〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』 作:やさぐれショウ
白河 昇の提案により、ストライカー達は翔に尽くし、罪滅ぼしをしようとしていた。だが、当の翔は納得せず、ごねるごねる……そんな彼の思いを無視して行動するストライカー達は、次第にエスカレートしていき……
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あの後、翔はストライカー達から無理矢理身の回りの世話をされるようになった。ただ、トイレには行かせて貰えるのだが……必ず、見張りもつくことになってしまっていた。ストライカーがつこうとすると、翔が怒るため、代わりにファントムが見張りとしてつくことになった。ただ……問題なのは、ここからだった。
華賀利「隊長様、お食事をお持ちしました。」
華賀利達は、翔に食事を持ってきたのだが……
翔「裏切り者達が作った飯なんぞ、食えるか。」
翔は絶対に食べようとしなかった。現在、翔は身体だけをロープで縛られていた。腕を縛ると、力任せにちぎられるため、ストライカー達は上半身(腕以外)を縛ることにしたのだ。持っていたスマホ、アマゾンズドライバーは取り上げられ、部屋の隅に置かれた。左腕のアマゾンズレジスターは外れなかったため、そのままに……ストライカー達と同じ空間にいることにストレスを感じている翔は、度々発作を起こすようになったが…注射器のようなもので何かを注入されることで、強制的に発作が治まるようになった。
いつみ「隊長、そんな事言わないでくれよ…な?」
そして、食事は毎回食べず…ストライカーが無理矢理食べさせようとすると、怒っては彼女達を殴ったり、右足で蹴ったりして、拒絶反応を起こしていた。そして、今日も……
翔「俺はお前達に何をされようが、お前達を許すつもりも信頼するつもりも更々ねぇよ。何をしても無駄だ。」
栞「隊長さん、そんな事言わないで…ちょっとだけでもいいから、食べて?」
翔「断る…ん?」
その時、翔の嗅覚が…何やら妙な臭いを感じ取った。
翔(何だ、この薬品のような臭い……まさか……)
どうやら、ストライカー達が持って来た食事から、臭いがするようだ。嫌な予感を感じた翔は……
翔「おい、それを毒味しろ。」
ストライカー達に食事の毒味をするように言う。
依咲里「…は?」
翔「聞こえなかったのか?毒味しろっつったんだよ。」
依咲里「そ、そんな…何も変な物は入れておりません…!」
翔「だったら尚更だ…それに、お前達のように、平気で人を裏切るような奴らを、俺は信用しねぇ。むしろ、信用する価値もねぇんだよ。」
華賀利「で、ですが」
翔「変なモンは何も入ってねぇんだよな?なら、毒味ぐらいしたって良いだろ?何故躊躇っている?」
ストライカー「「「……。」」」
翔の言葉に、ストライカー達はまるで…動揺しているかのような顔をしている。そんな彼女達を見て、翔はますます怪しいと感じる。
翔「口だけじゃなくて、行動で示せよ。ほら、早くしろ。」
依咲里「で、では…わたくしが……」
依咲里は躊躇いながら、その食事を毒味した。そして……
依咲里「……はぁん……あぁ…♥️」
依咲里は顔を赤らめ、息が段々荒くなり、目がとろんとしていた。そして、床に倒れ込んだ。
翔「おい!これはどういうことだ!?」
それを見た翔は、ストライカー達に問い詰める。ストライカー達は青ざめた顔をし、その場で震えていた。
翔「料理に媚薬を混ぜるとは…ふざけた真似しやがってぇ!!」
何と、ストライカー達は持ってきた食事に、『媚薬』を混ぜていたのだ。
栞「っ!!」バッ!
栞は華賀利から食事を奪い取ると、翔の元に向かい……
栞「早く食べなさい!」
彼にその食事を無理矢理食べさせようとした。その結果……
翔「ふざけんじゃねぇぇえええええええええええええええ!!」
ドゴォ!…ガシャアッ!!
翔に殴り飛ばされ、食事がダメになってしまった。
翔「お前ら全員出てけぇぇえええええ!!」
翔はその場にいるストライカー達に、発狂するかの如く、怒鳴り立てる。
いつみ「栞先輩!」
華賀利「依咲里お姉様!」
いつみは栞を、華賀利は依咲里に肩をかして、立ち上がらせる。
翔「ヴガァァアアアアアアアアッ!!」
発作を起こした翔は、真っ赤になった目を光らせ……
翔「オマエラヲコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルゥゥウウアアアアアアアアアアア!!」
暴れに暴れ…今にもストライカー達を殺そうと、襲いかかろうとしていた。すぐに近くにいたファントムが、翔の右肩辺りに注射器を打ち込むと、発作が次第に治まっていく。ストライカー達はやむを得ず、部屋から出ていった。
この出来事があって以来、翔はストライカー達から出される食事に、2度と手をつけることはなくなった。
椿芽「隊長さん、お願いです!食べてください!!」
翔「ヤァァアアメェェエエロォォオオオオオオオオオ!!」
椿芽「きゃっ!?」
ストライカー達が媚薬を入れるのを辞めて、普通の料理を持ってきても、翔は警戒して食べなくなってしまった。食べさせようとすれば暴れられ、ストライカー達は怪我をし、料理はダメになるだけだった。
翔「自分の飯ぐらい、自分で作れるんだよ。」
真乃「いけません!包丁で怪我でもしたらどうするんですか!?」
翔「うるせぇこの野郎!!俺は今までずっとそうしてきたんだよ!!てか、掌返したように過保護になりやがって……気持ち
自分のことを自分でやろうとすれば、ストライカー達からは「ダメだ」と言われてしまう。散々ごね続ける翔に、初めはストライカー達は何もしなかったが……
真乃「隊長、そんなに我が儘を言うなら…お仕置きですよ?」
翔「何だと!?何が仕置きだ!!別に何も悪いことしてねぇだろうが!!」
バシィッ!
翔「がっ!?」
次第に、ストライカー達は『お仕置き』として……持っている鞭を使って、ごねる翔をひっぱたくようになったのだ。それでも翔は、ごね続けたが……結局、鞭で叩かれ続け、服はボロボロに……身体中は傷だらけになった。
監禁されてから、1日が経った今……
翔(……くそが…!)
翔にとって、1日が長く感じた。朝食の時間になり、ストライカー達は翔の元に食事を持ってきたが、当然…翔は食べなかった。
あおい「私たちはこんなにも、君のために尽くしているというのに……」
翔「黙れ!!お前達がやってることはもはや奉仕なんかじゃねぇ……『支配』だ!!」
あおい「…そうか…では、お仕置きをしようか。」
ブゥンッ…バシィッ!
翔「ッ!!?」
ごねれば鞭で打たれる……だが、それでも彼の心は揺らぐことはなかった。
『コイツらを信用しねぇ』
『コイツらを許さねぇ』
彼はそう思い、ストライカー達に拒絶反応を示し続けた。どんなに聞く耳を持たれなくても、ただ…ひたすら……ストライカー達からによる『支配』を、嫌がった。
鞭で打たれた翔は、ぐったりとしていた。そこに……
ガチャッ…
陽奈「たいちょー…」
ストライカーの1人『
陽奈「ねぇ、どーゆーこと?」
翔「……。」
話しかけてくる陽奈を無視する翔。
陽奈「ねぇ、陽奈に隠れて浮気するとか、どーゆーことなの、たいちょー。」
翔「…は?」
陽奈の言っていることが分からず、困惑する翔。
翔「…俺はお前と付き合った覚えはねぇし、恋なんぞに興味はねぇよ。」
陽奈「なんでそんな事言うの!?何、お仕置きされたいの?」
翔「は?意味わかんね…」
翔(面倒くせぇなコイツ…てか、言ってることがめちゃくちゃだ……)
陽奈は鞭を持つと、
陽奈「陽奈に隠れて浮気したんだから、お仕置きするね?」
翔に向かって振り上げる。
バシィッ!
陽奈「っ!?」
翔「俺が誰と関わろうが、お前には関係ねぇだろぉぉおおおおおおおおお!!」ブゥンッ!
翔は鞭を掴むと、思い切り振り回し…陽奈を壁に叩き付けた。
ドガァッ!
陽奈「あが……うっ、あぁ……」
陽奈は床にうつ伏せになり、痙攣を起こしていた。
翔「お前みてぇなクズ女…俺はぜってぇ付き合わねぇし……てか、付き合ってもねぇのに浮気とか、バッカじゃねぇの?」
陽奈「な、なん…で……たい、ちょー…もう…いち、ど……あの、頃、に……もど、ろーよ……今度、は…きっと……大丈、夫……だから、さ……」
翔(コイツ、何を言うかと思えば…ふざけてんのか……?)
陽奈の言葉に、ムカついた翔は……
翔「都合の良いこと言ってんじゃねぇよ!!」
翔はそう怒鳴りつけ、ファントムに連れていかれる陽奈に見向きもせず、奪った鞭を右手で握った。「その鞭をちょうだい」と言うように手を差し伸べるファントムを無視して、翔は考え事をし始める。
翔(斑目さんは、「必ず、助けに行く。」と言ってたな……だが、あれだけヒデェことしたんだ……
一海達には
これだけのことをした奴を助けるだなんて、そんな都合の良い話…あるわけねぇよな……)
その頃、昇は……
別の部屋にいて、お茶を飲んでいた。
いつみ「昇隊長……」
昇「…ん?」
そこに、ストライカー達が入ってくる。
いつみ「隊長がさ…全然、あたしらの奉仕を受け入れてくれなくて……」
不安そうに言ういつみに対し、昇は……
昇「その内彼も、慣れてくるよ。」
…と、まるで他人事のように言う。
昇(彼女達を更正させるためだ…後は、彼女達次第だ……それに、青空隊長もいずれ限界が来て、彼女達からの奉仕を受け入れざるを得なくなるだろう……助けが来たって、沢山のファントム達には敵わない…つまり、青空隊長はここから逃げることは、できないのさ…クククク……)
1人、怪しい笑みを浮かべる昇……しかし……
昇の考えは、甘かった。翔を救出しようと向かってくる大勢の何かの存在を、彼は知るよしも無い。
いかがでしたか?今回はここまでです。
『誰かのため』…って言うのは、いき過ぎると…いつの間にかその人を『支配』してしまうこともあるんですよね。この回では、それを書きました。
次回も、お楽しみに