〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』   作:やさぐれショウ

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やさぐれショウです。



もうすぐ……もうすぐ届く…プレバンで購入した商品が…!それはそうと……

何故、翔にピグマリオンが見えるのか…その理由とは……

では、本編へどうぞ


第百八十四話 運命からの解放

翔(…アイツら、害特の出現に混乱しているな。特に、ミサキとヤマダはな……)

ドールハウスにある庭に、翔は一人でいた。そこに……

小鳥遊「…ここは、なかなか居心地の良い場所だね。」

小鳥遊大臣がやって来る。

翔「…あんたは、小鳥遊大臣……」

小鳥遊「素朴で、穏やかで、日当たりが良く、丹念に手入れされている。」

翔「…アイツらが掃除したり、花を育てたりしているからな……何だ?また至極名言とか言うくだらねぇ台詞でも吐きに来たのか?」

小鳥遊大臣に皮肉を込めて問い詰める翔。

小鳥遊「いいや、そうではない。成る程…彼女達が……それは、とても良いことだねえ。戦いの中の癒やし、とでも言おうか。」

小鳥遊大臣は翔に語り出す。

小鳥遊「…私には妻が居てね。彼女にも、この庭を、見せてやりたいものだ。」

翔(…コイツ、勝手に語り出しやがった……)

小鳥遊「だが、ここは国家機密の塊、部外者立ち入り厳禁だ。分かっているよ。」

翔「……。」

小鳥遊「それに…安心したまえ。私の妻はもうこの世にはいないんだ。」

小鳥遊大臣の言葉に……

 

翔「…何を安心しろってんだ。」

 

と、翔は言う。

小鳥遊「君は--青空君は、何を知っているのかな?」

翔「…は?」

小鳥遊大臣の問いかけに、困惑する翔。

小鳥遊「例えば…そうだな。通常、人間にはピグマリオンや蝶は視認できない。」

小鳥遊大臣の言うように、普通の人間にはピグマリオンや青白い蝶の姿を目視できないのだ。

小鳥遊「だが、私や害特に配属されている自衛隊員には、あれらが君たちと同じように視認できる。」

翔「…そういや、そうだな。」

小鳥遊「…目まぐるしい事態が推移したからね。疑問に思う間もなかったんだろう。」

次に、小鳥遊大臣が語ったのは、ピグマリオンが見える理由についてだった。

 

小鳥遊「『A因子』。それが、その疑問の答えだ。」

 

翔「…A因子、だと?何だよ、それ……」

小鳥遊大臣に問う翔。

小鳥遊「この世界の神秘にふれる因子。不可知のものを知り、視るための因子だ。」

翔「…。」

小鳥遊「その因子は脳に寄生して、特殊なシナプスをいくつか形成する。それによって、我々はピグマリオンたちを視認することができる。」

ピグマリオンが見える原因は、その人の中に『A因子』が存在しているからである。どうやら、翔にもそのA因子が存在しているようだ。

小鳥遊「害特の自衛隊員たちは、このA因子を注射により接種している。」

害特の自衛隊がピグマリオンを見ることができる理由は、そのA因子を注射で注入されたからだった。しかし……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

小鳥遊「どうやら君は、生まれつきその因子を持っているようだねえ。」

 

翔は生まれた時から、A因子が存在していたようだ。だから、彼はピグマリオンを見ることができるのだ。

翔「……。」

小鳥遊「A因子ワクチン。そして--オートギア。この準備に時間がかかり、自衛隊は国土調査院の後手に回っていた。」

翔「……。」

小鳥遊「だが、ようやく準備は整った。」

翔「……?」

 

小鳥遊「君は以前、少女たちに幸せになって欲しいと思っている…そう言ったね?」

 

小鳥遊大臣の問いかけに…

翔「……あぁ。」

…と、乾いた声で答える翔。

小鳥遊「…私も、同感だ。ピグマリオンとの…これは、戦争だ。」

翔「…何が言いたい?」

小鳥遊「戦場に立つのは、軍人の仕事。少女を前線に立たせるべきではない。」

翔「……。」

かつて、ストライカーと呼ばれる少女達も隊長を勤めていた翔にとって、小鳥遊大臣の言葉はあまり頭に入って来なかった。

小鳥遊「安心したまえ。彼女たちは間もなく……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

過酷な運命から解放される

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翔「…何だと?」

小鳥遊大臣のこの言葉に、翔は眉間にシワを寄せる。

小鳥遊「…君ももう、心を痛めずに済む。」

翔「……。」

翔(…本気でそう思ってんのか、コイツ……)

小鳥遊「少し話しすぎたかな……では、失礼するよ。」

小鳥遊大臣はそう言うと、翔に背を向けて去ろうとする。

 

翔「……待てよ。」

小鳥遊「…?」

翔に呼び止められ、足を止める小鳥遊大臣。

翔「あんたに1つ、“警告”しておく……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Dolls(アイツら)の存在意義を奪うな

 

小鳥遊「……。」

翔「今後のことにも、影響してくると思うぜ?」

翔の言葉に、小鳥遊大臣は何も言わず……その場から去って行った。

 

 

 

小鳥遊大臣が去ったことで、再び一人になった翔……

 

翔「運命からの、解放……そんなこと、あるわけが無い……」

翔(運命ってのは…人の意志にかかわることなく、降り注ぐモノだ……そこから解放されるなんて、あり得っこない……)

そう思い、翔は小鳥遊大臣にますます不信感を抱いた。彼の両手には握り拳が作られており、ギリギリと鈍い音を立てていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蜜璃「運命からの解放……?」

深雪「馬鹿馬鹿しい、そんなことがあるわけ無いじゃないですか……」

小鳥遊大臣に不信感を抱いているのは、深雪と蜜璃も同じだ。

蜜璃「小鳥遊大臣だっけ……私、何だかあの人を信用できない…理由は分からないけど……」

深雪「私も同じです、蜜璃さん……それに、何か裏がありそうな気がするんです……」




いかがでしたか?今回はここまでです。



運命って言葉は、よく耳にしても…いざ、意味を考えると難しいモノですね……主人公は『運命から解放されることは、あり得ない』という考えでしたが、私も概ね同じ意見です。例えば、悲しいことと言えば『大切な人との別れ』……『何かしらで努力しても、それが実らなかった』等……嬉しい時『何かしら努力した結果が実った』…『大切な人と出逢い、人生を共にする』等……

なんか、難しい話になっちまったな…(汗)

次回も、お楽しみに
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