〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』   作:やさぐれショウ

239 / 551
やさぐれショウです。



この物事も、ついに180話を突破しました。個人事ですが、早くアバドライザー届かないかな~?

ま、気長に待ちますかね。



では、本編へどうぞ


第百八十一話 軋んでゆく、日常

翔(今のミサキが行く場所と言ったら、シミュレーションルームだろうな……)

そう思い、シミュレーションルームにやって来る翔。シミュレーターにはミサキがおり、幻像ピグマリオンや幻像妖魔と戦っていた。

翔(…やっぱりなぁ……)

ミサキ「……ふぅ。」

訓練を終えたミサキが、シミュレーターから出てきた。そんな彼女に、シオリとサクラが声をかける。

シオリ「ミサキさん。シミュレーターで気はすみました?」

サクラ「私、この前からミサキさんのこと、とても心配です。」

ミサキ「……。」

次第に険しい表情になっていくミサキ。

サクラ「思い詰めているんじゃないかって……」

黙っていたミサキだが、ここで口を開く。

ミサキ「……貴女たちはどうなの?」

ミサキはサクラとシオリに問い詰める。

ミサキ「戦うことを奪われるかもしれない。…貴女たちはそれでいいの?」

シオリ「私はわかりません。まだ、実感が全然わかないから……」

サクラ「戦うことは怖いです。でも、このままじゃいけないって……今はそうとしか----」

ミサキ「……そう。」

ミサキは翔の方に振り向く。

ミサキ「翔さんはどうなんですか?」

彼女の表情は未だに険しい。

翔「…まだ完全に戦えねぇって決まった訳じゃねぇだろ?それに…今は休み時なんだよ……って、俺は思うが。」

翔の言葉を聞いたミサキは……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ミサキ「……もういいです。心配かけて悪かったわ。…戻りましょう。」

 

と、言い…寮へと戻っていった。

 

 

 

ユキ「……。」

レイナ「……。」

アヤ「……。」

寮では、暗いムードになったメンバー達がいた。

サクラ「あの……おやつにしましょうか…?」

シオリ「そうですね。では、私は紅茶を--」

ヒヨ「そうだね!ヒヨ、だいさんせ--」

サクラ、シオリ、ヒヨは無理をしながらそう言うも……

 

ミサキ「そんなことしてる場合?」

 

ミサキはそれを反対している様子……

ミサキ「貴女たち本当に、害特にシレーヌが倒せると思ってるの?」

翔「……。」

ミサキ「シレーヌは強い。これまで私たちが戦ったどの敵よりも。それを、あんな……!」

アヤ「機械なんかに?」

アヤがそう言うと…

 

ミサキ「……。」

 

途端に黙り込むミサキ。

アヤ「あたしだって、害特とか、オートギアとか、イキナリなにそれって感じだけどさ。仕方ないじゃん。相性の問題なんだから。」

アヤの次に、レイナが言う。

レイナ「シレーヌは特殊だわ。あの歌声…精神を凶暴にしてしまう。なら、任せるべきよ。心を持たないモノに。」

アヤとレイナの言葉を聞いたミサキは…

ミサキ「……みんなもそう思うの?」

周りのメンバー達の意見を聞いてみる。

ナナミ「そうですね。効率的な作戦だと思いますけど。」

ユキ「私も……そう、思います。」

ナナミとユキはアヤとレイナと同意見であった。

ナナミ「ミサキさん、ちょっと変ですよ。効率を重視するなら----」

ヒヨ「そ、それじゃあさ!シミュレーターバトル、しようよ!」

ヒヨはナナミの話を遮って言う。

ヒヨ「ヒヨ、ちょっぴりフカンゼンネンショー?体、動かしたりなかったんだー!」

サクラ「そ、そうだね、ヒヨちゃん!私も、試してみたいスキルがあって…!」

ヒヨの話に乗るサクラ。

サクラ「…ミサキさん。それで、今日はおしまいにしませんか…?」

しかし……

 

ミサキ「私はさっき訓練はすませたわ。これ以上は非効率よ。」

 

ミサキはそれをバッサリと切り捨てた。

ミサキ「…部屋に戻ります。いいですね、翔さん。」

翔「……。」

翔は重いため息を着くと……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翔「お前は、そんなことしてる場合かって言っていたが……なら、逆にどうしろってんだ?」

 

と、ミサキに問い詰める。

ミサキ「……。」

翔の言葉に、何も言い返せないミサキ。

翔「…はぁ、俺がお前に言いてぇのはこれじゃねぇ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……お前は…自分の存在意義を奪われるのが、嫌なんだろ?」

翔の言葉に、目を丸くするミサキ。

翔(やっぱりそうか……ま、そりゃそうだろう。)

翔「その気持ち、分からなくもない。」

だが、翔はミサキに寄り添うのではなく……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翔「けどな…いくらお前が認められないって喚こうが、現実は変わんねぇんだよ。喚いたところでなんになる、なぁ?喚いてる暇があんなら、新たな存在意義を探したらどうだ?……まぁ、喚きたければ好きなだけ喚けば良いさ…もう一度言うが、いくら喚いたって現実が塗り替えられることはねぇんだ。現実から目ェ反らしてんじゃねぇよ。」

 

…突き放すような言い方をした。

ミサキ「……。」

翔「俺からは以上だ…部屋に戻りな?」

ミサキ「…ッ!!」

ミサキは足早に自室に戻っていった。

アヤ「し、翔…いくらなんでも言い過ぎじゃ……」

翔「…なら、お前だったらアイツに何て言った?」

アヤ「えっと、そうじゃなくてね……その、ほんの少しだけでも良いから、寄り添っても良かったんじゃないかって…思ってね?」

アヤの言葉を聞いた翔は、アヤに問い詰める。

翔「仮に、今のアイツに寄り添ったところで…アイツが今の状況に『はい、そうですね』って納得すると思うか?」

アヤ「そ、それは……」

何も言い返せないアヤに……

 

翔「何も言えねぇか…それが答えだよ。」

 

と、翔は言った。

翔「寄り添うだけじゃなく、時には突き放すことも必要だ。よぉく覚えておけ。」

メンバー達にそう告げた翔は、寮から出ていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翔「……。」コツ…コツ…コツ…コツ……

誰もいないドールハウスの廊下を、翔はただ一人歩く。だが……

 

翔「…ッ!?」ドクン…

 

翔(…またか…!!)

突如、胸が苦しくなってきた。そして、その場で膝を着く翔。

翔「ぐっ、ア……あアァァッ…!!」ビキビキ…

胸の苦しさは次第に強くなっていき、それと同時に…翔の目が赤く濁っていく。

翔「ヴぅっ、アアアアァァァァッ!」

翔(ハラが…へッタ……!!)

翔は壁に掴まりながら、何とか自室に戻った。そして、あらかじめ買っておいたダブルチーズバーガーにかぶり付いた。その姿は、まるで餓えたケモノのようだった。




いかがでしたか?今回はここまでです。



いつも通りの日常が奪われつつあるメンバー達。そして、翔の身体を蝕むナニカ……果たして、彼らの運命は……

次回も、お楽しみに
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。