〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』 作:やさぐれショウ
この物事も、ついに180話を突破しました。個人事ですが、早くアバドライザー届かないかな~?
ま、気長に待ちますかね。
では、本編へどうぞ
翔(今のミサキが行く場所と言ったら、シミュレーションルームだろうな……)
そう思い、シミュレーションルームにやって来る翔。シミュレーターにはミサキがおり、幻像ピグマリオンや幻像妖魔と戦っていた。
翔(…やっぱりなぁ……)
ミサキ「……ふぅ。」
訓練を終えたミサキが、シミュレーターから出てきた。そんな彼女に、シオリとサクラが声をかける。
シオリ「ミサキさん。シミュレーターで気はすみました?」
サクラ「私、この前からミサキさんのこと、とても心配です。」
ミサキ「……。」
次第に険しい表情になっていくミサキ。
サクラ「思い詰めているんじゃないかって……」
黙っていたミサキだが、ここで口を開く。
ミサキ「……貴女たちはどうなの?」
ミサキはサクラとシオリに問い詰める。
ミサキ「戦うことを奪われるかもしれない。…貴女たちはそれでいいの?」
シオリ「私はわかりません。まだ、実感が全然わかないから……」
サクラ「戦うことは怖いです。でも、このままじゃいけないって……今はそうとしか----」
ミサキ「……そう。」
ミサキは翔の方に振り向く。
ミサキ「翔さんはどうなんですか?」
彼女の表情は未だに険しい。
翔「…まだ完全に戦えねぇって決まった訳じゃねぇだろ?それに…今は休み時なんだよ……って、俺は思うが。」
翔の言葉を聞いたミサキは……
ミサキ「……もういいです。心配かけて悪かったわ。…戻りましょう。」
と、言い…寮へと戻っていった。
ユキ「……。」
レイナ「……。」
アヤ「……。」
寮では、暗いムードになったメンバー達がいた。
サクラ「あの……おやつにしましょうか…?」
シオリ「そうですね。では、私は紅茶を--」
ヒヨ「そうだね!ヒヨ、だいさんせ--」
サクラ、シオリ、ヒヨは無理をしながらそう言うも……
ミサキ「そんなことしてる場合?」
ミサキはそれを反対している様子……
ミサキ「貴女たち本当に、害特にシレーヌが倒せると思ってるの?」
翔「……。」
ミサキ「シレーヌは強い。これまで私たちが戦ったどの敵よりも。それを、あんな……!」
アヤ「機械なんかに?」
アヤがそう言うと…
ミサキ「……。」
途端に黙り込むミサキ。
アヤ「あたしだって、害特とか、オートギアとか、イキナリなにそれって感じだけどさ。仕方ないじゃん。相性の問題なんだから。」
アヤの次に、レイナが言う。
レイナ「シレーヌは特殊だわ。あの歌声…精神を凶暴にしてしまう。なら、任せるべきよ。心を持たないモノに。」
アヤとレイナの言葉を聞いたミサキは…
ミサキ「……みんなもそう思うの?」
周りのメンバー達の意見を聞いてみる。
ナナミ「そうですね。効率的な作戦だと思いますけど。」
ユキ「私も……そう、思います。」
ナナミとユキはアヤとレイナと同意見であった。
ナナミ「ミサキさん、ちょっと変ですよ。効率を重視するなら----」
ヒヨ「そ、それじゃあさ!シミュレーターバトル、しようよ!」
ヒヨはナナミの話を遮って言う。
ヒヨ「ヒヨ、ちょっぴりフカンゼンネンショー?体、動かしたりなかったんだー!」
サクラ「そ、そうだね、ヒヨちゃん!私も、試してみたいスキルがあって…!」
ヒヨの話に乗るサクラ。
サクラ「…ミサキさん。それで、今日はおしまいにしませんか…?」
しかし……
ミサキ「私はさっき訓練はすませたわ。これ以上は非効率よ。」
ミサキはそれをバッサリと切り捨てた。
ミサキ「…部屋に戻ります。いいですね、翔さん。」
翔「……。」
翔は重いため息を着くと……
翔「お前は、そんなことしてる場合かって言っていたが……なら、逆にどうしろってんだ?」
と、ミサキに問い詰める。
ミサキ「……。」
翔の言葉に、何も言い返せないミサキ。
翔「…はぁ、俺がお前に言いてぇのはこれじゃねぇ……
……お前は…自分の存在意義を奪われるのが、嫌なんだろ?」
翔の言葉に、目を丸くするミサキ。
翔(やっぱりそうか……ま、そりゃそうだろう。)
翔「その気持ち、分からなくもない。」
だが、翔はミサキに寄り添うのではなく……
翔「けどな…いくらお前が認められないって喚こうが、現実は変わんねぇんだよ。喚いたところでなんになる、なぁ?喚いてる暇があんなら、新たな存在意義を探したらどうだ?……まぁ、喚きたければ好きなだけ喚けば良いさ…もう一度言うが、いくら喚いたって現実が塗り替えられることはねぇんだ。現実から目ェ反らしてんじゃねぇよ。」
…突き放すような言い方をした。
ミサキ「……。」
翔「俺からは以上だ…部屋に戻りな?」
ミサキ「…ッ!!」
ミサキは足早に自室に戻っていった。
アヤ「し、翔…いくらなんでも言い過ぎじゃ……」
翔「…なら、お前だったらアイツに何て言った?」
アヤ「えっと、そうじゃなくてね……その、ほんの少しだけでも良いから、寄り添っても良かったんじゃないかって…思ってね?」
アヤの言葉を聞いた翔は、アヤに問い詰める。
翔「仮に、今のアイツに寄り添ったところで…アイツが今の状況に『はい、そうですね』って納得すると思うか?」
アヤ「そ、それは……」
何も言い返せないアヤに……
翔「何も言えねぇか…それが答えだよ。」
と、翔は言った。
翔「寄り添うだけじゃなく、時には突き放すことも必要だ。よぉく覚えておけ。」
メンバー達にそう告げた翔は、寮から出ていった。
翔「……。」コツ…コツ…コツ…コツ……
誰もいないドールハウスの廊下を、翔はただ一人歩く。だが……
翔「…ッ!?」ドクン…
翔(…またか…!!)
突如、胸が苦しくなってきた。そして、その場で膝を着く翔。
翔「ぐっ、ア……あアァァッ…!!」ビキビキ…
胸の苦しさは次第に強くなっていき、それと同時に…翔の目が赤く濁っていく。
翔「ヴぅっ、アアアアァァァァッ!」
翔(ハラが…へッタ……!!)
翔は壁に掴まりながら、何とか自室に戻った。そして、あらかじめ買っておいたダブルチーズバーガーにかぶり付いた。その姿は、まるで餓えたケモノのようだった。
いかがでしたか?今回はここまでです。
いつも通りの日常が奪われつつあるメンバー達。そして、翔の身体を蝕むナニカ……果たして、彼らの運命は……
次回も、お楽しみに