〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』   作:やさぐれショウ

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プレミアムバンダイで買った商品の発送日を知りましたが、待ちきれずにいるやさぐれショウです。



謎の仮面ライダーを『アバドン』と呼んでいた登史郎だったが……Z達に怪我を翔とVは、どこへ運ばれたのか……?

では、本編へどうぞ


第百七十九話 その名はアバドン

翔「……ッ?」ハァッ………ハァッ………

 

どれぐらい意識を失っていたのだろう……ゆっくりと意識を取り戻してきた翔は、ほのかに感じる温かさで目を覚ました。

翔「…………。」

翔(あの謎のライダー達は……Vは……どこだ……?)

翔は身体を起こそうとするも、思うように動かなかった。首を少し持ち上げて自分の身体を見ても、特に拘束はされていなかった。ただ、丁寧に手当てされていた。

翔(縛られてねぇなら…まだマシか……)

その時……

 

「翔君。」

 

聞き覚えのある声が聞こえてきた。その直後……翔の視線から見て左側からひょこっと誰かが顔を見せる。

翔「…ッ…!」

そこにいたのは……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

深雪「目が覚めましたか、翔君?」

 

優しい笑顔を見せる深雪だった。続いて……

蜜璃「翔君、大丈夫!?」

心配そうな表情を浮かべる蜜璃も翔に顔を見せた。

翔「……そこに…座りたい……」

翔は壁際を指差す。

蜜璃「あ、うん分かった…翔君、ちょっとごめんね?」

蜜璃は軽々と翔を抱えると、彼を壁際に寄りかからせた。

翔「……。」

蜜璃「気になるとこはない?」

翔「…大丈夫。」

翔は壁に寄りかかった状態になったところで……

 

翔「…胡蝶さん…七草さん……何で、ここに…?」

 

と、深雪と蜜璃に尋ねる。

深雪「翔君が心配だったので、来ちゃいました。」

蜜璃「私も、翔君が心配で…つい……」

翔「つい、来ちゃいましたって……」

深雪と蜜璃の返答に困惑する翔。

翔「…なぁ…Vは、どこに…?」

深雪「彼女なら、そちらに。」

深雪の視線の先を見てみると、丁寧に手当てされたVが、寝息を立てていた。

翔「…無事なのか?」

蜜璃「うん、命に別状は無いよ。」

翔「…そうか、良かった…」

翔は緊張が解けたのか、壁に深く寄りかかった。

蜜璃「あ、そうだ。翔君、お腹空いてない?何か軽食作るよ?」

翔「…あぁ、頼んでも良いか?」

蜜璃「分かった、すぐ作るね。」

蜜璃はカセットコンロと小さな鍋を用意すると、軽食を作り始めた。

深雪「翔君。これ、温かいココアです。飲みますか?」

深雪はマグカップに入ったミルクココアを翔に渡す。

翔「…ありがとう。」

深雪からココアを受け取った翔は、ゆっくり少しずつ飲み始めた。

翔「…ふぅ。」

蜜璃「翔君、ベーコンとウインナー焼いたよ。」

蜜璃が盛り付けた紙皿を持ってくる。そこには、一口サイズにカットされたベーコンやウインナーが並んでいた。

翔「…ありがとう、そこに置いといてくれ。」

蜜璃「うん。」

翔の指定された場所に、軽食を置く蜜璃。

翔「…聞きてぇことがあんだけど、良いか?」

翔は軽食を食べながら、深雪と蜜璃に尋ねる。

深雪「大丈夫ですよ?」

蜜璃「何でも聞いて?」

そして、翔は…突如現れた2人の仮面ライダーについて…覚えている限りの特徴をできるだけ具体的に伝えたる。

深雪「…うーん、私にはよく分からないです。お力になれず、申し訳ありません。」

蜜璃「灰緑色で、黄色い目…一人が右肩のアーマーと首元のパイプが赤、もう一人は青……うーん……」

深雪と蜜璃では分からないだろうと感じた翔は…

 

翔「そういや…珠美って名乗ってきた女が『アバドン』って言ってたような……

 

…と、ボソッと呟いた。

蜜璃「あばどん(?)……って、何…?」

深雪「『ヨハネの黙示録』に登場する天使の一種で、ヘブライ語で「破壊の場」「滅ぼす者」「奈落の底」を意味するんです。また、奈落の主とも言われていまして、奈落の鍵を管理し、千年もの間サタンを閉じ込めていたそうですよ。」

深雪の説明に「へぇ~、そうなんだ!」と納得した様子の蜜璃。

翔「……。」

深雪「翔君、先程話してくださった仮面ライダーに、こう名付けるのはどうでしょうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その名はアバドン、『仮面ライダーアバドン』です♪」

 

翔「…仮面ライダー、アバドン……まぁ、いいんじゃねぇの?」

蜜璃「仮面ライダーアバドンかぁ~、何だかカッコいいッ!!」

深雪の提案により『仮面ライダーアバドン』と名付けられた謎の2人の仮面ライダー達。

深雪「あ、そうです。」

翔「…?」

蜜璃「どうしたの、深雪ちゃん?」

深雪は少し頬を膨らませ、翔に言う。

深雪「私、怒っているんですよ、翔君?」

翔「…あれか。勝手に医務室を抜け出したことだろ?」

深雪「そうです。どうして抜け出したりしたんですか?」

怒っていると言った深雪だが、声は優しい。

翔「墨田区があんな状況になっちまったんだ…じっとしてられなかったんだよ。」

墨田区のシンボルであるスカイタワーでは、シレーヌの影響で、一般市民達による殺し合いが発生し、多くの犠牲者が出てしまったのだ。そんな中での検査入院は、翔にとっては無理な話だった。

翔「それに…俺は害特の連中を信用できん……シレーヌ取り逃がすわ、防衛大臣は至極名言という名のくだらねぇセリフをほざくわ……とにかく、信用なんてできん。」

今の翔は、害特を信用していない様子。

深雪「そうですか…まぁ、とにかく今日はゆっくり休んでくださいね?」

翔「わかった、流石にこんな身体じゃ戦えねぇし……」

その後、Vも目を覚まし、この場で少し身体を休めた後、ドールハウスへと戻った。

 

 

 

愛「翔君、傷だらけじゃん!どうしたの!?」

ドールハウスについた時、愛は翔を心配した。

翔「少し油断した…」

愛「少しどころじゃないよ!!と、とにかく医務室に!!」

翔「分かったから…後、V(コイツ)もよろしく。」

V「あ、初めまして…私はVです。」

愛「あたしは『片山 愛』、これでも医者なんだ。えっと、Vちゃんは翔君の知り合いかな?」

翔「まぁな。」

愛はVをドールハウスに招き入れ、医務室で治療することになった。斑目もカナも初めはビックリしていたが、翔の説明もあり、Vは翔のボディーガードとなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃……

 

Y「おい!箒達はまだ来ねぇのかよ!?」

X「知らないよ…まぁ、洗脳済みだし…その内戻って来るでしょ?」

Z達はとある廃墟に身を潜め、身体を休ませていた。

Z「……。」

終始不機嫌な様子のZは、眉間にシワを寄せていた。

Z(くそが…たかが量産型ライダーごときに、このオレが……負けるはずが無い!!あんなの、まぐれだ…まぐれに決まってる!)

既に負けているにも関わらず、心の中で負け惜しみをしているZ。

Y「くそ!オレは待てん…お前らが探さねぇなら、オレ1人で箒達を探して連れ戻してやる!!」

X「勝手にすれば?」

Y「おいZ!お前も行くだろ!?」

Z「黙れ!オレは今、機嫌が(わり)いんだよ…行きたければ1人で行けば良いだろ?」

Y「ッ!!…この腰抜け共が!!」

イライラが収まらないYは2人にそう吐き捨てると、箒達を探しにどこかへ行ってしまった。続いて、Xも立ち上がる。

X「オレもオレで好きにやらせてもらうよ。」

Z「何?…X、貴様裏切るのか!?」

X「裏切るも何も、オレらは初めから仲間じゃないでしょ?いつまで寝惚けてるのさ?ヒロイン達がいなくなった今、Quartzerは終わりさ。」

Xはそう言うと、立ち去っていった。

Z「ッ!!!!」ガッ!!

Zは足元に転がっていたポリタンクを蹴飛ばす。

Z「…ふざけるな、ふざけるなふざけるなフザケルナ!!」

Z(アイツら、騙していたのかオレを…ずっと…!…これも、全部青空 翔…貴様のせいだ!貴様だけは、絶対に殺す!!)

今のZには、翔に対する殺意だけが原動力となっていた。洗脳して自分のモノになった推しのヒロイン達を失い、Quartzerは静かに崩壊していった。




いかがでしたか?今回はここまでです。



その名はアマゾンではありません。その名は“アバドン”です。

次回も、お楽しみに
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