〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』 作:やさぐれショウ
10コの内の2つの歯車にヒビが入ったものの…彼らは『いつか直せる』と信じていた……
だが……
歯車は少しずつ…少しずつ……狂って行く。
では、本編へどうぞ
戦闘は終わり、前線に向かったミサキとヤマダを連れ戻すことに成功した。
PPP--
カナ『戦闘、終了です。』
斑目『満足か。ミサキ、ヤマダ。』
斑目の言葉に、空気が重くなる。
斑目『お前たちは前線をかき乱して他のドール、及び青空たちを危険にさらした。』
ミサキ「命令違反に関しては、甘んじて処分を受けます。」
ミサキは斑目に言う。
ミサキ「ですが、この戦況において後方支援が正しい判断だと思えません。」
サクラ「ミ、ミサキさん……斑目さんに、なんてことを……」
斑目『ほう。』
翔「……。」
ミサキの反論に、
斑目『ならば、その判断の正しさを証明しよう。簡単だ。目の前の光景をみてみろ。』
と、斑目は言う。メンバー達が目の前の光景を見てみると……
ピカッ…ズギュゥゥウウウウウウウウン!!
オートギアが熱線を発射すると…ピグマリオンや妖魔の群れが、一瞬で蒸発した。更に、
ガガガガガガガガーー!!
ガトリング砲から放たれる銃弾の嵐は、ピグマリオンや妖魔に風穴を開け、瞬時に消滅させた。
アヤ「すごっ……ピグマリオンや妖魔が消し飛んでく……」
斑目『この程度の敵ならば、機械どもの方が適切に対処できる。お前たちがしたことは…ただ、いたずらに戦場を混乱させただけだ。』
ミサキ「くっ………!」
ヤマダ「…………。」
斑目の言葉に、ミサキもヤマダも何も言い返せなかった。
ヤマダ「……………………。」
アヤ「ヤマダ、どうしたの黙って。ちょっと怖いんだけど。」
すると……
ヤマダ「ああー……!つまんねえーーーー!!」
ヤマダは急に大声をあげた。
アヤ「はあ……何言ってんの。」
アヤは困惑しつつも、
アヤ「あたしらはシレーヌの歌声で消耗しちゃうんだから。」
ヤマダの説得(?)を始める。
アヤ「あのロボットが頑張ってくれるんなら…それで、街が平和になるんなら…それでいいじゃん!」
アヤがそう言った次の瞬間……
ヤマダ「リーダーって…そんなにつまんねえ人間でしたっけ…?」
と、ヤマダは失望したような声でアヤに言った。
アヤ「は、はぁ…!?八つ当たりしないでくれる!?」
アヤはヤマダに反論する。
翔「おい、いい加減にしろヤマダ!今この場でてめぇ個人の感情なんて関係ねぇんだよ。」
ヤマダ「なっ、しょ…翔さん……」
ミサキ「翔さん!!私たちが後方支援だなんて、そんなの……正しい判断だと思えません!翔さんもそうですよね!?」
翔「てめぇのその考えの方が正しいと思えねぇよ。少なくとも俺からしたらな……」
ミサキの考えをバッサリ切り捨てる翔。
翔「お前たちはシレーヌとの戦いで色んな力を消耗している。オートギアが戦っている時は、俺たちは休む時……そう思えば良いじゃねぇか。それに、まだお前たちが戦えねぇって決まった訳じゃねぇだろうが、よく考えろよ。」
ミサキ&ヤマダ「「……。」」
翔の言葉にも、ミサキとヤマダは反論できなかった。
アヤ「ほら、翔もこう言ってるじゃん。それに、ヤマダとミサキは見たの!?翔が苦しそうにしているところを」
翔「アヤ、もう良い。」
アヤ「…えっ?」
翔「余計なことを言うな。」
アヤ「…翔……」
そうこうしている内に……
ヒヨ「あっ!みて、みんな!」
ナナミ「ピグマリオン、及び妖魔の掃討完了だそうです。この短時間で、あれだけの数を……」
オートギアはピグマリオンと妖魔の殲滅に成功したのだ。
レイナ「残るはシレーヌね…さて、どうするつもりかしら…」
PPP--
自衛官『オートギア。目標をシレーヌに設定!』
オートギアはエネルギーをチャージし始める。
自衛隊員『熱線兵器充填!完了次第、一斉掃射--!』
小鳥遊『チェック・メイトだ。』
だが……
バサッ……バサッ……
カナ『……なんてこと!シレーヌが飛翔準備開始!』
シレーヌは上空に逃げようとしている。
翔「くそ、逃げる気か……!おい、急げ!!逃げられるぞ!!」
小鳥遊「まずいな。掃射準備を急がせろ。」
翔と小鳥遊大臣は、自衛隊に告げる。
諒芽「くそっ、逃がすか!!」ズダダダダーー!!
紫「くっ!」ダァンッ!ダァンッ!
友香「っ!!」ダァンッ!ダァンッ!
一海「ちっくしょぉぉおおおおおおお!!」ズダダダダーー!!
諒芽はゼンリンシューター、紫はサイガフォン、友香はマグナバイザー、一海はブレイクガンナーから銃弾や光弾をシレーヌ目掛けて乱射する。だが、彼らの抵抗もむなしく……
カナ『シレーヌ、飛翔を開始!』
バサァッ……バサァッ……バサァッ……バサァッ……
シレーヌはスカイタワー上空へ行ってしまった。
小鳥遊『ただちに掃射を中止。』
小鳥遊大臣の指示により、オートギアはチャージを止める。
小鳥遊『こうまでしても逃げるのか。--まったく行き汚いものだ。』
苦虫を噛み潰したような表情を見せる小鳥遊大臣。
カナ『シレーヌ、高度600mで停止。あと一息だったのに----』
シオリ「また…逃げられてしまいましたね。」
上空にいるシレーヌを呆然と見上げるシオリ。
翔「っ!!」ドスッ!…ガッ、ダンッ、ガツッ!!
翔は怒りがおさえられないのか、地面に拳を打ち付け、悔しそうにしていた。
深雪「…翔君。」
蜜璃「……。」
怒りをおさえられずにいたのは、
ミサキ「何をやっているのよ!?とどめも刺さずに逃げられるなんて!!」
ミサキも同じだった。
レイナ「ミサキ、落ち着きなさい。小鳥遊大臣に失礼よ。」
レイナはミサキに言う。
PPP--
小鳥遊『…構わんよ、レイナ君。ミサキ君の憤りは、十二分に理解できる。』
小鳥遊大臣は通信機から語りかける。
小鳥遊『我らが誇る熱線兵器をもってしても、最大射程は500m足らず。』
流石のオートギアでも、上空600mの高さにいるシレーヌを撃ち落とすことは不可能に等しかった。
小鳥遊『あれだけひきつけていればと思ったが、読みが甘かったようだ。』
翔「……。」
小鳥遊大臣のこの言葉に、翔は……
翔「なら、半分のオートギアには雑魚をぶっ潰させといて、もう半分のオートギアはエネルギーをためていつでも熱線を撃てるようにするとか、そう言う工夫をすれば良かっただろう!?防衛大臣なら、少しは頭使えよ。」
と、小鳥遊大臣にキツく当たった。
蜜璃「しょ、翔君…!」アセアセ
小鳥遊『青空君の言うとおりだ…そうしていれば、シレーヌを倒せたかもしれん。本当に、申し訳ない。』
通信機から翔に謝罪する小鳥遊大臣。
レイナ「次のプランはあるのかしら?」
レイナは小鳥遊大臣に聞くと……
小鳥遊『二の手をもたぬ政治家は、詐欺師とかわらない。』
と、小鳥遊大臣は返答した。
レイナ「……は?」汗
意味不明な返答に、困惑するレイナ。
小鳥遊『いま私が作った。至極、名言だろう?』
翔「…っ!!」ブチッ…
小鳥遊大臣の言葉に……
翔「次の計画はあんのかって聞いてんだ!!くっだらねぇこと言ってるとぶっ潰すぞゴラァッ!!」
翔はブチキレ、通信機から小鳥遊大臣に怒鳴り散らした。
小鳥遊『そう怒らないでくれ、青空君。次の計画はちゃんと用意している。今回の作戦でそのための時間も稼げた。』
レイナ「そ、そう。」汗
翔「あるなら最初からそう言えよ。」
小鳥遊『キツいねぇ…私は人と話すのが好きなんだよ。』
翔「んなこたぁどうでもいい。それと…あんたのその至極名言っつうのは、あんたの心の中でほざいときゃ良いんだよ。」
小鳥遊大臣にキツく当たる翔。彼の容赦ない言葉に、流石の小鳥遊大臣も参っている様子だった。
小鳥遊『今日の作戦はここまでだ。引き続き、自衛隊は周辺警備をつとめる。君たちは十分に戦った。……帰ってゆっくり休んでくれ。』
小鳥遊大臣がそう言った後、通信が切れた。
カナ『通信、終了しました。』
レイナ「なんというか……食えないオジサマね。」
翔「…ったく、ムカつく野郎だなぁ……」
レイナ「…翔君。聞いての通り、今日の任務は完了よ。」
翔「…あぁ、分かってる。」
レイナ「さ、帰りましょ。汗でドロドロ…早くシャワーを浴びたいわ。」
Dollsのメンバー達には、疲れの色が見える。
ナナミ「全くです。それから経口で糖分補給も。」
アヤ「ま、いろいろあったからね。少しくらい、贅沢してもいいわよね!」
ユキ「たくさん動いたから…おなか、空きました…」
メンバー達はドールハウスに向かって歩き始める。
ミサキ「……。」
黙り込むミサキに、サクラとシオリは声をかけられずにいた。
ミサキ「シオリ、サクラ…あなたたちはこれでいいの…!?」
シオリ「ミサキさん……」
サクラ「えっと、その、私は……」
ミサキに聞かれたシオリとサクラは戸惑っていた。
ミサキ「--もういい!」
ミサキは足早にドールハウスに向かって歩き始めた。取り残されたサクラとシオリの元に、ヤマダがやって来て……
ヤマダ「…みなさん、仲良しごっこ楽しそうっすね。」
皮肉をぶつけた。
ヤマダ「自分は死ぬほど退屈したね。けっ……来るんじゃなかったっす。」
そう吐き捨てると、ドールハウスに向かって歩き始めた。
翔「……アイツら。」
そんなミサキとヤマダを見た翔は、思わずため息をついてしまう。そして、サクラとシオリに歩み寄り、肩を叩く。
翔「ミサキはああ言ったが…良いとか悪いとかそういう問題じゃねぇ……ヤマダは八つ当たりしてきたが…真に受ける必要はねぇ。」
サクラ「翔さん…」
シオリ「翔君…」
翔「…やれることはやったんだ。今日はもう、帰ろうぜ?」
声をかけた翔と共に、サクラとシオリもドールハウスに戻って行く。深雪と蜜璃も彼らに続く。一海達も、シェアハウスに帰って行った。
蜜璃「みんな、疲れてるよね?ちょっと待ってて。」
蜜璃はメイジのベルトを操作し、魔法を発動しようとするが……
蜜璃「……あ、あれ?」
どういうわけか、魔法が発動されない。
翔「…どうした?」
サクラ「み、蜜璃さん…?」
蜜璃「あれ、おかしいな……いつもなら発動できるのに。」
翔「何?…胡蝶さんはどうだ?」
深雪「あ、はい。今やります。」
深雪も魔法を発動しようと、自身のメイジのベルトを動かし、指輪をかざすが……やはり、反応しない。
シオリ「深雪さんまで…」
翔「胡蝶さんと七草さんの魔法が発動されない……何故だ?」
蜜璃「ということは、まさか……」
蜜璃は仮面ライダーメイジに変身しようと試みたが……
蜜璃「…う、ウソ……変身できない…」
変身ができなくなっていた。深雪も同じようにしたが、やはり変身できない。
シオリ「まさか、シレーヌの歌声で……」
翔「いや、奴が歌声を響かせている時でも問題なく変身できていた…だから、それは考えられん。」
サクラ「えっ、じゃあ…どうして……」
翔(……何なんだよ…一体……)
この状況に、ただならぬ不安を覚える翔であった。
???「…珠美様、これが適合しそうな人物が見つかりました。」
???「それは本当ですか、登史郎?」
深雪と蜜璃を、2人の謎の人物が見ていた。男の手には『ザイアスラッシュライザー』のような物、女の手には『エイムズショットライザー』に似た変身ベルトと思われる物が握られていた。
???「…僕らでは、この“アバドライザー”は使いこなせなかった……だけど、あの2人なら……」
???「…そうだと良いのですが……」
いかがでしたか?今回はここまでです。
2月になったので、プレミアムバンダイで購入した商品が発送されるのを、今か今かと待っています。
次回も、お楽しみに