〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』   作:やさぐれショウ

268 / 551
やさぐれショウです。



再結成し、希望に満ちたDollsだったが……その矢先…絶望が舞い降りてくる。
その頃、ストライカー達に連れ戻された翔は……

では、本編へどうぞ


第二百九話 奪われた光

カナ「皆さん、大変です!!」

慌てた様子のカナが、寮に入ってきてTVをつける。そこには……

 

翔を抱えて空を飛ぶ翼を生やした人間の姿が映っていた。

 

シオリ「そんな…翔君が…!!」

ユキ「す、ストライカー…!!」

ナナミ「こんな時に…ストライカーの魔の手が…!!」

 

そこに、斑目と愛もやって来た。

斑目「青空が…誘拐された…!?」

愛「ストライカー達…!!」

翔がストライカー達によって誘拐されたことを知ったドールハウスの関係者達は、驚いて言葉を失っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、翔は……

 

ストライカー達が拠点としている廃旅館に連れていかれた。

華賀利「隊長様、お目覚めの時間ですよぉ♪」

 

ドサッ!

 

翔「ッ!?」

 

華賀利に乱暴に落とされ、目を覚ました翔。

ターニャ「隊長…さみしかったです。」

ストライカーの1人、ターニャは翔の左足を掴むと……

 

 

 

バキキッ!ゴキッ!

 

翔「ッ!!!?」

 

ゴキキッ!メキッ!ボキィッ!

 

翔「がぁぁあああああああああああああ!!

 

バキッ!メキッ!ボキィッ!

 

翔「ぎゃぁぁああああああああああああ!!

 

 

 

何と、翔の左足の骨をへし折ったのだ。翔の左足をへし折ったターニャは、翔を抱えると……椅子に座らせ、縛り付けた。

 

翔「がっ!?」

 

乱暴に座らされ、周囲を見渡す翔。そこには……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

椿芽「……。」

イミナ「……。」

あおい「……。」

ストライカー「「「……。」」」

 

椿芽を初めとする…翔を裏切ったストライカー達が全員…床にでこをつけて、翔に土下座をしていた。しかし、そんな事をされても…翔には、何も響かない。

 

翔「……何してんだよ?」

 

ストライカー「「「……。」」」

 

翔が声をかけても、ストライカー達は顔を上げず…ただ、じっと土下座しているだけである。

 

翔「今まで散々俺に仕打ちをしておいて…

 

幾多の不祥事を起こしておいて…

 

今頃何やってんだよ!?

 

ストライカー「「「……。」」」

 

翔「答えろよ!!

 

ストライカー「「「…っ!!」」」ビクッ

 

翔の怒鳴り声に、ストライカー達はビックリしたが、それでも…ずっと土下座をして、翔に頭を下げていた。そんなストライカー達の行動は、かえって翔を怒らせるだけだった。

 

翔「あれだけのことをしておきながら、今更土下座か!?お前達は本来…妖魔を殲滅し、人類を守ることが使命だろうが!!なのに、戦場に来ても何もしない…訓練すらしない……俺と辞めていった元ストライカー達が弱らせた妖魔だけを倒し、手柄を横取りしやがって!!終いには俺だけじゃなく、元ストライカー達にまで罵詈雑言を当たり前のように浴びせて、居場所までも奪っていった!!なのに、今になってこうして土下座だけすんのか!?都合良すぎなんだよ!!」

 

ストライカー「「「……!」」」

 

頭を下げていたストライカー達は、ゆっくりと顔を上げ、潤んだ目……いや、罪悪感に満ちた悲しげな目を翔に向ける。その目は、黒く濁っていた。

昇「…っ!…青空、隊長……」

そこに、昇がやって来たが…翔は構わず続ける。

 

翔「今俺が話したことは、お前達がやって来た仕打ちのほんの一部に過ぎねぇ…例えば、美山(みやま) 椿芽(つばめ)…お前がやって来たことはなぁ!?」

 

次に翔が話し始めたのは、ストライカー1人1人が翔にしてきた仕打ちについてだ。翔が話し始めると、ストライカー達は次第に顔が青ざめ、目には涙を浮かべ、身体中を震わせ始める。

 

昇「青空隊長、お願いです…もう、辞めてください!!」

 

昇がそう訴えても、翔は無視して話を続ける。

 

昇「やめろ…やめろ……」

翔「次は、お前だ!」

昇「やめろぉぉおおおおおおおお!!」ドゴォッ!

 

昇はそう言いながら、翔の顔を思い切り殴った。殴られた翔は、ゆっくりと向き直り…昇を目で睨み付ける。

昇「…っ!?」

そして、ストライカー達の顔を見ると…こう言った。

 

翔「んで、お前達は結局…何してんだ?」

 

すると、ストライカー達は……

 

椿芽「隊長さんに、謝罪を…しに、来ました……」

真乃「私も…です……」

イミナ「アタシ、あ、いや…私も……」

 

翔に謝罪しに来たと言う。

 

ニ穂「私もだ…翔、どんな罰でも喜んで受ける…!」

依咲里「わたくしもです、隊長さま……」

華賀利「隊長様…華賀利めも、隊長様に謝罪したいです……」

楓「私もです…隊長さん……」

 

翔を連れ去った張本人である『ビスケット・シリウス』の4人も、掌を返したように土下座し始める。他のストライカー達も、同じであった。

 

翔「……何を謝るんだ?」

昇「それは、今までn」

翔「黙れ!!てめぇに喋ってねぇんだよ……」

 

翔は昇を黙らせると、再度ストライカー達に問い詰める。

 

翔「んで、お前達は俺に何を謝るんだよ?」

ノエル「わたくし達が、今まで隊長さんに…酷い仕打ちをしてきたことをです…!」

翔「なら、具体的に答えろ…ノエル・ジョーヌ=ベアール…今までお前は、俺に何をしてきた?」

 

翔が問い詰めると、ノエルは何も答えられず…黙り込んだ。

 

翔「タチアナ・アレクサンドロヴナ・クロフスカヤ…お前は俺に、今まで何をしてきた?」

ターニャ「……。」

翔「末葉(うらば) あおい…お前はどうなんだ?俺に何をしてきた?」

あおい「そ、それは……」

翔「伊吹(いぶき) イミナ…お前は?」

イミナ「え、えっと……」

翔「不知火(しらぬい) ハヅキ…お前はどうだ?」

ハヅキ「……。」

翔の問い詰めに、何も答えられないストライカー達。

翔「杏橋(きょうばし) 天音(あまね)…お前は?」

すると……

 

天音「……っさい…」

翔「あ?」

天音「ご、ごめんなs」

 

天音は泣きながら翔に謝罪しようとした。だが…

 

翔「誰が今謝れっつった?俺にどんな仕打ちをしてきたのかって聞いてんだよ。」

 

翔が声を荒げ、黙り込んでしまった。そんなストライカー達を見た翔は……

 

翔「…話しにならねぇな。」

 

…と、ため息をつく。そして、ストライカー達がしてきた仕打ちを再び語り始める。

 

翔「ノエル・ジョーヌ=ベアール……お前は、俺が通りかかれば罵詈雑言を浴びせ…更には、俺を奴隷のように扱って雑用を押し付けたなぁ?

 

タチアナ・アレクサンドロヴナ・クロフスカヤ…お前は、俺から宝物を奪おうとして、俺を骨折させたなぁ?そしてさっき、俺の左足をへし折ってくれたよなぁ?

 

末葉 あおい…お前は、俺の宝物をぶっ壊した挙げ句『最初から素直に渡していれば、こんなことにはならなかったのにな。』…なんて、言ってくれたなぁ?

 

伊吹 イミナ…お前は、俺の身体を拘束し…サンドバッグ代わりにして他のストライカー達と共にリンチしたなぁ?

 

不知火 ハヅキ…お前は、俺の身体にナイフを食い込ませ、傷をつけたなぁ?

 

杏橋 天音…お前は、俺の作った料理に文句を垂れたり、作戦書を破り捨てたり…終いには俺の身体を踏みにじったりしやがったなぁ!?

 

今のような仕打ちを、お前達は…当たり前のように、俺にしてきたなぁ!?お前達からの暴力は、日常茶飯事だった!!」

 

ストライカー「「「……!!」」」

 

翔の言葉に、青ざめた顔をし、震えるストライカー達。

 

翔「何故俺が、ここまで覚えているか……前任のクズ隊長から散々な仕打ちを受けてきたお前達なら、分かるよなぁ?」

ストライカー「「「……。」」」

翔「…おい、どうした?お前達だって、前任のクズから仕打ちをされていたんだろ?その仕打ちを、覚えてるだろ?だったら分からねぇことはねぇよなぁ?」

翔の容赦ない問い詰めに…ストライカーの1人が、言葉を発する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夕依「わ、分かりません……」

 

その言葉に…

 

翔「…何だと?」

 

翔は怒りを込み上がらせ、眉間にシワを寄せ始める。夕依に続いて、他のストライカー達も口々に「分からない。」と言う。

 

翔「…ならば教えてやるよ……何故、俺がここまで覚えているのか…それはなぁ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

心にも、身体にも…

 

一方的に痛みを受けているからなんだよ。

 

翔の言葉に、ストライカー達は漸く理解したのか…ハッとした顔をする。

 

翔「お前達は、大して痛みを感じていなかった…お前達が俺を虐げて感じていたのは、優越感に幸福感……更に、自分より立場が上である隊長に暴行を加えることで、他のストライカー達を守っていると思っていた正義感だ。

 

皆でやれば怖いことはない……

 

皆がやっているから正義だ……

 

お前達はそう思っていたんだろ?」

 

翔の言葉に、俯いていくストライカー達。

 

翔「だが、いくらクズ隊長と同じ隊長であっても…そいつは全く関係ねぇんだぞ?お前達がやっていたことは…『正義』という前提で、何も関係ねぇ奴に対して自分の鬱憤をぶつけていただけ…自己中心的でくだらねぇ最低な行為だ。」

 

ストライカー「「「……。」」」

昇「……。」

 

ストライカーも昇も、翔に何も言い返せず…ただ、黙っていた。

 

翔「お前達は最低だ、前任のクズ隊長と同じ…いや、ソイツ以上に最低で最悪だ。お前達は、被害者面した加害者だ。」

 

ストライカー達に容赦ない言葉をぶつけていく翔に……

 

まな「隊長さん…そんなこと、言わないでよぉ…!」

 

と、まなは言う。しかし、翔はそれを無視して…怒りをぶつけ始める。

 

翔「それに…俺や辞めていった元ストライカー達に対して、『無能』とか言っていたな!?本当に無能なのは……お前達だろ!!」

 

翔は怒鳴り立てながら、更に話し始める。

 

翔「お前達は戦場に来て何をしていた!?戦うどころか人命救助すらせず…安全地帯で茶菓子をつまんで見ているだけ……ろくに戦ってねぇくせに、任務が終われば罵詈雑言の嵐……お前達は一体何しに来たんだ!?ピクニックに来たんじゃねぇんだよ!!」

 

昇「えっ!?じゃあ…ここのストライカー達の戦果が凄かったのは……」

 

翔「さっき言ったばっかだ、コイツらは弱った妖魔だけを倒していただけ。そんで自分の手柄だと見栄を張っていたんだ…」

 

翔の言葉に、言葉を失う昇。彼は知らなかった……

 

ここのストライカー達の戦果が凄いのは、ストライカー達自ら得たモノではなく……

 

翔と元ストライカー達から横取りしていたモノだったということを……

 

翔「戦おうともしねぇ、訓練もしねぇ…それどころか、目の前にいる困っている奴すら助けようともしねぇ!!お前達のせいで、俺は上層部からも市民からも責められ続けたんだ!!本来、お前達が頭を下げるべきところを、俺が頭下げてたんだよ!!」

 

感情的になった翔は、これまで我慢してきたことを…全てストライカー達にぶつけていく。

 

翔「そんな俺が、一生懸命任務に取り組んだ元ストライカー達が無能だと!?笑わせんじゃねぇよ、本当の無能は…任務すらすっぽかし、訓練もせずだらけていたお前達だ!!何が無能だ!!何が意見するなだ!!何が戦場に立つ資格はねぇだ!!

 

お前達のような無能こそ、

 

戦場に立つ資格なんてねぇ!!

 

ぜぇぜぇと息を切らす翔に……

 

イミナ「隊長…そんなこと、言わないでくれよ……」

 

あおい「君には本当に申し訳ないことをしてきた、この通りだ…!!」

 

と、口々に言うストライカー達。さっきから、彼女達の口から謝罪の言葉が出てこない。終いには……

 

天音「な、何よっ!?こっちはアンタに謝ってやろうとしてんのに、さっきから何なのよ!?その態度!!」

 

天音は翔に顔を近付け、逆ギレする始末。

 

翔「…謝ってやろうとしてるだと?」

 

天音「…!?」

 

次の瞬間……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドゴォッ!

 

鈍い音が部屋中に響き渡ったと思ったら、天音が頬をおさえて倒れていた。

 

真乃「天音!?隊長、何をす……っ!?」

 

天音に駆け寄り、翔の方を向いた真乃は、何かに驚いた。何と、椅子に縛ったはずの翔が…縛られていないのだ。彼の椅子の下には…ちぎれたロープが落ちていた。

 

翔「そうか…よぉく分かったよ……

 

お前達が心から謝罪する気持ちがねぇってことが、よく分かったよ……

 

ふざけんじゃねぇよ!!

 

翔はストライカー達に怒鳴り立てる。

 

翔「謝罪しに来たとか言っといてこのザマか!?所詮は口だけなのか、なぁ!?」

 

昇「青空隊長、そんな事は」

 

翔「黙れ!!てめぇも今のを聞いたろ!?見たろ!?ここまで来てまだそんなクズ達を庇ってんのか!?」

 

昇「……。」

 

昇を黙らせた翔は、ストライカー達に言う。

 

翔「お前らの言葉と心は裏腹だ…

 

口では綺麗事を言っても、心は真っ黒なんだよぉ!

 

翔の言葉に対し、ストライカー達は……

 

リョウコ「隊長さん、そんな事言わないでよ!!」

 

チカ「チカ、謝るから…何でもするから…ねぇ、そんな酷いこと言わないでよぉ!!」

 

と、自分達のことを棚に上げるだけ……

 

翔「謝って済めば警察なんていらねぇよ!!何でもする?ならば、もう俺に関わんなよ!!頼むからそっとしといてくれよ!!」

 

遥「そんな事言わないでよ、隊長さん!!」

 

フェイ「たいちょーに捨てられたら…私…私ィ…!!」

 

これ以上ストライカー達に何を言っても無駄だと感じた翔は、昇の方へと振り向く。

 

翔「おいてめぇ…『白河(しらかわ) (のぼる)』って言ったなぁ?」

 

昇「は、はい…」

 

翔「白河……お前は、何故隊長になろうと思った?そもそも、何故ここを選んだ?」

 

昇「それは、ここのストライカー達を更正させるためです。」

 

昇は迷わず答える。だが、翔はそれでは納得しない。

 

翔「コイツらの更正だと…?具体的に何をさせるんだ?期限はいつまでだ?更正した後はどーすんだ?」

 

昇「……。」

 

翔「まずは、コイツらに何をさせる?具体的な方法は何だよ?」

 

昇「……。」

 

翔「…いつまでに更正させんだ?」

 

昇「……。」

 

翔「……コイツらが更正した後は、どうするんだ?」

 

昇「……。」

 

翔の質問攻めに、1つも答えられない昇。

 

翔「その程度でコイツらを更正させるとかほざいてんのか?だとしたらお前、とんでもねぇ程のバカだな。」

 

質問に答えられなかった昇を罵倒し始める翔。

 

翔「更正の手段はねぇ…期限すらねぇ…その後のやり方もねぇ……何も考えてねぇなら、コイツらの更正なんざ無理だな。てか、お前はコイツらに何をしてやったんだよ?」

 

昇「……。」

 

翔「…どうなんだ、答えろ!!」

 

翔に怒鳴られた昇は、ポツリと話し始める。

 

昇「罪を犯した彼女達を解放させるべく、色々手続きをして、お金を払っていました。」

 

翔「何だと!?」

 

昇「だって、彼女達が可哀想じゃないですか!!青空隊長、貴方は彼女達を解放してあげたいと思わないんですか!?」

 

昇の反論に、翔はブチキレる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翔「黙れ、脳内花畑のクズ野郎が!!」

 

昇「っ!?」

 

翔「コイツらが可哀想?…だったらよぉ、コイツらの不祥事の巻き添えになった奴らは可哀想じゃねぇのかよ!?」

 

昇「そ、それは……」

 

翔「解放してあげたいと思わねぇのかだと!?コイツらを解放したところで、コイツらが自分の過ちを認めて、『2度とこんなことをしない』って誓うとでも思ってんのか!?」

 

昇「うぅ……」

 

再び何も答えられなくなった翔は、昇に言う。

 

翔「ほらな?そーゆーとこ……

 

お前が聖人君子じゃねぇ証だ…!

 

コイツらを更正させるなんて…

 

お前には無理なんだよ…!

 

昇「じゃ、じゃあ…青空隊長なら、どうするんですか!?」

 

昇の問い詰めに対し、翔は……

 

翔「見捨てるに決まってんだろ。

 

と、躊躇いも無く答えた。すると……

 

ストライカー「そんな、嫌だ嫌だ!隊長さん、嫌だよぉ!」「見捨てないで、隊長!!」

 

ストライカー達が喚きだした。

 

翔「…黙れよ!!

 

翔が怒鳴ると、ストライカー達はビックリして黙った。

 

翔「白河、お前は何にも分かってねぇ…寄り添うだけじゃなく、時には見捨てろ。」

 

昇「し、しかし」

 

翔「しかしもクソもねぇ!社会では当たり前のように行われてんだぞ?罪を犯したバカをすぐに解放したって、反省なんてしねぇし…また同じような過ちを繰り返すだけだ。俺が何を言いてぇか、分かるか?」

 

昇「……。」

 

翔「優しさだけじゃ、何も救えねぇんだよ……」

 

昇「優しさだけでは、何も、救えない…?」

 

翔「そうだ!隊長のくせに、そんな事も分からねぇか!?」

 

翔に罵られ、現実を突き付けられ…とうとう昇は、自分の意見すら言えなくなってしまった。そして……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

昇「…分かりました。僕は決めましたよ。」

 

何かを決心したのか、顔を上げる昇。

 

翔「何を決めたんだ?」

 

昇「彼女達を更正させる方法をです。」

 

次に昇が発した言葉に、翔は驚愕することになる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

昇「ストライカーの皆!」

 

ストライカー「「「…っ!?」」」

 

昇「青空隊長に一生尽くすんだ!!食事も風呂もトイレも、青空隊長の身の回りの世話は、君たちストライカーが全部やるんだ!!」

 

ストライカー「「「っ!!!!」」」

 

昇の言葉を聞いたストライカー達は、明るい表情を見せる。

 

翔「…ふざけんなよ?」

 

彼の提案を、当然翔は納得しない。

 

翔「ふざけんな!それ、こっちに何のメリットがあんだよ!?コイツらから尽くされるなんて、真っ平御免だ!!」

 

翔はそう言ってごねるが…

 

昇「青空隊長、彼女達を更正させるには…

貴方が必要なんです。

お願いしますよ、彼女達のためにも…

 

昇は聞く耳を持たない。

 

翔「ッ!!…てめぇ…!!」

 

翔は目をギロッと大きく見開き……

 

翔「てめぇは口だけの意気地無しってとこか!!

コイツらを更正させるとかほざいておきながら、結局は他人に丸投げして、自分は何もしねぇのか!!

この偽善者め!!

 

と、昇を罵る。しかし、今の昇には…翔からの罵倒なんて、痛くも痒くも無い。

 

ストライカー「隊長様、もうご安心くださいませ♪」「私たちが、全部……お世話するからね♪」「隊長さんは優しいですから、きっと許してくれますよね?」

 

ストライカー達は正気の無い虚ろな目で翔を見て、近付いてくる。

 

翔「ふざけるな、俺は認めねぇ!!コイツらから尽くされるだなんて、俺は認めてねぇぞ!!」

 

翔は怒鳴り声を上げてごねるが、ストライカー達も昇も全く聞く耳を持たない。その時……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ザザザ…ザザーー…

 

『……空っ!…青空、応答してくれ!!』




いかがでしたか?今回はここまでです。



翔はとうとう、ストライカー達に捕まり…拠点としている廃旅館に連れ去られてしまったのだった。

※…翔がストライカーの1人に左足をへし折られるシーンは、『ウルトラマンレオ』に登場する『ウルトラセブン』が、怪獣『ブラックギラス』に右足をへし折られるシーンと全く同じです。

次回も、お楽しみに
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。