〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』 作:やさぐれショウ
この回で、『Case1(第3章)』は最後となります。
墨田区浄化ライブが成功したことで、墨田区はピグマリオンの脅威に怯えることは無くなった。
ドールハウスに戻ってきたメンバー達は…意識を手離し、眠る翔に報告に向かった。そこで、彼女達が見た翔は……
では、本編へどうぞ
その日の夜……この日は、夜空に満天の星空が広がっていた。
墨田区浄化ライブが無事に終わり、Dollsは深雪と蜜璃、元ストライカー達と共にドールハウスへと戻ってきた。
斑目「戻ったか。」
そんな彼女達を迎える斑目。しかし、彼女の表情は…どこか、悲しそうにも見える。その理由は……
レイナ「斑目さん…翔君は……?」
斑目「医務室で眠っている…片山も一緒だ。」
戦いやストライカー達による仕打ちで心身共に傷付き……眠りについた翔への心配……そして、翔の声が聞けないという寂しさから来ていた。戻ってきたメンバー達は、翔が居る医務室へと…足を運んだ。
医務室に入ると……
愛「あ、皆…来てくれたんだね。」
愛が笑顔で、メンバー達を迎えた。彼女もまた、悲しげな笑顔だった。
愛「翔君、皆が来てくれたよ。」
愛は眠っている翔に、優しく声をかける。翔はぐったりと目を閉じたまま、何も反応を示さない。そんな彼に、ほたるがライブの感想を伝える。
ほたる「隊長サン、Dollsの皆さんのライブ…本当に、凄かったです…!皆さん、まるで妖精さんのように、素敵でしたよ…?」
翔「……。」
愛「翔君も、TVの音で聞いてたんだよね。」
Dollsのライブを見に行けなかった翔は、TVの音を頼りに、ライブを耳で聞いていたのだ。
シオリ「客席も満員御礼で、最後まで盛り上がっていたんですよ。」
アヤ「今まであたし達がやってきたライブの中でも、最高のパフォーマンスができたの。」
レイナ「お客さんも皆…美しい笑顔だったわ。」
メンバー達は一人一人、ライブの様子を翔に教える。
ミサキ「あの…愛さん……?」
愛「なぁに、ミサキちゃん?」
ミサキは『ネオディケイドライバー』を取り出すと、愛の耳元で…
ミサキ「これ、Vが翔さんに…と…」
と、小さく呟いた。
愛「分かった、ありがとうね…」
愛はネオディケイドライバーを受け取った。
愛「ミサキちゃんも、ライブのこと…翔君に教えてあげて?」
ミサキ「…はい…!」
ミサキは眠っている翔の近くに歩み寄り、ライブのことを翔に話し始める。
ミサキ「翔さん…今回のライブでは、私がセンターになりました……緊張しましたが、でも…でも……」ウルッ…
ミサキは目にいっぱい涙を浮かべる。
ミサキ「…とても、楽しかった…!…ライブは、無事に……大成功に、終わりました……!」
ミサキは涙を堪えながら、ライブの成功を翔に伝えた。その時……
翔「……。」…スッ……
一同「「「ッ!!」」」
翔は僅かに右手をゆっくりと動かし……
翔「……。」…グッ…
弱々しい状態でありながらも……一同に『グッドサイン』を見せた。そして、彼の目からは…一筋の涙が、流れ落ちたのだった。
ミサキ「翔、さん……ッ!……翔さんッ!!」ポロポロ
涙を堪えていたミサキは、とうとう堪えきれず……
ミサキ「うっ、うぅっ…
…うわあぁぁあああああああああん!!」
声をあげて泣いた。他のメンバー達も彼女につられるように、泣き出した。
カナ「皆さん…翔君はっ……グスッ…翔君は…よく、頑張って…くれ、ました……!」ポロポロ
涙ながらに、メンバー達に言うカナ。
カナ「ですから…ですから----
--今は…ゆっくり、休ませて…あげましょう…ッ!」
カナの言葉に、メンバー達は頷いた。無理をしないことを知らない彼は、自身の身体がボロボロになっても……身体を張って、困難にぶつかっていった。これ以上無理すれば、いつか……壊れてしまう。そう感じたドールハウスの人たちは…ボロボロになった翔を、ゆっくり休ませることにしたのだ。
サクラ「翔さん…ゆっくり…休んで、くださいね…!」ポロポロ
シオリ「ゆっくりで良いですから…元気に、なってくださいね…私は、ずっと…待ってます…!」ポロポロ
レイナ「お疲れ様…翔君…!」ポロポロ
ヒヨ「翔さぁんッ!…ありがとう、みんなのために…頑張ってくれて…ありがとうッ!!」ポロポロ
ナナミ「翔さん…泣いてしまって、ごめんなさい……ですが、ですが……心配しないで、ください…!」ポロポロ
アヤ「翔ッ!また…元気な姿を…見せてね…!」ポロポロ
ユキ「ごめんなさい…翔さん……約束をやぶって、ごめん…なさい……!」ポロポロ
ヤマダ「翔さん…ヤマダのこと、恨んでも構わないっす……ジブンの、せいでぇ…!」ポロポロ
ミサキ「翔さん…私たちの、背中を押してくれて……
私たちと一緒に、戦ってくれて……ありがとう…ッ!
…ありがとう…!!」ポロポロ
Dollsは涙を流し、翔に謝罪をしたり…お礼を言ったりして、それぞれの想いを翔に伝えた。元ストライカー達は言葉をかけられなかったが、心の中で翔に感謝の気持ちを伝えていた。
深雪「翔君…一先ず、休んでくださいね…」
蜜璃「うっ、うぅっ……翔君…私たちが一生懸命手当てするから……みんなが、翔君を……待ってるよ…!」
斑目「済まなかったな、青空…」
カナ「翔君、皆さんを…支えてくれて……ありがとうございます…!」
ドールハウスの人たちも、涙ながらに…翔に謝罪したり、お礼を言ったり、励ましたりして、翔への想いを伝えた。最後に、翔の担当医の愛が、メンバー達を代表し……翔にこう伝えた。
愛「翔君…よく、頑張ったね……翔君…!」ポロポロ
そして、彼の頭を優しく撫でる愛。彼女も大粒の涙を流し……メンバー達と共に…翔のために、泣いたのだった。
翔「……。」
俺は……人間じゃねぇ……
人喰いの化け物『アマゾン』だ……
それでも、ここにいる奴らは……
俺が化け物であっても……
温かく、受け入れてくれた……
嗚呼…なんて、幸せなんだ……
化け物である俺を、本気で心配してくれている……
こんな俺のために、泣いてくれている……
ありのままを受け入れられ、俺は----
ED~DA PUMP『Bright! our future』~♪
いかがでしたか?今回はここまでです。
これにて、『Case1(第3章)』は終了とさせていただきます。
『Case1(第3章)』では、主人公の行動が…運命を大きく動かしていく…的な感じで書き進めて行きました。
こんな駄文を読んでくださり、ありがとうございます。感想をいただけるのは、本当に嬉しく…毎日楽しみにしています。
これからも、この物語を書き続けて行きますので…応援の方、よろしくお願いします。
次回も、お楽しみに
では、またね!