔は怒りがおさえられないのか、地面に拳を打ち付け、悔しそうにしていた。

深雪「…翔君。」

蜜璃「……。」

怒りをおさえられずにいたのは、

ミサキ「何をやっているのよ!?とどめも刺さずに逃げられるなんて!!」

ミサキも同じだった。

レイナ「ミサキ、落ち着きなさい。小鳥遊大臣に失礼よ。」

レイナはミサキに言う。

 

PPP--

 

小鳥遊『…構わんよ、レイナ君。ミサキ君の憤りは、十二分に理解できる。』

小鳥遊大臣は通信機から語りかける。

小鳥遊『我らが誇る熱線兵器をもってしても、最大射程は500m足らず。』

流石のオートギアでも、上空600mの高さにいるシレーヌを撃ち落とすことは不可能に等しかった。

小鳥遊『あれだけひきつけていればと思ったが、読みが甘かったようだ。』

翔「……。」

小鳥遊大臣のこの言葉に、翔は……

 

翔「なら、半分のオートギアには雑魚をぶっ潰させといて、もう半分のオートギアはエネルギーをためていつでも熱線を撃てるようにするとか、そう言う工夫をすれば良かっただろう!?防衛大臣なら、少しは頭使えよ。」

と、小鳥遊大臣にキツく当たった。

蜜璃「しょ、翔君…!」アセアセ

小鳥遊『青空君の言うとおりだ…そうしていれば、シレーヌを倒せたかもしれん。本当に、申し訳ない。』

通信機から翔に謝罪する小鳥遊大臣。

レイナ「次のプランはあるのかしら?」

レイナは小鳥遊大臣に聞くと……

小鳥遊『二の手をもたぬ政治家は、詐欺師とかわらない。』

と、小鳥遊大臣は返答した。

レイナ「……は?」汗

意味不明な返答に、困惑するレイナ。

小鳥遊『いま私が作った。至極、名言だろう?』

翔「…っ!!」ブチッ…

小鳥遊大臣の言葉に……

 

翔「次の計画はあんのかって聞いてんだ!!くっだらねぇこと言ってるとぶっ潰すぞゴラァッ!!

 

翔はブチキレ、通信機から小鳥遊大臣に怒鳴り散らした。

小鳥遊『そう怒らないでくれ、青空君。次の計画はちゃんと用意している。今回の作戦でそのための時間も稼げた。』

レイナ「そ、そう。」汗

翔「あるなら最初からそう言えよ。」

小鳥遊『キツいねぇ…私は人と話すのが好きなんだよ。』

翔「んなこたぁどうでもいい。それと…あんたのその至極名言っつうのは、あんたの心の中でほざいときゃ良いんだよ。」

小鳥遊大臣にキツく当たる翔。彼の容赦ない言葉に、流石の小鳥遊大臣も参っている様子だった。

小鳥遊『今日の作戦はここまでだ。引き続き、自衛隊は周辺警備をつとめる。君たちは十分に戦った。……帰ってゆっくり休んでくれ。』

小鳥遊大臣がそう言った後、通信が切れた。

カナ『通信、終了しました。』

レイナ「なんというか……食えないオジサマね。」

翔「…ったく、ムカつく野郎だなぁ……」

レイナ「…翔君。聞いての通り、今日の任務は完了よ。」

翔「…あぁ、分かってる。」

レイナ「さ、帰りましょ。汗でドロドロ…早くシャワーを浴びたいわ。」

Dollsのメンバー達には、疲れの色が見える。

ナナミ「全くです。それから経口で糖分補給も。」

アヤ「ま、いろいろあったからね。少しくらい、贅沢してもいいわよね!」

ユキ「たくさん動いたから…おなか、空きました…」

メンバー達はドールハウスに向かって歩き始める。

ミサキ「……。」

黙り込むミサキに、サクラとシオリは声をかけられずにいた。

ミサキ「シオリ、サクラ…あなたたちはこれでいいの…!?」

シオリ「ミサキさん……」

サクラ「えっと、その、私は……」

ミサキに聞かれたシオリとサクラは戸惑っていた。

ミサキ「--もういい!」

ミサキは足早にドールハウスに向かって歩き始めた。取り残されたサクラとシオリの元に、ヤマダがやって来て……

ヤマダ「…みなさん、仲良しごっこ楽しそうっすね。」

皮肉をぶつけた。

ヤマダ「自分は死ぬほど退屈したね。けっ……来るんじゃなかったっす。」

そう吐き捨てると、ドールハウスに向かって歩き始めた。

翔「……アイツら。」

そんなミサキとヤマダを見た翔は、思わずため息をついてしまう。そして、サクラとシオリに歩み寄り、肩を叩く。

翔「ミサキはああ言ったが…良いとか悪いとかそういう問題じゃねぇ……ヤマダは八つ当たりしてきたが…真に受ける必要はねぇ。」

サクラ「翔さん…」

シオリ「翔君…」

翔「…やれることはやったんだ。今日はもう、帰ろうぜ?」

声をかけた翔と共に、サクラとシオリもドールハウスに戻って行く。深雪と蜜璃も彼らに続く。一海達も、シェアハウスに帰って行った。

 

 

 

蜜璃「みんな、疲れてるよね?ちょっと待ってて。」

蜜璃はメイジのベルトを操作し、魔法を発動しようとするが……

蜜璃「……あ、あれ?」

どういうわけか、魔法が発動されない。

翔「…どうした?」

サクラ「み、蜜璃さん…?」

蜜璃「あれ、おかしいな……いつもなら発動できるのに。」

翔「何?…胡蝶さんはどうだ?」

深雪「あ、はい。今やります。」

深雪も魔法を発動しようと、自身のメイジのベルトを動かし、指輪をかざすが……やはり、反応しない。

シオリ「深雪さんまで…」

翔「胡蝶さんと七草さんの魔法が発動されない……何故だ?」

蜜璃「ということは、まさか……」

蜜璃は仮面ライダーメイジに変身しようと試みたが……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蜜璃「…う、ウソ……変身できない…」

 

変身ができなくなっていた。深雪も同じようにしたが、やはり変身できない。

シオリ「まさか、シレーヌの歌声で……」

翔「いや、奴が歌声を響かせている時でも問題なく変身できていた…だから、それは考えられん。」

サクラ「えっ、じゃあ…どうして……」

翔(……何なんだよ…一体……)

この状況に、ただならぬ不安を覚える翔であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???「…珠美様、これが適合しそうな人物が見つかりました。」

???「それは本当ですか、登史郎?」

深雪と蜜璃を、2人の謎の人物が見ていた。男の手には『ザイアスラッシュライザー』のような物、女の手には『エイムズショットライザー』に似た変身ベルトと思われる物が握られていた。

 

???「…僕らでは、この“アバドライザー”は使いこなせなかった……だけど、あの2人なら……」

???「…そうだと良いのですが……」




いかがでしたか?今回はここまでです。



2月になったので、プレミアムバンダイで購入した商品が発送されるのを、今か今かと待っています。

次回も、お楽しみに
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