〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』   作:やさぐれショウ

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やさぐれショウです。



新曲披露ライブは中止になったものの……Dollsに新情報が…それは……

では、本編へどうぞ


第百八十八話 ミニライブの開催

事務所には、ドールハウス3巨頭、深雪と蜜璃、V、元ストライカー達の姿があった。

斑目「急に呼び出して済まない。」

斑目はメンバー達に言う。真剣な表情になるメンバー達だが……

 

ミサキ「……。」

ヤマダ「……。」

 

ミサキとヤマダは居心地が悪いのか、黙り込んでいた。

翔「用件は何だ?」

無表情を貫きつつ、斑目に尋ねる翔。

斑目「シレーヌの出現により中止となっていた新曲披露ライブだが……政府からの開催の要請もあり、こちらで検討を重ねた結果----」

メンバー「「「……。」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

斑目「小規模なライブ--“ミニライブ”を開催することが決定した。」

 

それを聞いて、喜びの声をあげるレイナ。

レイナ「MARVELOUS!すばらしいわ!こんな時だからこそ、自粛するのではなく行動に出る。」

サクラ「新曲は、バラードですよね!」

今回、Dollsが歌う曲は『バラード』である。

ヒヨ「あの事件でケガした人たちが、少しでも元気になってくれたら…!」

ヒヨの言葉に、更に真剣な顔をするメンバー達。

シオリ「それで……場所は、どちらに…?」

斑目「予定通り、墨田区。開催予定日は、3日後だ。」

どうやら、ミニライブは墨田区で開催されるそうだが……カナは口角を下げていた。

 

ミサキ「墨田区ですって……!」

 

思わず抗議しようとするミサキだが、

翔「まだ話は終わってねぇんだよ!」

翔の言葉で大人しくなった。

翔「続けろ。」

斑目「ただし、中心地から外れた場所にライブ会場を特設する。」

斑目の説明に……

 

ヤマダ「要するに、連中の展開してる近場でフィール集めだけしてろと。」

 

ヤマダは不満をぶつける。斑目はため息をつき……

斑目「そうは言っていない。墨田区の復興を支援するという意味で--」

と、説明しようとするが……

 

ミサキ「現場にはまだ血の跡だって残ってる。それなのに、ライブ?復興支援?

 

 

 

……悪い冗談。でなければ、あまりにも悪趣味です。」

 

ミサキが斑目の話を遮り、抗議する。

ヤマダ「これには激しく同意っす。」

ヤマダもミサキと同じ意見であった。ミサキとヤマダが抗議したことで、その場にいるメンバー達は口角を下げる。

 

ヤマダ「ジブンらを現場から追っ払っといて、ずいぶんとまあ都合のいい話っすな。」

 

翔(ヤマダの気持ちは、まぁ分からなくもねぇ……けど、だったら何をするってんだ?戦いが禁止されてる状況の中……)

心の中でそう思う翔。

アヤ「ヤマダ。そーゆー言い方、やめなさい。」

アヤはヤマダに注意する。

アヤ「ライブだって、あたしたちDollsの大事な任務には違いないんだからね?」

ヤマダ「……。」

アヤ「ライブでフィールを集めて----」

 

ヤマダ「そんでその回収したフィールを、根こそぎあのロボット共にぶっ込むワケっすよね?」

 

ヤマダの言葉に黙るアヤ。

 

ヤマダ「それ、こっちになんかいいことあるんすか?見返りゼロのフィール回収ドレイじゃねーっすか!

 

アヤに怒鳴り散らすヤマダ。

 

アヤ「もう、いい加減にして!!

 

アヤは声をあげてヤマダに怒る。

アヤ「どんな事情があったとしても、Dollsはアイドルじゃん!アイドルが、歌って踊ってライブする。それがなんかおかしい!?」

しかし、ヤマダはアヤに反論する。

ヤマダ「少なくともジブンは、フツーのアイドルになった覚えはねえっすよ。リーダーはそれでいいんすか?歌って踊ってライブしてりゃ満足っすか!?」

アヤ「そ、それは----」

ヤマダの反論に、アヤは口ごもってしまう。

レイナ「…ヤマダ。勘違いしないで。」

そんな彼女に代わって、レイナがヤマダに言う。

 

レイナ「私たちは、自分の満足のために歌っていたわけではないはずよ。戦いを楽しむ気持ちは否定しない。それはゲームでもシミュレーターでも、好きに満たしなさい。」

 

レイナの言葉を聞いたヤマダは……

 

ヤマダ「おっ……なるほどなるほど…言質いただきっす。」

 

何やら思い付いたようで……

 

ヤマダ「…ミサキさん。気晴らしに一戦、どーっすか?」

 

と、ミサキを誘う。

ヤマダ「シミュレーターを鬼ムズ超難度に調整して、思いっきりやっちゃうってのは。」

彼女の誘いにミサキは……

 

ミサキ「……そうね。付き合うわ。」

 

少し間を開けたが、誘いに乗った。

サクラ「ミサキさん、ヤマダさん……」

その時……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ユキ「…わたしも、行きます。」

 

と、ユキが言った。突然のことにサクラは驚き…

翔「…は?」

翔は思わず、間抜けな声を出してしまう。

アヤ「ちょっ…ユキまで…!」

翔「おい、どういうつもりだ?」

 

ユキ「ミサキさんもヤマダさんも辛そうだから…私はそばにいたい、です……」

 

ユキはそう言うと、ミサキとヤマダの後を追って事務所から出ていってしまった。

翔「お、おいっ!!」

翔が呼び止めても、3人は事務所に戻って来ることは無かった。

翔「…アイツら。」チッ…

思わず、舌打ちをする翔。

斑目「……まだ話の途中なのだがな。」

翔「俺がアイツらに伝えておく…念のため、もう一度簡潔に説明しろ。」

翔は斑目に言う。

斑目「ライブは3日後。構成も何も決まっていない。いまは個人の心情より、ライブの成功が優先だ。」

シレーヌにより、心に傷を負った者は大勢いる。そして、Dollsのパフォーマンスを楽しみに待っている者も大勢いるのだ。

レイナ「ええ…こんなときだからこそ、中途半端なパフォーマンスは見せられない。」

だからこそ、Dollsのリーダー達は動き始める。

レイナ「シオリ、アヤ。リーダーミーティングよ。その後は各チームに分かれてレッスンを。ゼンマイ練習にすると、また収集がつかなくなるわ。」

アヤ「…そうね、了解。」

シオリ「翔君、申し訳ありません。そういうわけですので…」

シオリは翔に謝罪しつつ……

 

シオリ「シミュレーターの様子を、見てきていただけますか…?」

 

と、翔に頼んだ。これに対して、翔は……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翔「謝ってんじゃねぇよ、お前は何も悪くねぇんだから……承知した。無茶をするなと、注意しとく。」

 

シオリの頼みを聞き入れた。

アヤ「ほんっと、困ったヤツら…!本当にごめんね、翔。」

申し訳なさそうに言うアヤ。

翔「お前もだ、何も悪くねぇんだから謝んな。」

翔はアヤにそう言うと、シミュレーションルームへと向かった。

V「あ、ちょっと待って…!」

Vは慌てて翔の後を追いかける。

 

深雪「あの……」

 

ここで、深雪がメンバー達に言う。

深雪「私も、翔君のところに行って良いですか?正直、心配なので……」

蜜璃「あ、あの…私も、良いですか?」

蜜璃も深雪に続いて言う。

 

斑目「あぁ、頼む。」

 

斑目が許可したことで、深雪と蜜璃は翔とVの後を追って、シミュレーションルームに足を運んだ。

 

 

 

元ストライカー(隊長さん、大丈夫かな……?)(何だか、最近笑顔が消えてしまったな……)(Dollsのみなさんも、何だかギスギスしてるし……)(大丈夫だと、良いんだけどね……)

今の状況に、元ストライカー達も不安を感じるのであった。




いかがでしたか?今回はここまでです。



自分の好きなことが奪われると、こんなにも感情がコントロールできなくなることって、あるんですね。改めて感じさせられた回でした(個人的な感想)。

次回も、お楽しみに
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