〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』   作:やさぐれショウ

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やさぐれショウです。



先が見えない暗い地下鉄の線路を歩くDollsと愛。そこには既に……

では、本編へどうぞ


第二百三十九話 迷宮…無限回廊…

Dollsと愛は、地下鉄の線路を突き進んでいた。更に奥へ進むと……

 

床、壁、天井の至るところにツタのような何かが絡み付いており、所々にクリスタルのような石が生えている。

シオリ「ここが新宿の地下鉄……暗くて、ちょっとだけ不気味ですね。」

ここには、明かりが1つもなく…先が全く見えない。よく目を凝らして見ると…

 

シオリ「…あら?線路が分岐しているみたい。」

 

ここは、分かれ道となっていることがわかった。

ヒヨ「ヒヨ、あっちの道がいい!」

左の道を見ながら言うヒヨ。

シオリ「うーん…そうですね…」

ヒヨの視線の先にある道は、カーブになっている。

シオリ「あちらの線路は、曲がっています。できるだけ、真っ直ぐな線路をたどりましょう。」

ヤマダ「真っ直ぐ進んでりゃ、ナビがなくともだいたいの位置がわかりますからね。」

ヒヨ「ほえ~、たしかにそーだ!さっすがシオリンだよー!」

シオリの言葉を聞き、真っ直ぐ進んでいる右の道に行くこととなった。

シオリ「こんなところで迷子になるのは、嫌ですもの。」

この真っ暗闇の中…迷ってしまえば、地上に脱出することが困難になるだろう。

シオリ「さあ…行きましょう、愛さん。」

愛「うん。」

そして、メンバー達は更に…また更に奥へと突き進む。

 

 

 

どれくらい進んだのだろうか……

 

サクラ「もうずいぶん進んだ気がしますけど…あたりの様子、変わりませんね。まだ駅らしいものにも行き当たらないし、グネグネした線路が続いているだけで…」

どれだけ進んでも景色は変わらず…それどころか、駅と思わしき場所にも、中々たどり着けていない。

ナナミ「あちこちに気持ち悪いヤツがこびりついてて、目にも優しくありません。これが本当に各地に続いているなら、ちょっと…いや、かなりマズいんじゃないですか?」

レイナ「そのとおりね。それにしても…今、いったいどのあたりにいるのかしら?」

辺りを目視しながら言うレイナ。通信機を取り出しても、『ザー…』っと言う音だけが聞こえてくる。

レイナ「通信状況もよくないようだし……この探索、思ったより難航しそうね。」

その時……

 

『…い…おい、応答しろ。』

 

通信機から、翔の声が聞こえてきた。

翔『片山さん、聞こえるか?』

愛「聞こえるよ。どうしたの?」

翔『残念な知らせだ…』

翔の言葉に、緊張感が走る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翔『南田さんが何度試行しても、現在地が特定できなくてな…正確な地点が割り出せずにいる。』

愛「…そうなんだ。」

翔『あぁ…少なくとも、渋谷方面に設置されたレーダーでは、お前達の情報は捕捉できてねぇ。』

翔の言葉に、ミサキが口を開く。

ミサキ「渋谷方面ではない……なるほど。では、どの方角に進んでいるんですか?」

翔『それも分からねぇんだ。電波の状況が悪すぎてな……』

翔の言葉に、口角を下げるメンバー達。

カナ『観測範囲を拡大して解析を続けます。皆さんは注意して、探索を進めてください。』

翔『俺はストライカー共や妖魔共の反応を探す。もちろん、ティエラと白河のもな……今のところ、反応はねぇみt』ザーッ……

ここで、通信が途切れてしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シオリ「迷宮(ラビュリントス)……」

 

サクラ「え……?」

シオリの言葉に、困惑するサクラ。

シオリ「まるで、迷宮ですね。クレタ島の、クノックスの神殿の…」

サクラ「は、はい…?」汗

更に困惑するサクラ。

シオリ「不謹慎かもしれませんが…少しだけ、ワクワクしてしまいます。」

その時……

 

サ~……

 

ユキ「あ……蝶、が……」

メンバー達の前を、青白い蝶が横切った。

ミサキ「フン、お出ましね……!」

どうやら、ピグマリオンが現れたようだ。

ミサキ「ヤマダ、ついてきなさい!」

ヤマダ「よーやく、お出ましっすか!ヒッヒッヒ……なます斬りにしてやるっす!」

そして、奥からはピグマリオンの群れがDollsと愛の前に姿を見せた。愛はイクサベルトを装着…イクサナックルを取りだし……

 

《レ・ディ・ー》

 

愛「変身。」

 

《フィ・ス・ト・オ・ン》

 

仮面ライダーイクサへと姿を変えた。Dollsは皆、武器を構え…イクサに変身した愛と共に、ピグマリオン達を迎え撃った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アヤ「やっぱり、ここにもピグマリオンいるんじゃん!もしこの線路が、普通の地下鉄につながってたらどうすんの?満員電車が襲われたりしたら、大変なことになっちゃうわよ…!」

メンバー達が足を踏み入れたこの迷宮に、ピグマリオンが徘徊していることがわかった。

ナナミ「それ以上に問題なのは、ピグマリオンが東京中どこでも自由に移動できるということですね。もしもそんなことになっていたら、いくら地上を浄化しても意味がありません……絶望的ですよ。」

ナナミは仮説を立てると、俯いてしまう。

ミサキ「…そんなことさせない。」

ミサキは冷静に言う。

ミサキ「ペドメーターから計算するに、現在までの移動距離は3km弱。本当に南下しているなら、すでに原宿付近まで到達している計算になるわ。」

 

ザザッ…ザーッ……

 

すると、通信機から音が鳴り…

 

翔『片山さん、応答願う。』

 

翔の声が聞こえてくる。

翔『南田さん、観測範囲を広げてサーチしてみたが…お前達の現在地、特定できなかったそうだ…』

愛「そっか…」

翔『ただな…東の飯田橋、北の高田馬場方面に設置されたレーダーでも捕捉できなかったことから…お前達はまだ、封鎖されている新宿地区から脱してねぇと思われる。』

ドールハウスでは…カナが観測範囲を広げ、メンバー達の現在地を探ってみたのだが、未だに分かっていない。そのため…見方を変え、設置されているレーダーの情報を頼りに、メンバー達の現在地を推測していた。

ヒヨ「ひよっ!?でもでも、すっごくいっぱい歩いたよー!?」

サクラ「分岐は確かにたくさんありましたけど…ずっと真っ直ぐに進む線路を選んで来ましたよね。なのに、1時間以上歩いて、新宿を出られていないなんて…」

推測によると……メンバー達は、未だに新宿から出られていないのだった。

斑目『…何か引っかかるな。皆、引き続き調査を進めろ。』

斑目は調査を進めるよう、メンバー達に命令する。

 

メンバー「「「……。」」」

 

言葉を失っているメンバー達に、カナは言う。

 

カナ『現在地さえ特定できない状況で探索を続けるのは不安もあると思いますが…地形解析のためにはデータが必要です。引き続き、探索をお願いします!』

 

カナの次に…翔はメンバー達にこう言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翔『これまで、お前達は…幾多の苦難を乗り越えて来た……だから、今回もきっと…乗り越えられる。俺はそう信じている…応援することしかできねぇが、頑張ってくれ。』

 

翔の言葉に、

シオリ「任務続行、了解です。」

メンバー「「「了解!」」」

メンバー達は真剣な表情になった。

シオリ「愛さん、行きましょう…!」

愛「うん!皆、翔君が背中を押してくれているから…もう少しだけ、頑張ろ!」

こうして、翔に背中を押され…元気を貰ったDollsは、愛と共に迷宮の探索を続けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

昇「ゼェ……ゼェ……」

その頃、とある廃旅館後にて……

 

昇(やっと…全員、助けることができた……)

 

昇は、瓦礫の下に生き埋めにされたストライカー達の救出に成功した。そして、手当てをしようとすると……

 

あおい「うっ……た…たい、ちょ…う……」

伊緒「どこ、に……い、る……の……?」

 

傷だらけになったストライカー達は、次々と立ち上がる。

陽奈「だっ、たら……ドール、ハウス……に…いこ…うよ……」

小織「…うん。」

そして、ドールハウスを目指して歩き始める。

 

昇「ま、待て…その…身体、じゃ…!」

 

昇はストライカー達を説得しようとするも……

 

二穂「うる、さい…!」

天音「あんた…の…命れい…なん、て……聞く、価値も……ない、わ…」

 

ストライカー達は聞く耳を持たず、行ってしまった。

昇「……。」チッ…

1人取り残された昇は、思わず舌打ちをし……

 

ガッ!

 

地面を殴った。

 

 

 

昇(青空隊長……何故、何で協力してくれないんです…!?)




いかがでしたか?今回はここまでです。



新宿の地下は、既にピグマリオン達が徘徊していた。Dolls達が新宿を探索している頃…執念深きアイツらが、再び行動を始めた。

次回も、お楽しみに
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