〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』   作:やさぐれショウ

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やさぐれショウです。



眠りにつく翔に、ある人物が彼に会いに来る…その人物とは…
そして、翔を叱った時の愛の心情が明らかになる…!?

では、本編へどうぞ


第二百三十一話 再会と愛の思い

翔「…?」パチッ……

翔(…ここは、ドールハウスの庭…?)

翔が目を開くと、いつの間にかドールハウスの庭にいた。

翔(俺は、医務室で寝ていた筈…何でここに…?)

その時……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「翔さ~ん!」

 

どこからから、翔を呼ぶ少女の声が聞こえてきた。

翔(…?…この声…)

すると、翔の目の前に眩い光が現れ、徐々に光が弱くなっていく。その光から、1人の少女が姿を現した。

翔「…お前は……!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

チヒロ「翔さん♪」

 

光から姿を見せたのは、かつてDollsチームAのメンバーだった『チヒロ』であった。

 

翔「……チヒロ…」

 

チヒロ「ありがとう!未知の怪物から私達を守ってくれて!」

翔にお礼を言うチヒロ。

翔「…1つ聞きてぇことがある。」

チヒロ「何々?」

翔「…ストライカー達の魔の手から救ってくれたのは……チヒロ、お前なのか…?」

チヒロに問い掛ける翔。

チヒロ「ストライカー達?…あぁ、あの娘達のことだよね。」

チヒロの言葉を聞いた翔は、自分を救ってくれたのはチヒロであったことを大方確信した。

チヒロ「あの娘達、とても正気じゃなかったよ…何だろう、まるでゾンビみたいだったし……」

そう言って、少し身体を震わすチヒロ。

翔「ありがとうな…俺を、助けてくれて……」

チヒロ「ううん、お礼を言うのは私の方だよ♪」

チヒロはそう言うと、少し移動し…翔の元に向きを変える。

 

チヒロ「いつもお供え物を持って来てくれて、側にいてくれてありがとう、翔さん♪」

 

そして、太陽の如く眩しい笑顔を見せた。

翔「…チヒロ。」

その時、翔の視界が眩い光に包まれていく。

翔「なっ!?」

チヒロ『翔さん、また会おうね~!』

段々チヒロの声が遠くなっていく。

翔「ちょっと待て!まだ聞きてぇことが--」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翔「…っ!?」ガバッ!

 

気が付くと、翔は医務室のベッドの上にいた。

翔(…夢、だったのか……?)

深雪「大丈夫ですか、翔君?」

勢いよくベッドから身体を起こした翔に声をかける深雪。

翔「…ちょっと、変な夢見ちまって……まぁ、問題はねぇよ。」

深雪「そうですか、それなら良かったです。」

深雪は微笑むと、何やら作業をし始める。

深雪「翔君、温かいココアを淹れました。」

翔「…お、おぉ…ありがとう。」

深雪からココアが入ったマグカップを受け取り、飲もうとするが……

 

翔(…ダメだ…やっぱり怖ぇな……)

 

あのトラウマが頭から離れず、飲めずにいた。そして、マグカップを置いてしまう。

深雪「やっぱり、怖いですよね…」

翔「…あぁ。」

深雪「では、ちょっと持っててくださいね?」

深雪はスプーンを手に取ると、ココアを一杯救い、翔の目の前で飲んでみせた。所謂、毒味である。深雪が毒味をしたことで、翔はマグカップに入っているココアをゆっくりと飲み始めた。その後の朝食も、深雪が毒味を終えると、少しずつ食べた。

 

 

 

朝食を完食した翔は、ベッド上で少し休憩していた。

翔「……。」

何気なくテレビをつけると、ストライカー達が拠点代わりにしていたあの廃旅館が突然崩れたと、ニュースに報道されていた。

翔(…突然崩れた、か……そう報道して貰えると、正直助かる……それに、あのストライカー共はどうなったんだ…?)

ストライカー達の巣窟から脱出に成功して以来、ストライカー達の姿を全く見なくなった。それどころか、消息も不明である。

翔(…だが、アイツらは執念深い性格だ……死んでいるとは考えがたい……)

消息は分からなくても、死んでいるとは思えない……それが、翔がストライカー達について感じていることである。

翔(ストライカー共だけじゃねぇ……ティエラと白河が襲撃してくる可能性もある…くそっ、どいつもこいつもムカつくぜ……)

ストライカー達だけでなく、ティエラと昇も……翔にとっては敵である。

 

コンコンッ…

 

翔「…ん?」

愛『翔君、愛だよ。小春ちゃんも一緒にいる。入っても良いかな?』

翔「あぁ。」

翔が入室許可を出すと、愛と小春が医務室に入ってきた。

愛「おはよ、翔君♪」

小春「お、おはようございます…隊長さん…!」

翔「…おはようさん。」

小春はどこか緊張している様子。

翔「お前、確か…湊 小春って言ったよな?」

小春「は、はい!」

翔は無表情で小春の様子を伺う。

翔「…まだまだ慣れねぇことだらけだと思う。だが、なるべく焦らずにな?」

小春「へっ?あっ、ありがとうございます…!」

小春と出会って間もない翔だが…あまり警戒はしていないようである。

愛(翔君が小春ちゃんを警戒していない?…珍しいな。)

翔「んで、用件は何だ?」

愛「…ん?あぁ、ちょっと翔君と話がしたいな~って思って。迷惑だったかな?」

翔「いや?俺も退屈だったんだよ…丁度良かった、あんたらが来てくれて。」

そう言って、ベッドに座る翔。

小春「あっ、隊長さん…松葉杖を、持ってきました。これ、どうぞ。」

翔に松葉杖を渡す小春。

翔「さんきゅ。」

小春から松葉杖を受け取った翔は、さっそく松葉杖を使って立ち上がって見る。

愛「おぉっ、スムーズに立てたね。」

翔「少し使い方を勉強したんだ。」

翔はそう言うと、三点歩行で歩き始める。

翔「少し外の空気でも吸いに行かねぇか?」

愛「そうだね♪」

小春「是非とも♪」

そして、愛と小春と共に…外へ向かった。

 

 

 

やって来たのは、ドールハウスの屋上にあるガーデンだった。ベンチに座り、会話を始める3人。

小春「風が気持ちいいですね、隊長さん。」

翔「そうだな。」

小春「それにしても…ドールハウスに、こんな素敵なガーデンがあったんですね。」

翔「あぁ、片山さんがこのガーデンを生み出したんだよ。」

小春「えぇっ!?か、片山先生が!?」

翔の言葉にビックリする小春。

愛「そう!斑目所長から許可を得て、ここをガーデンにしたんだ♪」

小春「ここ、居心地が良いですね♪」

小春もこのガーデンを気に入ったようだ。

 

愛「ねぇ、翔君?」

翔「…?」

愛は翔に話しかける。

愛「あたしが翔君のことを叱ったあの日のこと、覚えてる…?」

翔「あぁ、覚えてるぞ?」

愛「……。」

翔の言葉を聞き…口角を下げ、気まずそうにする愛。

翔「…?…どうした?」

小春「…片山先生?」

翔と小春に声をかけられ、愛は黙っていた口をゆっくりと開き始める。

 

 

愛「あたしね…翔君を叱った後……

 

『翔君に嫌われちゃったかな…』

 

…って、思って…怖かったんだ……毎晩毎晩、考え事をしちゃって眠れなかったの……」

 

 

翔を叱ったあの時……愛は、翔に嫌われてしまうのではないかと…恐怖を抱いていたのだ。そのため、『あの時、彼を叱って良かったのだろうか…』と考え、毎晩眠れない日が続いていたのだった。

愛「翔君…ちょっと変なこと聞いちゃうんだけど……」

翔「…変なこと?」

愛は深呼吸すると、翔に問い掛ける。

 

 

愛「翔君は、あたしのこと…嫌い?」

 

 

愛の質問に対し、翔はこう答えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翔「…嫌いじゃねぇよ。」

 

愛「…ほ、ホント…!?」

翔「あぁ。俺は、あんたを信頼している。あんたは、ありのままの俺を受け入れてくれた…嫌いになる要素なんてねぇよ。」

愛「…そっか……うん、良かった…!」

愛は笑顔を見せたが、彼女の目からは一筋の涙が流れた。

小春「良かったですね、片山先生。」

愛「…うんっ…うんっ!」ポロポロ…

不安が取り除かれたのか、愛の目からは大粒の涙がこぼれ始める。

翔「…涙はこれで拭いとけ。」

そう言って、愛にハンカチを差し出す翔。

愛「ズズッ…ありがとう、翔君…♪」

愛は翔からハンカチを受け取り、流れ落ちる涙を拭く。その後、愛は泣き止み…小春と翔と雑談を楽しんだのであった。




いかがでしたか?今回はここまでです。



今回は小春を登場させましたが、次回からは翠かミネルヴァのいずれか…もしくは、両方を登場させようと検討しています。

お楽しみに
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