〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』 作:やさぐれショウ
小鳥遊大臣から、1つの資料が送られて来る。そこに映っていたのは……
では、本編へは
次の日の朝……
翔はベッドから起きると、すぐに作戦室に向かった。到着し、入室すると……
シオリ「あら、翔君。おはようございます♪」
サクラ「おはようございます!今日は時間ぴったりですね、翔さん!」
ミサキ「おはようございます、翔さん。」
チームAの3人が、翔に挨拶をした。
翔「あぁ、おはよう。」
ミサキ「朝から呼び出し…ということは、次の作戦が決まったのですか?」
ミサキの言葉に、
斑目「--いや、そうではない。」
と、斑目が言う。彼女達が呼ばれた理由、それは……
カナ「さきほど、害特…小鳥遊大臣から特殊回線でデータが届きました。」
翔「…何?」
カナ「国立競技場駅付近に、ピグマリオンが出現したそうです。」
何と…国立競技場の駅近くに、ピグマリオンが出たとのことだった。
アヤ「何ですって…!?」
カナ「幸い、周辺を警備していた害特の2因子保有隊員が対応し、被害は未然に防いだとのことですが…」
斑目「大江戸線は確か、『あの事件』以前は都庁前に乗り入れていた。地下鉄の行き止まり地点まで追い込んだところ、ピグマリオンは忽然と姿を消したそうだ。」
現れたピグマリオンは、行き止まり地点に追い詰められると…突然姿を消したのだ。
翔「妖魔の出現情報はねぇのか?」
カナ「妖魔に関しては、今のところ出現していません。」
翔「…そうか。」
翔(妖魔もそうだが…それよりも警戒するべきは……
……『ティエラ』だ…)
ここ最近、妖魔は出ていないそうだが…ティエラの姿も、未だ確認できていない。
翔(奴の目を潰し、戦いを不利にさせてやろうと思ったが……かえって厄介な存在になっちまったよ、くそが…)
ヤマダ「は~ん、やるじゃないっすか。オートギアは例の件でメンテ中みたいっすから、パンピーだけで防いだなら大金星では?」
ヤマダの言葉に、
レイナ「ええ、その通りね。MARVELOUS!素晴らしいわ!」
と、声をあげるレイナ。だが…
斑目「問題はそこではない。」
斑目はそれを遮ると…
斑目「百聞は一見に如かずだ。これを見てみろ。」
モニターに資料を映し出す。そこに映っていたのは……
アヤ「ちょ…これって、あたしらが倒したヤツ!?」
かつて…Dollsと愛が倒した、あの『新型ピグマリオン』であった。
レイナ「同じ個体なのかはわからないわ。同種が何体もいるのかもしれない。」
ヤマダ「いや、ちょい待って。カナさん、こいつの頭の傷、拡大してもらえます?」
カナ「もちろんです。」
ヤマダの言葉を聞いたカナは、すぐに資料を拡大する。よく見ると、頭部や首回りに…何やら赤黒いツタのような何かが絡んでいる。
アヤ「んんん???頭に傷なんかある?」
ヤマダ「よく見てください。ほら、なんかカサブタみたいな盛り上がりが…」
メンバー達は、新型ピグマリオンの左目辺りに注目する。
カナ「言われてみると…確かに、そう見えますね。」
モニターに映っている新型ピグマリオンの左目付近には、確かに…盛り上がりができている。
ヤマダ「この傷、ジブンがヤッたのと、同じ位置のはずっす。」
レイナ「ということは、私たちがたいしたものと同じ個体ということ…?」
ヤマダ「トドメを刺しそこねるほど、モーロクしてるつもりねぇすけどねぇ。」
アヤ「うん、そこはあたしが保証する。」
資料を見ながら、新型ピグマリオンとの戦いを思い返していくメンバー達。
アヤ「でも、アイツと戦ったのって昨日じゃん。致命傷レベルの傷が、こんな早く治るかなぁ…」
翔「…?」
翔(今、化け物の後ろに…何かいたような……)
モニターの映像をスリープモードにするカナ。
斑目「我々も同じ結論だ。傷を考えると同一個体と考えるのが自然だ。同一個体だとすると倒し損ねたか……全く別の可能性もある。」
先程のピグマリオンに関しては、謎が多く…明確な答えがまだ解っていない。
カナ「アップデートされた情報をもとに再度、解析を進めることとなっています。」
そのため、解析を進めていくそうだ。
斑目「害特はしばらく、地下鉄の警備を強化するとのことだ。」
害特は地下鉄の警備を、更に強めていく方針であるようだ。
斑目「どちらにせよ下準備なしにDollsを混み合う地下鉄に派遣はできない。」
シオリ「…では、私たちは引き続き待機ということですね。」
シオリがそう言うと、
斑目「うむ、ゆっくり体を休めてくれ。ご苦労だった。」
…と、斑目はメンバー達に言った。
シオリ「ありがとうございます。」
斑目にお礼を言うシオリ。
シオリ「さあみんな、女子寮に戻って、ご飯にしましょう!」
そして、Dollsは女子寮へと戻って行った。
翔「……。」
カナ「…翔君、どうしました?」
斑目「先程から、険しい顔をしているな。」
Dollsが退室したタイミングで、何やら険しい表情を浮かべる翔に声をかけるカナと斑目。
翔「…なぁ?」
カナ&斑目「「…?」」
翔「さっきの資料、もう1度見せてくれねぇか?」
カナ「あ、はい。もちろん良いですよ。」
カナはモニターに資料を映し出す。
翔「……。」
モニターに映る新型ピグマリオンの資料を、翔はじっと見る。そして…目線を動かし、何かを探し始める。
翔「っ!?」
そして、何かを発見し…目を見開いて驚いた。
斑目「どうしたんだ、青空?」
翔「おい、ここを見てみろ!」
映し出された資料の右端辺りを指差す翔。
カナ「何かあったんですか?」
翔「良いから見ろ!!」
斑目とカナは、翔が指差す方を見る。
翔「よく見ろ、何か映ってるだろ?」
斑目「……。」
カナ「えっと…」
翔「ここだよ、ここ!!」トンットンッ!
翔は新型ピグマリオンの肘の辺りで、乱暴に指をトントンとさせる。そこに映っていたのは……
斑目「…何だ、これは…?」
カナ「銀色のなにか…?」
右に向かって短く伸びている何かであった。これが何なのか、誰よりも早く理解していたのは…翔であった。
翔「…!」ガタッ!
翔は椅子から立ち上がり、急ぎ足で作戦室から出ていった。
カナ「あっ、翔君!?」
斑目「私が行く!」
カナ「あ、はい!お願いします!!」
斑目は慌てて翔の後を追い、作戦室から出た。
翔はエレベーターを使い、シミュレーションルーム付近にある格納庫に来た。
クリム「翔、どうしたんだ?」
翔「クリム・スタインベルト、ジャングレイダーはどこにある!?」
クリム「それなら、イクサリオンの隣に」
翔「分かった!」
翔はジャングレイダーの元に向かう。
クリム「待つんだ、翔!一体どうしたと言うんだ!?」
翔「話は後だ、今はそれどころじゃねぇんだよ!!」
ジャングレイダーにまたがった翔は松葉杖をその場に捨てると、エンジンを吹かせてどこかへ走っていった。
斑目「青空!!」
そこに、慌てた様子の斑目が格納庫にやって来た。
クリム「斑目所長、イクサリオンの準備は既にできている!すぐに翔を」
斑目「分かっている!!」
斑目はイクサリオンに乗ると、翔の追跡を開始した。
いかがでしたか?今回はここまでです。
資料に映っていたのは、ピグマリオンだけではなかった。映っていたもう1つの存在の正体は……
次回、明らかに…