〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』   作:やさぐれショウ

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やさぐれショウでございます。今回から新キャラが登場します。
今回は、翔とカナさん、新キャラ『片山 愛』(かたやま あい)さんの回になります。
一匹狼のありのままを受け入れている“イクサ”の開発者の特殊公務員と“元軍人”の特殊公務員も、彼と接していく。
ちなみに、タイトルの『姉』というのは、まるで姉のように面倒見が良い…という、例えです。
では、どうぞ


番外編 一匹狼と姉2人

この物語は、サクラがDollsに加入し、翔がDollsに心を開く前の物語……

 

 

 

ある日、ドールハウスにて……

カナ(よし、これである程度は装着者への負担は軽減されるはずですね。)

カナは『イクサベルト』の改良をしていた。そこに…

???「あ、カナちゃん!ここにいたんだ。」

黒いポニーテールが特徴の1人の女性が入ってきた。

カナ「ひゃあっ!?か、片山さん!?」

入ってきた女性の名は『片山 愛』(かたやま あい)。ドールハウスに専属しているコーチである。

愛「やっほ~♪」

愛はカナに軽く手を振る。

愛「お、“イクサ”は完成したんだね。」

カナ「完全完成ではありませんが、変身することは可能です。」

愛「そうなんだ。」

愛は納得する。この時のカナは仕事を終えており、外出の準備をしていた。

愛「ん?外出かな?あたしも行ってもいい?」

カナ「はい、良いですよ。片山さんには、いつもお世話になっていますから。」

愛「え、そうかな?」

カナ「はい♪彼女達も片山さんのこと、とても気に入っています♪歌もダンスも日に日に上達していっていますし、これも“愛さん”のおかげですね♪」

愛「あはは、照れるな~♪」

『片山 愛』はDollsの専属コーチであり、そのフレンドリーな性格から“愛さん”と親しまれている。また、彼女は“元軍人”であり、戦闘力はかなり高く、ほとんどの武器を使いこなし、格闘戦も得意中の得意である。そして、名医でもある。

カナ「では、行きましょう。」

愛「はーい♪」

そして、カナと愛は外出した。

 

 

 

その頃、とある海浜公園にて…

翔「…。」

翔(この間会った奴…確か『アヤ』っつったよな……どうお詫びをしよう…ったく、後先考えずに八つ当たりなんてするんじゃなかったぜ……畜生……)

翔はベンチに座り、頭を抱え、1人悩んでいた。

翔(…ん?あの店、確か…最近できたばかりの店で、新作ケーキが有名なんだってな…よし、あれを買うか。)

翔はその店に向かった。

店に入った翔は“持ち帰り”で注文を済ませ、店を出た。

翔(いつ、渡しに行くか……)

翔は悩み、再びベンチに座る。そこに……

カナ「翔君?」

カナがやって来て、翔の顔を心配そうに覗き込む。更に…

愛「お、彼が噂の…Dollsを救った英雄。1度会って見たかったんだよね~♪あたしは『片山 愛』、よろしくね♪」

愛が翔に近づいてくる。翔にとって、愛は初対面の相手だ。そのため…

翔「っ!?」

翔は愛を怖がり、後退る。

愛「あれ、警戒されちゃってる?大丈夫だよ、何も危害は加えないよ♪」

愛は翔に言うが、彼は眉を寄せ、一向に信じていなかった。

カナ「あの、片山さん…翔君なんですけど…」

カナは愛に翔の事情を説明しようとした。その時…

翔「俺の事情に関しては…俺から話す…」

翔が口を開き、自らの事情を愛に語り始めた………

カナは目を閉じ、口角を下げ、黙って翔の話に耳を傾けていた。

翔「……ってことがあった…」

愛「…そんなことが……」

愛は翔の話を聞き、ショックを受けた。

カナ「片山さん、翔君の言っていることは全て“事実”なんです。」

愛「うん、翔君の様子から見て…嘘をついているとは思えない。」

翔「……。」

カナ「翔君…1度、ドールハウスに寄っていただけますか?あ、翔君が嫌なら別に」

翔「分かった。」

カナ「…はい?」

翔「今日はちょいと、ドールハウスに用事がある。」

翔はドールハウスに行くことにした。

翔「申し遅れた。」

途中、翔は愛の方に振り向き、

翔「…『青空 翔』だ…」

軽く自己紹介をした。

愛「青空 翔君だね♪改めて、あたしは『片山 愛』、よろしくね♪」

愛も翔に自己紹介をした。

カナ「翔君、片山さんは、Dollsの専属コーチなんですよ。」

翔「…。」

カナの説明を、翔は無視した。

 

 

ドールハウスにて…

カナは翔から許可を得て、証拠写真や動画を全て愛に見せた。

愛「確か『時空管理局』と『ストライカー』だっけ……本当に酷い連中なんだね…」

カナ「ティエラさんもそうですよ…ストライカー達を止めもせず、翔君を見捨てて真っ先に逃げたんですから…人間失格ですよ…」

翔(…アイツらもヒデェ言われようだ…ま、全部事実だしな……)

翔は呆れた様子で、外の景色を眺めていた。

愛「あたしもアイツらの顔面ぶん殴ってやりたいよ!!」

カナ「私もです。今すぐにでも」

翔「やめろ!」

怒りに燃えるカナと愛を、翔は止める。

カナ「…翔君…」

翔「奴らの顔面をぶん殴るのは……俺だ…!俺の獲物に手ぇ出すんじゃねぇ!ぶっ殺すぞ!!」

翔は眉を寄せてカナと愛を罵倒し、両手をギリリッと握りしめていた。すると…彼の両手から、血が流れた。

カナ「あっ、翔君!!」

愛「大変!すぐに救急箱持ってくるね!」

カナは慌てて翔に駆け寄り、愛は急いで救急箱を取りに行った。すぐに愛が救急箱を持って来て、カナは翔の右手、愛は翔の左手を丁寧に手当てした。

カナ「大丈夫ですか、翔君?」

翔「手当てをしてくれたことには感謝する。だが…」

翔は愛をギロッと睨み付ける。理由は……頭を撫でられているからだ。

翔「気安く触るな!!気色悪いんだよカス!」

そして、頭を撫でる愛を罵倒した。

愛「あぁ、ごめんね……」

愛はすぐに翔の頭から右手を退けた。

愛「あ、そう言えば気になってたんだけど…それ、何?」

愛はケーキが入っている箱を見て訊ねる。

翔「…お節介野郎へのお詫びだ。」

翔は言う。

カナ「お節介野郎……アヤちゃんと何かあったんですか?」

翔「俺はアイツに当たり散らした…」

カナ「…そうだったんですか…」

カナは口角を下げる。

愛「翔君、君は偉いよ。」

愛は翔を見て言う。

翔「…どういうことだ?」

愛「そのまんまだよ。自分のしたことを正直に認めて、丁寧にお詫びの品を用意したり、話したくなかったであろう過去を話してくれたし…後、自己紹介もちゃんと出来ていたし、翔君は本当に偉いよ。」

愛は母性溢れる笑顔を見せる。しかし…

翔「もうやめろ!そういうのいらねぇよ!!」

翔はそう言うと椅子から立ち上がり、ドールハウスを出ていった。

 

 

 

翔がいなくなった後、カナは愛に翔のことを話し始める。

カナ「片山さん、翔君、本当は……優しいんです。」

愛「うん、あたしもそう思う。だって、裏切り者達に散々酷い仕打ちを受けても、怒ったりせず、文句1つ言わなかったから…」

カナ「それもそうですね。後、重そうな荷物を持っている年配の方を駅の改札口まで運んだり、迷子の子どもの親を一緒に探したり……心を閉ざしていても、誰かのために行動する、『自分よりも、他人を思いやる』優しい心の持ち主なんです。」

愛「そうなんだね。心を閉ざしていても、優しさを失っていない…翔君、立派だよ…!」

愛は思わず、少し涙を流した。そして、

愛「ねぇ、カナちゃん。」

カナ「はい?」

愛「あたしね…翔君と出会えて、本当に良かったって思ってる。あたしも、翔君の手助けをしたい。もちろん、カナちゃん達の手助けもする。いいかな?」

カナ(片山さん、真剣な眼差しをしていますね。それに、証拠の写真や動画も見て、彼を裏切った“クズ共”にも敵対していましたし…それなら…)

カナ「最後に確認しますが…片山さんも、彼を裏切った者達と敵対する覚悟はありますね?」

愛「もちろんだよ。純粋で優しい翔君を裏切った“クズ共”を、あたしは絶対に許さない!あたしも喜んであの連中に敵対するよ!」

カナ「分かりました。一緒に、翔君を救いましょう…“愛さん”。」

愛「OK、カナちゃん。」

カナと愛は、固い握手を交わした。




いかがでしたか?今回はここまでです。
登場させたかった『片山 愛』さんも漸く登場し、一先ず、“メイン”のドールハウス関係者は揃いました。愛さんも、翔の事情を詳しく聞き、ドールハウスの関係者達と共に彼を救っていくことを決意した。

ちなみに…愛さんも『仮面ライダーイクサ』に変身可能です。

次回は、翔とドールハウスの所長の回になります。お楽しみに。
では、またね
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