〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』   作:やさぐれショウ

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やさぐれショウです。



戦いで傷付いた翔は、できることが普通の人よりも限られてしまった。不自由な思いをする彼に、ドールハウスのメンバー達は手を差し伸べる。

では、本編へどうぞ


第二百三十話 不自由な生活

翔が目を覚まして、3日程が経過した。

 

翔「……。」

医務室のベッド上にて…翔は退屈そうにしていた。

翔(…しかし、退屈だ……それに…全身は痛ぇし、何より…左足が、くっそ痛ぇ……)

全身には痛みが走り…ストライカーの1人によって複雑骨折させられた左足は、じっとしていても少しでも動かすと、激痛が走る。

翔「…これじゃあ…歩くことも、難しい…かもな……」

左足を見ながら、口角を下げる翔。今の彼は…歩行が難しくなってしまっているのだ。歩けなくなったことに、ショックを受けている翔。

 

コンコンッ……

 

その時、医務室の戸がノックされた。

翔「…?」

医務室に入ってきたのは……

 

愛「翔君。」

 

愛であった。彼女の右手には、小さな箱がある。

翔「…片山さん?」

愛「翔君にちょっとしたプレゼントを持ってきたんだ。」

翔「…何だ、それは…?」

愛はベッドテーブルの上に箱を置くと、開封する。中に入っていたのは……

 

 

翔「これは…ボールか…?」

 

 

片手で握れる程の大きさのボールであった。

愛「そう♪でもね、ただのボールじゃないんだ。ちょっと持って握ってみて?」

翔「…?」

愛に促され、翔はボールを手に取って握ってみる。

 

翔「…お。」

 

そのボールは柔らかく、ある程度の力で握ると光を放つ。

愛「握力を鍛えられるかなって思って、『ムニムニボール』を買ったんだ。」

翔「…ありがとう…大切にする。」

愛「うん、どういたしまして♪」

愛が購入してきた『光るムニムニボール』を使い、翔は握力を鍛え始めた。

 

ある程度時間が経過した頃……

愛「ねぇ、翔君?」

翔「…?」

愛「お庭に行って、外の空気でも吸いに行かない?」

翔「…あぁ、行く。」

愛「OK、今から準備してくるね♪」

愛はそう言うと、医務室の隅に置いてある車イスを1台持って来る。

愛「翔君、この車イスに座れる?」

翔「…。」コクッ…

翔はベッドに座り、右足を床についてバランスを取る。

愛「良かったら、あたしの肩に掴まってね♪」

翔「…助かる。」

翔は愛の肩に掴まり、車イスに座った。そして、フットレストを自分で下げ、両足を乗せた。

翔「準備できたぜ?」

愛「うん、ありがと♪それじゃあ行こっか♪」

翔「あぁ。」

翔は車イスを操作し、愛と共に医務室を出て…ドールハウスの庭に向かった。

 

 

 

庭に出ると、心地好い風が翔と愛の全身を撫でる。

愛「風が気持ちいいね~♪」

翔「そうだな。」

愛は思わず、伸びる動作を行う。

シオリ「あら、翔君に愛さん♪」

そこに、花束を持ったシオリがやって来た。

翔「…ん?」

愛「やっほ、シオリちゃん♪」

翔はシオリに目を向け、愛はシオリにヒラヒラと手を振る。

シオリ「これから、チヒロさんにお花を供えに行くんです。翔君と愛さんも、ご一緒にどうですか?」

シオリのお誘いに、翔と愛は乗り、チヒロの墓へと向かった。

 

シオリ「チヒロさん、翔君と愛さんも来てくれましたよ。」

 

シオリはそう言うと、チヒロの墓に花を供える。そして、手を合わせる。翔と愛もチヒロの墓の前で手を合わせる。

翔(お前が、ストライカー共の魔の手から…俺を助けてくれたのか…?……そうであれば、礼を言う……ありがとう……)

心の中で、チヒロにお礼を言う翔。

シオリ「翔君と愛さんが来てくれて、チヒロさんもきっと喜んでいると思います。ありがとうございます♪」

翔と愛にお礼を言い、去っていくシオリ。

愛「チヒロちゃん、喜んでくれてると良いね。」

翔「あぁ。」

外の空気と日光を浴びた翔と愛は、ドールハウスに入っていった。

 

 

 

2人がやって来たのは、レッスン場であった。

翔「…何故レッスン場に?」

愛「チームBのメンバー達が自主練しているんだ。」

愛はレッスン場のドアをノックし、

愛「お邪魔しまーす♪」

と、レッスン場に入っていく。

ナナミ「ちょっ、まだ入室許可出してないんですけど…」汗

ヒヨ「あー、愛さーん♪」

レイナ「どうしたの、愛さん?」

愛「頑張ってる皆を見に来たんだ♪後、もう1人いるよ。」

愛はドアの方へ向かい、手招きする。すると、車イスに乗った翔がレッスン場に入って来た。

翔「…よぉ。」

チームB「「「翔さん(翔君)!!」」」

翔の姿を見たチームBの3人は、ビックリする。

ナナミ「翔さん、寝てなくて良いんですか…?」

翔「大丈夫だ…てか…ずっと寝てても、退屈なんだよ……」

ナナミの言葉に、苦笑いする翔。

ヒヨ「翔さん、左足…痛い…?」

翔「…そうだな…あまり動かさねぇようにはしてるんだけどよ……痛ぇな。」

そう言うと、翔はレッスン場を見渡し始める。そして、平行棒を見つけた。

翔「…なぁ、アレ使っても良いか?ちょっと、歩行の練習をしてぇんだ。」

愛「もちろん良いよ♪」

愛とチームBの3人は、平行棒を準備する。翔は車イスを操作し、平行棒の近くに移動すると…フットレストを畳み、車イスのブレーキをかけ、棒に掴まって立ち上がった。

翔「…。」

そして、三点歩行でゆっくりと進み始めるが……次第に呼吸が荒くなってきて、進むスピードも少しずつ早くなって来る。

レイナ「翔君。」

焦っている様子の翔に、レイナは優しく声をかける。

レイナ「急がなくても良い…翔君のペースで、ゆっくりで大丈夫よ♪」

翔「…そ、そうか…」

レイナ「えぇ♪でも、無理だけはしないでね?」

レイナの言葉に安心した翔は、再び三点歩行でゆっくりと進み始める。チームBの3人と愛は、時より翔に声をかけたりして、彼の歩行練習を見守った。

 

数分後…歩行練習を終えた翔は、車イスに座って休んでいた。

レイナ「お疲れ様、翔君♪」

ヒヨ「翔さん、おつかれさまー♪」

ナナミ「お疲れ様でした、翔さん♪」

愛「よく頑張ったね、翔君♪」

歩行練習を終えた翔に、労いの言葉をかけるチームBの3人と愛。

翔「…ありがとな…声をかけてくれて……」

翔はメンバー達にお礼を言い、愛と共に医務室へと戻っていった。

 

 

 

医務室に戻った翔は、医療用ベッドに横になった。

愛「翔君、今度…松葉杖を使って歩いてみる?」

翔「…検討してみる。」

愛「了解♪」

愛はそう言うと、時計を見る。時刻は19:00になろうとしていた。

愛「翔君、今からご飯持ってくるね♪」

翔「わかった。」

愛は医務室から出て、晩御飯を取りに行った。数分後、愛が医務室に戻ってきて、盛り付けを開始した。

愛「お待たせ翔君♪今日は『ご飯』と『鮭の塩焼き』、『ほうれん草のお浸し』と『味噌汁』だよ。」

翔「…おぉ、美味そうじゃねぇか。」

愛「毒味だけしちゃうね?」

翔「あぁ、頼む。」

愛が毒味を終えると、翔は晩御飯を食べ始めた。

愛「……。」

愛(翔君が見てる場所で料理をするのもアリかもしれないな~……検討してみよう。)

晩御飯を食べる翔を見守りつつ、新しい方法を検討する愛であった。




いかがでしたか?今回はここまでです。



アプリ【プロジェクト東京ドールズ】では、新たなるメンバーが3人登場しましたね(私は、まだ未入手です)。
それと…新しい変身ベルトを購入しようかと検討していますが……未だに迷っている私です(苦笑)。

次回も、お楽しみに
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