〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』 作:やさぐれショウ
シレーヌを撃破するため、何より…ピグマリオンの脅威から人々を守るため、Dolls達は足掻き続ける。また、そんな彼女達を…翔は陰で支えていた。仲間達と共に……
では、本編へどうぞ
墨田区の象徴『東京スカイタワー』上空にいるシレーヌ。
アヤ「うっわ~……近くで見ると、ほんっとデカいわね…」
進化の影響か、以前と比べると巨大化している。
ヤマダ「おやおやァ?めずらしく弱音っすか、リーダー。」
ヤマダがアヤを煽ると…
アヤ「ばっ、バカなこと言わないの…!やる気湧いてくるって話だってば!」
と、アヤは声をあげた。だが、そんなやり取りをしている内に、シレーヌからは大量の蝶が発生…そして、ピグマリオンが地上に召喚される。
ユキ「シレーヌから、次々と…ピグマリオンが、生み出されています…」
地上には多くのピグマリオンがいるが……
サクラ「ここで、全部食い止める…それが、私たちの役目……!」
シオリ「やりましょう…作戦の、成功を信じて。」
Dollsは決して、逃げない。何より……
シオリ「ミサキさんを信じて--!」
仲間を信じているのだ。
PPP--
斑目『作戦名は『オペレーション・ユリシーズ』。神話の通り、この荒波をくぐりぬけてみせろ!』
カナ『シレーヌからピグマリオン反応多数!凶暴型ピグマリオン、展開します!』
シレーヌから凶暴型ピグマリオンが現れ、地上に舞い降りる。
サクラ「愛さん、Vさん!指示をください!」
愛「OK!みんな、行くよ!」
V「もう少しの、辛抱だね…頑張ろう…!」
メンバー達は戦闘体勢に入る。愛とVは変身ベルトを装着し、仮面ライダーへと姿を変えると…Dollsと共に、凶暴化型ピグマリオンの群れと戦った。
その頃、翔達は……
翔「恐れるな!奴らは連携することを知らねぇ!!」
再び現れた妖魔の群れと対峙していた。元ストライカー達や一海達、小春と翠とミネルヴァ、深雪と蜜璃にも次第に疲れが見えてきていた。
翔「ッ!!…くそがぁっ!!」ザシュッ!ズブッ!
翔は声を荒げ、左足の痛みを堪えつつ、アマゾン方天を振り回し、妖魔達を次々と葬っていく。
モシュネ「みんな、もう少しの辛抱モシュ!」
モシュネ達は疲れを見せるメンバー達を鼓舞しつつ、光線を放って援護をする。
一海「くっ、くそ…」ゼェ…ゼェ…
友香「き、キリがありません…」ハァ…ハァ…
幸子「倒しても倒しても、一向に減らない…!」
モニカ「流石に、これはちょっとツラいな~……」
モシュネ達の援護により、妖魔達は倒れていくが…全く数が減っていない。
翔「お前ら気合い入れろ!!
弱音を吐くな!!」
翔はメンバー達に怒鳴りつけると、アマゾン方天をドライバーに収納し、再び引き抜いて『アマゾンウィップ』を取り出す。
翔「ヴァァアアアアアアア!!」ブゥンッ!
そして、雄叫びを上げると同時に、アマゾンウィップで妖魔の群れを凪ぎ払った。その後も、迫り来る妖魔達を次々と葬っていく翔だったが……
翔「ヴッ!?」ゴボッ!…ビチャッ……
アマゾンズドライバーを使用し続けたことで、彼の身体に大きな負担がかかり……更に、ストライカー達と共に劣悪な環境にいたことで……彼の身体は既にボロボロになっていた。それでも、無理して戦っているため……彼の身体にかかる負担は、更に大きくなっていく。そのため、彼は地面に膝を着き、吐血してしまう。
翔(まだだ……俺は、この世界が好きだから…戦ってんだよ…!)
心の中で自身を鼓舞し、翔は再び立ち上がる。
妖魔1「ッ!!」
そんな彼を倒そうと、1体の妖魔が正面攻撃を仕掛けてきた。だが……
ズドォンッ!…ズチャアッ!!
蜜璃「翔君は絶対に……殺らせない!!」
蜜璃のショットアバドライザーで撃たれ、消滅した。2体目の妖魔が襲いかかれば……
ズパッ!
深雪「翔君に気安く近付かないでください。」
深雪のスラッシュアバドライザーで斬り裂かれた。
諒芽「翔ちんが頑張ってんだ……俺らも頑張らなくてどうする!?」
諒芽は声をあげる。
紫「そうだな…皆、もう少しだ!共に頑張ろう!!」
ほたる「そうですね…後、もう一息です!」
あから「あぁ!」
メンバー達は互いを鼓舞し合い、疲れの色が次第に見えなくなっていく。メンバー達は鋭い目付きで、妖魔達を睨み付ける。
妖魔「……。」スッ…
リーダーと思わしき妖魔が、ジェスチャーで「退け」と妖魔達に伝える。そして、妖魔達全員が翔達に背を向けた時……
翔(殺れ。)サッ
翔が右手を前に突き出した。次の瞬間、モルガナとミネルヴァ、モシュネ達が一斉に光線を放った。全ての妖魔は光線に飲まれ、全滅した。
翔「モルガナ、ミネルヴァ、モシュネ達…ナイスだ。」
無表情で彼女達に告げる翔。
ほたる「あっ、隊長サン…手が…!」
…と、ここで…何か異変に気付いたほたる。翔が右手を見ると、
翔「…何だよこれ?」
赤、青、黄、紫等の色とりどりの光に包まれていた。左手も見てみると、右手と同じように色とりどりの光に包まれていた。
翠「むむむ?一体、何が起きてるの…?」
翔「……。」
自身に異変が起こっているにも関わらず、妙に落ち着いている翔。その理由は……
翔(コイツは『フィール』だな…多分、オートギアから漏れた奴が纏わりついて来たのか?)
彼の両手を包んでいたのは、感情エネルギー『フィール』であったからだ。
その頃、Dollsは……
シレーヌによって生み出されるピグマリオンと戦っていた。だが、倒しても倒しても……次の群れが現界される。
ヒヨ「ぜんっぜん……キリがない……でも----」
ナナミ「シレーヌはこっちに夢中です!作戦は、うまくいってます。しんどいですけど!!」
シレーヌは歌声を響かせている。
レイナ「フフ……歌姫の視線を独り占めね。まだ幕は上がったばかり……!」
どんなに辛い状況でも、Dollsは決して挫けない。
レイナ「主演女優のために……ステージを暖めておくのよ!」
ドールハウスの立てた作戦は、順調に進んでいる。だが、シレーヌは更に大音量の歌姫を、Dolls達に向けて響かせる。
アヤ「くっ……このアホ音波……!前より、きつくなってるわね……!…でも、負けるもんか!」
ユキ「へっちゃら、です……」
ヤマダ「ってか、だんだん慣れてきたっすわ。」
シレーヌが発生させる歌姫に、苦痛を味わうような表情を浮かべながら耐えるDolls達。
ヤマダ「シレーヌたんがテキオウするってなら、こっちもテキオウしちゃうもんね!」
アヤ「頼んだわよ、ミサキ。アンタ……No.1ドールなんでしょ!それに……
翔が、あたし達の背中を押してくれたんだから!!翔の想い、絶対無駄にしないでよね!!」
その頃、ドールハウスにある観測室では……
小鳥遊「こちらの準備は完了した。……しかし、こんなことで----」
斑目「見るがいい。これが、私たちが--信じるものだ。」
小鳥遊大臣と斑目が、作戦の成功を信じ、見守っていた。
シオリ「守りたいものを、守れる力……私たちを強くしてくれる感情の力……!チヒロさん……あなたとの約束、守ってみせます!」
戦場では、Dolls達が未知なる脅威から人々を守るため、必死で戦っていた。
サクラ「ミサキさん!今は、一言だけ……」
サクラとシオリは、とある方向を見上げる。
サクラ「思いっきり、やっちゃってください!」
その頃、翔達は……
翔「…ッ!!」
ボロボロになった翔を休ませていた。
マリ「隊長、大丈夫かい?」
翔「…ヴゥッ……こんなの、大したこと……ゴホッ!ゴホッ!」ビチャッ!
強がる翔だが、かなりの量の血を地面に吐き出した。全身に襲い来る痛みに耐えながら、彼は信じていた。
『Dollsは、シレーヌに勝てる』
……彼女達を信じる想いが、今の彼の原動力となっていた。更に、自分を支えてくれている仲間の存在…彼らが居ることも、翔にとっては…それらが何度も自分を立ち上がらせる力になっているのだ。
ババババババババババババババババーー!!
すると、どこからか轟音が響いてくる。上を見上げると……それは、自衛隊の戦闘ヘリであった。それは、とある高層ビルの屋上付近の上空で、停止すると…ゆっくりと高度を下げ始める。
PPP--
ミサキ『待たせたわね。』
高層ビルの上空には、4台程のヘリが飛んでおり……高層ビルの屋上には、EXAMの物と思われる高射砲を抱えたミサキの姿があった。
ミサキ「覚悟しなさい。シレーヌ----
これで--
絶対に、外さない……!」
PPP--
小鳥遊『EXAMを解体し、1000m高射砲を人体に固定する--
その状態でフィールを高射砲に充填し、上空のシレーヌに向け照射する--
そんなことが…可能なのか……』
その光景に、目を丸くして驚く小鳥遊大臣を尻目に……
ミサキ「チャージ、開始----」
ミサキはエネルギーを充填し始める。
ヴォオンッ……ヴォオンッ……ヴォオンッ……ヴォオンッ……
カナ『高射砲、チャージを開始!オペレーション・ユリシーズ、最終フェイズへ移行!』
後は、エネルギーを十分に充填し…シレーヌに向かって撃ち込むだけである。
ヤマダ「うぉっほぉ!!高射砲のチャージが始まったっすよ!」
アヤ「ここから先、ミサキは身動きできなくなる。討ち漏らしはナシでいくわよ!」
高射砲にエネルギーをチャージしている時、ミサキは身動きを取れなくなってしまう。そんな彼女がやられてしまえば、作戦は失敗に終わる。そのため、ミサキ以外のメンバー達は、ミサキを守らなければならない。
ヒヨ「ミサキちゃん…いつもバトルでヒヨの失敗をフォローしてくれた…」
サクラ「ステージでも、振りについていけない私を、こっそりサポートしてくれました。」
ナナミ「やれやれ、仕方がありません。今度は、私たちが守る番、ですね。」
PPP--
ここで、通信機が鳴り…カナと斑目がメンバー達に説明を開始する。
カナ『オペレーション・ユリシーズ。最終フェイズのミッションは簡単です。』
斑目『お前たちの後ろにはミサキがいる。…何があっても、守り抜け!』
彼女達に与えられたミッション…それは……後ろにいる仲間を、守り抜くことだ。
愛「言われるまでもないですよ!みんな、行こう!!」
Dolls「「「はい!」」」
V「討ち漏らし防止なら、これが良いかな。」
Vはネオディケイドライバーにカードを読み込み……
《カメンライド…カブト》change beetle!
仮面ライダーカブトへと、姿を変える。愛はイクサナックルを左手で押し…
《レ・ディ・ー》
愛「変身!」
《フィ・ス・ト・オ・ン》
仮面ライダーイクサへと、姿を変えた。そして、Dollsと共に、襲い来るピグマリオン達を迎え撃つ。
Z「Dollsは…何処にいる!?」
その頃、ボロボロになったZは…Dollsを探していた。その理由は……
Z(青空 翔を殺す為なら…Dollsだって、利用してやる!Dollsを、あんな害虫なんぞに……渡してたまるか…!)
翔を抹殺し、Dollsを自分の中のモノにするためだった。今までの彼は、この世界に来る前は……何もかもが上手くいっていた。ヒロイン達を次々と虜にしていき…
ヒロイン1「きゃー、Z君よー♪」
ヒロイン2「Z君、こっち向いてー!」
ヒロイン3「ちょっと、Zは私のよ!?」
Z「っはは、オレはみんなのモノさ。」
Z(もっとだ…もっと、オレに注目してくれぇ!!)
彼女達から注目されたいがあまり、他の転生者や原作主人公(男性のみ)を必要以上に痛め付け、最悪の場合……殺害までしたのだ。平成ライダーの力が通用しない『仮面ライダーバールクス』の力を悪用し、自分の思うがままの世界にしようとしていたのだ。更に、日常生活においても……
ヒロイン4「Z君、貴方の身の回りのお世話は、私がしてあげる♪」
Z「あぁ、ありがとう。」
Z(当然だろ、勇者様の身の回りの世話をするのは……)
ヒロイン5「Z君のために、私…お弁当作ったの!よかったら、食べてくれる…?」
Z「ありがとう。うん、美味い…どれもオレの好きな物ばかりだ!」
Z(味付けが微妙だな…ま、40点はくれてやろう。)
『オレに尽くすのは当たり前』…と言う自己中心的な考えであり、どれだけヒロインが尽くそうと、それは当たり前と解釈し……更には、手料理にまで点数をつけ、有り難みすら感じていなかった。彼にとって、ヒロイン達は自身の欲を満たすための『道具』に過ぎないのだ。そのため、飽きたら別の世界に向かい、またヒロイン達を自分の物にし、欲を満たす。これらを繰り返し続けた結果、数多くの転生世界が次々と崩壊していったのだ。
そして、今……Dollsを狙い、邪魔な存在である翔を殺そうとしているのだ。だが、肝心の翔が見当たらないため…Dollsに目をつけた。Zは折られた長剣の切っ先を持っており、ミサキの方を向くと……
Z「はっ……成る程な。あの巨大な化け物を倒そうっていうのか…なら…こうしてやる!!」ブゥンッ!
何と、切っ先をミサキに向かって投げたのだ。切っ先は回転しながらミサキの方へ飛んでいく。
カブト(ディケイド)「ッ!?」
カブト(ディケイド)(今の状態じゃ間に合わない!…こうなったら……!)
《アタックライド…クロックアップ》clock up!
カブト(ディケイド)はドライバーにカードを読み込み、長スピードでミサキの方へと向かった。
イクサ「はっ!…っ!?Vちゃん、一体何を…!?」
PPP--
カナ『ミサキちゃんの元に、何か刃みたいな物が飛んで来ています!!』
斑目『ミサキがやられたら終わりだ!!』
Dolls「「「っ!?」」」
グサッ!
ミサキ「ッ!?」
カブト(ディケイド)「がはっ…うっ……」
飛んで来た刃は、ミサキに突き刺さることは無かったが……彼女の代わりに、カブト(ディケイド)が…つまり、Vの身体に、刃が突き刺さったのだ。カブト(ディケイド)は変身が解け、Vの姿へと戻った。
ミサキ「…V……?」
V「うっ……あぁ……」
刃の切っ先は、Vの左胸に刺さっている……致命傷だった……
V「み、ミサ、キ…さ、ん……こ…これ…を……お兄…さん、に……」
Vはネオディケイドライバーとライドブッカーを置いた。
ミサキ「…Vッ!」
V「……」
Vはミサキに微笑みかけると……静かに、息を引き取った。Vの犠牲と引き換えに、ミサキは守られた。
イクサ「所長!カナちゃん!ミサキちゃんは無事…でも、Vちゃんが…やられちゃった……ッ!」
カナ『Vちゃん……』
Dolls「そ、そんな…」「Vさん…」
悲しみに暮れるメンバー達に、斑目は声を荒げた。
斑目『お前たち!!Vの働きを、決して無駄にするな!!』
斑目の声が響いた後、メンバー達は雄叫びを上げながら、迫り来るピグマリオン達を次々と葬っていった。
Z「~~ッ!!」ギリリリッ!
一方、ミサキの妨害をVに阻止されたZは……悔しそうに歯ぎしりをしていた。
Z「何故だ…何故……何故、邪魔をする!!?」
ギンガ「ムンッ。……。」
ギンガは巨大なエナジープラネットを張り巡らせ、ピグマリオン達の動きを極限に鈍くし、姿を消す。
そして、ミサキには見えない状態になり、Vの元へ向かった。
ギンガ(Vよ……)
V(…私は、もう……覚悟はできてる。いくら更正しても、沢山の幸せを奪って来たもの……)
ギンガ(…そうだな。)
V(でも、せめて……皆が勝つところを、見たい……我が儘なのは分かってるわ…お願い……)
ギンガ(……良かろう。)
Vの魂と話したギンガは、彼女をすぐに地獄に送らず……とどまらせた。
いかがでしたか?今回はここまでです。
1000m高射砲を抱え、エネルギーチャージをし、身動きができないミサキに、危機が迫ったが……Vが身代わりとなったことで、ミサキは守られた。だが、悲しみに暮れている暇は…彼女達には無い。
次回も、お楽しみに