〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』   作:やさぐれショウ

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やさぐれショウです。



突然の出来事から一夜明けて……Dollsはすっかり変わってしまった。

では、本編へどうぞ


第百八十七話 一夜、明けて……

次の日の朝……

 

翔「……よぉ、お前ら。」

寮には、翔とDollsの姿があった。

ユキ「……おはようございます。」

ヒヨ「翔さん、おはよう!」

ナナミ「やれやれ……ようやく起床ですか。みなさん、呑気なものですね。」

翔「…お前もな?」

翔がDollsの様子を伺うと、彼女達は何やら集まっているようだった。

翔「てか……朝から集まってどうした?」

翔は彼女達に尋ねる。

 

レイナ「先日は色々あったから…これからのことをミーティングしていたの。」

 

先日……突如言い渡された『戦闘行為禁止』……任務は『アイドル活動』のみ……これにより、メンバー達は混乱に包まれた。

シオリ「墨田区スカイタワーに現れた新たなる敵、シレーヌ。」

アヤ「それから、私たちを助けてくれた自衛隊の最新兵器『オートギア』ね。」

レイナ「そして、自衛隊の長--小鳥遊防衛大臣からDollsな戦闘活動が禁止されたこと。」

翔「…そうだな。話さなけりゃいけねぇこと、山ほどあるな。」

大きな話題は、これだけではない……

 

アヤ「後、翔の異変も……」

 

翔の身体に、原因不明の異変が起きているのだ。突如、鼓動と共に表れる身体中の苦しみ……そして、目が赤く濁り、理性を失う……しかし、ダブチを食べると、何故か元に戻る。現在分かっていることは、翔の身体の中にある謎の細胞が……他の細胞を次々と侵食していくことぐらいだ。

翔「俺の身体を気にしてる暇はねぇだろ?」

アヤ「で、でも…!」

翔「大丈夫だ…俺は地獄のような痛みを幾度も乗り越えて来てんだ……こんなの、大したこたぁねぇよ。」

翔は表情を崩すことなく言った。

ヒヨ「あ……テレビ……」

テレビを見てみると、ニュースが報道されているのだが……

 

アナウンサー『--続いて、墨田区で起こった、ガス爆発事故に関する続報です。』

 

スカイタワー付近で起こったあの悲劇は、『ガス爆発事故』と、事実とは異なる内容で報道されている。

リポーター『悲惨な事故から5日。現場付近の立ち入りは厳しく制限されています。にぎわう観光スポットで発生し、100名以上の死傷者が出たこの事故。現場では自衛隊による懸命な復旧活動が続けられており--』

翔「……。」

翔(…何だ、このフザけた報道は?)

事実とは異なる内容に、腹を立てる翔。

アヤ「ガス爆発、か……そういうことにしてるんだ。」

サクラ「小鳥遊さん、さすがですね……まるであんな事件が無かったみたいに--」

ヒヨ「だけど……」

ヒヨはポツリと言う。

 

ヒヨ「たくさんの人が傷ついた…ヒヨたち…守れなかったんだね…」

 

ヒヨの言葉に、口角を下げるメンバー達。

ヒヨ「それも…家族の人には、本当のことも言えないなんて……ひどいよね……」

サクラ「ヒヨちゃん……」

事実が揉み消されているため、家族の無念を完全に晴らすことは難しい……そう思うと、複雑な気持ちになるメンバー達。

 

レイナ「…ところで、ミサキとヤマダは?今日はまだ、顔を見ていないわ。」

今気付いたことだが、ミサキとヤマダの姿が見当たらない。

シオリ「ミサキさんは、夜遅くまで外でトレーニングをしていたみたいで…」

翔「……。」

昨夜、ミサキがZに襲われそうになったことを、翔は黙っていた。

ナナミ「ヤマダさんは--言うまでもないでしょう。」

ナナミの言葉から察するに……

 

翔(ヤマダの場合、自室でゲーム三昧ってとこか……)

 

と、翔は思った。

レイナ「それは……美しくないわね。」

そう言って、ジト目になるレイナ。

ナナミ「全くですよ。戦闘禁止は決定事項なんですから。ぶんむくれてふて寝とか、小学生レベルです。おふたりには、大人の対応を求めたいですね。翔さんみたいに……」

メンバー達は困ってしまっていた。

ヒヨ「んー…でも、ヒヨもなんにもすることなくなって。体もなんだかだるくって、ずーっとテレビ見てるよ…」

サクラ「…そうだね。新曲お披露目ライブも中止になって…何をしたらいいのか、私もわからなくなって…」

普段の日常から外れてしまったメンバー達は、いつもの調子が出ず……更に、新曲お披露目ライブも中止になり、物事に無気力になりがちなメンバーもいた。

 

レイナ「やることがあるから、やるのではなく…必要だから、やるのよ。」

 

レイナはメンバー達に言う。

レイナ「このままでいいはずがないわ。ふたりを呼んできて----」

そこに……

 

コンコンッ…ガチャッ……

 

カナ「あの…失礼します。」

カナがやって来た。

翔「…何だ?」

翔が用件を尋ねると……

 

カナ「斑目さんから、全員事務所に来るようにと…急ですが、すぐに集合してください。」

 

どうやら、斑目から連絡があるようだ。

サクラ「あ、あの…私、ミサキさんとヤマダさん、呼んできます!」

サクラはメンバー達に言うと、

サクラ「翔さんも、一緒に…!」

翔に同行を求めた。

 

翔「…あぁ。」

 

翔はサクラと共に、まずはヤマダを呼びに行った。

 

 

 

コンコンッ……

 

サクラ「あの、ヤマダさん…?」

サクラはドア越しからヤマダに声をかけるが、彼女からは返事が帰ってこない。聞こえてくるのは、ゲームの音のみ……

サクラ「斑目さんから集合するようにと……」

サクラは諦めずにそう伝えるも……やはり、返事が無い。

翔「…サクラ、ここは俺に任せろ。」

サクラ「あ、すみません…翔さん……」

翔はヤマダの部屋のドアの前に立つと……

 

翔「ヤマダ、俺だ。」

 

と、声をかけた。すると……

ヤマダ『…んあ、なんすか?』

返事が帰って来た。

翔「サクラが言ったのもそうだが……俺はお前の顔が見てぇんだが……出てこれるか?」

翔がそう言うと……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガチャ……

 

ヤマダ「お、翔さんじゃないっすか。サクラさんも、どうしたんすか?」

ヤマダが自室のドアを開き、顔を出した。

翔「集合だそうだ。俺も行こうと思ってんだが……お前もどうだ?」

ヤマダ「翔さんが行くなら、ヤマダも行くっすよ。」

ヤマダはそう言うと、ゲームを中断し……準備を済ませて、部屋から出てきた。

サクラ「後は、ミサキさんですね。」

翔「そうだな。」

ヤマダ「んじゃ、呼びに行くっすか?」

翔「あぁ。」

次に、ミサキを呼びに行くため、彼女を自室前に向かった。

 

 

 

コンコンッ……

 

翔「ミサキ、居るか?」

翔がドア越しから、声をかける。

ミサキ『…はい。』

部屋の向こうからは、ミサキの声が聞こえてきたが……

 

翔(…生き生きしてねぇな。)

 

その声から、彼女の元気が無いことは確かだった。

サクラ「あの、斑目さんから事務所に集合するようにと……」

ヤマダ「翔さん、ミサキさんの顔も見たいそうですし…顔ぐらい見せたらどうっすか?」

サクラとヤマダも声をかける。少しして、部屋のドアが開き、ミサキが出てきた。

翔「急で悪いな。」

ミサキ「翔さんが気にすることではありません。さ、行きましょう。」

意外にも、素直に応じたミサキにサクラは驚いていた。こうして、翔はサクラ、ミサキ、ヤマダと共に、事務室に向かうのであった。




いかがでしたか?今回はここまでです。



普段の日常が奪われたことにより、メンバー達は生き生きしていなかった……

次回も、お楽しみに
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