〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』 作:やさぐれショウ
今回は、翔とユキの回になります。
昨夜、突然体調を崩し、寝込んでしまった青空 翔。翌日、目が覚め熱を測って見たところ……
その後、病院で診てもらった後、薬をもらい帰宅していると、猫のように気まぐれな少女と遭遇する。そこに、転生者 Cが現れるが……
では、どうぞ
この物語は、サクラがDollsに加入し、翔がDollsに心を開く前の物語……
ある日の朝、とあるマンションにて……
翔「…ぅ~ん…」
翔は重い身体を起こす。
翔(熱っぽいし、身体がダルい……昨日から、突然体調を崩し、寝込んだからな…それが原因か…?)
翔は体温計で熱を測ったところ…
翔「…マジかよ…」
翔(39.5度…最悪だ…)
39度以上も熱があったのだ。翔はあたたかいお茶を飲むと、徒歩で病院に向かった。
街中にて…
顔色が悪い翔を見た、街の人達は…
人々「ねぇ、あれ翔君じゃない?」「本当だわ、顔色が悪いわね…」「大丈夫かな…?」
朝からイライラしていた翔は、
翔「さっきからうるせぇぞ!俺のことはほっとけよ!」
自分の話をしていた人達に怒鳴ってしまった。その結果…
翔「!?…ゴッホゴホッ!ゲホッ!ゴホッ!」
咳き込んでしまった。駆け寄って来る人達を背に、病院に向かった。
数十分後、病院に到着した。そこで診てもらったところ、ただの風邪であった。医者からは、「相当無理しすぎたのでしょう。少なくとも、2日は安静にしてくださいね。」と、言われた。翔は「ありがとうございました。」とお礼を言い、お金を払って病院を出ると、近くの薬局で薬をもらった。
翔(…よかったぜ、ただの風邪で……て言うか、徒歩で移動すんの、かなりキツいな…)
翔は近道である自然公園を通っていた。少し歩くと、休めそうなベンチを見つけた。
翔(…あそこで少し休むか。)
翔はベンチに向かい、深く座った。
翔「はぁ~……」
翔は深くため息をついた。そこに…
ユキ「翔、さん…?」
1匹の猫を連れたユキがやって来た。
翔(…またDollsのメンバーか…これで会ったのは8人目…この日だけは会いたくなかったんだよ…畜生…!)
翔はマスクをしており、表情は分かりにくいが…明らかに不機嫌そうな表情を浮かべている。
ユキ「隣に座っても、いいですか?」
翔「…ダメだ。」
翔はユキが隣に座ることを拒否した。
ユキ「…どうしてですか?」
ユキは悲しい表情を浮かべる。
翔「…こんなこと、言いたくなかったがもうどうだっていい…俺はなぁ、風邪を引いてんだ。隣に座ったら移るだろうが…」
翔はヤケクソになり、吐き捨てるように言う。
ユキ「…!!…そんな…」
ユキは驚き、言葉を失った。
翔「…ふん、たかが風邪ごときで、大袈裟に驚いてんじゃねぇよ。じゃあな、俺はもう行くから。」
翔はそう言うと、立ち去ろうとする。
ユキ「あ、翔さん…待って…!」
ユキは慌てて翔の後を追う。
翔「ちっ…着いてくんな。」
翔はイライラして、ユキに言う。
ユキ「途中まででいいですから…お願いします、翔さん。」
ユキは翔にお願いするも、
翔「…断る。」
あっさりと断られてしまう。
翔「…お前に風邪が移ったら、他のメンバーにも移るだろうが。」
翔は冷たく言うが、ユキは知っている。
ユキ(翔さんは、本当に優しくて、温かい人です…)
ユキの過去……
ユキは事故に巻き込まれた子猫を病院に連れていこうと、駆け寄るが…運悪く、信号を無視して来たバイクに跳ねられてしまった。
ユキ「…う……ね、猫さん…」
ユキは大怪我をしながらも、子猫の側に行き、抱き抱える。そして、病院に向かおうとするが…
ユキ「…ぁ……」ドサッ
右眉の上から出血しており、痛みに耐えられず…地面に倒れてしまった。そこに…
翔「おーい!」
翔が駆け寄ってきた。
翔「大丈夫ですか!?」
翔はユキに声をかける。
ユキ「…ぅ…猫さんが……」
ユキの言葉を聞いた翔は、動物病院を探した。運良く、すぐそこにあったため、翔は子猫を動物病院に連れていった。数分後、戻ってきた翔は、急いで救急車を呼ぶ。しかし…何故か電話が繋がらない。
翔「くそっ!!こんな時に、病院はなにやってんだよ!?こうなったら…」
翔はユキを抱き抱えると、病院に向かって走り出した。
ユキ(この人…猫さんのことを、私のことを…助けようとしてくれています……温かい、です…)
この時のユキは、初めて『人の温かさ』に触れたのであった。数分で病院につき、ユキはすぐに手当てを受けると病室に運ばれた。翔は、病院の院長室に向かい、院長に対して抗議した。その理由は…翔は、この病院に電話をしたからだ。その電話に出なかったことに怒り、院長に対して文句を言った。そして、その病院の院長は…多くの患者に対して、曖昧な対応をしていたことが発覚し、クビにされた。その後、新しい院長がこの病院にやって来た。新しい院長の対応は丁寧であり、ユキは次の日には退院できるようになった。次の日、ユキは病院を退院できた。翔が玄関で待っており、動物病院に向かった。ユキは松葉杖をついていたため、あまり早くは歩けなかった。翔は彼女のペースに合わせてくれた。動物病院につくと、子猫は……無事であったことが発覚。結果…2、3日後には歩けると、獣医が言っていた。翔とユキは獣医に感謝をし、猫を連れて動物病院を出た。
子猫はユキが飼うことになり、翔は子猫に『コユキ』と名付けた。
ユキの過去side OFF…
ユキ(『コユキ』…今でも、翔さんのことを覚えています…翔さんは、命の恩人ですから……自分よりも、他の人を思う、心優しい人です……)
ユキは昔の出来事を思い出していた。翔はユキに背を向け、立ち去ろうとしたその時…
C「青空ァ!」
転生者 Cが現れた。
翔(あ~あ、面倒くせぇのが来やがった…)
翔「そこをどけ、今てめぇに構ってる暇はねぇんだよ。」
C「おぉ?お前、熱出してんのか。だっせぇなwww」
Cは翔を嘲笑うが、本人は気にしていない様子である。
C「今ならお前を殺せるチャンスだぜ、へへっ。青空、死ねぇぇえええええええええ!!」
Cはナイフを取り出し、翔目掛けて走る。その時…
ダッ
翔「…?」
ユキがC目掛けて走りだし、そして…
ダンッ
地面を蹴ってジャンプすると、
ユキ「はっ。」ドカッ!
Cの顔面目掛けて、回し蹴りを繰り出した。
C「ぎゃっ!!」
C(…白か、ご馳走さまでしたぁぁああああ!!)
Cは池にダイブして、戦闘不能になった。
翔「…はぁ…」
翔はため息をつくと、歩き出す。ユキはその後ろを着いていった。
翔「着いてくんなって言っただろうが…」
ユキ「せめて、この公園の出口まで…ダメですか?」
翔「ちっ…勝手にしろクソが、移ったって知らねぇぞ。」
ヤケクソになった翔は、吐き捨てるように言った。ユキは自然公園の出入口まで翔を送った後、翔の姿が見えなくなるまで、彼を見送った。翔を見送った彼女は、ドールハウスへと帰っていった。
いかがでしたか?今回はここまでです。
最後らへん、Cは(…白か、)って言ってましたけど、奴はユキの下着の色を見ました……(汗)。
次回、翔とアヤの回になります。その後に、斑目さんやカナさん、そしてオリキャラを登場させる予定です。お楽しみに。
では、またね