〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』 作:やさぐれショウ
今回は、翔とヤマダの回になります。
普段は気だるげである彼女だが…人当たりは良い。そんな彼女も、一匹狼となった彼に積極的に接していくのだが……
では、どうぞ
この物語は、サクラがDollsに加入し、翔がDollsに心を開く前の物語……
ある日…ドールハウス、女子寮にて…
ヤマダは自室で、ゲームを楽しんでいた。彼女がやっているゲームは、オンライン対戦系ゲームである。1度も負けることなく、次々と対戦相手を撃破していき、頂点に登り詰めたが……
ヤマダ(なんかつまんねぇっすな~……翔さんと戦っていた時が、最高にオモロかったっす……)
ヤマダはつまらなさそうにしていた。
ヤマダの過去……
昔、ヤマダは斑目やカナには内緒で、翔を寮に招いたことがあった。そこで、たまたま購入した仮面ライダーの対戦ゲームを一緒にやった。ヤマダは『仮面ライダーBLACK RX』を選び、翔は『仮面ライダーアマゾン』を選んだ。ゲームをしていく内に、彼の表情をうかがうと…翔は楽しそうな笑顔を浮かべていた。その笑顔に、ヤマダは心を打たれ、彼に心を開いたのだ。それに、今まで無敗だったヤマダだったが、唯一……彼には、完敗したのだ。その後ヤマダは、翔にオンライン対戦をやるように促した。彼は戸惑いつつも、オンライン対戦をやった。その結果……頂点に登り詰め、全国のプレイヤー達からは『アマゾン使い』と呼ばれ、有名になったのだ。
その後、翔は自分の趣味等をヤマダに話した。それがきっかけとなったのか、ヤマダも『仮面ライダー』に興味を持ち、更には積極的に外出するようになった。だが、ゲームが好きなことと『ダラドル』精神は変わらなかった。
ヤマダの過去side OFF…
ヤマダ(翔さんだけには、敵わなかった……あんなに強い相手と戦ったのは、生まれて初めてだったっすね…)
ヤマダは昔の出来事を、思い出していた。
ヤマダ(あの時の翔さん、笑っていたっすね……あの輝く笑顔に何度救われたか……けど…)
ヤマダは目を閉じる。
ヤマダ(翔さんのあの笑顔は……もう…見れないんすかねぇ……)ツー
ヤマダは俯き、静かに涙を流す。
ヤマダ(…ちょっと外出でも、しましょーかね…)
ヤマダは準備をすると、寮を出た。
その頃、翔は……
自然公園に来ており、園内を歩いていた。そして、周りが緑に囲まれた河川へとたどり着いた。ベンチを探したが無かったので、座るのに丁度よさそうな岩を見つけ、そこに座った。
「お、翔さんじゃないっすか。」
翔は声が聞こえた方に目を向けると、そこには…水色の髪が特徴の少女『ヤマダ』がいた。
翔(…はぁ…またDollsのメンバーかよ…)
翔は心の中でため息をついた。
ヤマダ「ため息をつくと、幸せが逃げていくっすよ?」
翔「…。」
翔(逃げるも何も…俺は……幸せじゃねぇんだよ…)
ヤマダの言葉を聞いた翔は苛立ちを覚え、舌打ちしそうになったが…何とか堪えた。
ヤマダ「と言うか翔さん、ここで何してるんすか?」
翔「…。」
ヤマダ「あ~っと……その…散歩っすか?」汗
翔「…。」
翔が中々反応しないため、ヤマダは次第に焦りだしていた。
ヤマダ「ち、ちなみにヤマダは、ジョギングでもしよ~かな~…なんて……あ、あはは…」汗
翔「…おい、お前。」
ヤマダ「…?」
翔はヤマダを睨むと、
翔「何故そんなに馴れ馴れしく絡んで来る?」
ヤマダに問い詰めた。
ヤマダ「ジブンは、翔さんに興味があるんすよ~♪元々、他人の行動を観察することは好きな方なんで、観察力には自身があるっすよ~♪」
翔「…ふん、俺はお前なんぞに興味なんてねぇよ。」
ヤマダ「あ~そっすか……何だか残念っす…」
翔がそっぽを向くと、ヤマダは口角を下げた。
ヤマダ(こりゃ完全に心閉ざしてるっすね……まあ、こないだ翔さんがドールハウスに来たとき、翔さんの心の傷は…計り知れないほど、膨大なモンだということがわかったっすね…)
ヤマダがそう思っていると、翔は座っている岩から降りると、そのまま去っていった。
ヤマダ「あ、ちょっ…」
ヤマダの声も届かず、翔の姿は見えなくなっていた。
いかがでしたか?今回はここまでです。今回は1500字程度と短めになってしまいました…。
過去にDollsの中で、1番最初に翔に心を開いたのは『ヤマダ』でした。
次回、神様が翔に、また悪戯を仕掛けます。お楽しみに。
では、またね